「ありがとう!」 笑顔あふれるはずむまち 地域活性化の政策提言を心掛けている東村山市議会議員“おくたに 浩一”です。
9月議会代表質問&答弁が東村山市HPに掲載されましたので一部抜粋します。
一般質問や議案審議と違い、代表質問は一括質問・一括答弁で再質問がありません。 そのため、わかりやすいように質問&答弁の順番に並び替えています。
<以下、東村山市HPより引用>
(奥谷質問)
9月議会における市長の所信表明につきまして、東村山を良くする会を代表して質問いたします。4番目でございますので重なる質問もありますが、通告に従い質問します。
質問に先立ちまして、このたび公民館使用料の調定漏れが判明いたしました。再発防止に向け、職員に対し法令遵守の徹底及びチェック体制の徹底、強化に努め、さらに健全かつ適正、的確な事務処理環境を構築するよう努めていただきたいと思います。
さて、この夏は、台風や集中豪雨による洪水による浸水被害や土砂災害などの甚大な被害が西日本を中心に各地で頻発しております。これらの災害によってお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の誠をささげるとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
それでは質問に入ります。大きく9項目につきまして質問いたします。
大きな1番です。経営政策分野について。
市長の所信表明では、持続可能な自治の基礎となる財政基盤の構築をするために、「住んでみたいまち、これからも住み続けたいまち」の姿を明らかにするとともに、戦略的実効性を重視した後期基本計画の策定を進める。そして、行政サービスの形は時代とともに変化するものだから、自助・共助・公助の領域、そのあり方を的確に捉え、「住み続けたいまち」「選ばれるまち」へ向け、有効なマーケティング戦略を検討したいとのことであります。要するに、自治体の目的であります住民全体の幸福感(福祉の向上)を増進させ、人口減少時代に自治体間競争に生き残る東村山市の戦略を立てていくということです。
つまり、まずは市民の市に対する愛着形成をして流出を防ぐ。その上で、定住人口の獲得に向け、どの地域から流入しているかを調査して、奪う地域を明確にして戦略的にアピールする。これからは自治体経営にもメーンターゲットを絞り込み、営業、シティープロモーションが必須だと考えます。
交流人口(観光客)も宿泊しないと経済的効果は少ない。宿泊させるためには、午前中の早い時間帯にイベントを打つ。例えば朝市なども考える必要があります。まさに自治体間競争の幕開けです。
住民は、何も言わなくても、魅力のないまちからは人口流出という形で意思表示をします。住民は、自分の満足を満たしてくれる自治体に住むことを望み、行動を起こします。住民は、みずからの意思表示を引っ越しという行動で示します。いわゆる行動による投票という考え方があります。
例えば戸田市は、政策研究所をつくってシティーセールス戦略を立てています。そして策定は、業務委託することなく、職員の持てる力を発揮して自前策定しています。戸田市では、情報発信強化プロジェクトで市民のイベント情報をスマホでやりとりできる、双方向の市民のつながりを作成中であります。
東村山市は、おかげさまでネームバリューはあります。それをどう生かすかの戦略が必要だと考えます。そのためにはアピールポイントを明確にすること、トップのリーダーシップと強い意志が必要だと考え、以下伺います。
(1)市長は、近隣他市と比べて、東村山市の強み、弱みをどのように捉えているのか伺います。
(2)「選ばれるまち」とは、誰に選ばれたいのか、どのような所得世帯に選ばれたいのか、お伺いします。
その戦略を立てるために、単にコンサルに丸投げではなく、民間のノウハウを職員に研修させ、職員の持てる力を発揮していくことは考えているのかお伺いします。
(3)「誇りを持てるまち」として東村山市で全国ナンバーワンはあるのかお伺いします。なければ、全国ナンバーワンに一番近いのは何か、それをどのようにナンバーワンにしていくのかお伺いします。
(4)「環境に優しいまち」として、50周年の記念イベントでは、隣の小平市のように、イベント用食器・容器貸し出しで地球に優しいイベントの開催を考えているのか。小平市では、イベント用食器・容器貸し出しは無料です。
ただし、洗浄代として1枚3円かかります。自分たちで洗えば不要です。東村山市の多くのイベントでは、今でも使い捨て容器を使っています。市制施行50周年記念イベントから、「環境に優しいまち」として、「選ばれるまち」へ向け意識を切りかえていくべきと考えるが、いかがかお伺いします。
(市長答弁)
奥谷議員より、東村山を良くする会を代表して、市政運営に関し多くの質問をいただきましたので、順次、御答弁させていただきます。
最初に、当市の強みと弱みについてでございますが、当市の強みとしましては、まず、緑や水辺空間が多く自然豊かな住環境に恵まれていること、市内に駅が多く交通アクセスがよいこと、国宝建造物である正福寺地蔵堂や下宅部遺跡を初めとした歴史遺産があることなどが挙げられます。
また、公園ボランティアや地域見守りネットワークの推進など、市との協働の取り組みも盛んである一方、自治会などによる地域の防犯・防災活動や、先日行われました東村山久米川阿波踊り大会など地域による活動も非常に活発で、地域力と申しますか、市民力の高さというものも当市の大きな強みであると認識いたしております。
また、弱みといたしましては、市内に大きな企業や事業所が少なく、市の財政力の弱さなどが挙げられます。また、道路整備を初めとする都市基盤整備のおくれも弱みの一つでございますが、来年度開通予定の3・4・27号線の整備や東村山駅周辺のまちづくりを連続立体交差事業とあわせて進めており、より魅力あるまちへと発展できるよう、今後鋭意努めてまいりたいと考えております。
続きまして、「選ばれるまち」についてお答えします。
まず、どのような所得世帯に選ばれたいかということでございますが、市の歳入を考えた場合、率直に言えば所得の高い世帯に選ばれたいというところでございますが、「選ばれるまち」をつくるということは、東村山の魅力を上げながら、その魅力に共感する方を多くしていくことだと考えておりますので、東村山という地域特性を抜きにして考えることはできないものと考えております。
また、私としましては、まちの持続可能性も考えますと、やはり若い世代にもっと東村山市のよさを知っていただき、住んでいただきたいと強く願っているところでございます。若い世代から魅力を感じるまちとはどういうまちなのか、あるいは東村山のどの魅力がどのような方に共感していただけるのか、さまざまな仮説を立てながら今後検証を重ねてまいりたいと考えております。
次に、戦略を立てるために職員の研修をという御質問でございますが、奥谷議員御指摘のとおり、当市では、コンサルに頼るのではなくて、職員の力をもって戦略策定に取り組むため、都市マーケティング課を新設いたしたところであります。
同課の職員につきましては、既にシティープロモーションを行う自治体等が参加するセミナーへの参加や先進自治体への視察など、情報収集するのみにとどまらず、御紹介のあった戸田市の政策研究所の方々を初め、セミナー等で知己となった方との情報交換も精力的に行っているところでございます。10月には全国シティープロモーションサミットへの参加も予定しており、今後もノウハウの蓄積に努めてまいりたいと考えております。
続きまして、東村山市のナンバーワンでございますが、現時点で全国1位というのは残念ながら思いつきませんが、「となりのトトロ」のモデルとなったと言われる八国山緑地や国宝・正福寺地蔵堂など、東村山市には全国的に見ても希少な地域の資源がございます。また、ころころの森などは、他の自治体では少ない子育て支援施設として、他県からの視察も受けているところであります。
そうした他の地域にはない魅力や、私どもとしては魅力として気づいていないような市内に眠っている地域資源を掘り起こし、それらを磨き上げていくことが重要であると考えているところでございます。他市との差別化を行い、ナンバーワンではなく、歌ではありませんけれども、オンリーワンを目指していくことが有効なマーケティング戦略ではないかと認識しております。
また、そのようなことを私ども行政と市民の皆様が協力して取り組んでいく、そういうプロセス自体も大切にしながら、市民の皆様に誇りの持てるまちと感じていただけるような東村山市を目指していきたいと考えております。
次に、市制施行50周年記念イベントに関連して御質問いただきました。
当市の50周年記念イベントでの小平市のようなイベント用食器・容器の貸し出しにつきましては、残念ながら、大量のお皿を確保する必要があるなど幾つかの課題がございまして、現時点で短期間のうちに実施するということは難しいと考えております。
しかしながら、当市でもこれまで、リサイクルフェアなどにおきまして参加団体にエコ食器を貸し出して使用していただいたり、食べられる容器としてエビセンのお皿を使った焼きそばの販売、マイ箸、マイ皿を御持参いただいた場合の割引など、環境に配慮した取り組みを行ってきているところでございます。
また、50周年記念事業と位置づけたことしのリサイクルフェアにおきましても、引き続きこうした環境に配慮した取り組みを行ってまいりたいと考えております。今後もさまざまなイベントや事業で工夫を凝らし、市民の皆様と意識を共有し、環境に優しいまちづくりの機運を高めてまいりたいと考えております。