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■ 新木鉱泉 「新木鉱泉旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<新木鉱泉「新木鉱泉旅館」> (秩父市山田1538、12:00~21:00、900円、0494-23-2641)
オフィシャルHP

秩父市街の北東、横瀬町との境にちかいあたりにはいくつかの鉱泉があって、高篠温泉郷と呼ばれます。
札所四番金昌寺にほど近い秩父を代表するこの15室の老舗旅館はそのなかの一湯で、これまで幾度となく入っている近場のお気に入りです。
文政十年のむかし、初代おきくばあさんが鎮守様(恒時神社)のお導きで発見したという古いお湯で、「御代の湯」ともいわれ「秩父七湯」のひとつとされます。
木造民芸調の重厚な建物は風情があり、館内もしっとりと落ち着いた雰囲気。


【写真 上(左)】 高篠温泉郷の看板
【写真 下(右)】 玄関

別棟の浴室は、内湯(木枠石貼7.8人、ジェット3付)、源泉槽(樽造1人、水風呂)、サウナ、露天(木造円形2.3人)、小露天×2(木造各1人)と多彩。こぢんまりとした蔵造り風の浴室は独特の趣があります。


【写真 上(左)】 帳場
【写真 下(右)】 浴場入口

露天は木塀に囲まれていますが、風通しよく、隙間から畑が見えてのどか。
カラン8、シャンプー、ドライヤーあり。土曜18時で男湯4~2人と空いていました。


【写真 上(左)】 休憩所
【写真 下(右)】 浴室入口


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 内湯

”卵水”といわれるお湯は青みがかって薄く白濁。甘いイオウ臭と燻したような臭いが混ざった独特の温泉臭があります。
源泉槽以外は槽内注吸湯ありでオーバーフローなく、たぶん循環ですがカルキ臭はなし。アルカリ性と重曹系のツルすべが明瞭で、湯あがりさっぱりの典型的な美人の湯です。
ただ、日によってコンディションの差が大きいのが難かな。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天

ここのおすすめはやはり源泉槽かと。コックをひねって冷たい源泉を自分で溜めます。Maxで5~10L/min程度の供給量ですが、浴槽が小さいので、すぐオーバーフローします。
甘いイオウ臭とたまご味がある投入口にはコップがあって飲泉もできます。


【写真 上(左)】 源泉水風呂
【写真 下(右)】 分析書

この日はとくにコンディションがよく、内湯の湯口からもときおりイオウ臭香るぬる湯(源泉か?)を投入していました。う~ん、入り心地のすこぶるいい内湯でこれは快適。

やはり秩父屈指の良泉かと思いますが、このところマスコミ露出度も高くてけっこう混むようです。宿泊客で混み合う15~18時くらいは避けた方がベターかも。
当日も満室でしたが、宿泊客宴会中の18時過ぎに突入したので、ゆったり入れました。

なお、これまで昭和38年の分析書しか見あたりませんでしたが、平成17年1月に分析がなされ、総硫黄6.1mg/kgの堂々たる硫黄泉であることが証明されています。

単純硫黄冷鉱泉(Na-HCO3型)
14.8℃、pH=9.4、8.5L/min自然湧出、成分総計=0.599g/kg、Na^+=156.1mg/kg (94.83mval%)、Cl^-=17.1、OH^-=0.3、HS^-=6.1、チオ硫酸イオン<0.1、SO_4^2-=56.5 (16.50)、HCO_3^-=295.6 (67.69)、CO_3^2-=7.1、陽イオン計=161.9 (7.16mval)、陰イオン計=391.7 (7.15mval)、硫化水素=<0.1 <H.17.1.14分析> (源泉名:新木鉱泉) 〔 2003年7月21日レポに加筆・修正 〕

一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

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<「新木鉱泉」>(埼玉県秩父市、時間要問合せ、900円、0494-23-2641)

秩父札所四番金昌寺にもほど近い秩父を代表する老舗の湯宿。「御代の湯」ともいわれ「秩父七湯」の一つです。
秩父に通っていた時期があり、「満願の湯」「丸山鉱泉」とともにホントによく行きました。
木造民芸調の重厚な建物は、住宅地&畑の中にあるのにしっとり落ち着いた雰囲気。
別棟の浴室は、内湯(木枠石造7.8人、ジェット付)、源泉槽(樽造1人、水風呂)、サウナ、露天(木造円形2.3人)、小露天×2(木造1人)とけっこう多彩。
広くはないですが趣があります。
露天は木塀に囲まれていますが、隙間から畑がのぞめてのどか。カラン8、シャンプー、ドライヤーあり。土曜18時で男湯独占~5人と空いてました。(独占は初)

”卵水”といわれるお湯は青みがかって薄く白濁。甘いイオウ臭といぶしたような臭いが混ざった独特の温泉臭。源泉槽以外はたぶん循環ですがカルキ臭は皆無。
アルカリと重曹のヌルすべが強く、湯あがりさっぱりの典型的な美人の湯です。

ここのおすすめは源泉槽。コックをひねって冷たい源泉を自分で溜めます。(使用後はコックを止めるのがルール)
投入口では甘いイオウ臭とたまご味があって飲泉もできます。
冷たいのでサウナと交互に入るのが○です。

※分析表掲示はないですが、源泉槽の横に下記のような説明板があります。

含硫黄アルカリ泉? 15.5℃、pH=9.5、11.4L/min、蒸発残留物=45000PPM、ヒドロ炭酸=34400PPM、総硫黄=5.71PPM <S38.11.12分析>

〔 2002年6月3日レポ 〕
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■ 新姥子温泉 「やまぼうし」 〔 Pick Up温泉 〕



<新姥子温泉「やまぼうし」> (箱根町仙石原1086、10:00~17:00時間確認要、550円、0460-84-7228)
仙石原にある温泉民宿。仙石原の独自源泉(あるのか?(笑))を求めて突入。
結果は新姥子温泉の引湯ながらかけ流しでつかうなかなかにいいお湯でした。
なお、新姥子温泉は以前「ろくろべえ」でもレポしています。

場所はR138、金時登山口のT字路(たしか看板がでていたと思う)を山(北)側に入り(県道731矢倉沢仙石線)、「テラスハウス仙石原」をすぎて数百mいった左側。Pは宿の裏手に数台分あります。(→ここ

こぢんまりとした民宿で、こんなところに新姥子温泉のかけ流し宿がひそんでいるとはよもや想像できません。日曜10時に突入、こんな時間から入浴する客はすくないらしく、宿の人はびっくりした感じ。館内は庶民的な雰囲気で肩肘はらず過ごせそうです。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 フタがしてありました

浴場は食堂を抜けた別棟で1ケ所?。狭い脱衣所に掲げられていた分析書は残念ながら(?)、新姥子温泉でした。
石枠鉄平石造3人の民宿にしては本格的な浴槽、保温のためか青いシートがかけてあり、これを外して入ります。
カラン2、シャワー・シャンプー、ドライヤーあり。日曜10時で独占。

赤茶&白に色づいた岩の湯口からしぼり投入で槽内注排湯はなく、パスカル方式+オーバーフローのかけ流し。
ややぬるめのお湯はうすく懸濁し、湯中にうす茶の湯の花がただよいます。微たまご味に微金気味+僅微酸味、ほのかなイオウ臭に微金気臭。
染み込むような湯ざわりのある入りごこちのいいお湯。やはり新姥子温泉はいいです。
箱根の共同配湯泉というとどうしても大湧谷造成泉がクローズアップされがちですが、新姥子温泉や湯ノ花沢造成泉もなかなかどうして捨てがたい味があります。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口

お湯自体のインパクトは「ろくろべえ」のほうが上のような気もしますが、ぬるめなのでまったりと楽しめます。
しぼりかけ流しながら鮮度感もそこそこあって満足。ただ、宿の人の話によると金時山ハイキングの下山客が立ち寄ることが多いそうなので、早い時間の入浴をおすすめします。

なお、宿名は白い十字花をつけるミズキ科の「やまぼうし」(山桑)からとったものと思われます。

単純温泉 (Ca・Na-SO4型) 58℃、pH=3.6、湧出量不明、成分総計=461mg/kg、H^+=0.40mg/kg、Na^+=22.7 (21.41mval%)*、Mg^2+=10.5 (18.73)、Ca^2+=39.2 (42.42)、Al^3+=2.50、Fe^2+=0.26、Cl^-=2.74、SO_4^2-=216 (97.40)、陽イオン計=80.0、陰イオン計=222、メタけい酸=158 <H16.9.27分析> (源泉名:仙石高原開発(株)供給温泉(新姥子温泉))
*) mval%は筆者にて算出したもの、有効桁数等考慮していないので概数です。

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:なし 循環装置:使用なし 消毒処理:なし

〔 2007年5月22日レポ 〕
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■ 喜連川温泉(4号源泉) 「道の駅きつれがわ」 〔 Pick Up温泉 〕



<喜連川温泉(4号源泉)「道の駅きつれがわ」> (さくら市(旧 喜連川町)喜連川4145-10、10:00~23:00、第4月休、500円、028-686-8180)
紹介HP(さくら市)

「道の駅 きつれがわ」に併設されているセンター系日帰り温泉。
町の南側を走るR293沿いにあるこの道の駅は、お約束のふるさと直売所に加え、地域食材レストラン、ミニフードコートや温泉施設をもつ大規模なもの。
人気スポットでPはいつも混んでいますが、温泉施設内は意外に空いていました。
スタッフはみな親切で気持ちがいいです。

浴場は入って右手の「荒川の湯」と左手の「内川の湯」とその奥に水着着用のクアハウス(入浴せず)の3ヶ所。男女交替制かどうか不明ですが、この日の男湯は「荒川の湯」でした。

浴場はなんとなく無機質ですが、内湯、露天ともゆったり。
内湯ゾーンにジェットバス(内湯、木枠タイル貼12人以上、ジェット×2、寝湯×2付)と露天ゾーンに露天(鉄平石造12人以上、東屋付)とサウナと樽製水風呂。
露天は展望はきかないものの、風がとおり椅子もたくさん置いてあってなごめます。
カラン7位、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日15時で5人程度と空いていました。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

内湯は黒みかげ石の湯口からの投入&ジェット注入で窓側側溝への上面排湯&強力底面吸湯、オーバーフローなしの循環仕様。
露天は石の湯口からの投入で底面排湯口は引いておらず、かなりの量をオーバーフロー。ここはお湯の感じからみてもかけ流しにちかいのでは?
湯温は内湯、露天ともほぼ適温に調整されています。

内湯は無色透明で浮遊物なし。中塩味で弱いアブラ臭とかなりつよめの消毒臭。
濃度感はさほどでもなく、掲示どおりの加水・循環・消毒ありだと思います。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口&湯色 

露天はかなりの逸品です。
緑茶色にうすにごったお湯には茶色の浮遊物がたくさんただよい、強鹹味+弱苦味、喜連川特有の墨系アブラ臭がつよく香ります。
そのうらによわい消毒臭もありますがほとんど気になりません。
濃度感をそなえた重厚な浴感と強いあたたまりのある喜連川らしい強烈なお湯です。
正直、道の駅ということでさして期待していなかったのですが、露天のこの力強いお湯にはびっくり。

それもそのはず、じつはこの施設は喜連川4号泉という貴重な自家源泉をつかっていて、そのスペックはかなり強烈なものです。

外観からみると完璧なハズレ系施設で、温泉マニアは迷わずパスでしょうが(^^;)、喜連川でもかなり個性的なお湯が楽しめるのでおすすめ。
だまされたと思って一度入ってみるのも一興かと・・・。

S-Na-塩化物温泉 71.7℃、pH=7.0、250.61L/min掘削揚湯、成分総計=10.896g/kg、Na^+=3843.8mg/kg (91.89mval%)、Ca^2+=273.5、F^-=3.1、Cl^-=5236.2 (95.??)、HS^-=1.3、SO_4^2-=208.1、HCO_3^-=108.8、Br^-=21.8、陽イオン計=4152.5 (181.96mval)、陰イオン計=5579.3 (182.49mval)、メタけい酸=59.2、メタほう酸=85.6、硫化水素=1.5 <H12.11.20分析> (源泉名:喜連川温泉4号源泉)

<温泉利用掲示>(要約)
加水:あり(温度調整の為) 加温:あり(温度保持のため必要に応じて) 循環濾過:あり(内湯)・なし(露天) 塩素系薬剤使用:あり

〔 2009年1月26日レポ(2006年8月入浴) 〕
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■ みやま温泉 「わくわくの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<みやま温泉「わくわくの湯」>(長野県山ノ内町平穏821、10~22:30、第1・3水休、500円、0269-33-2260)
オフィシャルHP

R292(オリンピック道路)沓野渋ICのすぐ脇にある日帰り施設。
隣接して「民宿 みやま」もあります。
自家源泉のようで、駐車場まで硫化水素臭がただよっているのにはびっくり。
新しめの建物で、コイン投入式の改札を通るとちょっとした休憩所、左手に浴室。
露天+室内の洗い場というシンプルなもので、露天は目隠しに囲まれ展望はききません。
カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜14時で3人と空いてました。

広い露天(岩造、20人以上、東屋&打たせ湯2本付)は、岩の湯口から投入でオーバーフロー。
槽内排湯は不明ですが、たぶんかけ流しでしょう。(その旨の掲示もあり)
湯口は熱湯で投入量はさほど多くなく、湯の花捕捉用のカゴを通しての投入。
カゴのなかはクリーム色の湯の花がうようよ。
90.1℃の源泉をそのまま投入しているらしく、絞り投入と広い露天で温度調節をしているようです。
ただ、投入量が少ないのでお湯の鮮度は少し低いように感じました。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯色

わずかに白濁した適温のお湯には、白くて細かい湯の花が舞っています。
味不明、硫化水素臭で肌になじむやわらかな浴感があり、浴後は爽快な印象。

シンプルな施設ですが、思いのほか強いイオウ風味とのんびりとした雰囲気は○。
渋の外湯は狭くて混むので、このあたりでゆったりとお湯を楽しむにはいい施設かと思います。

含硫黄-Na・Ca-塩化物・硫酸塩温泉(硫化水素型) 中性低張性高温泉 91.0℃、その他詳細不明

〔 2002年11月15日レポに加筆・修正 〕
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■ 坂口温泉 「小三荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<坂口温泉「小三荘」>(群馬県吉井町坂口723、時間要問合せ、735円、0273-88-2211)
紹介HP (群馬の温泉宿)

西上州、吉井CCそばの山あいにあるこぢんまりとした温泉旅館。
やませみさんと、たしかめがねさんのレポがあったかと。
小ざっぱりとした気持ちのいい宿で、男女別の明るい浴室には、内湯(みかげ石貼4.5人)、水風呂(同1.2人)、サウナを配置。
カラン7、シャワー・ボディシャンプー・ドライヤーあり。土曜12時で2人~独占でした。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 男湯

内湯は、クリーム色の析出が出た石の湯口から40L/minほどを投入で、側面吸注湯あり、オーバーフローなしの循環仕様。
水風呂との境に源泉と思われるカランがあって、やや冷たい水がMax10L/minほど出てきます。
窓の外には竹林が広がり、源泉名:薬師の湯の由来となった石仏群が並んでいます。
落ち着きのあるいい浴室です。


【写真 上(左)】 浴場からの竹林
【写真 下(右)】 湯口

過加温気味のお湯はきもち緑がかった薄茶色で、秩父の「新木鉱泉」の内湯で感じられる燻し香 or 草いきれのようなちょっとクセのある臭い(含硫黄重曹泉系の残留臭?)があって、新木よりも強いです。
しっかりとした重曹泉系のツルすべがあり、浴後爽快感が出てお肌すべすべとなる美人の湯。


【写真 上(左)】 源泉?カラン
【写真 下(右)】 水風呂

源泉?カランの水には、明瞭な重曹味+弱塩味+微金気味+たまご味の複雑な味と甘いイオウ臭+微金気臭。
これだけはっきりとした重曹味(口のなかで上すべりするような薬っぽい塩味)はめずらしく、データ上は硫黄系の成分皆無なのに、はっきりとしたイオウ臭があるのもびっくり。
まとわりつくような強いツルすべ感がある水を、桶に溜めるとイオウ泉系の湯の花らしき黒い浮遊物が舞っています。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 黒い湯の花

サウナは清潔できもちよく、サウナ→水風呂コースもなかなか快感です。
水風呂は水道水 or 井水。これが源泉槽だったら最高なんですが・・・。(湧出量少なそうなので無理かな~)
それでも西上州らしい個性的な源泉に触れられるこの宿はなかなかのおすすめだと思います。

Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 17.0℃、pH=8.1、湧出量測定せず(自然湧出)、成分総計=2.86286g/kg、蒸発残留物=2.47g/kg、Na^+=894mg/kg (97.45mval%)、Fe^2+=0.06、Cl^-=1035 (72.21)、HCO_3^-=638 (25.96)、CO_3^2-=0.0、陽イオン計=919.16 (39.92mval)、陰イオン計=1706.4 (40.44mval)、メタけい酸=51.7、メタほう酸=27.6、硫化水素=0.0 <H4.11.30分析> (源泉名:薬師の湯)

古い簡易分析表もありました。(本泉は岩盤よりゆう出し 云々...)
含重曹食塩泉 7.0℃、pH=8.9、蒸発残留物=3400.0mg/kg <S44.6.30決定>

*新データの湧出地は、大字坂口1003番地、旧データは、同723番地(旅館所在に同じ)なのでちがう源泉なのかもしれません。

〔 2003年7月8日レポ 〕
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■ 足尾温泉(庚申の湯) 「かめむら別館」 〔 Pick Up温泉 〕



足尾温泉(庚申の湯)「かめむら別館」 (日光市足尾町(旧 足尾町)銀山平5488-4、時間要問合せ(電話予約要)・冬季休、400円、0288-93-2218)
オフィシャルHP

紅葉のきれいな時季に足尾のお湯にいきました。
講で有名な庚申山や日本百名山の皇海山の登山口、銀山平のそばにある湯宿が日帰り解放するもの。
町資料によると、足尾町には、従来より旧小滝坑内を源泉とする足尾温泉「直利の湯」と向原地区内を源泉とする「白樺の湯」があって、あらたに銀山平公園内に開発された「庚申の湯」が加わり足尾温泉の観光資源として注目されているとのこと。
ここでは以前レポした「国民宿舎 かじか荘」と同じく、「庚申の湯」を使用しています。

ここは流れ星さんのレポによると、「庚申の湯」のかけ流し使用ということで気になっていましたがようやく入湯。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 アプローチ

大間々から足尾を通って日光に抜けるR122。わたらせ渓谷鉄道「原向」駅をすぎて1km弱走った分岐を左方向、県道293庚申山公園線に入って数km走った左手に看板がみえてきます。
たしか足尾本山から銀山平に抜ける林道が開通したはず(いちど走ったことあるがうろ覚え、たしか全線舗装)なので、足尾観光してから回ってくるのもいいかも。
このあたりは「日光を凌ぐ」と評する人もいるほどの紅葉の名所なので、やはり秋がおすすめです。

県道沿いのPに車を停め、庚申川にかかる橋をわたってのアプローチ。山宿ふうのこのましげなたたずまい。
人気のない玄関。声をかけてもなかなかでてきませんでしたが、しばらくすると親切そうなご主人がでてきて、こころよく浴場に案内してくれました。
なお、ここは原則要TELで冬季休業なので、事前TELは必須かと。


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 脱衣所

思いのほか広い宿で、館内はこざっぱりとかたづいています。
男女別の浴場は内湯のみですが、どちらも庚申川の渓谷をみおろし、対岸に紅葉に彩られた山肌をのぞむ足尾らしい風景。
カラン2、シャワー・シャンプーあり。ドライヤーなし。
土曜14時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の湯口

男湯は、雰囲気のあるタイル貼浴槽で奥側がふかめで3人、手前が浅めで2人。
塩ビパイプの湯口からたぶん加温源泉を少量投入で手前切欠から少量の流し出し。
槽内排湯は見あたらず、掲示どおりの加温かけ流しとみました。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 浴槽からの眺め

ややぬるめのお湯は無色透明で茶色の湯の花が浮遊し、浴槽底にもたまっています。
湯中にこまかな気泡が舞っていますがアワつきはありませんでした。
ほとんど無味で、石膏芒硝泉系のほこほことした甘い湯の香があって、浴室にもこもっています。その裏にごく弱いながら箱根強羅の「翠光館」に似たアブラ臭もあったような・・・。
「かじか荘」で感じられたイオウ気は感じられませんでした。
ヌル(ツル)すべはあるもののさほど強くなく、むしろ硫酸塩泉系?のきしきしのほうが強いくらい。

浴後も重曹系のつるつるより、硫酸塩泉系の肌に張りが出ておちつく感じのもので、「かじか荘」や分析書スペックとはずいぶんお湯のおもむきがちがうように思いました。
気のせいかと思い、連れにたずねると彼女も同じような感想でした。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 湯底にたまる湯の花

でも、お湯がよくないかというとけっしてそんなことはなく、静かな山宿にふさわしい滋味あふれるお湯でした。

「かじか荘」のお湯もなかなかにすぐれものなので、こんどはおなじ日に「かじか荘」とここの入りくらべをしてみたいと思います。

アルカリ性単純温泉 36.0℃、pH=9.5、190L/min(1,500m掘削)、成分総計=215mg/kg、Na^+=57.6mg/kg、Fe^2+=0.6、Cl^-=24.7、HCO_3^-=29.6、HS^-=1.4、CO_3^2-=38.9、陽イオン計=61.3、陰イオン計=113.6、メタけい酸=40.4、鉛=0.25、銅=0.01 <H7.11.8分析>

<温泉利用掲示> 加温:あり

〔 2009年1月4日レポ (2006年11月入湯)〕
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■ 鹿島セントラル温泉 「ゆの華」



<鹿島セントラル温泉「ゆの華」> (茨城県神栖町、10:00~24:00、900円、0299-90-0261)
オフィシャルHP

評判のいい温泉日帰り施設をいくつか展開している”ゆの華”が、2002年12月にオープンした日帰り施設。
R124沿いにあるシティホテル「鹿島セントラルホテル」と同時開発したようです。駐車場は有料ですが、温泉利用者は5時間まで無料となります。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 浴場入口

スパ銭らしい入りやすいエントランス。明るい館内にはマッサージやリラクゼーションルームもあります。
浴場は和風の「利根の湯」と洋風の「杜の湯」があり、男女日替わり交替制。この日の男湯は「利根の湯」でした。

窓の広い明るい浴室には、内湯(みかげ石枠鉄平石敷20人以上、ぬるめ)、寝湯&ジャグジー槽(真湯)、サウナ、水風呂、露天(岩枠鉄平石敷10人以上、熱め)。
露天には板敷きの休み処もあります。
セパレート式洗い場16、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜14時で10人位。

     

内湯は岩の湯口から投入で、浴槽端の湯面排湯口からの排湯。側面注入があるのでたぶん循環かと思います。
露天は、赤茶に色づいた岩の湯口から投入+側面注入、浴槽端の湯面排湯口からの排湯+底面吸湯の循環仕様。
寝湯&ジャグジー槽はカルキ臭ただよう真湯ですが、なぜか人気を集めていました (^^;


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

紅茶色透明のお湯は、しっかりとした塩味+重曹味にうがい薬のような薬品臭(カルキ臭入ってるかも)。
重曹泉系のツル(+ヌル)すべがあり、かなりほてりの強いお湯は食塩泉らしい重厚な浴感もあって、希釈していたとしても希釈率は少ないのでは?

Fe^2+=58とかなりの含有量ですが、さほど金気は感じなかったので除鉄しているかと思います。
パンフには、「すべすべ成分といわれるメタケイ酸を多く含んだ天然温泉」とあります。
源泉スペックはかなりのものがあるので、小さくてもいいので加熱源泉槽が欲しいところ。(連れによると女湯の”つぼ湯”はかなり良かったらしい)

沸かしの循環だとは思いますがなかなか存在感のあるお湯です。施設もきれいなので、900円は痛いですが近くにいったら寄ってみる価値はあるかと思います。

Na-塩化物泉 18.8℃、pH=8.1、140L/min、成分総計=10.69g/kg、Na^+=3400mg/kg (87.45mval%)、Mg^2+=110、Fe^2+=58、NH4^+=54、Cl^-=5100 (83.78)、HCO_3^-=1600 (15.23)、CO_3^2-=48、陽イオン計=3817 (169.1mval)、陰イオン計=6752 (171.8mval)、メタけい酸=130 <H7.6.29分析> (源泉名:鹿島セントラル温泉)

〔 2004年1月17日レポ / 2009年1月4日画像補強 〕
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■ 西川温泉 「湯の郷 湯西川観光センター」



<西川温泉「湯の郷 湯西川観光センター」> (日光市(旧 栗山村)西川478-1、9:00~21:00、無休、500円、0288-78-1222)
紹介ページ(野岩鉄道)

旧栗山村西川地区にあった「西川公民館」は温泉マニアのあいだに数々の名湯伝説を残しつつ、湯西川ダムの建設にともない2005年8月末をもってその幕を閉じました。
そこと同じ源泉を引湯し、2006/8/18あらたにオープンしたこの温泉施設は、野岩鉄道「湯西川温泉」駅に隣接する「道の駅」内に新設されたもの。


【写真 上(左)】 建物前の足湯
【写真 下(右)】 ロビー

大規模な道の駅の2階にあって、意匠的にいろいろ凝っているところもありますが、どうしてもセンター系イメージが抜けきれていません。
時間によってはけっこう空いているという事前情報がありましたが、連休17時で2-6人とやっぱり空いていました。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 館内

廊下の奥に女湯、その手前に男湯。
脱衣所はさして広くなく、団体が入ったらきびしいのでは?
浴場は内湯(造12人以上)、露天(造7-8人)の2槽とシンプル。
内湯は湯気がもうもうとこもり、軒下タイプの露天は曇りガラスの塀が高くて展望はありません。
カランセパ式7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天

内湯は、木?の湯口からかなりの量を投入ですが、排湯は確認しわすれました。
露天は、木の湯口から投入で切欠からザンザコの流し出し。
お湯の感じからして、かけ流しかそれに近い湯づかいかと思います。

お湯は両槽とも適温で、ほぼ無色透明。
こまかな気泡がただよい、いちばんお湯の鮮度を感じた内湯湯口のそばでは、わずかにアワつきもあったと思いますが、「公民館」にあった細かな黒い湯の花はみあたりませんでした。
微塩味弱重曹味+微たまご味にイオウ系の弱たまご臭。
たまご臭は湯口で明瞭、湯面でもわずかながら香るのは立派。
弱とろみとヌル(ツル)すべが混じり合う湯ざわりは「公民館」と同系であたたまりも強くやはり力のあるお湯です。


【写真 上(左)】 露天の湯口
【写真 下(右)】 貯湯施設?

「道の駅」のお湯としてはそうとうにレベルが高く、正直、引湯でよくぞここまで鮮度感とイオウ気をキープしたものだと感心するほどのお湯です。
それでも名湯「西川公民館」のお湯を知っていると、どうしても評価が辛くなってしまうのはいたしかたないところか・・・。

それにしてもこの空き方はどうなのかな?
駅よこ、道の駅、センター系、岩盤浴と人気の要素をいくつももっているお湯にしてはあまりに空いています。
昼間寄ったときはPが満車になるくらい賑わっていましたが、そのうちどのくらいが入浴してたんだろう?


【写真 上(左)】 夜の足湯
【写真 下(右)】 足湯の湯口

施設の前に足湯があり、これもかけ流しと思われる質の高いものなので、これに浸かったらそれで満足してしまうのかも・・・?
立地的に鬼怒川・川治の奥だし、ここを通る観光客の多くは湯西川温泉の宿泊客なので、「わざわざここで温泉入らなくてもいいよ~」状態なのかもしれません。

R121会津西街道から少し引き込んでいるものの、R121の走行客をどれだけ引き込めるかが集客のポイントとなるような気がします。

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・(CO3)型) 41.7℃、pH=9.2、400.2L/min掘削揚湯、成分総計=0.201g/kg、Na^+=42.4mg/kg (86.47mval%)、Fe^2+=1.5、F^-=8.1 (17.70)、Cl^-=3.8 (4.45)、HS^-=0.4、HCO_3^-=59.2 (40.21)、CO_3^2-=16.2 (22.41)、BO_2^-=10.0、陽イオン計=48.6 (2.13mval)、陰イオン計=103.1 (2.41mval)、メタけい酸=49.5 <H9.7.15分析> (源泉名:市有西川源泉)

※ 分析書データは、「公民館」に掲示されていたものと同じでした。

<温泉利用掲示> 加温:あり

〔 2009年1月3日レポ 〕
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■ 西川温泉 「公民館」 (ダム建設により廃止) 〔 Pick Up温泉 〕



<西川温泉「公民館」> (栗山村、時間不明、500円、TEL不明)
●湯西川ダム建設にともない2005年8月末をもって閉鎖されました。
代替施設として野岩鉄道「湯西川温泉」駅に隣接する「道の駅」内に「湯の郷 湯西川観光センター」が開設されています。


湯西川温泉の手前、県道249黒部西川線沿いにある公民館の入浴施設。
地元住民向けの施設ですが、外来者にも開放しています。めがねさんのレポがあったかな?
野岩鉄道「湯西川温泉」駅を過ぎて1kmほど走るとさしかかる大きな右カーブの手前下方にある民家風の建物。
看板もなにもないのでこの右カーブが目印になります。車は建物前のスペースに停められます。
玄関にあがってはじめて”温泉浴場 受付 入浴500円”という貼り紙があるので、事前情報がないとまず到達できません。

玄関よこの居間に所在なげに座っていた当番のおじさんに料金を払い、奥の浴室へ。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 浴室入口

男女別の小さな浴室は、木造の感じのいいものでしっかりと手入れされていました。
浴室の扉をあけると、ウワサどおりの洪水状態。浴槽用のカランだけでなく、洗い場カランからも惜しげもなく源泉が注がれています。
カラン(源泉&水)1、アメニティ類なし。土曜11時で独占でした。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 洗い場のカラン

木造りの湯船に緑青?の出たカランから大量投入でザコザコのオーバーフローのかけ流し。
槽内注排湯はないので、投入量で温調をしているようです。(全開だとゆうに50L/minはいくと思う)


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 ざこざこです

お湯は絶品です。
ほぼ適温できもち懸濁したお湯には、イオウ系と思われる細かな黒い湯の花がただよっています。
微塩味重曹味+微石膏味?+微たまご味にほこほことした温泉臭+しぶ焦げイオウ臭。とろみとヌル(ツル)すべとキシキシが混じり合うデリケートな浴感。
鮮度感は抜群で、湯温のわりに強烈な温まり感があります。
浴後も温まり感が持続しますが、その後充実した爽快感に変わっていきます。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 浴槽から湯口

浴後当番のおじさんと少し話しをしました。
・西川集落はほとんど山側に移転してしまったので、今はあまり入りにくる人がいない。
・(温泉マニアがよくくるのでは?という問いに対して)「それほど多くないが、インターネットには載っているよ」といって、プリントアウトされた何枚かの紹介ページを見せてくれた。
・湯西川ダムの建設にともない閉鎖となるが、ダム湖に沈むのではなく県道が山側に付け替えられてしまいアクセスできなくなるため。新しい入浴施設は「湯西川温泉」駅の横に建設中。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 配湯施設?

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・(CO3)型) 41.7℃、pH=9.2、400.2L/min掘削揚湯、成分総計=0.201g/kg、Na^+=42.4mg/kg (86.47mval%)、Fe^2+=1.5、F^-=8.1 (17.70)、Cl^-=3.8 (4.45)、HS^-=0.4、HCO_3^-=59.2 (40.21)、CO_3^2-=16.2 (22.41)、BO_2^-=10.0、陽イオン計=48.6 (2.13mval)、陰イオン計=103.1 (2.41mval)、メタけい酸=49.5 <H9.7.15分析> (源泉名:市有西川源泉)

〔 2005年9月13日レポ (2009年1月3日画像補強) 〕
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