関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 湯楽の里 相模原温泉 「相模・下九沢温泉 湯楽の里」
オフィシャルHP
何度かこの掲示板で話題となった新顔の施設です。めがねさん、恵比寿さんのレポあり。
橋本駅の南西にある相模原北公園の西側、県道508厚木城山線沿いにあり、看板もたくさんでているので迷うことはなさそうです。
ここも絵にかいたような”T岡仕様”の和風スパ銭。このたぐいの金太郎飴的施設はかなり食傷気味ですが、スペックを共通化してコスト削減を図るのがチェーン店経営の要諦ですから、やむなしかな?
脱衣所はゆったりめで、セパレートされた洗面所や中庭に喫煙所があります。
浴場は内湯ゾーンに機能浴槽群、サウナに水風呂ですべて強カルキ臭の真湯。うち”シルク風呂”は、ミクロの気泡で白濁していてかなりのアワつきがありきもちいいですが、強カルキ臭は残念。
露天ゾーンに大露天(岩枠石敷20人以上、東屋つき)、源泉槽(石造円形4.5人)、壷湯(陶製1人)×2と奥に寝ころび湯。パンフにはどれも”天然温泉かけ流し”との説明書きがあります。
カラン30位、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜18時で60~70人くらいと盛況。大露天ではお子ちゃま達が泳ぎ回ってプール状態。
源泉槽は、石の湯口から大量投入で大露天への流し出し。湯口ではかすかな湯の香があっておそらく加熱源泉かと・・・。ぬるめのお湯は薄紅茶色(夜だったので自信なし)透明で微重曹味に薬剤系とおぼしきうがい薬臭。湯口と浴槽のお湯の感じが違うので、どこからか薬剤投入湯の注入があるかと思いますがゲキ混みで確認できず。
明瞭なツルすべ&ヌルすべがあり、湯口そばでは少量ながらアワつきがあります。お湯は埼玉大井の真名井の湯に似ている感じかな?
大露天は、大量の底面注入+源泉槽からの流し込みで、浴槽奥の上面排湯口からの排湯、槽内排湯は不明ですがお湯の感じから循環を想像しました。ほぼ無色透明で適温のお湯は強カルキ臭と強いなまりが感じられ、10秒で退散。
壷湯は、檜の樋からの投入+たぶん底面からの熱湯注入でかるくオーバーフロー。無色透明のお湯はほぼ適温で、ごくわずかなアワつきと弱ヌルすべがあり悪くはないですが、湯面から立ち上る強カルキ臭が邪魔。
源泉槽の湯ざわりはなかなかですが、うがい薬臭が鼻につき、どうにも面白くないので洗いに徹しました (^^;
めがねさんのレポによると当初は源泉槽湯口でイオウ臭が香るほどのコンディションだったらしいですが、だんだんにお湯が悪くなってきているようで、その状態が継続しているのかも? 今のコンディションでは、わざわざ遠くから入りにいくようなものではないようにも思えます。
源泉の素性はよさそうなので、湯づかいの改善がされるといいですね。
アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・Cl型) 30.0℃、pH=9.3、163L/min(1,700m掘削揚湯)、成分総計=785.6mg/kg、Na^+=224.1mg/kg (95.83mval%)、Fe^2+=0.6、F^-=4.4、Cl^-=108.2 (27.46)、HS^-=0.02、HCO_3^-=332.6 (49.08)、CO_3^2-=42.0、BO_2^-=40.4、陽イオン計=231.4 (10.17mval)、陰イオン計=528.8 (11.10mval) <H17.3.22分析>
●パンフには強食塩泉系の化石海水型のような解説がされ「熱の湯」とありますが、重曹泉系の「冷の湯」「美人の湯」の表現のほうが妥当かも・・・。
〔 2005年9月30日レポ 〕
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■ 童謡のふる里おおとね温泉 「100(とね)の湯」
オフィシャルHP
埼玉県の北東部にあるのどかな農村地帯、大利根町に温泉が湧出、従来からあった総合福祉会館に8/21から温泉を導入したものです。
場所は町役場の南東にある運動公園の隣、立て看板が何ヶ所か出ているので迷うことはないかと。(町のHPに地図あり)
いかにも公共施設的な建物で雰囲気はありません。施設の奥に男女別のこぢんまりとした浴室。佇まいからみて、従来からあった浴場をそのまま使用しているように思われます。
浴室はみかげ石枠タイル貼4.5人の小さめの浴槽がひとつときわめてシンプル。カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜12時で2~3人と予想以上に空いていました。
みかげ石の湯口からかなりの熱湯を少量投入で、槽内注排湯はなく、端の切り欠きから流し出すかけ流し。脱衣所の掲示には「非加水・加温・非循環・入浴剤使用なし・塩素系消毒処理あり」とあります。
ややぬるめのお湯は、緑茶色でうすく懸濁し、わずかに茶色の浮遊物。明瞭な塩味+弱重曹味+僅微苦味。甘い系統のモール?臭+アンモニア臭+ボンド?臭で水海道の「きぬの湯」に似たクセのあるものですが、「きぬの湯」よりは弱いです。食塩泉らしいしっかりとした浴感と弱いながら重曹泉系のツルすべがあるなかなかいいお湯です。
46.1℃、280L/minのスペックで小さい浴槽なのにわざわざ加熱して少量投入にしているのは疑問。実際、かけ流しの鮮度感はあまり感じられませんでした。
名前からセンター系のイメージがありますが、実態は福祉施設付属のこぢんまりとした浴場なので、ファミリー客にはおすすめできません。
大広間は広く時間制限もないので、温泉好きがくり返し入ってのんびり過ごすにはいい施設かも。
なお、「100(とね)の湯」の由来は「大利根町が進める『めざせ健康寿命100歳』の『100歳』という数字を10と0に分け、『10』を『と』、『0』を『0=無し=ねぇ=寝たきり無し』の意味とし、『とね』と読みます。」(パンフより)とのこと。う~ん、苦しい・・・(笑)
Na-塩化物温泉 46.1℃、pH=7.7、280L/min掘削揚湯、成分総計=9.801g/kg、Na^+=3435mg/kg (90.51mval%)、NH4^+=11.3、Ca^2+=230.2、Fe^2+=1.4、Cl^-=5548 (97.28)、Br^-=24.7、I^-=6.5、HCO_3^-=242.2、陽イオン計=3758 (165.1mval)、陰イオン計=5822 (160.9mval)、メタけい酸=103.3、メタほう酸=84.0 <H16.12.16分析>
〔 2005年9月4日レポ 〕
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■ 縄文天然温泉 「志楽の湯」
オフィシャルHP
工場跡地を再開発し2005/4/20にオープンした日帰り温泉施設。かの黒川温泉の後藤哲也氏がプロデュースしたことで注目を集めています。コンセプトは”縄文時代”。
JR南武線「矢向」駅から徒歩4~5分の住宅地にあります。
広いPはジャリ敷き(たぶん意図的)で、まわりに木を植えこんでいます。レストラン棟と浴場棟が別棟であり、とくにレストランのファサードのセンスの良さにはおどろきました。
木造でダーク調の足廻りと白壁づかいのシックな館内。コンセプトは違いますが、フロントまわりの質感は、埼玉小川の「花和楽の湯」に似ている感じがしました。ロビーには、岡本太郎氏の彫刻「縄文人」が展示されています。
浴場へは、スノコ敷きの長い曲がり廊下を渡ってのアプローチ。脱衣所は木の床で足ざわりやわらかなスグレもの。
浴場に入り、右手に洗い場(カラン32)。この空間は白地の壁&天井と、洗い場まわりの石貼り&木のダーク系の色合いがコントラストを織りなし、木塀を使った通路”縄文道”とともにいい見せ場になっています。なんとなく古い蔵元か醸造所のような雰囲気かな。
入ってすぐ、露天入り口脇には赤錆びたピットが逆さに立てておいてあり、縄文土器のようでかわいいです。
冷水機は脱衣所にありますが、よく発汗しノドが乾く泉質なので浴場内にあったほうがありがたいです。
平日18時で10~15人と拍子抜けするくらいに空いていました。
洗い場の奥に味噌樽風呂(1.2人、真湯、強カルキ臭)、水風呂(1人、カルキ臭あり残念、ホテる泉質なので、もっと大きくてもよかったのでは?)とサウナ。
そのよこに、露天の木々を眺めるように内湯(石造で優に30人以上)。さすがにこれは大きすぎかな。巨大浴槽は身のおきどころがなくて意外に落ちつかないものですが、ここはところどころに大ぶりの自然石や柱があるので、そこが寄りつき場になっていい具合。
竹筒の湯口からの投入+側面注入、2ケ所からの上面排湯+側面吸湯。
話題の露天は、まわりに木々を植え込んだ石枠コンクリ?造20人以上で東屋付。よこをながれるせせらぎの音に和みます。
全体におおらかにつくられていて、”造り込み”という視点からみると足立の大谷田温泉「明神の湯」の方が手が込んでいるかと思います。
塩気にやられたのか、大分の山から持ち込んだという雑木が何本も葉を落としているのが痛々しいです。(また芽吹くのかな?)
入り口の踏石が斜めに傾斜しているので、第一歩から要注意 (^^; 。浴槽中央にも唐突に石が盛り上がってたりするので、にごり湯だとかなりキケンかも・・・。
でも、浅めなので、天神の湯やリバートピア吉岡の露天にくらべれば入りやすいかな。
ここに限らず、内湯ゾーンの踏石なども面取りされていない自然石なので足元要注意です。
露天は自然石の組み上げなのでポイントがハマれば至って居ごこちがいいですが、探すのがひと苦労。見つかってもほてほて湯につき長湯できないのが悲しい(笑)。どちらかというとぬる目うす湯向きのつくりのような気がしました。
竹筒の湯口から投入+側面注入で、上面排湯口からはほとんど流れ出しがないので他に槽内排湯があるかと思います。
ほぼ適温のお湯は、赤味がかったビール色透明で露天のほうが赤味が強いです。(たぶん恵比寿さんが最初に体験したパインジュースバージョン(これって除鉄してなかったのでは?)じゃないと思う。)
強塩味+微苦味(湯口、内湯も露天もほぼ同じ)で、うがい薬系のタール臭(循環の強食塩泉でよくあるやつ、あまり好きじゃない)が強いですが、これが源泉起源か薬剤起源かは不明。内湯ではヘアートニックっぽい臭い?が混じっていたような気もします。
土類入った強食塩泉らしく、ほてほてにほてる凶暴湯でややペトペトします。HCO_3^-=433.2ながら、ツルすべはなくむしろキシキシ系。濃度感はしっかりあるものの、鮮度感は感じられませんでした。
長湯できるお湯ではなくトドが発生しますが、露天の縁石は八ヶ岳産安山岩でザラザラ、座ると痛くて落ちつかないのが難か。ベンチがあるといいかも。「そんなの気にせずワイルドにトドになるのが縄文流」といわれればそれまでですが・・・(笑)
たしかに巷にあふれるスパ銭とは一線を画すこだわりのある施設かと思いますが、個人的にはお湯に感動するものはありませんでした。
Na-塩化物強塩温泉 38.5℃、弱アルカリ性、湧出量不明、成分総計=27.75g/kg、Na^+=9586mg/kg (88.62mval%)、NH4^+=137.7、Mg^2+=181.8、Ca^2+=472.3 (5.01)、Fe^2+=5.5、Cl^-=16460 (98.25)、Br^-=68.6、I^-=26.4、HCO_3^-=433.2、陽イオン計=10660 (470.6mval)、陰イオン計=16990 (472.6mval)、メタけい酸=58.1、メタほう酸=15.8 <H14.5.17分析>
*NH4^+(アンモニウムイオン)=137.7は、新潟の”異臭湯”「西方の湯」(129.2)を上回っています。
〔 2005年7月1日レポ 〕
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