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女神系DIVA(歌姫)たち

※音楽関連記事は序々に別ブログ「C's-music」に移行します。動画更新などはそちらでおこないますので、そちらをみてね。( → この記事

私の音楽のバックボーン

このところ、なんとなく、邦楽の、とくに新世代の若い女性artistの質感が変わってきているよな気がします。
ワールドカップみつつ、つらつらと考えてみました。

いちばんは、ハイトーンになったこと。
これは安室奈美恵、華原朋美、観月ありさ、globeなど、いわば小室ファミリーといわれた一連の女性Vocalistの影響があると思う。
彼女らの超ハイトーン曲をふつうにカラオケで唄っていた次世代層が育ってきたということか・・・。
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たとえば安室奈美恵の『CAN YOU CELEBRATE?』。
曲の構成はPOPというよりむしろプログレ的な大作で、音域も広くどうみてもトーシロの手に負える曲じゃない・・・。
にもかかわらず、その曲は売り上げ、カラオケランキングともに数々の記録を打ち立て、紅白ではダントツの瞬間最高視聴率を記録した。
こんなシンガー泣かせの難曲が、当時カラオケでバリバリに歌われていたというのはある意味驚異だ。('97オリコン年間カラオケリクエスト回数1位)
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CAN YOU CELEBRATE? - 安室奈美恵


■ハイトーンヴォーカルの例(I'm proud - 華原朋美)

→ 〔直リンク〕 (埋め込み無効)

でもって、声質がやたらフェミニン。
RAPにはたおやかな女性Vocalが意外に合うが、そういう背景もあるのだと思う。

つぎに、音数、というかことば数が多いこと。
80年代だったら「わすれかけてた~」が、「わあすれかけてえた~」となって、ひとつの音にのることばの数が圧倒的に多い。
これは絶対、RAPの影響があると思う。じっさい、彼女らとRAPのコラボ(ふつうfeat.~~とされる)はやたらに多くて、MC(韻を踏んだRAP)なんぞもふつうに入ってくる。

んでもって、すこぶるR&B or ヒーリング。
小室ブームのあとのJ-Popシーンは一気にR&B寄りに振れたが、いまでもMariah CareyやWhitney HoustonをFavorite Musicianに挙げる女性Artistは多い。
海外育ちのバイリンちゃんもかなりいて、発音もほとんどネイティヴ。
2010年以降増えてきているのが、ケルト的なヒーリング感覚あふれるもの。ラテン系や無国籍言語?などもつかっていて、不思議系かつ清楚系。
とくに声優系はこの流れが多い。

最後に曲構成。
イントロ~Aサビ~Bサビ~ブリッヂ~A'サビ~エンド、つうよ~な従来型の構成じゃなく、「サビがあるのかないのかわからないが、なんとなくずーっとサビにきこえる」といった、ひねった曲が多い。
これもRAPやTranceの影響があると思う。
↑の例 (逢いたい・・・ - YU-A)


この4つの特徴が合わさると、どうなるか・・・。
そう、歌が巧くないと、とても聴けないシロモノになる。
でも、巧ければ女神的オーラを発し、空中を浮遊するような、SPLASHするような独特の高揚感をもたらす。

で、そんなやつを意識して聴いてみると、だれもかれも、巧い巧い!!
でもって、ルックスばっちりの歌姫系(^^)

そんなわけで、今回は、彼女たちを”女神系DIVA(歌姫)”と勝手にくくって、10曲ほどリストしてみました。
(リンク切れもありますが、この時点での記録(リスト)としてそのままにしておきます。)

気にいったら買ってあげてね。
※ YouTubeの試聴(クリック)は自己責任にてお願いします。

01.23:45 - Juliet

■ なにかとナゾの多い女性3人のユニットで「ナツラブ」「フユラブ」「ハルラブ」の連続ブレークで知られる。なにもかにもがやたらにエモーショナルな佳曲。

02.会えなくても feat. 西野カナ - WISE

→ 〔直リンク〕 (埋め込み無効)
■ HIPHOP系ユニットWISEが西野カナをfeat.。ときおりファルセット気味になる艶のある声質が個性的。

03.明日へ架ける橋 - Mai Kuraki

■ 押しも押されぬメジャー系。圧倒的な存在感はやはりタダモノじゃない。ちと変わった曲調の難曲だがサラっと唄いこなしてる。

04.ONE DAY - m-flo(feat.加藤ミリヤ)

■ コラボの多い2人ユニット(以前は3人)m-floが加藤ミリヤをfeat.。
デビュー当時、ポスト宇多田ヒカルと呼ばれただけあって、R&Bテイストの炸裂ぶりはハンパじゃない。はっきりいって、このLIVE凄いわ。。。

05.Eternal Empire -The Emperor Grants You Audience- (Suikoden Celtic Collection 2) - 上野洋子


(おまけ)協和発酵 焼酎「かのか」CM (曲名:「風と花と光と」)

■ 焼酎「かのか」のCMで透明感あふれる美声が注目をあつめた。
プログレ系ユニットZABADAKのVocal出身のためか、ソロでも難解な曲が多いが、類まれなヒーリングヴォイスなので「かのか」のような澄み切った曲をもっと唄ってほしい。

06.KONAYUKI - 阪井あゆみ

→ 〔直リンク〕 (埋め込み無効)
■ モデル出身だが声質にすぐれ、今後の期待株。けっこう曲にめぐまれている。

07.うまく言葉にできないけれど - SoulJa feat. 果山サキ

■ 女性Voのfeat.を得意とするRAP系ユニットが果山サキをfeat.。
よく知らない人だが、メリハリの効いたハイトーンが優。典型的なRAP+女性Voの佳曲。

08.Trust You - 伊藤由奈

■ ハワイ生まれのバイリンちゃんでとにかくやたらに巧い。しかもいい曲をかなりもってる。Mariah Careyの大ファン(from.wiki)らしい。

09.ずっと二人で - BENI

→ 〔直リンク〕 (埋め込み無効)
■ 沖縄出身。旧安良城 紅。童子-Tともけっこうコラボってる。ややハスキーだけどフックのある声質で上智出身の知性も感じられる(^^)

10.サダメラレタウンメイ ~Predestine 19~ - PLΛTINUM

■ 女性3人組の新鋭ユニット。Vocal2人のハモりが絶品でMCもよく効いている。
途中のRAP部分がなければ格好のヒーリング系チューンだが、これがないとダメ?

J-Popもまだまだ捨てたもんじゃない。というか、ひょっとするとこれからあらたな頂点に向かうのかもしれぬ・・・。

女神系歌姫_Part-1 【 Angel Voice列伝 】
女神系歌姫_Part-2 【 Angel Voice列伝 】
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全リスト (INDEX) いちおう完成!

全リスト (INDEX)がいちおう完成しましたので、ご覧くださいませ。

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東京都
■ 神奈川県
  1.川崎・横浜・三浦
  2.県央・津久井・湘南
  3.小田原・足柄・湯河原
  4.箱根-1 (湯本~宮ノ下)
  5.箱根-2 (小涌谷~強羅~仙石原方面)
  6.箱根-3 (芦之湯~芦ノ湖周辺)
■ 千葉県
  1.千葉北部
  2.千葉南部
    2.1.南房総温泉郷・館山温泉郷 (→ 別リスト
    2.2.養老温泉 (→ 別リスト
■ 埼玉県
  1.東部 (東部・利根)
  2.県央・南西部・西部
  3.埼北 (北部・川越比企)
  4.秩父
■ 群馬県
  1.吾妻西部 (草津・万座・六合・嬬恋)
    1.1.草津温泉・万座温泉 (→ 別リスト
  2.吾妻東部
    2.1.伊香保温泉 (→ 別リスト
    2.2.四万温泉 (→ 別リスト
  3.北毛・新治
    3.1.谷川温泉・水上温泉 (→ 別リスト
    3.2.猿ヶ京温泉・湯宿温泉 (→ 別リスト
  4.尾瀬・赤城
    4.1.片品村の温泉 (→ 別リスト
    4.2.老神温泉・赤城温泉 (→ 別リスト
  5.西毛
    5.1.磯部温泉 (→ 別リスト
  6.平野部・東毛
■ 栃木県
  1.北西部 (日光・奥鬼怒・川治・鬼怒川)
    1.1.栗山村 (奥鬼怒温泉郷・湯西川温泉) (→ 別リスト
  2.那須・塩原・板室
    2.1.塩原温泉 (→ 別リスト
  3.北東部・南部
    3.1.馬頭温泉郷 (→ 別リスト
    3.2.旧喜連川町の温泉 (→ 別リスト
■ 茨城県
  1.茨城北部
  2.茨城南部
■ 静岡県
  1.東伊豆 (熱海・伊東・熱川)
    1.1.熱海温泉・伊豆山温泉 (→ 別リスト
    1.2.伊東温泉 (→ 別リスト
  2.東部・中伊豆 (伊豆長岡・修善寺・湯ヶ島)
  3.西伊豆・南伊豆 (土肥・仁科・堂ヶ島)
  4.富士・静岡市・西部
■ 山梨県
  1.東部・富士五湖
  2.東山梨・東八代
    2.1.石和温泉・春日居温泉 (→ 別リスト
  3.甲府市内
    3.1.積翠寺温泉・湯村温泉 (→ 別リスト
  4.甲府周辺 (竜王・昭和・中央市)
  5.峡西・峡北
  6.西八代・峡南
    6.1.下部温泉・湯沢温泉 (→ 別リスト
■ 長野県
  1.軽井沢・佐久
  2.上田・小県 (別所・田沢・丸子温泉郷)
  3.高井 (高山温泉郷・志賀高原・野沢)
  4.長野・水内・更埴 (秋山郷・戸倉上山田)
  5.諏訪・蓼科
  6.松本・東筑摩・安曇・乗鞍・木曽・伊那
■ 新潟県
  1.下越・中越・佐渡
  2.妻有・秋山郷・魚沼 (湯之谷温泉郷・越後湯沢)
    2.2.松之山温泉 (→ 別リスト
■ 福島県
  1.浜通り
  2.中通り
  3.会津
その他の県

■新設温泉リスト-1 (東京、神奈川、千葉、埼玉)はこちら
■新設温泉リスト-2 (群馬、栃木、茨城、山梨、その他)はこちら
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■ 万沢温泉 「別草旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<万沢温泉 「別草旅館」>
(山梨県南巨摩郡南部町(旧 富沢町)万沢3593、10:00~16:00(要事前確認)、不定休、500円、05566-7-3860)
紹介ページ (@nifty地域ガイド)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

山梨の最南端、静岡との境にある南部町(旧 富沢町)には小規模な自家源泉宿がいくつかあります。
JR身延線「十島」駅南の万栄橋から万沢小方向に入ったところ、和風で小綺麗にまとまった居ごこちよさげなお宿です。


【写真 上(左)】 アプローチの看板
【写真 下(右)】 入口

創業は1953年。
以前、別荘に客を泊めていた経緯から「別草」と名づけられたとのこと。(「山梨の温泉」山梨日日新聞社刊より)


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 浴室入口

廊下のおく、手前が男湯、おくが女湯。
二面採光のあかるい浴室でここも丁寧に清掃されています。
石枠タイル貼5-6人の主浴槽と窓ぎわに1人用の源泉槽。
湯口そばにはコップがおいてありました。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 男湯

主浴槽は側面大量注入+ジェット×2で側面吸湯、オーバーフローなしの循環仕様。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜11時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の主浴槽

ほぼ適温のお湯は味不明、よわい甘イオウ臭でカルキは感じられず。
よわいツルすべもあって循環ながらお湯は悪くありません。


【写真 上(左)】 浅くためた男湯の源泉槽
【写真 下(右)】 女湯の源泉槽

さて、源泉槽です。
じつはこのとき源泉槽にお湯は張られていませんでしたが、湯口(カラン)から源泉は出たので、浅くためて入りました(^^;)(もちろん浴後はしっかり洗い流してきましたが・・・)
カランの吐水量はMax10L/minくらい。冷たいですが18℃くらいはあるので、夏場なら非加温でもいけそう。


【写真 上(左)】 男湯源泉槽のカラン
【写真 下(右)】 女湯源泉槽のカラン

わずかに白濁し白い湯の花を浮かべる水は、たまご味にかなり明瞭な甘+しぶ焦げイオウ臭。
よわいヌルすべで浴後は爽快感のでる”冷の湯”系の源泉です。
思いがけずつよいイオウ気にびっくり。湯脈は佐野川と同じか近いものかと・・・。


【写真 上(左)】 男湯の主浴槽
【写真 下(右)】 竹やぶの多い富沢の風景

泉温が低いので主浴槽の循環はいたしかたないところですが、夏場だけでも源泉槽をためてもらえると、しっかりしたイオウ泉を堪能できると思います。
(このとき、女湯のほうは源泉槽が張られていた。)

スペックは別表しか見あたらず詳細不明
単純硫黄泉(緊張低張性冷鉱泉) 源泉名 万沢温泉

■ブランドグルメ
〔 富沢のタケノコ 〕
富沢は関東周辺でも有数のタケノコの名産地として知られています。
雨が多く温暖なこの地は竹林が多く、アクが少なく、甘くてやわらかなタケノコがとれるとされています。
旬は4月から5月上旬までで、毎年4月第4日曜日にはたけのこまつりも開催されます。
加工品もゆで子(水煮)、たけのこ饅頭、竹の子ワインと多彩。
旬には産地ならではのタケノコの刺身も食べられます。

〔 2010/06/21UP (2007/04入湯) 〕


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■ 芦ノ牧温泉 「ドライブ温泉大浴場」 〔 Pick Up温泉 〕



<芦ノ牧温泉 「ドライブ温泉大浴場」>
(福島県会津若松市大戸町小谷湯平89、7:30~19:30、不定休、400円、0242-92-3032)
オフィシャルHP
紹介ページ (MAPPLE 日帰り温泉ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

湯野上からR121(R118)会津西街道をしばらく北上すると芦ノ牧温泉です。
大型豪華旅館が建ち並ぶ一大温泉地ですが、ドライブインが併設する浴場がかけ流しとの情報があり寄ってみました。

芦ノ牧トンネルを抜け阿賀川(大川)にかかるレインボーブリッジ(芦ノ牧橋)を渡るとすぐ左手にドライブイン「芦ノ牧おみやげセンター」が見えてきます。
ややさびれ気味のドライブイン&土産物屋が併設する日帰り(というか立ち寄り)温泉施設。
WCと玄関前には温泉が流されており豊富な湯量を窺わせます。「(温泉で)洗車は禁止」の看板が笑えます (^^;
でもって、ネーミングは「ドライブ温泉大浴場」(笑)。B級温泉マニアは通り過ぎるわけにはいきませぬ。


【写真 上(左)】 手洗い場
【写真 下(右)】 男湯入口

男女別の浴室は、内湯2+露天1(女湯は内湯2のみ)。
内湯はタイル貼3-4人の高温槽と4-5人の適温槽。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天

見事な石膏の析出がでた金属パイプからおのおの8L/min、2L/min程度を投入で高温槽から適温槽へ流し込み、適温槽からのオーバーフロー。
槽内排湯は見あたらず源泉かけ流しでしょう。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口

露天は、派手な青色のタイル貼5.6人でぬるめ。
金属パイプ3本(熱湯1、ぬる湯2)から少量の投入で、槽内排湯はなくオーバーフローのかけ流しですがややなまり気味かな。
カラン5、シャワーあり、シャンプーなし、ドライヤー有料。
平日14時で独占~2人でした。

無色透明(露天には茶色の浮遊物)のお湯は、ゴムの味とドクダミ臭とゴムの臭いがまじったような個性的な味臭で、何故か奥秩父の中津川温泉を思い出しました。
ここもキシキシとツルすべが入りまじる独特の浴感で、かなり温まります。


【写真 上(左)】 湯口&湯色
【写真 下(右)】 大内宿

なかなか個性的なお湯です。
B級度は高いですが、料金も手頃だしR118走行時には立ち寄る価値は十分にあるかと・・・。

含食塩石膏泉 63℃、pH=7.6、75.0L/min、総計=1763mg/kg、Na^+=198.9mg/kg、Ca^2+=266.8、クロールイオン(Cl^-)=176.4、SO_4^2-=837.1、ヒドロ炭酸イオン(HCO_3^-)=57.59、陽イオン計=507.8、陰イオン計=1078、メタけい酸=169.9 <S38.1.12分析> (源泉名:国民宿舎あいづ荘/引?)

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 高遠そば・葱そば 〕
芦ノ牧温泉からほど近い観光地大内宿の名物蕎麦。
高遠そばは辛み大根のしぼり汁に醤油や焼き味噌をといて食べる蕎麦で、もともとは信州高遠地方が発祥とされます。
江戸初期、高遠藩主保科正之が会津藩へ転封の際、これを会津に広め「高遠そば」と呼ばれるようになったと伝わります。
マスコミでとりあげられ有名になった”葱そば ”はこの「高遠そば」を箸をつかわず細めのネギ一本で食べるもの。最後にネギをかじっておわるのがミソです。

〔 2010/06/21UP (2003/04/08 (2003/04入湯) 〕


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■ 折立温泉 「大鼻旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<折立温泉 「大鼻旅館」> ※「平成23年7月新潟・福島豪雨」により2011/08現在休業中
(新潟県魚沼市(旧 湯之谷村)下折立237-2、9:00~21:00(事前確認要)、400円、025-795-2136 )
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

小出から銀山平に向かうR352沿い、旧湯之谷村エリアにはふるくからの湯場が点在し、湯之谷温泉郷とよばれています。
ここのお湯をじゅうたん爆撃(笑)したとき、並み居る名湯群のなかでもひときわ印象に残ったお湯です。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 玄関 

折立温泉にはいくつか湯宿がありますが、takayamaさんからここのお湯のよさをきいていたので、迷わず攻撃。
奥まったところにあり、日帰り看板もでていないので、知らない人はまず行かないでしょう。
坂をおりた川っぺりに民家風の建物とそのよこに源泉施設。ここは折立温泉の湯元でここから各宿へ配湯しているという情報があります。


【写真 上(左)】 泉源施設
【写真 下(右)】 浴場入口

外からうかがうと人気がなく、「ロストか?」と思いましたが、声をかけるとおくから親切そうなお宿の方がでてきました。
日帰り対応は手慣れていたので、意外に日帰り客がいるのかも。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 浴室からの佐梨川

こぢんまりとまとまった宿で、館内はよくメンテされています。
廊下のおくに浴場、手前が男湯、おくが女湯。
脱衣所、浴室ともにこぢんまり。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

二面採光のあかるい浴室にタイル貼3-4人の浴槽ひとつとシンプル。緑色の変わった壁面ですがなんとなく落ちつきます。窓のそとは佐梨川の流れ。
たっぷりふかめで入りごこち抜群の浴槽は、タイルが霜降りのようなかわった意匠。
内床のモザイクタイルもいい味をだしています。


【写真 上(左)】 霜降りのようなタイル
【写真 下(右)】 ザンザコです

岩に囲まれてカエルののった壺の湯口から50L/minは優に越える湯量をドバドバ投入で、槽内注排湯はなく全量をざんざこオーバーフローのかけ流し。
カランお湯2、水2、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。
土曜15時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 女湯の湯口

カランのお湯は温泉、水は苦いような胃液のような独特な味があり黒い浮遊物もまじるので、相当の成分を含む井水だと思います。

ややぬるめのお湯は、ほぼ無色透明で黒い湯の花とこまかな気泡がただよいます。
湯口そばではかなりのアワつきもあって鮮度感は抜群。

明瞭な石膏芒硝味。おだやかな石膏芒硝臭は湯面だけでなく浴室内にもこもっています。
よわい青白発光ととろみがある硫酸塩泉ですが、pHの加減が絶妙なためか、きしきしよりもヌルすべが卓越。
湯ざわり軽やかなお湯ながら、妙にフックがあって抜けられなくなります。
ほてりはないものの芯からよくあたたまり、浴後は充実感がでて肌がしっとり落ちつくすばらしいお湯です。


【写真 上(左)】 男湯の浴槽
【写真 下(右)】 女湯の浴槽

一見なんということもないお湯ですが、成分のバランスがいいのか、それとも裏で何か効いているのか、非常に奥ぶかい味わいがあります。
こういうお湯はありそうでなかなかありません。


【写真 上(左)】 湯色&湯口
【写真 下(右)】 見事な魚沼コシの田んぼ

一言でいうと「感動的なお湯」で、そのよさをなんとか人に伝えたくなります。
ネット検索すると温泉好きのレポやブログがメジロ押しなのも、なるほどわかる気がします。
でもこのよさは言葉ではなかなか表現できず、このレポもその味わいの半分も伝えられていないと思います。

単純温泉(Na・Ca-SO4・Cl・HCO3型) 40.6℃、pH=8.0、380L/min掘削揚湯、成分総計=484.6mg/kg、Na^+=94.2mg/kg (67.99mval%)、Ca^2+=37.1 (30.68)、Fe^2+=0.2、F^-=2.1、Cl^-=68.3 (30.98)、SO_4^2-=139.2 (46.55)、HCO_3^-=77.7 (20.39)、CO_3^2-=0.6、陽イオン計=133.8 (6.03mval)、陰イオン計=288.1 (6.23mval)、メタけい酸=60.8 <H19.1.16分析> (源泉名:折立源泉)

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:なし 循環利用:なし 消毒処理:なし

■ブランドグルメ
〔 雪里米(ふるさとまい) 〕
湯之谷村は現在魚沼市、かつては北魚沼郡に属し、ここで栽培される米は正真正銘の”魚沼コシ”です。
魚沼市湯之谷エリアで栽培された魚沼産コシヒカリ100%のものは、旧JA湯之谷村の商標登録で「雪里米(ふるさとまい)」としてブランド化されています。
大湯の宿で食べた地元産のコシヒカリは甘味と風味に富み、おかずなしで食べられてしまうほどの美味しさでした。

〔 2010/06/11UP (2009/08入湯) 〕


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■ 上栗山温泉 「開運の湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<上栗山温泉 「開運の湯」>
(栃木県日光市(旧 栗山村)上栗山179-31、9:00~17:00、不定休、500円、0228-97-1952)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (とちぎ観光・物産ガイド)

お湯のよさでけっこう有名な規模の小さな日帰り施設(というか共同浴場)。
黒部ダムから川俣方面に2kmほど走ったところに出てくる小さな看板を右折し、橋を渡って道なりに少し走り、ノボリが立っているT字路の細い路地を右折して上栗山集落に入ったところ。


【写真 上(左)】 銘板と衝撃の休業はり紙
【写真 下(右)】 浴槽(人は同行者)

扉を開けるとすぐよこに受付。
そのすぐ脇には卓袱台があって、地元の方たちがなごんでいます。
おばあちゃん達のお手製らしい漬け物がどっさりと皿に盛られていて、初めての人にも盛んにすすめてくれます。

男女別の脱衣所・浴室ともにかなり狭く、そのわりに混んでいたので少し待ちました。
浴室は新しめでさほど風情はないですが、浴槽まわりは鉄分の析出で赤茶に変色していていい感じ。
スペースは広くはないものの窓が広いので閉塞感はありません。
カラン3、シャワー・シャンプー、ドライヤーあり。土曜14時で4人~独占。

木枠石貼4.5人の浴槽に赤茶に変色した石の湯口から投入し、窓側側溝への流し出し。
槽内注排湯は不明ですが、お湯の鮮度感はかなり高いものがあります。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯色(同上)

透明度40cmくらいのやや緑がかった茶褐色のにごり湯は、だし味がかった金気味+焦げ味+弱重曹味+微塩味で貝汁臭入った金気臭+焦げ臭。
この焦げ臭はイオウと鉄分(&硫酸塩)が反応したやつだと思います。

成分的にバランスのとれたお湯は、弱いキシキシとともに染みてくるような奥深い浴感があって、伊香保や群馬吾妻のつま恋温泉「山田屋旅館」に似た感じ。
奥鬼怒はイオウ臭白濁系のお湯が多かったので、茶色のにごり湯がとても新鮮に感じます。

ここはとても気に入りました。
2008年に再訪しましたが、なんとポンプ故障とのことで休業中(いまは復旧、再開しているようです。)、機会があったら再訪してみたいお湯のひとつです。

このあたりでは異色のお湯と思われ、湯巡りのいいアクセントとして立ち寄る価値は充分あるかと。
ただし、狭いし人気の施設のようなので、夕方は避けた方がベターだと思います。

Na-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩温泉 50.2℃、pH=7.4、湧出量不明、成分総計=1.958g/kg、Na^+=555.1mg/kg、Fe^2+=5.7、F^-=6.8、Cl^-=463.3、HS^-=0.8、SO_4^2-=404.5、HCO_3^-=354.9、陽イオン計=620.2、陰イオン計=1230.4、メタほう酸=49.6、硫化水素=0.4 <H9.7.15分析> (源泉名:上栗山温泉)

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 栗山のそば 〕
山ぶかい栗山村は稲作に不向きで、山の斜面ではそばが栽培され、主食の地位にありました。
つなぎのとろろ(自然薯)や良質な水にも恵まれて、いつしか蕎麦の里として広く知られるようになりました。
秋には名物『チタケそば』も出されます。
チタケとはチチタケのこと。これはベニタケ科のキノコでボソボソとした食感があり、他ではあまり食されませんが、栃木県では圧倒的な人気があります。
よい出汁がでるのでそばとの相性がよく、一度は食べてみたい貴重品です。

〔 2010/06/11UP (2005/07レポ (2004/秋入湯)) 〕


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■ 白浜温泉 (へいすけ源泉/乙浜温泉) 「平助旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<白浜温泉 (へいすけ源泉/乙浜温泉) 「平助旅館」>
(千葉県南房総市(旧 白浜町)白浜町乙浜471、(午後~?)要事前確認、700円、0470-38-2888)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)

南房総市白浜(旧白浜町)には多くの源泉があって、宿泊施設を中心につかわれています。
その多くは自家源泉で、日帰り入浴可のところもすくなくないのですが、温泉地のイメージが希薄なためか、はたまた積極的にPRしていないためか、一般にはあまり知られていません。
ここもそんな自家源泉の宿のひとつです。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 館内

場所は白浜の千倉寄り、塩浦海水浴場のすぐそばです。
塩浦海水浴場のそばには「紀州鉄道房総白浜ホテル」もあって、ここも自家源泉です。(入湯済未レポ)
民宿っぽい名前ですが、外観、館内ともにけっこう立派。
本業が魚介類卸売問屋ということもあって、魚料理に定評があるようです。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 女湯

廊下のおくに男女別の浴室。
手前に水風呂(注排湯不明)、おくに内湯(赤みかげ石枠石タイル貼5-6人)の2槽。
海辺のお湯らしく、浴槽のところどころに貝がらが埋め込まれています。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 貝がら

水風呂についてはメモがなくあまり記憶もないのですが、投注入がなくなまっていたように感じたので、おそらく入らなかったのだろうと思います。


【写真 上(左)】 水風呂
【写真 下(右)】 内湯

カラン4?、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
日曜14時で男女湯とも独占でした。


【写真 上(左)】 注入口
【写真 下(右)】 湯口

内湯は岩の湯口からポタポタ投入+側面パイプからの大量注入、オーバーフローなしの底面吸湯で循環仕様。
浴槽のうえにカランが3つあって2つは止栓されひとつは水が出ます。
この水は感じからして非加温源泉では?


【写真 上(左)】 源泉?カラン
【写真 下(右)】 水風呂から内湯

ほぼ適温のお湯はきもち黄色がかった透明で、わずかに白い浮遊物とこまかな気泡がただよい、湯中の指先が青白く発光しています。
微塩味にしっかりとした重曹味。よわい有機肥料臭と紅茶のようなモール系の香りがあり、カルキはまったく感じませんでした。
よわいヌルすべととろみがある、やわらかな入りごこちのいいお湯で、浴後はお肌すべすべに・・・。


【写真 上(左)】 湯色&湯口
【写真 下(右)】 湯色

予想以上に質感の高いお湯にびっくり。
ここのHPをみても控えめに「温泉の宿」とあるだけで、さほどクローズアップされていません。
きょう日、自家源泉をもっていたら”自家源泉の宿”とかいって大騒ぎするのに(^^)、あまりに謙虚(?)。これだけの源泉をもっているのだから、もっとPRしてもいいような・・・。

千葉のお湯は冷鉱泉の循環利用がメインであまりお湯がいいイメージがないのですが、泉質はかなりバラエティに富んでいて、湯づかいもそれなりにいい施設があるので、もっと注目されてもいいと思います。

Na-塩化物温泉 18.4℃、pH=9.1、湧出量不明、成分総計=2.948g/kg、Na^+=1034mg/kg (92.19mval%)、Ca^2+=61.9、Fe^2+=0.1、Cl^-=1369 (83.48)、HS^-=0.9、SO_4^2-=154.7 (6.96)、HCO_3^-=232.44 (8.24)、CO_3^2-=16.4、陽イオン計=1107 (48.79mval)、陰イオン計=1774 (46.26mval)、メタけい酸=57.2、メタほう酸=10.1 <S56.4.30分析> (源泉名:白浜温泉 へいすけ源泉)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

■ブランドグルメ
〔 サザエカレー 〕
房州産アワビは国内屈指の最高級品ですがサザエもいいものがとれます。
そのサザエをつかった名物料理がサザエカレー。
にわかに信じられない話ですが、「その昔南房総では牛肉や豚肉よりもサザエの方が安かったんだとか。そんな事情から肉のかわりにサザエを使ったのがサザエカレーの始まり。」(「南房総いいとこどり」(南房総市Webページ)より)とのことで、安直な創作ご当地メニューではなさそう。
最近になって再評価され、白浜の新たな名物料理として注目されているようです。

〔 2010/06/11UP (2007/12入湯) 〕


E139.55.32.309N34.54.28.811
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■ 湯宿温泉 「窪湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<湯宿温泉 「窪湯」>
(群馬県利根郡みなかみ町(旧 新治村)新巻、16:00~21:00(日によって変動あり)、不定休、100円(維持協力金)、0278-72-2611(みなかみ観光協会))
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

北毛の名湯、湯宿温泉には「窪湯」「小瀧湯」「松の湯」「竹の湯」の4つの共同浴場があります。


【写真 上(左)】 湯宿温泉の看板
【写真 下(右)】 夜の窪湯

「窪湯」はそのなかでいちばんメジャーなお湯で、温泉街のまんなかあたりにあります。
湯宿の共同浴場はふつうは施錠されていて、地元の方に頼んで入れさせていただくか、宿泊してお宿にかぎを借りるか、かぎが開いている(扉に木板が挟んである)ときしか入浴できません。
ここも、夕方でもかぎが開いていないことがあり、知名度のわりに入浴難易度は高め。
(むしろ、「小瀧湯」の方が開いていることが多い。)


【写真 上(左)】 入浴者の心得
【写真 下(右)】 浴槽-1

無人なので、浴槽手前にある「善意の箱」に100円以上を入れてから入浴します。
場内には「この共同湯は、湯宿区民のお金と、奉仕と、郷土愛によって維持されています。湯宿区民以外の方はみんなが気持よくたのしくはいれる共同湯の維持管理のために入浴に際し『善意の箱』に感謝の気持を投入して下さい。 湯宿共同湯維持会」という掲示。

狭めの脱衣所から石づくりの渋い浴場がみえます。
浴槽は湯宿の共同浴場ではいちばん大ぶりで、伊豆石?造7-8人くらいのたっぷりふかめで入りごこちのいいもの。
メジャーな共同湯なので、かぎが開いているときはそれなりに入浴客がいます。
このときは土曜17時で一瞬独占~5人。
カラン5くらい、シャワー・シャンプー・ドライヤーなし。

右手の樹脂パイプの湯口からゲキ熱源泉を投入、べつに左手おくに石膏の析出の出た石&樋の湯口からの熱湯少量投入があります。
おくの湯口のうえにはコップがおいてあります。
オーバーフローはないですが、パスカル方式の排湯でかけ流しでしょう。


【写真 上(左)】 浴槽-2
【写真 下(右)】 窪湯源泉のタンク

うすく青味がかってきれいに澄み切ったお湯はかなり熱めですが、湯宿の他の共同浴場にくらべるとまだまし(笑)。
湯の花はほとんどなく、湯中の指先がしっかりと青白く発光しています。

芒硝系特有ののどにスルスル入っていくような味とやわらかな芒硝石膏臭。
硫酸塩泉系のつよいきしきしにしっかりとしたとろみとよわいヌルすべが絶妙にまじります。
異様につよいあたたまりは湯温だけでなく、やはり硫酸塩成分が効いているかと。

浴槽の大きさのわりに浴客が多く、投入量はさほどでもないので、他の湯宿の共同浴場にくらべると鮮度感はよわい方。
でも、湯宿のお湯はゲキ熱新鮮湯より、人肌に揉まれたお湯のほうがやわらかくしっくりくるような気もします。

さすがに名湯、湯宿。
ビシッとくる存在感と格調の高さは北毛でも屈指。
たたずまいといい、お湯といい、共同湯マニアは落とせないお湯だと思います。

Na・Ca-硫酸塩温泉 59.1℃、pH=8.0、湧出量測定不能(自然湧出)、成分総計=1.31g/kg、Na^+=227mg/kg (55.34mval%)、Ca^2+=156 (43.63)、F^-=4.1、Cl^-=120 (18.43)、SO_4^2-=693 (78.57)、陽イオン計=388 (17.8mval)、陰イオン計=838 (18.4mval) メタけい酸=60.6、メタほう酸=6.1  <H5.8.6分析> (源泉名:窪湯)
※ 「金田屋旅館」でゲットした分析書を記載。

〔 2010/06/08UP (2008/09入湯時をベースに作成) 〕


E138.54.58.372N36.41.49.184
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■ 畑毛温泉 「富士見館」 〔 Pick Up温泉 〕



<畑毛温泉 「富士見館」>
(静岡県函南町畑毛226、6:30~19:30(時間要確認)、不定休、350円/1h、055-978-3014)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (ゆこゆこネット)
紹介ページ (goo地域)

中伊豆の古い温泉地、畑毛温泉
「入ってよし、飲んでよし」といわれ、効能豊かな国民保養温泉として湯治客に親しまれてきました。(江戸時代には「湯塚の湯」と呼ばれていたらしい。)
源頼朝が軍馬の疲れを癒したという言い伝えや、寛延年間の湯敷小屋で怪我人湯療の記録もある古湯で、若山牧水は「長湯して飽かぬこの湯のぬるき湯にひたりて安き心なりけり」と畑毛温泉を詠んでいます。(以上、函南町HPより抜粋引用)


【写真 上(左)】 畑毛温泉の看板
【写真 下(右)】 畑毛温泉街

うしろに大仙山を背負う落ちついた立地ですが、住宅地のなかに旅館が点在していてかなり地味なイメージがあります。
ま~、すぐそばに中伊豆屈指の人気温泉、駒の湯「源泉荘」(入湯済未レポ)があるので、ふつうの日帰り客はそっちへ流れてしまうのでは・・・?

最初、料金300円の「魚屋旅館」をめざすも見つからず、急遽「富士見館」にターゲット変更。(あとで地図を調べたところ、「魚屋旅館」らしきところが更地になっていたので、ひょっとして廃業したのかも・・・。未確認情報ですが・・・)


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 泉源?

県道に面して大きめのPと目立つ看板があるのですぐにわかります。
開放的な雰囲気の建物で、日帰りでも入りやすい感じ。
廊下のおくに浴室。手前右手が男湯、おくが女湯。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 脱衣所

浴室まわりはやや暗めながら、湯治場的な雰囲気があってなかなか。
あまり広くない脱衣所。扉を開けると浴場です。
高い天井、中庭に面した広い窓、壁面高く分析書が掲げられている雰囲気のある浴場です。
スロープや手すりが配され、湯治客向けに配慮されています。


【写真 上(左)】 浴室
【写真 下(右)】 3槽が並びます

正面左手から熱湯槽(あつめ)、適温槽(ややぬる)、ぬる湯槽(ぬるめ)の3槽。
すべてジェット&ジャグジーが元気よく稼働していて、湯口、オーバーフローともなく底面吸湯の循環仕様。
ぬる湯槽壁側からは適温湯の注入と非加温源泉と思われる冷水の注入があって、お湯もこのあたりがベストのような。

カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
平日14時で2-3人。
カランのお湯はなんとなく温泉のような気がしました。

お湯は浴槽によりそれぞれ違います。
いちばんカルキが強いのは適温槽で、熱湯槽とぬる湯槽ではさほど気になりません。

わずかに懸濁したお湯で、湯中の指先がよわいながら青白く発光しています。
味不明(カランも温泉だとすると微芒硝味)でやわらかな硫酸塩泉系の湯の香も感じられます。


【写真 上(左)】 左が熱湯槽、右が適温槽
【写真 下(右)】 ぬる湯槽

肌の上をすべるような独特な湯ざわりのある、どちらかというと硬質なお湯。
あたたまりはさほどつよくはないものの(熱がスーと抜けていくような感じ)、浴後はおだやかに温もり、肌がしっとりと落ちつく浴後感のいいお湯です。
一見なんということもないお湯で、スペックもさして特徴はないものの、じっくり入ってみると、じつは似ているお湯を思い出せないほど個性的なお湯で、これは伊豆の古湯の面目躍如か・・・。

それにしても循環&カルキにしてこの存在感、かけ流しにしたらどれほどのものになるのか、ちょっと想像がつきません。
高温泉があたりまえのこのあたりで、泉温30.7℃のうすい単純温泉が名湯として湯治客を集めてきたのですから、やはりただならぬ湯質を備えているのだと思います。(入ってみてはじめて納得 ^^; )

このあたりは日帰り湯がたくさんあるので、どうしてもぞんざいに入りがちですが、ここはじっくり腰を据えて入ってみたいお湯だと思います。

単純温泉 30.7℃、pH=8.4、湧出量不明、総成分=189.8mg/kg、Na^+=38.5mg/kg、Ca^2+=8.6、Cl^-=10.8、SO_4^2-=30.1、HCO_3^-=66.2、CO_3^2-=4.8 <H12.12.8分析> (源泉名:韮山温泉土地第3号泉)
※ 畑毛温泉は奈古谷温泉引湯説がありますが、分析書泉源地は「函南町畑毛神城ヶ下」とあるので、独自源泉をもっているのでは?(奈古谷温泉は伊豆の国市(旧大仁町))
ここの玄関先にも注連縄を張ったカラン(泉源?)がありました。

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 消毒処理:あり

■ブランドグルメ
〔 函南の乳製品 〕
百余年の歴史をもつ酪農のメッカ函南、当然乳製品が名物です。
乳牛は各地で開かれる畜産共進会で優秀な成績をおさめ、その品質は折り紙つき。
酪農のテーマパーク「オラッチェ」もあります。
(函南町HPなどを参考。)

〔 2010/06/08UP (2009/11入湯) 〕


E138.58.17.898N35.4.40.259
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