風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

4/6 E.G.P.P.100/Step69/テーマは「69(シックス・ナイン)!」

2007-03-31 02:10:04 | イベント告知/予告/INFO
Kama_indea●オープンマイク・イベント/TOKYO POETRY RENAISSANCE
E.G.P.P.100/Step69

テーマ:「愛は平等!69(シックス・ナイン)!」
2007年4月6日(金)開場18:30/開始19:30
参加費:1,500円(1Drinkつき)
MC:フーゲツのJUN
(出演)フーゲツのJUN(ポエッツ)、ジュテーム北村(シャウト系ポエマー)、マツイサトコ、ココナツ(以上うた)、イエス北村(コメディ)、YUCO & KASHI(ポエム+ミュージック)……エントリーしてくれたあなた!
会場:ライブ・バー水族館(新宿区百人町1-10-7 11番街ビルB1)
問:03-3362-3777(水族館)http://naks.biz/suizokukan/
主催:電脳・風月堂 http://www1.ocn.ne.jp/~ungura/

 4月はこの回で、連続開催通算69回になるのを記念してテーマは「愛は平等!69(シックス・ナイン)!」(笑)。
 これは、単なるエロネタをやろうという訳じゃありません。ボクは以前から「69」は、男女(および同性)平等の体位ということを主張していて、この考えを世に流布するために(余計なことするな?)69回目のテーマにすることに決めました。ええ、これは69回目の企画にするしかないじゃないですか。なにしろ、シックスナインなのですから!
 いたってマジです。むしろセックスにおいて「組み伏せられたり」、「征服されたり」、「下位」におかれたりする事の嫌いな、いやこのような差別主義的なことばにイヤな思いを感じる女性にお贈りするひと夜にしたいと思っています。
 もちろん、テーマは「69(シックスナイン)」そして「SEX(セックス)」。
 でも、ローマでも、古代インドでも「愛」は「性技」はいたって大真面目に検討(笑)されています。目からウロコの「性愛ポエトリー」、人間万歳! 幸福のもと!
 「69(シックスナイン)」をあなたたちカップルに!
 そしてボクに!

 一般オープンマイクへエントリーなさる方には、このテーマ設定は関係ありません。御自分の表現・テーマで挑戦して下さい。
 ※ポエトリー、うた、バンド問わずフリー・エントリーが可能です!
 事前エントリー専用BBS(TOKYO POETRY RENAISSANCE/EGPP 100 BBS)にエントリー表明を書き込んで下さい!→http://8512.teacup.com/5lines/bbs

E.G.P.P.100 MIXI内コミュアドレス→http://mixi.jp/view_community.pl?id=230706



サクラ咲く 道化(フールス)進化せよ!

2007-03-30 01:46:32 | イベント告知/予告/INFO
Sakura_07_2 東京多摩地区も28、29日と20度を上回る気温にめぐまれて桜も一気に5分咲きほどになりました(29日は25度近く初夏を思わす気候でした)。当初、もっと早く咲くと予報されていたはずで、ウチの近くの商店街も先週の土曜日に開催予定のサクラまつりを1週間先のベしてました。気象庁に振り回されて前倒しにしていたのですが、それでも気象庁に文句を言ったという話は聞きません。コンピュターの入力ミスとか責任のがれをしていたように思いますが……。

 さて、31日横浜「ZAIM」で開催のポエトリー・セッションの形がだいぶ見えてきました。再度の告知です。

 「丘の上の四月馬鹿」
 April Fools on a Hamburger Hill

 2007年03月31日(18:00開場 19:00頃からユルユルと始まるでしょう!)
 神奈川県横浜市中区日本大通34 ZAIM(旧関東財務局)Room No.204
 「ZAIM de FESTA」3月31日(晦日)「Liberty Comm」
 ドア・チャージ:1,000円 飲み物:300円から!
 ※「ZAIM de FESTA」(4月1日まで全館で開催中)の中の1イベント。

 ポエトリー/舞踏/ミュージック・セッションという名のチャンプルー。
 ナシは無しでもナシゴレン! ゴレン托生ゴハンですよぅ!
 ゴールデンタイムはゴールデンカップス!
 夕食時間は午後7時ですよ、花見のあとに全員集合!

 詩人、お囃子、お調子もの、舞踏家そしてとりわけテーマにふさわしい痴人、道化師、トリックスター、ヒップスターのエントリーをもとめます(笑)!

 「丘の上の四月馬鹿」April Fools on a Hamburger Hill
 (ポエトリー)フーゲツのJUN
 (即興ひとり芝居)のんべ
 (ゲスト・ポエマー)岩井充、服部剛 他。
 (舞踏)川端浩史
 (舞踏歌)成瀬信彦(乱入決定!)
 (サポートおよびセッション)ハナヲ、KAJI-G、ガンジー、春田(兼バーテン)。

 ※ホールイベントではありません。こじんまりとアットホームにことは進行するでしょう。
 でも、その先にあなたは連れ去られている。
 あそこへ!
 あの丘へ!
 生きて帰るもののいなかったあの丘にたつ、ひとりの……おどけたおかしな帽子をかぶった道化!
 「時代」のトリックスター!
 トリックスターこそがヒップスター!

Zaim_festa_07

 mixi内参照コミュ
 ◎「Liberty Comm」→http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=16117107&comm_id=313821
 ◎新宿風月堂→http://mixi.jp/view_community.pl?id=313890




バビロンの狂宴(写真_4)

2007-03-29 00:40:51 | アングラな場所/アングラなひと
Babiron_barth_1 そして、この日はねたのよいドラムのIGGY(イギさんと呼ばれてます)のバースディ!
 色もあざやかなバースディケーキが届けられ、シャンパンも!
 IGGYは御機嫌でした。
(シャンパンはボクが客席に向かってまき散らして飲む分がほとんどなかった(笑)!ハコのお片付けの方御苦労さまでした。散らかして、すんません。)



バビロンの狂宴(写真_2)

2007-03-29 00:20:07 | アングラな場所/アングラなひと
Babiron_live_1 この日のライブの主役はいうまでもなく「ねたのよい」だが、ハコのPAがいいのか、いつもにもまして彼らの演奏も凄かった。音も厚く(多くの乱入、バックもいたが)リフもいつもに増してキレがいい。nasの安定したベースも、ogaちゃん(ボクは風貌から「モアイ」と名付けたがあんまり浸透していない)のリズムの刻みも正確で音もいい。IGGYのドラミングも力強い。良かった(て、結構記憶があるじゃない(笑))。



バビロンの狂宴(ロックとポエトリーでお手玉をする)

2007-03-28 00:00:15 | アングラな場所/アングラなひと
Babiron_1 バビロンはヤバかった。良く見知った新大久保なのに、26日の「アースダム」で繰り広げられた『バビロンでお手玉』は、途中から記憶がすっ飛ぶほどにすさまじかった。
 これは、ボクが自分のポエトリーで叫んだように「バビロン・シティを手玉に取れ!バビロン・システムに手玉に取られるな!」から言えば手玉に取られたのか、手玉に取ったのか?

 HOT ROCKSのベースはボクと同じ名前のジュンちゃんで、金髪の寡黙な子だった。しかし、ステージにたつと爆発するのだ。ロックな娘だ。
 リトルキヨシとミニマムgnk!は、「E.G.P.P.」にもゲストで参加してくれた横浜さわやか元気デュオだ。
 ブルースビンボーズはもう言うまでもない。「ロック共和国」に出演してもらった。ボクがそこで言ったMC「ビンボーズに金を!」は、ビンボーズ関連でおおはやりであるらしい。この日のステージでも、のっけから飛び出した!
 彌勒ジャーナル(マディフランケンシュタイン)も、ユニークなバンド名とともに素晴らしいバンドである。イカシてた。ボーカルのぐにゃりのガテン系のニッカボッカみたいなステージ衣裳が素敵でした。え!仕事着(笑)?
 そして、ボクはねたのよいの直前にポエトリー・リディングだ。なにしろヒール(悪玉)なマネージャー(ジャーマネ)として、ねたのよいをもり立てているのだ。乱入するつもりが、正式出演となってしまったのだ。それも、爆音バンドが出演するなかで、たったひとりで、それもことばで立ち向かおうというのだ!
 楽屋であったマダデスのBEMさんに、ソプラノサックスをつけてもらう。なかなか、良かったが、ボクの方が音をよく聞いてなかった。ちと反省。会場から、ハリーの叫ぶ声がよく聞こえた。「JUNさん!BEMさん!素敵!」
 ほんと良く声の通る子だ。
 ボクが読んだのは、「バビロンでお手玉だ!」、「ねずみ男」の2編。書き下ろし&即興でした。

 そして、トリはこの日の主役「ねたのよい」。ディスクユニオンのインディーズ・アルバムとして2月下旬に発売されたねたのよいファースト・アルバム『月桃荘』(YOUTH-012) のレコ発記念ライブで気のおけないインディーズバンドが集まったということなのだが、なんというかインディーズはアングラなパワーにあふれていて、本当に音楽が、ロックが好きという若者たちである。ボクの願いはもっともっと反抗者、抵抗者のロック、パンクをやってもらいたいということだ。
 ここには荒削りだが、ピュアな思いと言うものがあって、ボクは好きなのだ。ちゃんと、現在の若者たちも青春を燃焼させるやり方を身につけているのだ。
 帰りの記憶もない。もしかしたら、眠って帰ってきたのか?

(写真1:ボクとBEMさん。カメラ/月見猫)



バビロンでお手玉? それとも手玉にとられるのか?

2007-03-25 23:09:33 | イベント告知/予告/INFO
Title_1 「ねたのよい」のレコ発記念ライブ「バビロンでお手玉」は、いよいよ明日26日である。で、どうやらボクの名も入ったフライヤーがあったらしい。「ねたのよい」といういかしたバンドの悪玉マネージャー役で、リングならぬステージに乱入(笑)というシナリオを描いていたが、どうも正式出演らしい。
 手玉にとるどころか、バビロンに手玉にとられないよう自戒をこめてフライヤーをはっておこう!

 現在発売中の『DOLL』4月号(通巻236号)の96ページに「ねたのよい」のインタビューが掲載されている。内容はハチャメチャなものだが(笑)、意気込みは伝わる。ロックの最先端を突っ走るハイテク新兵器ねたのよいだ(笑)!
 気になったら、キミも「ねた族」になろう!
 ねた族に愛を!

バビロンでお手玉(「月桃荘」発売記念らいぶ)
2007年03月26日(月と桃曜日。ねたぞく祝日)
OPEN 18:30 / START 19:00
前売 1500円 / 当日 2000円 (別途ドリンク代 500円)
場所/(新宿 新大久保「アースダム」

ねたのよい(NODDY/GVo nas/B oga/G iggy/Dr ゲンキ(Lk&Mg)/ジャンベ あだちパニック先生/月桃荘/PA)、ブルースビンボーズ 、the HOT ROCKS、弥勒ジャーナル(マディフランケンシュタイン) 、フーゲツのJUN(ポエトリィ/ねたぞくフーテン詩人)、Lk&Mg(ねたぞく代表スペシャルゲスト)
前売り予約:大久保アースダム TEL 03-3205-4469
東京都新宿区大久保2-32-3 リスボンビルB1




横浜ZAIMでポエトリー・フールス!

2007-03-24 23:58:12 | イベント告知/予告/INFO
 ●「ZAIM de FESTA」3月31日(土)部屋204号(Liberty Comm)
  18:00オープン、19:00スタート
 ドア・チャージ:1,000円 飲み物:300円から!
 「丘の上の四月馬鹿」April Fools on a Hamburger Hill
 (ポエトリー)フーゲツのJUN
 (即興ひとり芝居)のんべ
 (ゲスト・ポエマー)岩井充、他。交渉中。
 (サポートおよびセッション)ハナヲ、KAJI-G、ガンジー、春田(兼バーテン)。

 ※ZAIMは旧関東財務局の石造りの歴史的建造物(1927年竣工)。現在アーティストグループや芸術系のNPOに横浜市が開放しています。「ZAIM de FESTA」は、公開制作・公開展示のかたちをとったアートフェスで、3月23日から4月1日まで多彩なプログラムがあります。→http://za-im.jp/

 ボクが出演するこのイベントは、ホールイベントではありません。こじんまりとアットホームにことは204号室で進行するでしょう。
 でも、その先にあなたは連れ去られている。
 あそこへ!
 あの丘へ!
 生きて帰るもののいなかったあの丘にたつ、ひとりの……おどけたおかしな帽子をかぶった道化!
 「時代」のトリックスター!
 トリックスターこそがヒップスター!
 
◎参照コミュはここ「Liberty Comm」→http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=16117107&comm_id=313821

 その前、26日(月)は新大久保「アースダム」でねたのよい『月桃荘』レコ発記念イベント「バビロンでお手玉」もよろしく!


もっと関心を「沸騰水型」に!

2007-03-23 23:58:12 | コラムなこむら返し
 昨日のエントリー記事は翌日の新聞報道(23日朝刊)の前に書いたものですが、事故のあった日時など新聞記事を参照して補足しました。

 しかし、一般市民は無関心に見えます。新聞でも一面トップにかかげたのは朝日新聞くらいだったようです。ブログでも、この危険な日本の電力会社の事故隠しの隠ぺい工作、体質がもっと話題にされ、批判の対象にされて当然だとボクは思うのですが……。

 というより、もっとブログに書きましょうよ! ブログにおける話題ランキングは、案外「民意」の反映として支配者層も気にしてるみたいですよ。「お父さんのためのワイドショー・ランキング」みたいなノリで、関心の高さをアピールする必要があると思うのです。
 今回の原発の制御棒トラブル隠しは、原発のとりわけ沸騰水型原子力発電の技術的な信頼を失墜させるものでした(さらにメーカーまであげるなら東芝製の原発です)。

 「原発は地球環境にやさしいクリーンなエネルギーです!」 というウソっぱちをくつがえすためにも、もっとネットで、ブログで、mixi日記で今回のトラブル隠しを取り上げ、「原発ノー!」を主張すべきです。

 事故があったのは、すべて沸騰水型の原発でした。「原発はいらない!」という声を、ネット上に沸騰させましょう(笑)!


さらに隠ぺい!「王様の耳はロバの耳」!

2007-03-22 23:58:25 | コラムなこむら返し
 いや、もう今日は違う話題を書こうよ、ほんと自分でもそう思う。しかし、ネットのニュースでおそらく明日の朝刊に掲載されるこんなあきれたニュースをまたまた読んでしまった。

「東電でも臨界の可能性 福島第一3号機」
 東京電力の福島第一原発3号機(福島県大熊町、沸騰水型、78.4万キロワット)で78年、定期検査中に制御棒5本が脱落していたことがわかった。社内の聞き取り調査で新たに証言が出たほか、原子炉メーカーの東芝の記録に、臨界状態の可能性を示す記載があったという。東電は22日夕、詳細を発表する。

 東電によると、脱落した制御棒5本のうち4本は隣接しており、臨界状態になった可能性があるという。

 ほかにも同2号機と5号機で、80年と79年に制御棒1本が脱落していたことも判明した。こちらは臨界状態にはなっていない。」(アサヒ・ドットコム→http://www.asahi.com/より)

 つまり今回の志賀原発の臨界事故隠しを発端として、まるで雪崩のように次々と明かされる制御棒脱落事故隠しは臨界事故隠し2件、制御棒の脱落、挿入事故は都合8件になった(うち東電管内5件)。

 以下に、今回明らかになった限りでの事故をまとめました。

78年11月2日 東京電力 福島1-3号炉 東芝製 5本脱落 臨界?
79年2月12日 東京電力 福島1-5号炉 東芝製 1本脱落 臨界なし
80年9月10日 東京電力 福島1-2号炉 東芝製 1本脱落 臨界なし
88年7月9日  東北電力 女川1号炉   東芝製 2本脱落 臨界なし
91年5月31日 中部電力 浜岡3号炉   東芝製 3本脱落 臨界なし
93年6月15日 東京電力 福島2-3号炉 東芝製 2本脱落 臨界なし
99年6月18日 北陸電力 志賀1号炉   日立製 3本脱落 臨界!(報告せず)
00年4月7日  東京電力 柏崎刈羽1号炉 東芝製 2本脱落 臨界なし

 国に対する報告義務の年度末ぎりぎりに、まるで駆け込みのようにして、また来年度の「原子力白書」が刊行されたあとのこのようなイモづる式の事故隠しの露呈は、意図的としか言えない。都知事選や、知事選がはじまる中で、ニュースでの取りあげ方が少しになるだろうと言う計算も働いての発表であり露呈でしょう。

 電力会社のこのような隠ぺい体質は、今にはじまったことではないし、企業くるみのしみついた体質としか言い様がない。まして、東電のそれはなんと29年前の事故なのである。東電内部で箝口令が敷かれていたのだろうことも予想させる。原発は超監視社会をつくるだろうという批判は、このような電力会社の体質にも依拠してのものだ。

 それぞれの電力会社各社の社員、技術者、下請け労働者が原発の格納容器や配管に囁き続けた「王様の耳はロバの耳!」というウサばらしが、すこしづつすこしづつ真実となって放射能のように漏れだしきた……。

 「いいかぁ、真実はひとつだぞぅ! みんなぁ、いいかぁ! 一緒に真実を言うんだぞぅ!」

 「王様の耳はロバの耳!」


さらに続く事故隠し(今度は東電!)

2007-03-21 23:58:58 | コラムなこむら返し
07march20_1 どれくらいノーテンキなことが書かれているのか、知りたくて刊行されたばかりの「原子力白書」を買いに新宿へ行った。だが、今日が祝日(春分の日)ということもあるのか、政府刊行物を扱っている専門書店はお休みであり、紀伊国屋書店本店、南口サザンテラス店にも昨年版の「白書」しか置いてなかった。

 新聞報道によれば、さらに原発の制御棒の脱落事故は、東電(東京電力)の沸騰水型原子力発電所で2ケ所も起こっていたと20日、東電が発表した。
 1993年6月に福島第2原発3号機で、2000年4月に柏崎刈羽原発1号機で事故は起こっていた。これもまた、定期点検の最中だった。
 これで、明らかになった原発の生命線である制御棒の操作ミスおよびマニュアルのミスによる事故は5件が明らかにされた。このうち、4件は東芝製の沸騰水型原子力発電のプラントで、メーカーサイドではこのうち3件は報告があって了解していたことだと言う。

 そんなことでいいのか? 自社のプラントだけ、把握してその上でもマニュアルや制御棒の検討はおこなわれたのか?

 朝日新聞の名物コラムである「天声人語」は、このような場合、事件や事故からワンテンポ遅れてコラムのテーマになるのだが(天声人語の執筆者は古参の論説委員がなることが多いようだ)、21日朝刊には報道から3日遅れで、志賀原発の臨界事故隠しについて触れている。もう30年も前の映画「チャイナ・シンドローム」(1978年制作)を引用して、批評している。
 しかし、当たり前の結語である最後の言葉は、まったくそのまま原子力安全保安院や電気事業連合会に噛み砕いて認識してもらいたい「当たり前のこと」だった。引用する。

 「核分裂を制御するのが制御棒だが、制御棒を制御するのは人間だ。その人間の方の仕組みがきちんと働かないのでは、制御棒という名は体を表わさず、その名に背くことになる。」

 名は体を表わすが、体を表わすどころかその名をも裏切る。それって、「制御棒」の話だけじゃなく、公共性を忘れて自社保身に走った各電力会社、そして政府監督機関である原子力安全保安院、経済通産省そして大臣にまで波及する責任論ではないだろうか?
 問題は安倍首相にまで至る、組織、政府機関、行政の中の人間の問題なのだ!

(写真は原発事故をイメージさせるように燃えさかる20日の夕陽です。)



電力会社のモラルハザード!

2007-03-20 14:20:41 | コラムなこむら返し
 志賀原発の臨界事故隠しに続いて、このタイミングでなければ発表出来ないという具合に続報が続いた。
 なんと、1988年に東北電力の女川原発1号機(宮城県)で制御棒2本が脱落した事故があり、1991年には中部電力浜岡原発3号機で制御棒3本が抜け落ちた事故があった。ともに、定期検査の最中で、臨界には原子炉は達しなかったため大事には至らなかったと言う(女川原発では03年にも3号機で制御棒5本が予期せずに挿入された事故があったと追加発表もあった)。
 これに対し経済産業省原子力安全保安院は「法的には国への報告義務はない。だから隠ぺいではない」と電力会社をかばうようなコメントを出したらしい。
 東北電力は19年間、中部電力は16年間もこの事実を公表せずに来た。

 16日、1999年の臨界事故が明らかになった志賀原発1号機(北陸電力)とともに、この隠ぺいされてきた3つの事故には共通点がある。ともに原発が沸騰水型炉で、その事故は定期点検中に起こた制御棒の脱落事故であると言う共通点である。格納容器のフタが、はずされていた状態(浜岡原発3号機)という状況も似ている。

 この沸騰水型炉というのはヤカンをイメージすればいい。ただし、火種である炉心はヤカンの中心にある。ヤカンは、圧力容器でそのまわりを丈夫な格納容器でおおわれている。沸騰水型は炉心でおこる核分裂の熱で、水を沸騰させ蒸気にさせ、その蒸気の圧力でタービンをまわして発電するという方式のものである。原子力でおこなう蒸気機関の原理である。というか、原子力でお湯を沸かしている訳である。
 当然、蒸気は上部へ激しく蒸発していくからその方式上、この沸騰水型は制御棒を下から上部へ抜き差しする。だから、制御棒の脱落というのは自重でも、落ちることがある。制御棒をコントロールする圧力の調整と言うのは、この沸騰水型の生命線のようなものだろう。

 そしてなぜ、この期にこんなに隠ぺいの事実が出てきたかと言うと、3月は本年度の稼動報告を提出しなければならない期限だったということと、志賀原発の臨界事故隠しが明らかになったことがあるだろう。志賀で臨界事故がおこっているのだから、自分のところは軽い処分ですむだろう位の気持ちなのだろう。おそらく……。

 原子力安全保安院は報告の「義務はない」としても、事故自体の再発防止のための(QCの基本)情報の共有を怠ったのは確かである。そこに、各々の電力会社の利潤を生み出すための保身がはたらいていたのは確かだろう。そして、その企業的な保身は、私利私欲をむさぼったライブドア元社長の堀江貴文氏と同じ公共性や、倫理観を失ったモラルハザードによるものだとしか言いようがないだろう。

 あいた口がふさがらないという状態はこのような事態をいうのだろうか。もはや、原発および電力会社各社への信頼感は地におちた!
 データの改ざん、すり替えはお手のもの。原発が緊急停止した事実も隠すなど、これまでの数々の隠ぺい工作、詐欺的行為はどんなに「法にふれないだろう」と、モラルとして許すことができない。すべての、隠ぺい工作は企業くるみ、組織ぐるみそして各発電所ぐるみでおこなわれてきた。

 会社のトップが辞任するのはもちろん、信頼性のない原発を廃炉にし、会社もいますぐたたみなさい!

 一番迷惑をこうむっているのは、なにも知らされていない消費者であり、いのちを放射能被爆に晒されている原発立地に住む住民たちである。「国に報告の義務」はなくとも、住民、市民には説明責任、報告責任はあるはずなのだ。
 お前たちは、だれにむかって頭を下げているのか?


ホリエモン有罪!/何が虚栄なのか?

2007-03-19 01:33:15 | コラムなこむら返し
 同日(16日)やはり、書こうと思っていたことを脇において、引っぱられてしまったもうひとつのニュースは、「堀江被告に2年6ケ月の実刑判決」であった。ライブドアの元社長ホリエモンこと堀江貴文被告が逮捕された時、ボクはこのブログでライブドア事件を「光クラブ事件」との連想から「光ライブドア事件/オー、ミステーク!」とタイトルして記事をアップした(96年1月25日)。いみじくも、それは作家の宮崎学氏と同じ発想だった。
 そして、それをボクは「自己演出の劇場型犯罪」と指摘した。ホリエモンの犯罪というのは、実は赤字だったのに決算を粉飾して、虚偽の情報で自社の株価を吊り上げた。さらにそのような不当な操作で虚構の価値を高めた自社株を(主に一般投資家に)高く売り付けその売却利益を利益に環流し、計上していたというものだ。
 そして、そのからくりに使われたのが、ライブドア肝煎りの投資事業組合だったというものだ。投資ファンドが会社の実体を隠す「隠れ蓑」に使われたということらしい。

 バブル期のアプレゲールにあらたなITバブルの新興ホープのように登場したホリエモン。ベビーブーマー世代をクソミソにけなし「金で買えないものはない」と言い放つ傲慢なホリエモンを、ボクは好きになれなかったが、起業精神に富む(ということは、別の言葉では「成り上りたい野心家」ということになるだろうが……)若者にはホープであり、憧れの人物だった。
 そして、それは小金持の「一般投資家」にとっても、リスクを感じさせずに錬金術をかなえてくれる株成り金への道だったのではないか?
 それは、たしかにホリエモンひいてはライブドアの金の集め方がフェアではなかったから「粉飾決算」による「被害者」だ、というのであろうが悪いがボクには同じ穴のムジナにみえる。金が金を産んでゆくシステムというのは、M・エンデがその傑作『モモ』の中で描いた「時間泥棒」の論理だし、「地域通貨」という画期的なアイディアの反面教師的な源泉になっているものだ。

 金が金を産む??資本(金融商品)が貨幣価値を生産する、と言い換えても同じだと思うが、そのカラクリの中には、価値体系としての貨幣(金そして金融)に「時間軸」が加味されていないということがある。そう、金は年を取らないのだ。もちろん、交換価値である価格(値段)は時代で変わってゆく。しかし、100万円は100年後も100万円である。たとえ、現在の50万円分の交換価値しか発揮できなかったとしても……(ボクは「経済学」に弱いです。間違いがあるかもしれません)。

 昨年の逮捕時にくらべると現在のボクは、ホリエモンにやや同情的である。堀江氏ひとりがスケープゴート(生け贄の羊)にされているように見えるからだ。
 だとしても、堀江氏が主張するように宮内前取締役と検察に司法取り引きがあるのじゃないかといった理由ではなく、ボクはやはり堀江氏は有罪だと思う。それは、先に述べたような「金が金を産む」、真の生産とは程遠いこのような「幻影の生産」が、産み出すものは「生産」どころか、「凄惨」な「時間泥棒」のみが闊歩する「さかしま」の世界だと思うからだ。堀江氏は、ライブドアの幹部、いわゆる一般投資家とともに、それを一層強化してしまった。

 つまり、現代のバビロン(資本帝国主義のシステム)の繁栄を支えているのは、このような金融の「蜃気楼(ミラージュ)」であり、そこに風穴をあけるどころか、エゴイステックな金満家をめざした堀江氏は(なにしろ即金で2億円(逮捕時の保釈金と合算して5億円)の保釈金を支払えるほどの)、セレブになれた分、バビロンを強化したことで有罪である。

 それが、これまでの言われてきた「勝ち組」の実体だったし、新興起業バブルの実体だった。これは、世界を破滅に導くものではあっても、けっして変えることではない。それは、肝に命じなければならない。
 
 小坂裁判長は判決の最後に堀江氏にハンディキャップをもった息子は貴方にあこがれ励まされましたというある母親の手紙を読み上げたそうだ。
 ボクは祈る。どうか、その子の希望が、障害をもったものも健常者もそしてお金も等しく年を取る公平な生産で、公平な交換価値が産み出される世界へのシフトに向けられますように……と。


北陸電力「臨界事故隠し」に怒る!

2007-03-17 01:32:44 | コラムなこむら返し
Atmic_shikamati 今日は、最近読んだエロチック研究の書の感想(研究のためです!(笑))でも書こうと思っていたら、ゆくりなくも新聞報道されたニュースにどうしても引っぱられてしまう。エロス研究の話は、後日と言うことにしよう。

 まずは、北陸電力の「臨界事故隠し」の事実が明らかになったニュースだ。あきれました。まず、電気事業連合会傘下の電力会社のこのような「事故隠し」そして「データねつ造」という体質は、25年ほど前と全く変わっていないことに呆れます。とともに、こいつらはカメラや報道の前ではアタマを下げても舌の根の乾かぬうちに何をするか分かったものじゃないという不信の気持ちがわきたってくるのです。東京に住むボクがそうなのだから、地元の方々にとっては、その不信感は数百倍も強いだろうと推測します。

 ボクもいまだ魅力にとらわれ放しのマリリン・モンロー主演の映画に「七年目の浮気」というのがあるが、「八年目の臨界事故隠し」なんてクソ面白くもなく、ジョークにもなりはしない。

 そう、その事故は1999年6月18日に起こった!
 89本ある制御棒のうち3本が、作業手順書の記述ミスで脱落してしまったのだと言う。原子炉の停止性能試験の真っ最中で、3本の制御棒が脱落したために原子炉内で核反応がはじまり、15分にわたって臨界状態が起こってしまった。その時、緊急装置(制御棒を緊急事態にそなえて挿入する装置)は解除されていたという!
 時に、試験のために格納容器と圧力容器の上ブタもはずされていたのだ。危なかった! この偶然の積み重ねはチェルノブィリなみのメルトダウンにつながる可能性が大きかった。
 この日付け、99年6月は、あの東海村でのJCOがおこした臨界事故そして住民の避難、作業員の被爆と死亡事故という重大事件のわずか3ケ月前だった!
 作業員が手動で弁を開閉し、制御棒はもとにもどって事なきを得たというこだったが、この重大事故を北陸電力は8年間にもわたって、組織ぐるみで国にも地元にもひた隠しにしてきた。

 国はただちに、この1号炉の運転停止を命じた。銘記しておこう。実は、北陸電力の志賀原発は2号炉が建設中で、その差し止めを求める住民訴訟によって昨年3月、その2号炉の差し止め判決が出ている。志賀原発の差し止め訴訟は、差し止め訴訟をおこした住民側が勝訴しているのだ(その判決主文は、巨大地震に対する充分な備えが認められないという画期的な判決だった)。
 1号炉の出力54万KW、差し止められた2号炉は135.8万KWという規模で、2号炉はプルトニウムを加工したものを軽水炉で燃料にすると言うプルサーマル計画の一環だった。
 今回の臨界事故隠しの背景には、この将来のエネルギー政策の根幹にかかわるものであり、そしてその「危ない国策」は、現在、個別の原発立地の地元での個別訴訟や反対運動に集約され、原子力情報室の努力にもかかわらず1本化されていない。

 というより、なぜ、バビロンのような都市にすむ市民たちは、原発の問題に無関心なのだろうか(ボク自身の日常を含めてです)?
 ウソで固めた電気事業連合会の誇大広告「原子力は地球環境のためになっています」といったたぐいの一面的なウソにダマされているのだろうか?
 それとも、それはエネルギ-問題なのであって、遠い石油産出国のアラブ世界よりさらに遠い国の出来事だとでも思っているのだろうか?

画像は北陸電力志賀原発です。(財)日本立地センターのHPから引用しました。→http://www.enepa.ne.jp/area/shika/index.html
 ちなみに、日本海に臨む志賀原発の沖合いには、原発テロを警戒して911以来、海上保安庁の巡視船が日常的にパトロールしているのだそうです。