「なぜ、いまヘイト・スピーチなのか ―差別、暴力、脅迫、迫害―」 前田朗・編 三一書房
先日、出版記念トーク集会に行った本。
帯に「ヘイト・スピーチを克服する思想を鍛えるためのガイドブック」とある。
気になっていたので割と知ってはいたが、まとめて読むと...改めて憎悪犯罪の傷跡を実感した。
規制の法と政策についても、分析&提案あり。
-------------- ◎ もくじ ◎ --------------------------
はしがき 前田朗
Ⅰ なぜいまヘイト・スピーチなのか
- ヘイト・スピーチを理解するために 前田朗
- コラム① 在特会を追いかけて 安田浩一
Ⅱ 憎悪犯罪の被害と対応
- 京都朝鮮学校襲撃事件 冨増四季
- 「高校無償化」制度からの排除―朝鮮学校に対する差別政策 金東鶴
- 水平社博物館差別街宣事件 古川雅朗
- フジテレビデモからロート製薬攻撃へ 岡本雅享
- アイヌ民族に対する差別 阿部ユポ
- 沖縄における憎悪犯罪 西岡信之
- 被害者が受ける苦痛と被害 中村一成
- コラム② 「レイシズム」を語ることの意味 鵜飼哲
- コラム③ 被害者の魂を傷つける暴言は人権侵害 坪川宏子
Ⅲ ヘイト・スピーチ規制の法と政策
- 日本におけるヘイト・スピーチ対策の現状 金尚均
- ヘイト・スピーチ処罰は世界の常識 前田朗
- 人種差別を克服するための国際人権基準に合致する法制度の検討 師岡康子
あとがき 前田朗
---------------- 備忘メモ ----------------------------
33 警察の「共犯的ともいえる寛容さ」...というより共犯だよお
42 京都地裁の量刑評価が、その後のヘイト・スピーチの蔓延に与えた影響 執行猶予
52 排除のための文部省・省令「改正」 国が率先して差別してきたってことか
87 片山さつき議員 参議院での発言が、金泰希バッシングへの新たな公的お墨付き
91 震災直後、1億ウォンの義援金を送ってもいるのに、「反日女優」象を作り上げる
126 朝鮮学校の授業での公園使用を自治会が首を縦に振らなくなった 被害者が、加害者あつかいされる
127 誹謗中傷の葉書が職場やアパートの他の住人にも来る これも被害者と加害者の逆転
129 積水ハウス在日社員訴訟 民事裁判の代償