いや、別に鵜の目タカの目で、アラさがししていた訳じゃないが、偶然に拾った21日付けの「夕刊フジ」(産経経済新聞社)掲載のコラム欄(13面/20日発行)「中秋の名月」(コラム記事/言葉のタネ明かし)というコラム記事にトンデモ記述があったので、それを報告しておく。
署名記事で、筆者は産経新聞大阪編集局校閲部長の清湖口敏さんである。
その記事によれば、「中秋の名月」を「仲秋の名月」と書くと、それは「仲秋」で8月のことになるから、間違いだとあった。これは良しとしよう。で、その後だ。
「すでにお気づきかと思うが、旧暦の15日の空には必ず満月が出る。どうしてかといえば、月の満ち欠けに合わせてこしらえた暦が太陰暦(旧暦)だからである。」
これは、全くのあやまりだ。こと、中秋の名月に関しても満月と重なった例はほとんどない。これは、説明するに難しいのだが、結論を先に書いてしまうと、満月と15日の月の関係は平均0.76日あとにずれている。
新月つまり「朔」から「満月」まで、平均は14.76日(13.8日から15.8日)で、これは月の衛星としての軌道がだ円運動をするからで、この誤差分がズレとなる。つまり最大値±2日ほどズレが常にあるのだ。
ちなみに、「十三夜」とは旧暦の9月13日の月の事で、今年はグレゴリオ(太陽)暦で10月23日になる。
このような月を愛でる私たちの風流な習俗は、花鳥風月のうつろいにこころ騒がせた先祖たちの風雅な心根によっているのだろう。月のことを書くのは、このブログにふさわしいかも知れない。こんなに「風雅」な時もないだろう。
署名記事で、筆者は産経新聞大阪編集局校閲部長の清湖口敏さんである。
その記事によれば、「中秋の名月」を「仲秋の名月」と書くと、それは「仲秋」で8月のことになるから、間違いだとあった。これは良しとしよう。で、その後だ。
「すでにお気づきかと思うが、旧暦の15日の空には必ず満月が出る。どうしてかといえば、月の満ち欠けに合わせてこしらえた暦が太陰暦(旧暦)だからである。」
これは、全くのあやまりだ。こと、中秋の名月に関しても満月と重なった例はほとんどない。これは、説明するに難しいのだが、結論を先に書いてしまうと、満月と15日の月の関係は平均0.76日あとにずれている。
新月つまり「朔」から「満月」まで、平均は14.76日(13.8日から15.8日)で、これは月の衛星としての軌道がだ円運動をするからで、この誤差分がズレとなる。つまり最大値±2日ほどズレが常にあるのだ。
ちなみに、「十三夜」とは旧暦の9月13日の月の事で、今年はグレゴリオ(太陽)暦で10月23日になる。
このような月を愛でる私たちの風流な習俗は、花鳥風月のうつろいにこころ騒がせた先祖たちの風雅な心根によっているのだろう。月のことを書くのは、このブログにふさわしいかも知れない。こんなに「風雅」な時もないだろう。