気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

言の葉

2005-12-17 00:22:06 | つれづれ
わたくしとそのわたくしの深井戸にあなたはさやと言の葉挿した
(角田純 海境)

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わたくしが二度も出てくる。初句と二句の12音をここに費やしている。
三句以下の「深井戸にあなたはさやと言の葉挿した」・・・これをちょっと触れば俳句なのに、短歌にするために初句二句を充てている。自意識を強く感じる。歌人は俳人より、真面目で自分にこだわることを示している。短歌を作ることは、自分の深井戸を掘ることだと、改めて思う。

ぬるま湯で化粧を落とす真夜中のわたしを縛るものはわたくし
(近藤かすみ)