風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

7/7 E.G.P.P.Nova!/step108 「2010年/銀河鉄道オデッセイ」

2010-07-01 03:43:15 | インポート
Neptune_south●オープンマイク・イベント/TOKYO POETRY RENAISSANCE
E.G.P.P.Nova!/Step108
テーマ:2010年/銀河鉄道オデッセイ
2010年7月7日(水)開場19:00/開始20:00
参加費:1,000円(1Drinkつき)
MC:フーゲツのJUN、梓ゆい
(出演予定者)梓ゆい(ポエッツ)、フーゲツのJUN(ポエッツ)、藤木吾郎(ピン芸人お笑い)、ココナツ(うた)、bambi(スピリチャル・トーク)、よねやまたかこ(うた)ほか……エントリーしてくれたあなた!
会場:ライブ・バー水族館(新宿区百人町1-10-7 一番街ビルB1)
問:03-3362-3777(水族館)→http://naks.biz/suizokukan/
主催:電脳・風月堂→http://www1.ocn.ne.jp/~ungura/

 国際共同宇宙ステーションが出来、長期滞在を含め安定維持されていることに驚きを禁じ得ない。と同時に、反面には21世紀は宇宙の時代で、月に居住するだけでなく火星にまで行っていたんじゃなかったのか? と、SFの想像力にかなわない現実がある。

 一般的に誤解されているように、賢治は「宇宙」の世界を書いた訳じゃない。松本零士「銀河鉄道999」と大いに混同されて良しとしているのが、アニメ、おたくファンら
の現在の賢治理解ではないだろうか?
 賢治が描いたのは宇宙というより天上の世界のことである。それは、仏教それも法華経的なイメージで彩られているが、「銀河鉄道の夜」のみ特異だ。冒頭から、この私たちの太陽系がふくまれる天の川銀河の言及があるが、ジョバンニが乗車する「銀河鉄道」は、キリスト教的な路線を走ってゆく。それというのも、賢治がこの作品を執筆当時、あの世界最大の海難事故タイタニックの沈没事故があった。銀河鉄道に同乗する客は多くは彼らで、彼らは南十字星(サウザンクロス)まで乗ってゆくのだった。

 ボイジャーはわたしたち人類の記録と存在した証(ボイジャーレコード)を搭載して宇宙の彼方を目指して飛び続けている。それは孤独な飛行だ。人類がこれまで孤独な存在であったように……。その描く見えない軌跡は、銀河鉄道の軌道のようにも思える。

 ともあれ、この日はロマンチックな「七夕の夜」!
 テーマは宮沢賢治とより現実のものになってきた宇宙の旅をイメージして「2010年/銀河鉄道オデッセイ」といたします。

 E.G.P.P.Nova!第108回目は生前は不幸なことに全くの無名であった宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をメインに「七夕」をテーマとして、ポエトリーで橋をかけるという試みです。また、これは多国籍料理でもあってMCのふたり(フーゲツのJUN、梓ゆい)はシェフでもあり、パテシェでもあるという立場で、みなさまに組み合わせの創作料理の味わったこともない世界へお連れします!
 どうぞ! お召し上がりください! 今回、それがいかに私たちの孤独さをあらわにすることであっても!
 未知の世界へようこそ!

 一般オープン・マイクにエントリーなさる方には、このテーマ設定にしたがう必要はありません、御自分の表現.テーマで挑戦してください。
 ?ポエトリー、うた、バンド問わずフリーエントリーが可能です!
 事前エントリー専用BBS(TOKYO POETRY RENAISSANCE/EGPP100 BBS)にエントリー表明を書き込んでください!→http://8512.teacup.com/5lines/bbs

E.G.P.P.Nova! MIXI内コミュ→http://mixi.jp/view_community.pl?id=230706

(写真はボイジャーが探査して写真撮影したネプチューン)

※E.G.P.P.Nova!はこの回で、連続開催丸9年目を達成します!もはや、オープンマイクの老舗E.G.P.P.Nova!の連続開催10年をご支援ください!



満月と森少女

2009-12-03 01:57:26 | インポート
Cybele 師走の夜空に煌々たる満月がかかる。暗い森には月の光に照らされて少女が眠る。って、そんな訳ないか。でも、ディアーナって森に住む月の女神ではありませんでしたか?
 ローマ神話に由来するこの女神は、さまざまな要素が混淆していることもあるのか、あまり日本では人気がないようだ。このラテン風の読みを英語風に直すと、「ダイアナ」となって、一気に親しみが増すのだが……。

 ローマ神話と言えば、好色で色恋沙汰の絶えない神々の破天荒な物語が織りなす壮大な神話だが、それこそロマン(物語)とロマンスの起源であろう。
 神々に見初められてしまったために、思いの叶わぬ神に動物や、樹木に姿を変えられてしまった少女の話がたくさんでてくる。
 それらの神話上の少女たちが、小動物や家畜となって意思の伝達が不可能になったり、根が生え行動の自由が奪われることとなる。生きながら樹木葬にされるかのようなこのような変身譚に満ちているのだ。

 『シベールの日曜日』という1962年アカデミー外国語映画賞受賞のフランス映画がある。かってVHSで発売されたことがあるらしいが、DVD化されておらず「幻の映画」の1本になっているらしい。この名作でおしゃまな女の子を演じたパトリシア・ゴッジは、この一作で長く語り伝えられる存在になってしまった。この作品も「森ガール」、森少女の原点イメージだろうと思う。

(写真)『シベールの日曜日』のスティール写真。