<再質問>
○11番(奥谷浩一議員) 何点か再質問させていただきます。
一番最初のクーラーの件なんですけれども、まず、教育委員会のほうとしましても、ことしは40度を超えるような教室の気温で、集中できない状況であったということは御認識があるということです。
また、サマースクール等、夏季の休業期間の短縮が最近されてきておられて、扇風機で回しても、熱風をかき回しているだけという状況であったということでございます。
市長の答弁でも、耐震化を最優先、これは命にかかわることですから、まずは命を守ろう、特に、いっとき避難所等になっていますんで、市民の方もそこに行きます、私もずっとそのことについて言ってきましたんで、まずそれやっていただくのと並行して、今回、市長が市長会のほうで知事に要望を出されているということで、この冷房化もこれから検討していこうということでございます。
所管のほうにお伺いしたいのは、実はクーラーに関しましては、暑いだけではなくて、学習指導要領が改訂されて授業実数がふえたということで、いろいろなところで土曜授業を実施したり、夏休みを1週間短縮したりということで、そのため猛暑対策で市立学校に空調設備、兵庫県小野市教育委員会なんかは、それで早急につけ出したということがあるんですね。
先ほど、40度を超えるので集中できないという漠然としたお話だったんですけれども、兵庫県小野市の教育委員会では、学習するのに最適な室温は25度から26度で、1度高くなると学習効率や集中力が約5%低下する、30度で約23%低下するということを言っているわけです。
30度を超えた日数の割合は何割だった、この6月から9月まで。この小野市というところです。
2011年度から12年度に小・中学校で新学習指導要領が全面実施されることによって、授業時間数と授業内容が増加するため、学習環境の改善が求められるということで、全市にクーラーをつけようということなんですね。
ということは、実際にこの夏休みが短縮されたり授業時間が、夏休み1週間短くなったり、集中できない状況が続くということは、市長がおっしゃっている、東京都№ワン、学習が上がったということですけれども、この教育環境の格差が学習環境の格差につながらないのかというところが心配されるところだと思うんです。
先ほど、試算で20億円というお話をされましたけれども、調布市の市立全小・中に冷房、11月20日の新聞の記事ですけれども、これはリース方式でやると書いてあるんです。
リース方式でやるとどうなるかというと、9億9,000万円、小学校18校と中学校8校の普通教室450なんですね。調布市によると、リース方式だと従来の直接工事方式よりも8億円前後コストが削減できるということなんです。
今の試算は一般的な試算だと思いますんで、その辺のところも加味していただいて、財源がないというのもありますんで、東京都のほうのいろいろな財源をいただきながら、ぜひこれはさっきも言いましたように、多摩格差、特に教育環境の差が子供たちの学習環境の差が学力の格差になってはいけないと思いますので、もう一度そこは市長に答弁をお願いします。
<再答弁>
○市長(渡部尚君)
小・中学校へのエアコン設置について、再質問いただきました。
先ほど申し上げたように、大体1教室250万円ぐらいで計算すると、すべての教室をざっと普通教室、特別教室、それから管理系の部屋を全部合わせると850室ぐらいになりますので、20億円を超えるぐらいの金額になる。
一応、今の補助制度ですと、国から交付団体は3分の1出ます。
調布市さんの場合は、不交付団体ですから、3分の1ではなくて7分の多分2ではないか。
それで、補助金を多分あきらめられて、リース方式でやってトータルコストを抑えたほうが単費の支出は減らせるだろうという判断をされたんではないかと思います。
当市でも、補助金をあきらめて、リース方式を検討する必要はあるだろうと思いますし、もう一つ、全教室ではなくて、先ほどの調布市さんも基本的には普通教室のみと伺っていますので、どこの教室にどう入れていくのかということはもう少し、今後具体に進めるに当たっては検討・議論していく必要があるのではないかと思っております。
市としては、今後やるには、先ほど申し上げたように、これだけ都議会でも9月、それから12月でも恐らく議論になると思います。
来年の地方統一選挙に向けて、大分議論が積み重なってくるのではいか、そういう期待も込めて、もう少し東京都の動きを見守りながら、市としては、今の段階ではまずは命に直接かかわる耐震補強工事を最優先に行いつつ、だんだん健康にも危険な状況の暑さが来ていますので、全く検討しないということではありませんけれども、もう少し東京都の動きを見守りながら、どういう方式が当市としてやり得るのか、その教育的な効果も踏まえながら判断をしてまいりたいと考えております。