風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

台風一過の「サマータイム」(1)

2007-09-09 03:25:58 | コラムなこむら返し
Egpp_74_1 台風はボクの呪文でイベントに間に合うように見事に通り過ぎていったが(お前は祈祷師か?)、クラウド・コレクターとして見事な夕焼けを観察したのちボクは「水族館」に到着し、すぐさま「おかめ食堂」のサンマ定食を食べる。ここはこの新大久保かいわいで一番古い日本食堂だが(笑)、ネコ好きとドカチンが集合する食堂でもある。昔、高田馬場に早朝、ドカタの手配師がひとを買うように男たちを集めていた。駅の発展(?)にしたがって、手配師の集まる場所は西戸山公園になる。なぜ、そうなのかと言うと高田馬場と新大久保のなかほどに高田馬場労働出張所があるからなのだ。このことは案外知られていないのは、そのような日雇い肉体労働に従事しなくとも、だれもが(とりわけ男どもが)生きていける時代になったせいだろうか?
 その傍に、かって東京グローブ座と言ったシェークスピア劇場があるのも、なにかと因縁のように思えるのはボクばかりだろうか?
 ついでに書いておくと、寺山修司が学生の頃、ネフローゼで入院した社会保険中央病院もその新大久保側に立派に建て替えられて存在する(寺山をテーマとしたこの5月に、そのことはMCで喋った)。

 今回、「E.G.P.P.100」の台風の目は終わってみれば、おんなたちだったことが印象に残る。女性の表現者たちがおとこたちよりも勢いがあり、元気だった。ミュージシャンの今回ゲスト・シンガーだったマツイサトコは、切々と泣かせてくれたし、もうひとりのゲストミュージシャンゆめやえいこはみなを癒してくれた。はたまた、突然あらわれてボクを喜ばしてくれたポエマー松岡宮は、ステージでピョンピョン飛び跳ね、ボクという祈祷師の前で、「水族館でカメをみれば、亀頭を思い出す」とか、あられもない衝撃的な即興フレーズでボクらを沸かしたし(笑)、bambiのスピリッチャル・トークはゆめやさんとシンクロしたし、派遣の品格ふっきーは吉本隆明から読みはじめ、みにぃに至っては、もうこの日のテーマにそってガーシュインの音源を持ってくるし、兄アイラ・ガーシュインの書いた英詩を読み、メチャメチャ女性たちが良かった!

 ボクを含めて12名の表現者で、3時間30分の長時間イベントとなった。これで、ドリンク付き1,500円は、安すぎる(と、主催者は自負する)!
 しかし、この低料金であるからこそ集まってくれるそれぞれが、個性的でユニークな世界をもった表現者で、そのひとたちに開かれたオープンマイクだからこその充実ぶりなのだろう(と、主催者は自負する)。

 女性は先に上げた6名だった。こうして数えてみれば、天の半分はおんなたちのものであるように、その半分はおとこたちのものである。おとこのパフォーマーもちょうど6名だった。なんて、釣り合いとバランスのとれたイベントなのだろう(と、主催者は自負する)!

 明日はおとこたちのことを書こう。
(このレポートは、敬称略です。あしからず)

(写真は、この日の「水族館」の「出演者看板」by フーゲツのJUN)

(つづく)