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咲とその夫

 思いもよらず認知症になった「咲」の介護、その合間にグラウンド・ゴルフを。
 週末にはちょこっと競馬も。
 

映画「太平洋の奇跡」・・・・良かった

2011-03-01 22:25:25 | レビュー
 「65年の時を超えて、彼の想いが私たちの心を震わせるー」

 これは、実際にあった戦争を映画化したものであり、決して戦争を美化するものではないが、最後まで見ていて感動の連続であった・・・・その評価も高い映画を遂に観た。

 最後の最後まで徹底抗戦し、一人でも多くの敵兵を討つことで日本の勝利を確信しながら戦っていたが、アメリカ軍の圧倒的な軍事力と兵力の前に壊滅していく日本軍・・・・太平洋戦争の中での激戦地のひとつサイパン島。

 生き残った日本兵は、大場栄大尉以下47人、200人もの民間人を守りながら神出鬼没のゲリラ戦で、45,000人ものアメリカ軍を翻弄し・・・・・敵兵から“フォックス”と呼ばれ畏れられていた。

 敵方のアメリカ兵に畏敬の念を抱かせた主人公大場栄大尉、職業軍人ではない元地理の教師とのことであるが、その統率力・決断力・的確な判断力が傑出していた。

 歴史を見ると戦前までの日本には、このような日本人らしい日本人が数多くいた。

 戦後、無条件降伏した我が国日本には、その日本人らしい日本人としての教育が封印されたことから、“自分さえよければ”とか“すべて金のため”とか、”不道徳の精神”を持ったものが多すぎる・・・・・それが今日の日本。

 いい気分で映画を見終わって自宅に帰ると、夕方のニュースで「小学校の教頭が、おもちゃのピストルで女子中学生を脅し婦女暴行未遂で逮捕」と、流れていた。子供の安全を守り、教育を任されている教師が鬼畜以下の行為をするとは・・・・・本当に情けない。

 このような事件が、最近多すぎるように思える。遂に教育界もここまで落ちたかと思った・・・・27日は、酒気帯び運転の教育委員会指導主事逮捕と酒の席に同席した男性教頭も同乗しており飲酒運転ほう助のニュース。


 さて、映画の方に戻って、1945年8月15日、恐れ多くも天皇陛下の玉音放送が、このサイパンの地でも流され最後まで戦い続ける大場隊は、そのことを信じることができない

 しかし、それから4ヶ月後の1945年12月1日、サイパン島を統括していた上官命令書により、遂に無条件降伏しアメリカ軍のもとに下って行った。

 大場大尉が残っている兵員を集結させ「よく最後まで戦ってくれたこと決して忘れないし、胸を張ってこれからを生きて貰いたい」と訓示し、投降するための最後の行軍シーン・・・・・・なぜかしら、観ていて涙が出て止まらない。


 この素晴らしい映画を観て感動を覚えると共に、原作者・ドン・ジョーンズ氏の原作本のあとがきにさらに感銘を受けた1日であった。

 多くの人たちに是非観て貰いたい映画である。(咲・夫)



「感動の映画・太平洋の奇跡」


[追 記]
 原作は、「タポッチョー『敵ながら天晴』大場隊の勇戦512日」(著:ドン・ジョーンズ/中村定 訳)とのこと。絶版になっていたが、2011年2月4日再版になったらしい。

著者のあとがきに素晴らしいことが記されている。
 「私は、今日の日本で、1945年以降に生まれた人たちの間では、日本にあった戦争についてあまりにも知られていないことが残念で、この本を書きました。この人たちは、自分たちの父や祖父や叔父たちが、自分たちの国を守るために戦った精神について、何も知りませんでした。もっと驚いたことは、その人たちがしたことに何の尊敬の念も払っていないことです。

 私は、このことをとても残念に思います。日本の兵隊は、よく戦ったのです。彼らは、世界の戦士たちの中でも、最も優れた戦士たちです。彼らは自分たちの国のために生命を捨てることを恐れませんでした。

 私は、そのことを、こういう兵隊たちと三年戦いましたから、よく知っています。しかし、この本は戦争の物語ではありません。日本とアメリカの双方で、多くの人たちは、自分たちが作ったわけではない恐ろしい状況に、どのように反応したか、ということを書いた本です。(著者あとがき抜粋)」
(出典:太平洋の奇跡 公式HP 抜粋)


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