金沢郊外の山里の雪が消えると、春を待ちわびていた野の草花がいっせいに咲く。カタクリの花の短くはかない生命が陽射しをあびて輝きを増し、感動を与える。 きれいに整備された散策路の両側には、カタクリのほか、ショウジョウバカマやスミレサイシンなどが林床のあちこちに輝きを競っている。
ギフチョウの幼虫のえさになるヒメカンアオイは、土の面に這うように小石や落ち葉のかげに姿を隠していて見つけにくい。 まるでギフチョウに狙われないように防衛しているようだ。
つばきや山桜にタンポポ、つくし、ぜんまい等々、白一面の世界が色とりどりに染まるこの時季が一番心浮き立ち、癒された気分になる。