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■ 温川温泉 「白雲荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<温川温泉「白雲荘」> (東吾妻町(旧 吾妻町)須賀尾2066、10:00~19:00(時間確認要)、500円(露天or内湯の選択)、0279-69-2019)

【 露天編 】
名湯の誉れ高い浅間隠温泉郷には、鳩ノ湯温泉「三鳩楼」薬師温泉「旅籠」、温川温泉「白雲荘」の3軒の宿が温川をはさんで隣接し、こぢんまりした温泉郷を形成しています。
鳩ノ湯は宴会が入り入浴不可(!)、温川も本館内湯は老人会で大混雑とのことで、別棟露天の「目の湯」に入浴。(「旅籠」は1,200円と高いのでパス)


【写真 上(左)】 浅間隠温泉郷の入口
【写真 下(右)】 洗顔処

露天「目の湯」は本館からすこしはなれた温川の河原にあります。
本館から露天に向かう途中に「洗顔処」もあります。
休憩所や軽食処も備えて日帰り受け入れは万全。
総木づくり7-8人の屋根つきタイプながら開放感があって、対岸に「旅籠」がみえます。
カラン・シャワー1。シャンプー・ドライヤーなし。土曜12時で男女湯とも独占でした。


【写真 上(左)】 露天風呂横の休憩所
【写真 下(右)】 露天外観

湯船には保温用のビニールシートがかけてあり、自分で外します。(出るとき戻す)
男女の浴槽はつながっていて、男湯には排湯口なくオーバーフローもなし。
温川だからてっきりぬる湯と思いきや熱い! 42℃はあります。
泉温は35℃ほど。間欠的にボイラーの作動音らしき音もきこえたので加温があると思います。

お湯はごくわずかに白濁し、淡茶色の湯の花が舞っています。おだやかな温泉臭に微塩味。
竹の湯口にはクリーム色の堆積物あり。ごく少量ですが、粒の大きいしっかりとした泡がつきます。
温まり感が強いですが、やはりぬる湯でゆっくりしたいお湯だと思いました。(このお湯は、ホウ酸が多く目にいいらしい)

※このときは分析データはgetできませんでした。
〔 2002年3月17日レポに加筆・修正 〕

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【 内湯編 】
ひさしぶりに浅間隠温泉郷に行きました。温川温泉「白雲荘」は2002年に露天(目の湯)に入っていますが、内湯が気になったので攻めてみました。
前回、露天のお湯には正直あまりインパクトを感じませんでした。
そのころはまだ硫酸塩泉の浴感を存分に楽しめるほどではなかったので(^^;)、いまならいいお湯を堪能できるのではと期待しつつ・・・。


【写真 上(左)】 白雲荘の看板
【写真 下(右)】 本館

温川は露天「目の湯」が有名。ウェブ情報もほとんどが露天のもので事前情報はほとんどありませんでした。
本館は総木づくりの趣ある建物。玄関前にはけっこうおそろしげな犬(甲斐犬か?)が2匹いて近づくと吠えつきます。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 犬

帳場で入浴を乞うとこの時間はお客がすくないので貸し切りOKとのこと。で、廊下の奥の大きい浴場(当日は女湯だった)に入りました。
手前左手の浴場(当日男湯)は狭くて浴槽もこぶりです。


【写真 上(左)】 小浴槽
【写真 下(右)】 小浴槽の湯口

温川に面した浴場は一部自然石をそのままつかい、板張りで天井の高い風情あるもの。
木枠スノコ敷4人の浴槽には露天とおなじような保温用ビニールシートがかけてありました。
カラン3、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜13時で貸切。


【写真 上(左)】 大浴槽1
【写真 下(右)】 大浴槽2

竹の湯口からぬるめのお湯(たぶん非加温源泉)を数L/minほど投入し、スノコ下からも加温湯を注入しているようです。窓側側溝への上面排湯がメイン。
浴槽まわりには茶色の析出がでています。


【写真 上(左)】 スノコの湯底
【写真 下(右)】 析出

やや過加温気味のお湯はわずかに懸濁し、灰クリーム色の湯の花が盛大に舞っています。
重曹と芒硝とかなり強い苦味が渾然一体となった複雑な味。
臭いはさして強くないですがよわい芒硝臭があります。
硫酸塩泉系のキシキシをベースに重曹系のツルすべも混じるデリケートな湯ざわり。
鮮度感があってアワつきしそうなお湯ながら確認できず。
硫酸塩を含むためか湯中の指先が青白く発光しています。


【写真 上(左)】 大浴槽の湯口
【写真 下(右)】 湯色

異常にあたたまりの強いお湯でどっしりとした重量感もあり、とても総計=3.39のお湯とは思えません。
浴槽はふかめですこぶる入りごこちのいいものですが、あまりのあたたまりにとうてい長湯不可。なんども水を浴びながらの入浴。
独特のあとひき感があり、ヘロヘロになりつつもなかなか脱出できません。
浴後もほこほことしたぬくもりが残り、やっぱりこれは名湯か。

これほど近くにありながら鳩ノ湯「三鳩楼」、薬師「旅籠」とはニュアンスのちがうお湯で、やはり浅間隠温泉郷のレベルの高さおそるべし!。

Na・Ca-塩化物・硫酸塩温泉 35.0℃、pH=6.7、14L/min動力揚湯、成分総計=3.39g/kg、
Na^+=677mg/kg (59.81mval%)、Ca^2+=362 (36.68)、Fe^2+=0.84、Cl^-=1160 (63.91)、SO_4^2-=672 (27.32)、HCO_3^-=269 (8.60)、陽イオン計=1080 (49.2mval)、陰イオン計=2100 (51.2mval)、メタけい酸=103、メタほう酸=53.7、遊離炭酸=50.6 <H13.2.1分析> (源泉名:目の湯)

<温泉利用掲示> 加温:あり

〔 2008年12月23日レポ 〕
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■ 下津谷木温泉「クアパレスおがの」 〔 Pick Up温泉 〕



<下津谷木温泉「クアパレスおがの」>(小鹿野町般若359-1、10:00~21:00、木休、800円(/3h(土休日))、HPに100円引クーポンあり、0494-75-1123)
オフィシャルHP

秩父、小鹿野町のはずれにある公共系日帰り施設。”般若の丘”とよばれる高台にドイツあたりの古城を思わせる重厚な外観をみせています。
3層の建物で、1階は温浴施設ゾーン、2階はフロントとレストラン、3階は宴会場。


【写真 上(左)】 古城のような外観
【写真 下(右)】 広~いロビー
 
温浴ゾーンは浴場と水着着用のクアゾーンにわかれています。別に岩盤浴(別料金1,950円(50分)、2005年7月新設)もあり。ONKEN21さんの詳細レポあり。


【写真 上(左)】 クアゾーン
【写真 下(右)】 内湯 

クアゾーンにはサウナ、ボディシャワー、ハーブ湯、歩行浴、気泡湯などたくさんの浴槽がありますがすべて真湯かゲキ希釈?。

浴場は手前が男湯、奥が女湯の固定制。内湯は中央に内湯(赤みかげ石枠石タイル貼10人以上、ジェット&流水浴付)ととなりあって右手に漢方薬湯。薬湯は6種類の薬草をブレンドした"智光"を使用でかなり強烈な臭いと浴感。浴室内に薬湯の臭いが充満しているのはいただけません。


【写真 上(左)】 露天全景
【写真 下(右)】 露天

2001年1月に増設された露天は、展望よく広々として風とおしもいい気持ちのいいロケ。
東屋つきの露天(鉄平石造5-6人)ひとつを配置。以前、露天の湯口にいた”カバ”こと”パレオパラドキシア”がなぜか姿を消していました。(女湯にはいたそうです^^;))
内湯は赤みかげ石、露天は石の湯口からの投入。各槽とも槽内注排湯のある循環仕様で、オーバーフローはほとんどありません。
カラン10以上、土曜19時で20以上とけっこうな入りで、とくに露天は混んでいました。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口 

お湯は微白濁で独特の温泉臭あり。
ここは何度かきていますが、今回はツルすべも弱く???でした。
以前、平日19時過ぎにきた時は、露天がガンガンオーバーフローしていてすごいツルすべ&甘イオウ臭があったのですが・・・。
源泉じたいの力はあると思うので、もっと頑張ってほしいところです。

〔 2001年10月28日レポに加筆修正 〕

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〔 その後の状況 〕

ここはタイミングによってお湯のイメージ(とくに露天)がかなりちがいます。(お湯はつねに露天のほうがいい。)
露天の湯口はふつう循環湯を投入していると思いますが、たまに非加温非加水と思われる源泉を大量投入するときがあって、そのときはかなりのオーバーフローがあります。

そんなときのお湯はこんな感じです。
灰白色に懸濁した(透明度はかなり変化する)お湯は、湯口で甘イオウ臭、たまご味+重曹味+αの複雑な味。湯面でも甘イオウ臭がするのにはおどろき。(たいていは酸っぱいようなイオウの残留臭がしている。)

重曹系のツルすべが卓越していますが、その裏に肌にくい込んでくるような硫酸塩泉のキシキシとした力感を秘めていて、かなりあたたまります。
あとひき系のお湯で、しかもぬるめなので、このようにコンディションがいいときはほとんど脱出不可能に・・・(笑)
泉温からしても、源泉水風呂がほしいところです。

内湯は当初感心しませんでしたが、ある時点から非加温源泉を間欠的にどこどこ投入するようになり、その時の湯口まわりだけかなりいいお湯になります。

浴後はほどよいあたたまりが残り、肌がすべすべになってしっとり落ち着く上質なもの。とある”美人の湯ランキング”で首都圏第1位になったこともあるようです。

HS^-=13.2、SO_4^2-=177.3ともに秩父では屈指(というか、ほとんどほかに例がない)の成分量。調子がいいときはこのスペックがいかんなく発揮されていたわけです。
とくにSO_4^2-は秩父では突出した成分量で、これによる複雑な浴感は、いわゆる”たまご水”とはあきらかに一線を画しています。

ただ、ここの施設構成&営業施策ですが、どうにもチグハグ。
サウナの場所は、どうみてもクアゾーンでなくて浴室でしょう。(というか、浴室とクアゾーンを分離するメリットが最近ではもうあまりないので、接続して内湯を一気に拡充すべきでは?。男湯と女湯でクアゾーンを挟んでいれば、クアゾーンを2つに区切って両方から接続すればOKですが、男湯しか接していないので、女湯との接続がむずかしいところ。)


【写真 上(左)】 レストラン
【写真 下(右)】 泉源施設? 

料金も800円と高めで、岩盤浴はゲキ高。割引券乱発するくらいなら、入浴のみ(クアゾーン利用不可)500円くらいのコースを設置してみては?
レストランの味も悪くないのに、PR不足なためかいつも空いています。
「クアパレスおがの」というネーミングも、和風施設全盛の昨今ではいまいち生彩を欠きます。
1994年オープンという公共日帰り温泉の先駆け的施設なので、いろいろと後追い対応がでてしまうのはしかたのないところかもしれませんが・・・。

含硫黄-Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 17.5℃、pH=9.10、成分総計=1.312g/kg、Na^+=413.0mg/kg (98.30mval%)、Cl^-=301.0 (42.07)、HS^-=13.2、SO_4^2-=177.3 (18.29)、HCO_3^-=305.1 (24.78)、CO_3^2-=78.0 (12.88)、陽イオン計=148.8mg/kg (18.27mval)、陰イオン計=874.6mg/kg (20.18mval)、硫化水素=- <H5.6.24分析>(源泉名:下津谷木温泉)

〔 2008年12月22日まとめてレポ 〕

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〔 「クアパレスおがの」12/24から休業へ 〕

エントランス横にこんな掲示がでていました。
「さてこの度、当館の指定管理者から経営不採算を理由に指定管理者辞退届が提出されました。町では、現在の指定管理者による経営の継続は困難であると認め、平成20年12月24日(水)をもちまして当館を休業することといたしました。現在、新たな指定管理者の指定に向けて鋭意努力しております。(以下略) 小鹿野町」
フロントで詳細を確認したところ「再開の方向で動いているが、いまのところいつごろになるかはわからない」とのこと。

ここの源泉は秩父屈指の実力派で、これまで何度も入湯していただけに残念です。
源泉はよく、建物じたいの質感もあるので、じっくり手を入れ”和”の要素を付加して営業戦略を立て直せば、まだまだやっていけそうな気もするのですが・・・。

〔 2008年12月22日レポ 〕
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■ 岩婦温泉 「岩婦館」 〔 Pick Up温泉 〕

 

岩婦温泉「岩婦館」 <(南房総市(旧 富山町)高崎584、9:00~19:00(時間確認要)、700 or 900円/h、0470-57-2836)
紹介HP

南総里見八犬伝ゆかりの富山のそば、ヘラブナ釣りで有名な岩婦湖畔にある温泉宿。
JR内房線「岩井」駅から県道258を東に約2㎞、富津館山道路のガードをくぐりしばらく行くと、ぜんぜん目立たない小さな看板があるのでそれを右折してあとは道なり。
湖尻にあって山を背負う好ましげなたたずまいは釣宿の趣。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 岩婦湖の湖畔にあります 

窓が開け放たれた明るい浴室は、男女別内湯(岩造2.3人)のみのこぢんまりとしたもの。常時投入はなく、吸湯&ジェット注入作動のため湯循環方式のようですが、真っ黒に変色した温冷2つのカランがあります。
どちらも源泉かと思いますが、冷水の方が硫化水素臭が強いです。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 男湯の湯口 

カラン横にはコップがおいてありました。カラン5(たぶん源泉)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。休日12時で独占~2人でした。
ただし、帰りしなに何組か来てたので、時間によっては混むのかも?


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 源泉ライン  

お湯は、透明度50cmの黄褐色うすにごり湯で、かなり強い硫化水素臭。たまご味+重曹味の温泉らしい味。
強めの浴感と温まり感があり、浴室内に硫化水素臭が立ちこめているので、臭いに敏感な人はこれに酔ってしまうかも・・・。

しかし、房総でこれほどの硫黄泉に出会えるとは正直おどろきです。
HS^-=16.24、硫化水素=1.838の堂々たる硫黄泉は、これも生物起源でしょうか?
その後、房総のお湯はかなり入りましたが、七里川温泉と並ぶ房総屈指の硫黄泉だと思います。


【写真 上(左)】 泉源?
【写真 下(右)】 イオウの小川    

宿の裏手の小川には灰白色の湯の花が出ていますが、ありふれた小川にイオウ系の白い湯の花とは何とも不思議なとり合わせ。
裏山の地下5m位から2L/minほど湧出する源泉を3軒にわけているので、風呂を大きくできないとのことです。


【写真 上(左)】 宿の前にタムロする鴨
【写真 下(右)】 姉妹館?の「伏姫荘」 

湯量の少なさを湯づかいと個性的な泉質でカバーしている面白いお湯で、南房まで行ったら訪れる価値はあると思います。

硫黄泉(Na・Ca-HCO3・Cl型) 16℃、pH=8.0、自然湧出、成分総計=660.1mg/kg、Na^+=100.8mg/kg (56.28mval%)、Ca^2+=45.78 (29.32)、Cl^-=67.45 (24.42)、HCO_3^-=307.2 (64.64)、HS^-=16.24 (6.31)、陽イオン計=167.4 (7.788mval)、陰イオン計=406.5 (7.788mval)、メタけい酸=58.62、硫化水素=1.838、腐植質=20.00 <S34.11.28決定> (源泉名:不明)

〔 2003年1月21日レポに加筆 〕
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■ 中伊豆(冷川)温泉 「ごぜんの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<中伊豆(冷川)温泉「ごぜんの湯」>(静岡県伊豆市(旧 中伊豆町)伊豆市冷川 1002、14:00~22:00(土日祝は11:00~)、月休、525円/2h、0558-83-0281)
オフィシャルHP

伊豆スカイライン冷川ICからほど近いところにある、温泉好きのあいだではメジャーなお湯。あたりはなんということもない山里ですが、たたずまいが妙に好ましげ。
「天然源泉温泉湯治宿」を謳っていて、安価で泊まれます。


【写真 上(左)】 入口
【写真 下(右)】 飲泉所の湯口

駐車場よこの泉源?のそばには飲泉所。蛇口は石膏の析出で見事にコーティングされています。
門をくぐって左手に古民家風の母屋。なかには囲炉裏や休憩スペースがあって、この手の雰囲気が好きなひとにはたまらんでしょう。
まっすぐいった奥の別棟に男女別の浴室。そばにはペット用の風呂もあります。
どこにあるのかわかりませんでしたが、貸し切り風呂(貸切料1,050円/h)もあります。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

脱衣所、浴場ともにこぢんまり。
内湯は檜造2人(あつめ44℃)、露天は石枠鉄平石造7.8人(39~40℃くらい)。
狭いスペースに浴槽をめいっぱい配置しているので、トドになれる空間があまりありません。
日曜11時で6~8人も入り込んで盛況だったのにはびっくり。(女湯は空いてたらしい)
カラン2、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。

内湯は竹筒の湯口2本からの投入。露天は岩の湯だめから竹樋で引いての投入+数本のパイプからの投入(あついのとぬるいのがある)。
槽内注排湯はなぜかどちらもメモしわすれましたが、掲示によるとかけ流しです。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口

お湯はほぼ無色透明で露天には白い湯の花が出ていました。
露天のお湯はややなまり気味で内湯のほうが新鮮。ほこほことした石膏味におだやかな温泉臭。
とろみとキシキシがあってよくあたたまり、浴後肌に弾性がつく典型的な硫酸塩泉の浴感ですが、北毛あたりの硫酸塩泉にくらべるといまいち力感に欠けるような気もします。
箱根湯本や湯河原を濃くしたようなイメージかな。

料金も安いし、お湯もなかなか、のんびりした雰囲気も○なので、近くに行ったときには入りの一湯かと。

Na・Ca-硫酸塩温泉 63.2(63.6)℃、pH=8.3、湧出量不明、成分総計=1.115g/kg、Na^+=232.1mg/kg、Ca^2+=85.4、Fe^2+=1.8、Cl^-=59.6、SO_4^2-=583.9、メタけい酸=104.5 <H11.3.9分析> (源泉名:冷川温泉 冷川5号)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加熱:なし 循環装置:なし 温泉水殺菌剤:使用しない

〔 2006年9月26日レポに加筆 〕
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■ 薬師温泉 「旅籠」 〔 Pick Up温泉 〕



<薬師温泉「旅籠」>(東吾妻町(旧 吾妻町)本宿3330-20、10:00~14:00(時間確認要)、1,200円、0279-69-2422)
オフィシャルHP

北毛、吾妻川支流温川の奥には3つの一軒宿のいで湯があって、”浅間隠温泉郷”と総称されます。
温川温泉「白雲荘」鳩ノ湯温泉「三鳩楼」、薬師温泉「旅籠」の3湯で、それぞれ目と鼻の先にありますがそれぞれ自家源泉をもち、独立した温泉とされています。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 温川温泉から見た「旅籠」

200余年前の寛政年間開湯とされ、古くは「法印の湯」と呼ばれた古湯。
以前は「偕楽荘」という地味めな湯宿でしたが、民芸調で有名な飲食チェーン時代屋(エコ計画)グループの経営に移行し、1999年末に露天を新設してリニューアルオープンしたもの。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 民芸調の館内

新築らしいかやぶきの薬師門をくぐると、古民具満載の時代屋の世界が広がります。
玄関横に祠?があり、源泉が自然湧出する洞窟「薬師の穴」がのぞけます。
源泉湧出を映すモニターがあったはずですが、この日は見あたりませんでした。


【写真 上(左)】 泉源
【写真 下(右)】 温泉の説明板

日帰り可能な浴室は内湯と露天でハダカ移動不可。むろん両方入りました。
温川の滝(堰堤)をのぞむ露天「滝見之湯」(木造15人以上)は、新設とは思えない風趣。
規模こそおよばないものの、ロケ的には四万温泉「四万たむら」の名物露天「森のこだま」に似ています。


【写真 上(左)】 滝見之湯の入口
【写真 下(右)】 滝見之湯

木の湯口から30L/min程度の熱湯を投入で、湯船はしの側溝に排湯&若干のオーバーフロー。
底がスノコ状になっているので槽内排湯は不明ですが側面注湯を発見。
お湯は、ほぼ無色透明でわずかに茶色の浮遊物あり。微塩味石膏味に石膏臭。
キシキシ感があって肌に染みこむような硫酸塩泉の浴感があります。
法師を濃くした感じのお湯で浴後ずっしりと効いてきます。


【写真 上(左)】 内湯の入口
【写真 下(右)】 内湯

リニューアル前からあると思われる内湯は、総木づくりの風格あるもの。
温川の渓流にのぞむ明るい浴室に木づくり8-9人の湯船は、たぶんかけ流し。
複雑に変色した竹筒の湯口から10L/min弱をしずかに投入し、はしの排湯口から排湯。
お湯は、緑黄色ささにごりで茶色の浮遊物あり。金気味+微塩味に金気臭。
こちらはさらにキシキシが強くしっかりとした浴感。
肌に積もるようなぬる湯がすこぶる心地いいです。
休日12時で露天、内湯とも贅沢にもほとんど独占状態。
カラン露天7、内湯5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。


【写真 上(左)】 滝見之湯の湯口
【写真 下(右)】 内湯の湯口

それにしても、内湯と露天は別源泉と思えるほどお湯のイメージがちがいます。
16.9L/min自然湧出ではすべての浴槽をかけ流しにするのは到底不可能ですが、それにしては露天のお湯が妙によかったのが不可解。

Na・Ca-塩化物・硫酸塩温泉 42.7℃、pH=6.8、16.9L/min自然湧出、成分総計=3.51g/kg、
Na^+=704mg/kg (57.98mval%)、Ca^2+=406 (38.39)、Fe^2+=1.09、Cl^-=1170 (64.97)、SO_4^2-=653 (26.70)、HCO_3^-=263 (8.47)、陽イオン計=1150 (52.8mval)、陰イオン計=2090 (51.0mval)、メタけい酸=129、メタほう酸=95.0 <H9.3.25分析> (源泉名:薬師の湯)
*採水場所:源泉から約10M離れた貯湯升

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ここは”浅間隠温泉郷”のなかでもいちばん人気の宿となり、先日、行ったときも温川は独占だったのに、ここのPは盛んに車の出入りがありました。
混雑したいまのお湯はどうなのかな・・・?
なお、料金1,200円はお高いですが、HPに100円引クーポンがあります。

今回、レポ再UPにあたってオフィシャルHPを調べたところ、現在は下記のようになっているようです。

<日帰り可>
「滝見之湯」(露天/温泉/放流一部循環式・一部加水)
「郷の湯」(薬湯)

<日帰り不可>
「薬師の湯」(温泉/かけ流し)
「貸切風呂」(ゲルマニウム温浴)

抜群にお湯がよかった内湯はなくなってしまったようです(泣)

〔 2002年12月25日レポに加筆・修正/2008年12月16日UP 〕
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■ 姥子山越旭温泉 「旅館 山越」 〔 Pick Up温泉 〕



<姥子山越旭温泉「旅館 山越」>(箱根町、11:00~15:00(事前問合せ必須)、1,000円、0460-4-8443)
紹介HP

湖尻から姥子に登る県道沿いにある、その筋(笑)では泉質のよさで有名な温泉旅館。
日帰り受付時間がみじかく、宿泊客優先で難易度高いという情報がありましたが、昼前にTELするとOKとのことで突入。
最近は入浴可能時は県道に日帰り可看板を出しているようです。

11室のよく手入れされた和風旅館です。
内湯と露天は離れていて日帰りは内湯1,000円、露天1,500円。どちらも料金内で40分の貸切りができるようです。当然内湯に入りました。
やや暗めでこもり気味の浴室に、みかげ石造6.7人の浴槽ひとつとシンプル。
外の坪庭には白雪姫と七人のこびとがいました。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 かなりのオーバーフロー

こてこてに赤茶の析出がでた岩の湯口から20L/minほどを投入、槽内注排湯はなく全量を手前上面排湯口からの流し出し。別にカランがふたつあり、ひとつは温泉。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜13時で独占。

かなり熱めのお湯は緑褐色のうすにごりで、重曹味+収斂味+金気味+α、圧倒的な焦げ臭の裏で金気臭が匂う個性あふれる味臭。
ことに圧巻なのは温泉臭で、これだけ焦げ臭の強いお湯は箱根ではめずらしいです。
明瞭なツルすべの裏に、とろみときしきしと正苦味泉系の硬さが加わる複雑な湯ざわり。体内に染み渡ってくるような恐ろしく力のあるお湯は、温まりも強くて長湯できず、浴後もなかなか冷めません。
このお湯は、箱根ではもっとも個性のある一湯かと思います。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯口&湯色

浴後、女将さんと話しをしました。
源泉は3本あって、うち2本は姥子からの引湯、1本はとなりのGSあたりで出ているもの。姥子のは熱く、GSのはぬるいので混合して温度調節している。
姥子の源泉はやはり雨量に左右されるよう。また、この源泉はスケール(析出)が多いので管理がたいへんだとも・・・。

内湯のみで1,000円は強気な箱根価格ですがお湯は絶品。姥子のお湯をかけ流しで楽しめる貴重なお宿かと思います。

Mg・Ca・Na-硫酸塩・炭酸水素塩泉 58.9℃、pH=7.1、湧出量不明(動力揚湯)、成分総計=1650mg/kg、Na^+=115mg/kg (26.65mval%)、Mg^2+=84.1 (36.89)、Ca^2+=120 (31.93)、Fe^2+=12.5、Cl^-=15.2 (2.35)、SO_4^2-=458 (52.07)、HCO_3^-=507 (45.36)、陽イオン計=347 (18.8mval)、陰イオン計=982 (18.3mval)、メタけい酸=250 <H10.9.14分析> (源泉名:元箱根温泉(元箱根第19号、23号、41号 混合泉))

※主成分はめずらしいMg-SO4(正苦味泉)で、分析書の旧泉質名にはしっかり「含重炭酸土類-正苦味泉」とありました。

なお、湖尻、桃源台あたりは統計的には仙石原温泉に含まれるようですが、源泉が錯綜しているし、仙石原という位置でもないような・・・。
町観光協会のHP「箱根全山」では、「旅館 山越」は「箱根芦ノ湖(湖尻) 姥子温泉」という、ワケのわからん温泉地名(^^;)となっています。
(筆者後註:同混合泉を利用している「芦ノ湖一の湯」の2010年2月現在の掲示によると源泉名は「姥子山越旭温泉」となっていたので、いまはこの源泉名が採用されている可能性があります。)

〔 2006年8月22日レポに加筆 〕
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■ 下諏訪温泉 「矢木温泉」 〔 Pick Up温泉 〕



<下諏訪温泉「矢木温泉」> (下諏訪町矢木東、5:30~21:00、220円、0266-27-8230)
紹介サイト

諏訪の温泉はおおきく上諏訪(諏訪市)と下諏訪(下諏訪町)にわかれ、おのおの数多くの共同浴場があります。
その大部分はジモ専ですが、いくつかの浴場が一般にも解放されています。
下諏訪市街にあるこの浴場もそのひとつ。

ここは、「旦過の湯」のよこにある旦過源湯をつかう共同浴場のなかでは比較的引湯距離のながいほうで、どのようなお湯なのか興味がありました。


【写真 上(左)】 入口の看板
【写真 下(右)】 男湯入口

東京方面からだとR20で下諏訪駅入口をすぎてすこし走った左手に交番がある角(看板あり)を右折して路地に入ってすぐ。(→ここ
諏訪の共同浴場にはめずらしくPが数台分あります。

ここは人気の浴場で、昼間でもたいていお客がいます。管理人はいないことが多いようなので、番台よこのプラ箱に料金220円をいれます。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 休憩スペース

雰囲気のある脱衣所のむこうにタイル貼の浴場がみえる、諏訪スタンダートなつくり。
浴場の広さは下諏訪共同湯では中くらい。新湯より広いですが、管野よりは狭いです。

タイル造4-5人の浴槽にカラン(8くらい)といたってシンプル。浴槽うえの壁面タイル絵が見事。日曜14時で3-4人。


【写真 上(左)】 浴槽1
【写真 下(右)】 タイル絵

パイプの湯口から投入で槽内注排湯は確認しわすれましたが、たぶんないと思います。
湯口よこにはコップがおいてありました。

旦過源湯をつかうお湯の湯口はだいたいゲキ熱ですが、ここはさほど熱くありません。
浴槽の湯温もゲキ熱湯の多い下諏訪共同湯のなかではわりに温い(といってもふつうには熱い ^^;)ほうで、入りやすいお湯になっています。


【写真 上(左)】 浴槽2
【写真 下(右)】 温泉タンクとサイン

無色透明のお湯は芒硝塩味に弱芒硝臭。きしきしやとろみはしっかりありますが、旦過、管野、新湯などにくらべるときもちよわいような気もします。
それでもしっかりとあたたまる滋味あふれるお湯は、さすがに旦過源泉。
こんないいお湯を早朝から夜まで、低料金で一般開放してもらえるのはありがたいことです。

わりにわかりやすくPもあるし、そこそこの広さがあってお湯もゲキ熱ではないので、下諏訪共同湯初心者の1湯目にはいいお湯ではないでしょうか。

温泉分析書掲示は別表だけでしたが、「旦過の湯」の掲示分析書と湯温&分析日がおなじなので、「旦過の湯」の分析書を入れときます。

Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 58.8℃、pH=8.64、湧出量不明、成分総計=1492mg/kg、Na^+=307.7mg/kg、Ca^2+=160.8、F^-=3.1、Cl^-=232.2、HS^-=0.2、SO_4^2-=690.2、CO_3^2-=7.8、陽イオン計=476.7、陰イオン計=952.4、メタほう酸=21.0、硫化水素=0.01 <H10.11.26分析> (源泉名:旦過源湯1号2号の混合泉)

〔 2008年11月26日レポ(2008年6月入湯) 〕
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『CAN YOU CELEBRATE?』

またも唐突に音楽コラムです。

先月、著作権譲渡をめぐる5億円の詐欺容疑で逮捕された小室哲哉氏。
絶頂時の推定年収はなんと20億円!。豪奢な生活やロジャム(香港進出)の失敗がとりざたされる一方、「『小室サウンド』はもはや時代に飽きられた」という論調も目立つ。
んでも、ちょいまった。浪費や事業失敗はさておき、ほんとうに「時代に飽きられた」結果なのか・・・?

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小室氏が絶頂期にあった'97年、ひとつの曲が産み落とされた。
安室奈美恵が唱ったその曲は、複雑きわまりない大作で、そのうえとてつもない難曲だった。
にもかかわらず、その曲は売り上げ、カラオケランキングともに数々の記録を打ち立て、紅白ではダントツの瞬間最高視聴率を記録した。

その曲の名は『CAN YOU CELEBRATE?』。
あえて誤解をおそれずにいうと、この曲は日本のPOP史上、ほとんど最高至上の名曲で、『島唄』とともに世界に通用する力をもっている数すくない曲だと思う。(ただし歌詞はべつ^^;)

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イントロの♪Can you celebrate? Can you kiss me tonight? ♪というサビメロはまだかわいい。
♪Lalalala..lala..♪というブリッジ ~ ♪永く...永く...いつも♪というあたりは簡単に流せそうだが、声に艶&キレがないとほとんどお経と化してしまう ^^)クセモノパートだ。
♪失ってまた探して♪の「探し~て~」あたりのメロにいたっては、ふつうの感覚じゃつかわないわな~。でも、このあたりが小室氏の才能の真骨頂だと思う。

後半はさらにすごい。
♪甘く切ない 若くて幼い♪からラストにかけて、圧倒的声量が要求されるうえにほとんど休みどころがない。
さらに♪(Can you hold me tight?)♪のところでキーがあがる転調がキツい追い打ち。
ま~並の力量のシンガーだったら、♪二人きりだね 今夜からはどうぞよろしくね♪というところでふつうに力尽きるわな(笑)

抜群の実力をもつ安室でさえ、こんな↓感じだから・・・。


曲の構成はPOPというよりむしろプログレ的で、どうみてもこれはトーシロの手に負える曲じゃない・・・。
こんなシンガー泣かせの難曲が、当時カラオケでバリバリに歌われていたというのはある意味驚異だ。('97オリコン年間カラオケリクエスト回数1位)

こんなむずかしい曲がいまなお歌い継がれ、結婚式ソングの定番となっているのは、歌うもの聴くものの魂を揺さぶらずにはおかない、すばらしいメロディと存在感をもっているからだと思う。(じっさい、安室奈美恵はなんどかcrying performanceを展開している。)
この曲は、時代に飽きられる、とか、時代に合わない、とか、そういった次元を完璧に超越していて、小室氏のたぐいまれな才能を如実に物語っている。

crying performance-1


crying performance-2


(おまけ)韓国語Vers.
Seo Yeon - Can you celebrate?


'98年以降、人気の下降とともに楽曲の質も低下していくのだが(事業立て直しなど音楽以外のゴタゴタで、まともに作曲できる環境じゃなかったのだと思う)、やはり小室氏の才能はただごとではない。
罪は罪としてきっちり償って、心機一転、すばらしい曲をふたたび世に送り出してほしい。

2020/09/10 追記
でもね~、見事に歌いこなした子、いるのよね~ ↓

熊田このは 『CAN YOU CELEBRATE?』 MSP 11Feb2018


関連記事 → 12曲の「CAN YOU CELEBRATE?」
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■ 川治温泉 「登隆館」 〔 Pick Up温泉 〕



<川治温泉「登隆館」> (日光市(旧 藤原町)、11:00~18:00(時間要問合せ)、500円、0288-78-0006)
紹介HP

男鹿川の左岸に建つ41室の中規模旅館。
みしゅらんあり。ナイジェルさんのレポをみて、ずっと気になっていた宿です。
かなり年季入った建物ですが、老舗温泉地ではこういうのにアタリが多いので期待が高まります。

浴場は大浴場と婦人浴場のふたつで、19~21時の2時間は大浴場が婦人用になります。
窓の広いゆったりとした浴室に、ゆるやかにカーブを描く変形の青いタイル浴槽(数10人はいけそうな巨大なもの)が映えています。
壁や柱面にもタイルがあしらわれたなかなか手のこんだ浴場で、窓のすぐ下を男鹿川が流れています。右手の軒下には半露天?っぽい浴槽?がありましたが、お湯は張られていませんでした。


【写真 上(左)】 大浴場
【写真 下(右)】 壁画と洗い場

柱をまいた皿状のタイル湯口(石膏の白い析出&鉄分の赤茶変色つき)からの投入と、底面から湯面が盛り上がるほどの大量の注入があります。槽内排湯はなく、ものすごい量をオーバーフロー、排水が追いつかず一部池状態になっています。

館内掲示には「当館の温泉は水が一滴も入らない本物の温泉です。(略)源泉より直接引湯した湯量溢れる温泉はそのまま『かけ流し』で捨て(以下略)」とあり、お湯の感じからしても非加水かけ流しでしょう。
また、館内掲示に「深夜12時より朝7時までの間、温度が2℃程下がります(源泉の温度)」とあるので、深夜~早朝以外は2℃ほど加温していると思います。
カラン4(たぶん温泉)、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜14時で独占~2人。


【写真 上(左)】 柱の湯口
【写真 下(右)】 大量注入で盛り上がる湯面

無色透明のお湯は39℃ほどのぬるめで、ほぼ無味。
ほこほことした芒硝石膏系の湯の香がほのかにただよいます。
よわいキシキシととろみを帯びた湯ざわりやわらかなお湯は長湯仕様。
鮮度感は高く湯口そばでは少量ながらアワつきもありました。
しかし、これだけの巨大浴槽で充分な鮮度感を保つとは、登隆館おそるべし!
数千L/minを自噴するという川治温泉の底力を実感する湯づかいです。
しっかりとした温まりがありますが、適度な爽快感がでる上品な湯あがり感も味わえます。

強烈なインパクトはないものの、妙に奥ぶかさのあるお湯でなかなか脱出できません。
ヘラブナ釣りじゃないですが、硫黄泉だ、明礬泉だ、いやさ炭酸泉じゃい!、とさんざ道楽(笑)したあげく、結局もどってくるのはこういうお湯なのかもしれません。

浴場に佇んでざあざあと流れていく源泉を眺めているだけで、豊かなきもちになれます。
栃木北部を代表するいやし系浴場としておすすめします。

単純温泉(Na-Cl・HCO3・SO4型) 41.9℃、pH=8.0、644.4L/min(自然湧出)、成分総計=0.296mg/kg、Na^+=65.1mg/kg (79.68mval%)、Ca^2+=12.4、Fe^2+=1.2、Cl^-=52.1 (40.19)、SO_4^2-=47.8 (27.22)、HCO_3^-=65.1 (29.19)、陽イオン計=80.4 (3.56mval)、陰イオン計=168.2 (3.65mval)、メタほう酸=5.1  <H14.12.9分析> (源泉名:共同浴場源泉)
※ここの源泉は自家源泉かと思いましたが、すくなくとも柏屋とは共同使用しているようです。

源泉の詳細は→こちら(温泉地巡り 川治温泉)

〔 2007年4月24日レポ 〕
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