エロスと「わいせつ」のあいだ 表現と規制の戦後攻防史 園田寿 臺宏士 朝日新書
ポルノ漫画を巡る裁判で弁護側の学者証人になった際、「あなたはこの手の本を見過ぎているから、感覚が麻痺(まひ)している」と判決に書かれてしまった園田寿。
元毎日新聞記者で、7月には「憲法と表現の自由を考える出版人懇談会」で最前列で話を聞いた臺宏士。
表現と規制の戦後攻防史を、コンパクトに纏めてある新書。
長岡義幸など当事者関係者へのインタビューもあり。
------------ 目次 緑字は千恵子メモ -----------------------------------------
第1章 性表現で、いま何が起きているのか
「春画」掲載で警視庁が週刊誌を「指導」 文春の編集長が3ケ月休養!?
問われた性表現 ろくでなし子事件!?
アダルトビデオの問題 ― ビデ倫の有罪が確定 解散したんだ
漫画表現も摘発対象に ― 松文館事件 平沢勝栄議員がらみの告発
祭事と猥雑性―「かなまら祭」・金山神社 LGBTフレンドリーだったりする
第2章 文書もかつては「猥褻」だった 歴史のお勉強と
刑法175条はどのように生まれてきたのか
文芸作品と猥褻罪
チャタレイ裁判とは何だったのか
悪徳の栄え裁判とは?
四畳半襖の下張裁判の波紋
第3章 新しい時代の「猥褻」 今時のお勉強と
児童ポルノと猥褻
サイバーポルノと刑法175条の改正
これからの「猥褻」