まわりで起こっていること

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かずおがいる

2016年06月11日 | Weblog

と言っても、誰のことか、わからないですよね。

ある日の夕餉、ご飯を食べている母親が、突然暗い顔になり。

涙さえにじませ、表題のような言葉を発する。

おねえちゃん、なんとか、と言っている。

あの世で辛いんだろうか、苦しんでいるんだろうか、というわけだ。

ずっと以前、お隣に住んでいたのが、僕から言えば、かずちゃん、母親からすると、かずお。

というわけだ。

幼い頃からやんちゃ、というのか、不良、というのか、やがて、ヤクザの組織にも身を置いて。

葬儀の時には、関西ナンバーの黒塗りの車が来た、そうだ。

僕とは、何歳離れていたのか、そうか、僕が中学入学した時に卒業、だったから、4歳くらいか。

ある時、チャカをこめかみに突きつけられた時の、あの冷たさ、わかるか、みたいな。

ちなみに、チャカ、ってのは、拳銃だよね。

そんな言葉が記憶に残っているんだけど、あれは、僕がいくつくらいの時か。

そのかずちゃんは、30歳をほんの少し超えた頃、肺気腫かなんかで、亡くなった。

その看病に、ずっと母親が付き添い、というようなこともあり、上述の如く、母親は、おねえちゃん、と呼ばれていたわけだ。

そのかずお、が、突然、母親の元に訪れた、という次第で。

これ、まんま、映画の一シーンみたいで。

彼女、わが母親ですが、悲劇のヒロインを演じ、リアルな涙さえ浮かべ。

夕食も中途にして、席を立ち、仏壇の前へ馳せ参じ、大きな声で読経を始めたわけだ。

人生は、マーヤだ、つまり、幻想だ、と5000年前のインド人が喝破した、ということだけど、それにしても。

わが眼前で繰り広げられた母親の演じぶりは、まさしく、そのもので。

まるで、息子たる僕に、その真実を、教えてくれているような。

一人一人が各々の世界を持ち、人の数だけ世界がある、とね。

日常を、引いてみたら、自分自身も、数かぎりない映画のシーンを演じてもいて。

いろんな価値観、感覚、感懐、イデオロギー、思想、過去、ってのが、さしずめ、小道具大道具とも言えて。

というようなことを、母親の姿から教えられ、さて、では、どう生きるか。

あるいは、どのようにあるか、ってのが、見ものでもあり。

なんて書いていると、身内からふつふつと湧き上がるものを感じてもいて。

いろんなフィルターやら思い込みの数々を、川に流すように、去り行く白雲のように、流しに流し。

というか、流れるに任せ、その挙句に、体内奥深くに眠るモノ、エネルギーとでも言えるか。

あるいは、ベタな、まんまの命、とでも呼べるもの、それにたどり着き。

それはそれで、今度は、さまざまなことごとに、火花のようにスパークし、というね。

そんな仕組みかね。

そうそう、夕べは、久々に、このブログのコメンテーターご夫妻と一献酌み交わし。

宵は更けなかったけど、酔いが回って、って、まるで、かの御仁のオヤジギャグっぽくなっちゃったけど。

奥方から、白山・若狭にゾッコンですね、だったか、それに似たコメントをいただき。

そういえば、伊勢白山道というブログを訪れる、ということで、まんざら、関係なくもない。

ということなんだけど、ご指摘の通り、若狭神宮寺さんに、ゾッコン、なんだよね。

 

こんな写真、見ちゃったら、やめられません、って。

これ、お水送りの儀式だと思うんだけど。

東大寺の二月堂で、二月なのか、三月なのか、執り行われるお水取りね。

そこへこちら、若狭からお水を送る、という儀式で。

この鵜之瀬というところまで、行ってきたんだ。

何川だったか、そこにあるお宮さんが、白石神社で、新羅の訛り、と神宮寺さんの寺誌にはあった。

装束からして、まんま、ゾロアスター教みたいでしょ、って、ゾロアスター、詳しく知らないけど。

送る水を火で清め、と言うんだね。

シベリアの奥地だったか、民族の名前、忘れたけど、火と会話する人についてのレポートがあって。

彼は、キャンプファイアーのような焚き火に向かって、罵詈雑言、悪態をつき、お前のおかげで俺の暮らしがうまくいかない。

みたいなことを、延々と語り続ける、というようなことを、谷川健一さん経由で読んだこと、あるんだけど。

プロメテウスだっけ、火を手にした人類最初の人、というのか、神様、というのか。

ゾロアスターに限らず、火ってのは、調法でもあり、聖書に出てくるどこだったか、焼き尽くされた町、ね、劫火でもあり。

なんだけど、上の写真、なかなか、刺激的でしょ。

って、僕だけか、気負ってるのは。

ま、そんなことはともかく、梅雨はどこ吹く風の、本日も青空!を楽しむとしますか。

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