ひとり旅

　旅行中、ひとり旅の方と時々出会うことがあった。

公園でひとりノンビリしている姿、温泉の夕食もひとりでノンビリとビールを飲んでいる姿。

そんな姿に出会う度に「すごいなあぁ～、とても勇気のある人なんだろうあ～」とみて感心していた。

それは、私にはとても出来なかったからである。ひとりでは温泉にも、昼食の食堂にもなかなか玄関のドアを

あけるのに勇気がいた。温泉の１人は滅多になかった。

出張の時には、酒の勢いで行きつけの居酒屋などには思い切って入る事はある。

　昨日からぶんちゃんの里のファームインに、長野県からの７４歳のひとり旅の男性が宿泊してくれた。

「前に来たときは妻と一緒だつたが、妻は行きたくないと言うので私一人で北海道を回っている」と言う。

浜頓別町は２度目だとか・・。

　朝食時に色々と旅の楽しさを語ってくれた。

しかも、ひとり旅もとても楽しいという。「今のうちだけです、こんなことも出来るのは・・」と。

「やがて・・運転も鈍くなりますし、体の痛みもでてくるし・・」と。何だか私に言い聞かせてくれ

ているように感じた。

　思いついたらすぐ実行してみたくなる・・・私。

妻も朝から会議に出かけた。一人家にいると頭の中がグルグル回り出すので、「ひとり旅の練習」をする事を思い立った。

用事もあり、夕方の早い時間までの間だけのひとり旅である。

　開通してまもなくの頃に１度だけ通った、天の川トンネルを目指すことにした。

２００㌔５時間だけのひとり旅であった。それでも４町村を通った。

途中、温泉にも入り、昼食ラーメンも食べた。もちろん１人で・・・。

　　　　　

　私達のところと同じように、地域の過疎化を目の当たりにしたり、牧草収獲用機械を見て忙しさを想像したり・・

いつも積みっぱなしの風呂用品の置き場所も分からず・・車のトランクの開け方にも時間がかかつたり・・・

ナビの入れ方も分からず・・妻まかせの自分を少し反省。

　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　

　　　　　

　これから機会を作ってひとり旅の練習を積みかさなくては・・・

来月中頃には十勝への出張があるがひとりではなく妻との２人旅だ。

でも、今日の練習、呑気に車を走らせた５時間の楽しいひとり旅だった。

ひとり旅にアッパレだ。