風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

9/5 E.G.P.P.100/step86 長崎オラショ・隠れ切支丹の天主堂

2008-08-30 22:57:05 | イベント告知/予告/INFO
Kurosima_church●オープンマイク・イベント/TOKYO POETRY RENAISSANCE
E.G.P.P.100/Step86
テーマ:「長崎オラショ・隠れ切支丹の天主堂」

2008年9月5日(金)開場18:30/開始19:30
参加費:1,500円(1Drinkつき)
MC:フーゲツのJUN
(出演)フーゲツのJUN(ポエッツ)、ココナツ、やま(うた)ほか……エントリーしてくれたあなた!
会場:ライブ・バー水族館(新宿区百人町1-10-7 11番街ビルB1)
問:03-3362-3777(水族館)http://naks.biz/suizokukan/
主催:電脳・風月堂 http://www1.ocn.ne.jp/~ungura/

 旅をして知った。島の反対側の小さな漁村、入江にしがみつくかのようにあったさびれた漁村に、そのこじんまりとした、しかし、思わず身じまいをただしてしまうほどの聖なる空間をもった天主堂を見た時には本当に驚いた! そこはボクの故郷でもあるところなのに、ボクはしかと認識していなかった。隠れキリスタンのひとびとの存在を……。もちろんフランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教を宣べ伝えてのち、わが故郷長崎にある大浦天主堂がわが国最古の教会であるのは知っていたし、長崎にはカソリックの信者数が多いのは認識していた。
 でも、幼い頃一種の畏敬の念をもって見た映画(たしか東映映画だったと思う)の中で禁じられた宗教耶蘇教(キリスト教)を信じる農民や平民は、「踏み絵」を踏むことを拒否して磔刑に処せられ、賛美歌をうたい祈りながら嬉々として処刑場の露と消えたのだった。そして、それがフィクションではなく切支丹弾圧の時代の事実だとのちに知った。長崎駅のそばには二十六聖人殉教地があるが、1597年2月そこ西坂の丘はキリスタン禁止令に触れた信徒たちのゴルゴダの丘となった。そこは現在、ローマ法皇も訪れた世界中のカソリック教徒の聖地のひとつで、巡礼地に指定されているらしい。
 二十六聖人の中には、12歳ルドビコ茨木、13歳長崎のアントニオ、14歳トマス小崎、19歳ヨハネ五島、19歳ガブリエルの5名の十代の若き殉教者も含まれる。そして、この地で約千人の殉教者が処刑された。
 そして切支丹弾圧を逃れて田畑を捨て、家を捨ててキリスタンは島々へ散った。神父もいない教会もない秘密の信仰が、信徒たちの手で220年間も続いたのである。
 その血を継ぐひとびとは、禁止令がとけた明治時代に次々と天主堂をその寒村や島々に建てていった。自分達の信仰の証として、こころの支えとして……。

 その場所を歩き、隠れ切支丹と呼ばれたひとびとの残した一見数珠のように見えるロザリオを眺めると奇妙な気持ちになる。オラショはポルトガル語で「祈り」という意味。それはこの国の長崎や五島という風土に溶け込んだクレオール(混血的)でディアスポラな土着宗教ではなかったのかと思える。オラショはラテン語まじりのポルトガル語をそのまま音にした不思議な呪文のような祈りの言葉だった!

 「サンタマリアの御像はどこですか? でうす、ぱていろ、われをあわれみ給へ」

 このイベントは、自由エントリーのできるオープン・マイク形式で開催しております! 一般オープンマイクへエントリーなさる方には、このテーマ設定でのしばりはありません。御自分の表現・テーマで挑戦して下さい。
 ※ポエトリー、うた、バンド問わずフリー・エントリーが可能です!
 事前エントリー専用BBS(TOKYO POETRY RENAISSANCE/EGPP 100 BBS)→http://8512.teacup.com/5lines/bbs


胸いっぱいの愛を!

2008-08-25 00:00:38 | コラムなこむら返し
 本当にそこには民族の融和、世界はひとつという理念があった祭典だったのだろうか?
 北京オリンピックの閉会式もまた、開会式で見る人を驚かせたような演出に満ちていたが、TV観戦をしながらどこかうそら寒い思いを感じたのはボクだけだったのだろうか?

 開会式で花火のCG作成や、少女歌手の口パク、漢民族のこどもたちが55の少数民族の民族衣裳を着ただけだったと暴露された演出過剰は、今回自重したのか、おそらく「オリンピック讃歌」が口パクだったろうと思う程度で、その「鳥の巣」スタジアムにワンワンと音が割れてこだまする音から判断するに、ライブで押し通したと思われる。そのためなのか延々1時間も一大パノラマをくりひろげた開会式の演出はかなり縮小されていたのか、後半は歌謡ショーのありさまだった。

 その中で、次回2012年ロンドン大会に引き継ぐパフォーマンスの部分でロンドン名物赤い2階建てバスの上で、若手女性シンガーレオナ・ルイスと共演するジミー・ペイジの姿があった。レッド・ツェッペリン時代のヒット曲「胸いっぱいの愛を」のギターをかき鳴らす64歳のジミー・ペイジだ。
 4年後のロンドン五輪大会に、こうしたロックの重鎮がからんでくるのかどうかは不明だが、ジミー・ペイジがデビューした頃のロンドンはスィンギィング・ロンドンと呼ばれたポップな都会だった。モッズという族やファッションがアメリカン・カルチャーとぶつかりあって独自なカウンター・カルチャーを生み出した時代だったのだ。

 北京五輪に感じられたような上からの、政治権力が上意下達で開催、国威発揚の宣伝道具にしたような強面(こわもて)のオリンピックではない、民主的で若さが弾けるような若い力がみずみずしくこの星に生きてあることを称えるようなオリンピックにして欲しいものだ。
 それに、その年2012年はスピリチャルな方面でいうところの「アセンション」の年であり、マヤ暦の終わる意味深い年であるのである。ロンドンオリンピックに人類の「幼年期の終わり」(A・C・クラーク)のセレモニーのようなものを期待するひとたちが、これから無限級数のように増えていくのではないだろうか?
 そんな予感がする。

 この地球(ほし)に、胸いっぱいの愛を!


819の日

2008-08-19 22:37:21 | トリビアな日々
 もじりと言えば、もじりだが、記念日ってそんな付け方が一般にされている。6月4日がムシで「虫歯の日」だとか、そんなものだ。安易と言えば安易だが、聞いてすぐ忘れそうな記念日は、そんな名付けられ方をしているようだ。

 で、本日8月19日は、819の連想から、「俳句の日」であり、また「バイクの日」なんだそうだ。前者の「俳句の日」の決め方が、なんとも残念だ。伝統的なこの短詩型(わずか十七文字の!)の記念日であれば、俳聖芭蕉が奥の細道に旅たった日とか、死去の日とか色々考えられたのではないかと思うからである。

 と、ともかくそのような理由で決められたらしい。

 ヒグラシの 蝉が鳴きいる 819の日




8/18 月裏の集い@高円寺CLUB MISSION'S

2008-08-17 00:59:14 | イベント告知/予告/INFO
Tukiura_title_augnetozaoku presents
「月裏の集い」
[LIVE]
ねたのよい
GOLDEN(ex.Silent Tongue)
バーバーフィッシュ
AKUTARE
フーゲツのJUN(ポエトリー)+あだっち(デジュ)+木霊(ジャンベ)

DJ SoooPanic
出店:緑の月/サドゥーババ/雷音堂
open19:30/start20:00
adv./door\1000(1D込)

高円寺CLUB MISSION'S
東京都杉並区高円寺南4-52-1
TEL 03-5888-5605
公式サイト→http://www.live-missions.com/
地図→http://www.live-missions.com/access/access.html




精霊送りの夕べ

2008-08-16 23:51:21 | コラムなこむら返し
 8月はだれもがいやおうなしに、死者と対話しなければならない月だ。ヒロシマ、ナガサキのふたつの平和祈念式典、敗戦記念日、そして旧盆と続く。お盆の真っ盛りに8・15の敗戦記念日があるというこの日付けは天の配剤なのか? と、ずっと思っていた。

 だが、今年は生者の世界がオリンピックイヤーでかまびしく、まして8月開催であるためどの家庭からも聞こえてくるのは、高校野球かオリンピック中継のTVの音だ。その生者の世界のさんざめきもきっとさびれた漁村では、あの世からの音に聞こえるのかも知れない。

 そうして、死者を迎え火で迎え、3日ほどを過ごしたのち、ふたたびおがらを焚いて死霊をお送りする。精霊(しょうりょう)送りだ。京都の五山をいろどる「大文字焼き」も、その送り火の催しでよく知られている。わが故郷では、初盆の新しい死者のために、それは巨大な精霊舟がかたちづくられ精霊流しされる。
 祖父のためにつくられた巨大な精霊舟を見上げたのも、もう50年以上も前の事で、ボクは7歳の少年だった。
 もう継ぐものもいない故郷の墓所は荒れていることだろう。無縁仏として処理される時も近いのかも知れない。
 その墓に入れなかった母を、おがらと線香で送ってボクもまた母のそばで将来、樹木となるだろう。
 樹木はいい。それは、墓石ではない。そこには「家」という係累がない。檀家宗教に拘束されることもない。
 個人が一本の樹木となって、思い出とともに緑なす地表の一本になる。この地球にお邪魔して、去っていったものの花実を咲かす最後の意志として……。



順延のお知らせ

2008-08-16 22:40:44 | イベント告知/予告/INFO
 先に今月のE.G.P.P.100の報告の所で触れていた9月のテーマ予告『池袋モンパルナス』はひとつき順延して10月3日開催のSTEP87のテーマとさせていただきます。

 それにともなって「池袋モンパルナス探訪ツアー」も順延し、9月21日ころの実施を考えております。期待なさっていた方があればごめんなさい。ツアーの詳細はまた告知させていただきます。よろしく!


8・15 WAR IS OVER !

2008-08-15 12:00:12 | コラムなこむら返し
 63年目の終戦記念日いや、敗戦記念日の8・15がやってきた。時は、北京オリンピックのまっ最中??この機に乗じて靖国参拝をはかる閣僚がいそうな気がする。またこの「光復」(解放)の日に合わせて、中国政府もなんらかのメッセージをオリンピックに便乗しそうな気がするのだが……。
 と書いてたら、今夜おこなわれる「なでしこジャパン VS 中国」の女子サッカー試合が、そのようなナショナリズムや、反日感情の爆発する場にならないように中国当局は、観客席の3分の1をサクラで占め、ブーイングや暴動にそなえることにしたという報道があった(朝日新聞15日朝刊)。厳戒体制で、平和の祭典を無用な政治的行動の発露とならないように臨むらしい。
 グルジアはフランスの仲介により停戦合意がとれたようだし、せめてオリンピックはルールのもとでのフェアな競い合いで終わらせたいものだ。言うまでもなく、スポーツもその起源は戦争である。近代スポーツにしたところで、射撃や、馬術や、フェンシングなど戦争の道具、技術の向上からはじまっているものもある。オリンピックの花マラソンだって、古代の伝令にその起源を持ち、情報伝達と言う戦争のための手段だった。

 日本政府が主宰する戦没者追悼式は、武道館でおこなわれているだろう。今年からか、正午の黙祷が呼び掛けられている。サイレンが鳴るのだろうか?
 いまも、南の島々に残る未帰還の遺骨は、その数116万余だと言う(戦没者総数は310万人)。熱帯のジャングルや隠れひそんだ洞窟の中に、岩や土に埋もれて慟哭の涙を流している。合掌。


部族宣言/2008 A Declaration of Tribes

2008-08-12 23:48:57 | アングラな場所/アングラなひと
オレたちは宣言する! この国家・社会というタマゴの殻の中に
もうひとつの 国家とは まったく 異なった
ルールと システムを もった 新しい社会を 形作りつつある、と!

権力とか、統治するとかされるとか そんな個人も 組織もなく
いや そんな言葉さえ 必要としない 自由な社会 フリーダム・ソサエティ、を!

土から生まれたものは 土に返し
海から生まれたものは 海に返し
空に生まれたものは 空に返す

そんな たましいの自由に もとづいて 個人と個人が結びついた
ゆるやかな なんの強制もない 部族社会を 作りつつあると!

アメリカ、ヨーロッパ、日本そしてアジアやアフリカ、ラテンアメリカなどの
多くの 若者たちに よって これまで 繰り返し 繰り返し
トライバルな 部族社会が 作られ 作られようと してきた
都会の真ん中に あるいは 貧民街に 辺境の山地に あるいは 島嶼(とうしょ)部に
廃村になった村に 農村に 世界遺産の島に……ビーチに 森の中に
この 大小多様な 部族社会は それぞれで 独立するのではなく
世界規模での 連帯 連合をもって 永久 永劫の
世界平和をもたらす道であると かって 構想されていた
虹の部族や ガジュマルの夢族 エメラルド色のそよ風族や
イロクォイ族や 先住民 世界中の少数民族や アイヌの
ひとびととの ゆるやかな連合によって この永劫平和は達成されるはずだった

それは 1枚の印刷された紙に ひざまずき 神とあがめるがごとき
貨幣経済を廃止し 雨雲が とうもろこしの 成長を 息子の成長のように
見守る 愛の 贈与経済で 部族社会が長い歴史の中に
いつくしんできた 智慧を 取り入れるシステムだった
私有財産は放棄され だれもが 分け与え シェアすることで
労働の苦痛や 生活の貧苦や ゆがんだ社会から うける
ありとあらゆる 病から解放される 道でもあり
オレたちの 生命(いのち)の継承であり 財産である こどもたちは
社会のものであり 社会の 全成員が 見守り 育てるものだった

教育費はもちろん 医療費も ただであり
仕事をする上での モチベーションは
その仕事が好きであり 生き甲斐であり 使命感であり 達成感のみだった
ゆえに すべての仕事は 労働ではなく ワークになり
報酬がモチベーションになるのではなく
すべてのワークがボランティアとなるはずだった
権威も 権力もなく すべては 水平方向に つながった
ゆるやかな ネットワークで 形作られるはずだった
それが どうだ! 40年前に 構想された
愛のコンミューン構想は ゆるやかな部族社会を 作るのではなく
むしろ ある一国のみが 支配するグローバリゼーションという
パックスアメリカーナの 帝国と それに 追従する 属国をつくり
そのことに よって 世界に 不平等と 富の格差と 絶対的な貧困を
バラまくだけだった

オレたちは警告しよう! このようなシステムで まわる社会は
2012年を 乗り越えたとしても 地球資源を 使い果たし
地球を 熱地獄の 惑星となし
母なるこの星から 逃げ出す羽目に おちいるか
さもなければ 地球に負荷を かけたことによって
滅びの道を 転落するだけだと!

オレたちは だれもが この奇跡の星で
たおやかに 自由に のびのびと 幸福に生きるためだけに 生まれてきたはずなのだ
なにを 苦しむことがあろうか なにを 苦労させられることがあろうか
オレたちは 自由であり 地球部族の一員であり
そして 創造主によって 地球という 美しい星の 庭先で
戯れ 遊び 愛を交わしあうために 存在しているはずなのだ
人生は 生きられるゲームであり それは 神の手の うちにあり
オレたちは ひとりひとりが 部族社会の 主人公であり
オレたちの ことばは 音楽となって 流れ出て
オレたちの ふるまいは 美しいポエトリーとなるはずのものである

オレたちは 菩薩のように みずからを 切磋琢磨し
武道家のように 内面から 鍛え上げる
修行者のように 内面深くに 降りてゆく
だれからも ああやれこうやれと 指示されることも 命令されることもなく
上下の関係もなく あるのは 年をへたものが
その智慧ゆえに リスペクトされ うやまわれることくらいだろうか
老人は尊敬され オジィ オバァは 人生の指針となる
ああ あのように しあわせに 年をとりたいものだ、と。

部族社会は右肩上がりの 経済発展で 評価されるのではない
ゆっくりとした 自然の営みと 時間の 熟成の中で
スローに ゆったりとした 人生の「幸福度」で はかられる 社会となることだろう
だれもが老いて 人生の 黄昏(たそがれ)の年となった時
その しあわせな一生を 子どもたちに 家族に 友人に 近所のひとびとに
そして なによりも マザーアース??地球に感謝することだろう

ひとびとは 死んでも 墓に葬られることはなく
遺灰は 野山に返されるか 生きた証として 記念樹の下に 埋められる
樹木となって 甦り 家族や 友人の思い出として 生き続けるか
あまねく 地表に ばらまかれるか その灰は 思い出深い 場所に散布される

土から生まれたものは 土に返し
海から生まれたものは 海に返し
空に生まれたものは 空に返すのだ 

部族社会は 持続可能なシステムに もとづいて
社会の 全成員と 地球資源や 環境との バランスの上で
すべての ひと 動物 昆虫 鳥や さかな 生き物 樹木の
幸福と 調和のために その智慧と 学びを 総動員するものだ

部族社会は いまあらたなる 甦りをもって
地上に 光明をもたらすものとして 燦然と 輝くだろう!
ひとにぎりの国 そして その国を 牛耳る ひとにぎりの金持ちのために
世界中が 飢えに苦しみ 貧富の差が 拡大し
貧困化している 事態の中で
オレたち自身の 奴隷化された内面を活性化し 生き返らせ
殺されかけている 大地に 息吹を与え
死にかけた 海の 再生をはかり
汚れきった 空に 光を取り戻させる
そして 息も絶え絶えの マザーアースを いとおしく抱き締める手段だと!

オレたちは宣言する! この国家・社会というタマゴの殻の中に
もうひとつの 国家とは まったく 異なった
ルールと システムを もった 新しい社会を 形作りつつある、と!
そう宣言する!

(20108年8月 第1次「部族宣言」から41年目の夏に……)

起草&ポエトリー:フーゲツのJUN
デジュドゥリドゥ:あだっち
ジャンベ:木霊

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 本日、8月12日代々木公園野外音楽堂でおこなわれた「ねた祭(さい)~~バビロンにオアシスを」でプログラムのうしろにプリントされて「部族宣言2008」が配付されました。ゆえに、ここに公開します。(禁無断転載)


戦火の中のオリンピック

2008-08-10 23:57:19 | コラムなこむら返し
 厳戒体制と戦火とともに北京オリンピックは、はじまった。平和とスポーツの祭典であるべきものを人権侵害への抵抗を圧制で乗り切るかのような中国政府指導の国策オリンピックだ。開会式の演出は、映画監督のチャン・イーモウ氏だ。デジタル表現と人力によるアナログ表現を組み合わせて、悠久の中国古代からの歴史を、文明発祥の地の文化を見せつける。書と水墨画の世界そして表意文字である漢字の発明を圧倒的なスペクタクル演出で見せる。
 活版印刷の活字版のような活字が、ウエーヴをえがき「和」という文字の古代文字と、現代文字を突出させるあたりでは、めまぐるしいその動きとともに驚かされたひとも多いのではないだろうか?
 しかし、中国の現代に移っての内容には精彩を欠いた。第一、毛沢東もしくは毛沢東思想そして共産党の表現がない。それよりも大事な、そう、人民の表現がないではないか?
 中国は中華人民共和国が正式名で、人民とりわけ農民が中心となった共産社会ではなかったのか?

 チベットへの弾圧や、新彊ウィグル自治区の襲撃事件への厳戒体制、そして出稼ぎ農民労働者への帰省を強制する冷たい仕打ち、現代中国は民主化されて経済発展したのではなく、かって「四人組」マオイズム原理主義たちから「走資派」と呼ばれたひとたちが復権し、権力を奪取してつくられたものであることを忘れてはならないだろう。ともに漢民族であるが……。

 かたや、プーチンもVIP席から見守ったロシアは、グルジア内部の独立紛争に介入するかたちで、グルジアを攻撃し戦火が拡大した。それは開会式の直前の7日にぼっ発し、そのことを知りながらプーチンは平和とスポーツの祭典に出席したことになる。大いなる欺瞞の徒である。

 国境を越えて平気でウソがつけるひとたち、国家の利益を優先するひとたちを国際的な取り引き、交渉力のある有能な人物と評価するらしい。ウソをマコトにすることのできるひとを、政治力のあるひとと呼んだりもする。
 あの中国産(天洋食品製)の有機リン系農薬(メタミドホス)が混入して中毒事件を起こした冷凍餃子は、中国国内でも流通していて、中国でも中毒事件を起こしていたことを中国当局は、認めていた。日本政府はグウの根も出なかったのか、また、日本人の奥ゆかしき配慮を発揮したのか、抗議もせずああ、そうですかと認める気でいるらしい(7月の洞爺湖サミット直前に中国側からその事実が伝えられたが、日本政府はマスコミ報道をしなかった。故意の報道規制をしたようである)。グウの根も出ないよ。


ナガサキ、信州、天の河

2008-08-09 23:47:16 | コラムなこむら返し
 11時02分??お茶を買いに立ち寄った松本のスーパーの駐車場でラジオに合わせて黙祷。そのあたりでは、残念なことにサイレンも鳴らされていないし、日常の光景がいつものように続いていたようだ。
 信州の高原で過ごし、帰宅の途中だった。63年目のヒロシマとナガサキの間の日程で、星を見に信州へ行ったのだった。まわりに星の観測をさまたげるような一切の光がない、闇の中で天の河に抱かれに行ったのだった。とりわけ8日の夜は、深とした思いで星辰のめぐりをずっと見ていた。
 ずっと以前に、佐渡のどんでん山で見た天の河の見事さには、比べようがなかったけれど、それはこのところの不安定な気候のありようがからんでいたのだろう。
 そこで、芭蕉にはかなうべくもないだろうが、一句詠んだ。

 星辰に のぞき魅入られ 天の河(JUN)


ヒロシマ祈りの日に

2008-08-06 23:57:48 | コラムなこむら返し
 63年めのヒロシマ平和祈念日??午前8時15分、近所の施設からサイレンが鳴る。平和式典にはTV参加だが、居づまいがただされる思いだ。自宅で黙祷。

 式典で印象に残ったのは、子ども代表として「平和への誓い」を読んだふたりの小学校6年生だった。とりわけ、真直ぐな発声で「誓い」を読んだ今井穂花(ほのか)さんは、キリッとした声がヒロシマにいや、全国に響きわたるかのようだった。もうひとりの本堂壮太くんは、大任を果たして感動したのか最後のところで、一瞬むせぶようなしぐさをした。平均年齢75歳を越えたと言う現在、ヒバクシャのナマの証言を聞くことができる「限界年齢」が、この位の子どもたちかもしれないと思う。
 それにくらべると、次に登場した我が国の首相は、ボソボソとした声で、事実を追認するようなことを当たり障りなく喋っただけだった。
 今回、4月に原爆症の認定基準が見直されると言う進展があったあとだった。原爆投下のあとに救護活動や家族を探しに市内にはいったひとたちが、残留放射能で被爆し、ガンや白血病などで病に犯されている非認定ヒバクシャの問題が、まだまだあるのだ。
 「平和宣言」を読んだ広島市長はそのことに触れ、国の対応を求めていた。さらに、アメリカの次の大統領が核兵器の廃絶に積極的になる大統領の誕生を望むと述べていた。
 今回世界55ケ国からの式典参加者があったそうだ。しかし、その中には一方の当事者であるアメリカからの代表はいないのだと言う。日本はアメリカの傘の下にいても、アメリカはそうだからか日本の求める核兵器の廃絶、核の放棄の輪の中にはいないのだ。


8/12 フリー・コンサート『ねた祭~バビロンにオアシスを!』

2008-08-05 12:43:54 | イベント告知/予告/INFO
Neta_sai_08_1

netazoku Peace Festival 2008『ねた祭』
~バビロンにオアシスを!!~

2008年8月12日(火) 代々木公園 野外ステージ及びイベント広場
入場無料!! フリー・コンサート

am 11:00~11:20 フーゲツのJUN(ポエトリー・リィディング)+あだっち(デジュ)+木霊(ジャンベ)
am 11:35~11:55 LOWLIFE SURFER 
pm 12:10~12:30 鵺院 -nUeYin-
pm 12:45~13:05 BCIDE
pm 13:20~13:40 波動
pm 13:55~14:15 石井明夫 
pm 14:30~14:50 トップサルジャー 
pm 15:05~15:25 SLIP HEAD BUTT 
pm 15:40~16:00 ELEKIDZ 
pm 16:15~16:35 花&フェノミナン 
pm 16:50~17:10 KORA KORA
pm 17:25~17:45 やさぐれ 
pm 18:00~18:20 ねたのよい
pm 21:00 完全撤去

※ケータリングの屋台がいくつか出ます。ゴミはもちかえりましょう。マイカップ、皿、器などリユースで!飲み物、パラソル、敷物など暑さ対策も万全に! 助っ人歓迎!