まわりで起こっていること

since2004.12「糠漬け初心者」

サティ

2011年09月07日 | Weblog
表題は、インドの習俗らしい。

夫をなくした妻は、その後を追い、死んでいく。

というようなもので。

そのことを、サティというんだ、と。

それをみた、イギリス人は、インドを植民地化したあと。

「善き社会の設立」を望み、と言うんだね。

不幸な女性を、男性たちの理不尽な慣習から救い出す、と。

つまり、後進国の、貧乏な国の、非科学的な、非合理的な行いを正します。

くらいの調子なんだろうな。

ベタすぎる上から目線、というやつだけど。

そんなこんなで、我が国も、特には、明治のころ、オーベー化をした歴史があるんだけどね。

言葉を変えれば、小さな親切大きなお世話。

とも言えるけど。

それはともかく、27歳の開沼博さんの「フクシマ」論で、そんな話を扱っている。

福島原発ができるまでは、彼の地の人々は、みんな出稼ぎに行っていたらしい。

 津軽平野に 雪降るころはよー

 お父ひとりで 出稼ぎ支度

 春にゃかならず お父は帰る

 土産一杯 ぶらさげてよ
 
 さびしくなるけど なれたや お父

と吉幾三が書き、千昌夫も歌ってますね。

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これは、津軽平野だけど、似たようなものだ。

原発ムラの住人になったおかげで、出稼ぎに行く必要もなくなり。

家族の団らんがもどり。

草野心平さんという有名な詩人じゃなくて、別の草野さんという詩人がいて。

開沼さんが本の中で紹介しているんだけどね。

題名は、「村の女は眠れない」というものです。

 帰ってこい 帰ってこい

 村の女は眠れない

 夫が遠い飯場にいる女は眠れない

 女が眠れいない時代は許せない

というフレーズがあります。

原発がなければ、日本の成長は見込めない、とか。

脱原発をしなければ、日本がつぶれてしまうかもしれない。

とかの扇情的な言葉の裏側で、ひっそりとね。

こんな歌が歌われているのです。

ほんと、深い深い話です。



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