ゴキブリ軍団、最後の聖戦(続々々)

 
 毒餌で駆除するのが一番効果があることは、もう分かっている。が、クロどもが食って死んでいった毒餌は、チャバネどもは食おうともしない。
 味の嗜好が違うのかな? そうとも思えない。硬いからだな、多分。

 で、私は、奮発して投資して、市販のゼリー状の柔らかい毒餌を購入し、設置してみた。

 案の定、チャバネどもは本能に従って食ったらしい。そして、食ったチャバネがまず死に、その死骸を食ったチャバネがまた死んで……やがてチャバネの代わりに、その、食われた後のバラバラの羽や脚の残骸を見かけるようになった。
 死骸と残骸とウンチを一掃し、壁や床や棚をアルコール消毒して、ベッカム生前のような状態が、再び我が家に訪れた。

 これで一応、我が家のゴキブリ問題は一件落着。

 チャバネはやはり繁殖力が強く、今でもぽつり、ぽつりと姿を見かける。が、毒餌を逃れた個体は生き延びても、世代を継承することはできないらしい。
 そしてまた、小さな、ずんぐりとした腫れぼったいクモや、針のように細いクモが、干からびて転がっているのも見かける。毒に犯されたチャバネを食って、死んだんだろう。

 本当は、ベッカムのような天敵が食ってくれるのが一番良かったのに、一度壊れてしまった生態系だから、どう落ち着くにしても、人為的で不自然なんだ。

 画像は、W.H.マッチェン「戦いのあと」。
  ウィリアム・ヘンリー・マッチェン(William Henry Machen, 1832-1911, American)

     Previous
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )