世界をスケッチ旅行してまわりたい絵描きの卵の備忘録と雑記
魔法の絨毯 -美術館めぐりとスケッチ旅行-
モーゼルワインの町(続)
コッヘム(Cochem)はモーゼル川畔の小さな町。ブドウ畑に囲まれ、川沿いに木組みの可愛らしい家々が並び、丘の上には古城が佇む。
ユースホステルへと続く橋上から、モーゼル川と古城、教会、箱庭のような家々を、しばし遠望。相棒がホッと呟く。
「あー、こういうところで一日、何もしないでグータラ過ごすのもいいな。ドイツに来てから、歩き詰めだったもんねえ」
ヤァヤァ(そうそう)!。私たち毎日、鬼のように歩いてたもんね。
ドイツのユースホステルは今年で100周年を迎えるらしく、設備の近代化などが取り組まれているのだそう。コッヘムのユースは今までのなかで一番近代的。
この日も夕食を付けてもらう。ポタージュと、肉とフライド・パスタのクリームソース。温かいものと生野菜を食べれるのが嬉しい。ユース専属のシェフがいて、お皿に盛ってくれる。
週末であるせいか、就学児童の集団と家族連れが多い。ドイツのユースは学校や地域のクラブなどの合宿で頻繁に利用されるらしく、子供たちの集団にしばしば出くわした。
食堂で子供を観察するのが、私の楽しみの一つ。ホヤホヤ赤ちゃんやヨチヨチ赤ちゃんには、私たちが普通の人間に見えるようなのだが、幼稚園児、小学生、中学生くらいの子供になると、怪訝な顔をしたり、好奇心を顕わにじろじろ見たり、照れ臭そうに近づいてきたりする。きっと東洋人が珍しいのだろう。高校生くらいの子になると、気にする素振りを見せずに、関心なさげにツンと澄ます。
日本の観光客は大抵、バスで大挙して怒涛のように訪れ、怒涛のように去ってゆく。ごく普通のドイツ人の子供たちには、東洋人を眼にする機会は案外少ないのかも知れない。
To be continued...
画像は、コッヘム、モーゼル川畔の白鳥たち。
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