ゴキブリ軍団、最後の聖戦(続々)

 
 チャバネの奴らは、クロの比ではないスピードで繁殖する。しかも家庭での駆除は不可能だというから、始末が悪い。
 飛ぶことができず、行動範囲はせいぜい2~3メートルというが、ときおり冒険して遠出する奴がいて、キッチン以外にもぽつり、ぽつりと出没する。そこが住み好ければ、その飛び地で繁殖する。で、キッチンから旅立って、モデム裏で繁殖したチャバネ一族もいる。

 本来なら、寒さに弱いので冬を越せないという。冬を越せなければ、数はリセットされる。が、数々の文明の利器に乗じて、奴らは暖かい場所を探し出し、生き延びる。

 とにかく冷蔵庫の裏や下。冷蔵庫の横に、磁石で献立の紙を貼ってあったりなんかすると、その紙の下に、奴らがびっしりと群がっている。
 一度、冷蔵庫下に薬剤をシューッと一吹きしてみたら、とてつもない数のチャバネが悶え苦しみながら這い出てきた。ううう、この薬剤って、まるで毒ガス。精神衛生上、良ろしくない。

 チャバネの死骸を後でかき集めてみると、小山になった。こんなふうに成虫を退治するのって、焼け石に水だな、こりゃ。

 To be continued...

 画像は、ヴェダー「死の杯」。
  エリフ・ヴェダー(Elihu Vedder, 1836-1923, American)

     Previous / Next
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )