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■ 折立温泉 「大鼻旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<折立温泉 「大鼻旅館」> ※「平成23年7月新潟・福島豪雨」により2011/08現在休業中
(新潟県魚沼市(旧 湯之谷村)下折立237-2、9:00~21:00(事前確認要)、400円、025-795-2136 )
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

小出から銀山平に向かうR352沿い、旧湯之谷村エリアにはふるくからの湯場が点在し、湯之谷温泉郷とよばれています。
ここのお湯をじゅうたん爆撃(笑)したとき、並み居る名湯群のなかでもひときわ印象に残ったお湯です。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 玄関 

折立温泉にはいくつか湯宿がありますが、takayamaさんからここのお湯のよさをきいていたので、迷わず攻撃。
奥まったところにあり、日帰り看板もでていないので、知らない人はまず行かないでしょう。
坂をおりた川っぺりに民家風の建物とそのよこに源泉施設。ここは折立温泉の湯元でここから各宿へ配湯しているという情報があります。


【写真 上(左)】 泉源施設
【写真 下(右)】 浴場入口

外からうかがうと人気がなく、「ロストか?」と思いましたが、声をかけるとおくから親切そうなお宿の方がでてきました。
日帰り対応は手慣れていたので、意外に日帰り客がいるのかも。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 浴室からの佐梨川

こぢんまりとまとまった宿で、館内はよくメンテされています。
廊下のおくに浴場、手前が男湯、おくが女湯。
脱衣所、浴室ともにこぢんまり。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

二面採光のあかるい浴室にタイル貼3-4人の浴槽ひとつとシンプル。緑色の変わった壁面ですがなんとなく落ちつきます。窓のそとは佐梨川の流れ。
たっぷりふかめで入りごこち抜群の浴槽は、タイルが霜降りのようなかわった意匠。
内床のモザイクタイルもいい味をだしています。


【写真 上(左)】 霜降りのようなタイル
【写真 下(右)】 ザンザコです

岩に囲まれてカエルののった壺の湯口から50L/minは優に越える湯量をドバドバ投入で、槽内注排湯はなく全量をざんざこオーバーフローのかけ流し。
カランお湯2、水2、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。
土曜15時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 女湯の湯口

カランのお湯は温泉、水は苦いような胃液のような独特な味があり黒い浮遊物もまじるので、相当の成分を含む井水だと思います。

ややぬるめのお湯は、ほぼ無色透明で黒い湯の花とこまかな気泡がただよいます。
湯口そばではかなりのアワつきもあって鮮度感は抜群。

明瞭な石膏芒硝味。おだやかな石膏芒硝臭は湯面だけでなく浴室内にもこもっています。
よわい青白発光ととろみがある硫酸塩泉ですが、pHの加減が絶妙なためか、きしきしよりもヌルすべが卓越。
湯ざわり軽やかなお湯ながら、妙にフックがあって抜けられなくなります。
ほてりはないものの芯からよくあたたまり、浴後は充実感がでて肌がしっとり落ちつくすばらしいお湯です。


【写真 上(左)】 男湯の浴槽
【写真 下(右)】 女湯の浴槽

一見なんということもないお湯ですが、成分のバランスがいいのか、それとも裏で何か効いているのか、非常に奥ぶかい味わいがあります。
こういうお湯はありそうでなかなかありません。


【写真 上(左)】 湯色&湯口
【写真 下(右)】 見事な魚沼コシの田んぼ

一言でいうと「感動的なお湯」で、そのよさをなんとか人に伝えたくなります。
ネット検索すると温泉好きのレポやブログがメジロ押しなのも、なるほどわかる気がします。
でもこのよさは言葉ではなかなか表現できず、このレポもその味わいの半分も伝えられていないと思います。

単純温泉(Na・Ca-SO4・Cl・HCO3型) 40.6℃、pH=8.0、380L/min掘削揚湯、成分総計=484.6mg/kg、Na^+=94.2mg/kg (67.99mval%)、Ca^2+=37.1 (30.68)、Fe^2+=0.2、F^-=2.1、Cl^-=68.3 (30.98)、SO_4^2-=139.2 (46.55)、HCO_3^-=77.7 (20.39)、CO_3^2-=0.6、陽イオン計=133.8 (6.03mval)、陰イオン計=288.1 (6.23mval)、メタけい酸=60.8 <H19.1.16分析> (源泉名:折立源泉)

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:なし 循環利用:なし 消毒処理:なし

■ブランドグルメ
〔 雪里米(ふるさとまい) 〕
湯之谷村は現在魚沼市、かつては北魚沼郡に属し、ここで栽培される米は正真正銘の”魚沼コシ”です。
魚沼市湯之谷エリアで栽培された魚沼産コシヒカリ100%のものは、旧JA湯之谷村の商標登録で「雪里米(ふるさとまい)」としてブランド化されています。
大湯の宿で食べた地元産のコシヒカリは甘味と風味に富み、おかずなしで食べられてしまうほどの美味しさでした。

〔 2010/06/11UP (2009/08入湯) 〕


E139.3.56.420N37.12.13.640
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■ 上栗山温泉 「開運の湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<上栗山温泉 「開運の湯」>
(栃木県日光市(旧 栗山村)上栗山179-31、9:00~17:00、不定休、500円、0228-97-1952)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (とちぎ観光・物産ガイド)

お湯のよさでけっこう有名な規模の小さな日帰り施設(というか共同浴場)。
黒部ダムから川俣方面に2kmほど走ったところに出てくる小さな看板を右折し、橋を渡って道なりに少し走り、ノボリが立っているT字路の細い路地を右折して上栗山集落に入ったところ。


【写真 上(左)】 銘板と衝撃の休業はり紙
【写真 下(右)】 浴槽(人は同行者)

扉を開けるとすぐよこに受付。
そのすぐ脇には卓袱台があって、地元の方たちがなごんでいます。
おばあちゃん達のお手製らしい漬け物がどっさりと皿に盛られていて、初めての人にも盛んにすすめてくれます。

男女別の脱衣所・浴室ともにかなり狭く、そのわりに混んでいたので少し待ちました。
浴室は新しめでさほど風情はないですが、浴槽まわりは鉄分の析出で赤茶に変色していていい感じ。
スペースは広くはないものの窓が広いので閉塞感はありません。
カラン3、シャワー・シャンプー、ドライヤーあり。土曜14時で4人~独占。

木枠石貼4.5人の浴槽に赤茶に変色した石の湯口から投入し、窓側側溝への流し出し。
槽内注排湯は不明ですが、お湯の鮮度感はかなり高いものがあります。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯色(同上)

透明度40cmくらいのやや緑がかった茶褐色のにごり湯は、だし味がかった金気味+焦げ味+弱重曹味+微塩味で貝汁臭入った金気臭+焦げ臭。
この焦げ臭はイオウと鉄分(&硫酸塩)が反応したやつだと思います。

成分的にバランスのとれたお湯は、弱いキシキシとともに染みてくるような奥深い浴感があって、伊香保や群馬吾妻のつま恋温泉「山田屋旅館」に似た感じ。
奥鬼怒はイオウ臭白濁系のお湯が多かったので、茶色のにごり湯がとても新鮮に感じます。

ここはとても気に入りました。
2008年に再訪しましたが、なんとポンプ故障とのことで休業中(いまは復旧、再開しているようです。)、機会があったら再訪してみたいお湯のひとつです。

このあたりでは異色のお湯と思われ、湯巡りのいいアクセントとして立ち寄る価値は充分あるかと。
ただし、狭いし人気の施設のようなので、夕方は避けた方がベターだと思います。

Na-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩温泉 50.2℃、pH=7.4、湧出量不明、成分総計=1.958g/kg、Na^+=555.1mg/kg、Fe^2+=5.7、F^-=6.8、Cl^-=463.3、HS^-=0.8、SO_4^2-=404.5、HCO_3^-=354.9、陽イオン計=620.2、陰イオン計=1230.4、メタほう酸=49.6、硫化水素=0.4 <H9.7.15分析> (源泉名:上栗山温泉)

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 栗山のそば 〕
山ぶかい栗山村は稲作に不向きで、山の斜面ではそばが栽培され、主食の地位にありました。
つなぎのとろろ(自然薯)や良質な水にも恵まれて、いつしか蕎麦の里として広く知られるようになりました。
秋には名物『チタケそば』も出されます。
チタケとはチチタケのこと。これはベニタケ科のキノコでボソボソとした食感があり、他ではあまり食されませんが、栃木県では圧倒的な人気があります。
よい出汁がでるのでそばとの相性がよく、一度は食べてみたい貴重品です。

〔 2010/06/11UP (2005/07レポ (2004/秋入湯)) 〕


E139.35.14.760N36.51.42.730
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■ 白浜温泉 (へいすけ源泉/乙浜温泉) 「平助旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<白浜温泉 (へいすけ源泉/乙浜温泉) 「平助旅館」>
(千葉県南房総市(旧 白浜町)白浜町乙浜471、(午後~?)要事前確認、700円、0470-38-2888)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)

南房総市白浜(旧白浜町)には多くの源泉があって、宿泊施設を中心につかわれています。
その多くは自家源泉で、日帰り入浴可のところもすくなくないのですが、温泉地のイメージが希薄なためか、はたまた積極的にPRしていないためか、一般にはあまり知られていません。
ここもそんな自家源泉の宿のひとつです。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 館内

場所は白浜の千倉寄り、塩浦海水浴場のすぐそばです。
塩浦海水浴場のそばには「紀州鉄道房総白浜ホテル」もあって、ここも自家源泉です。(入湯済未レポ)
民宿っぽい名前ですが、外観、館内ともにけっこう立派。
本業が魚介類卸売問屋ということもあって、魚料理に定評があるようです。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 女湯

廊下のおくに男女別の浴室。
手前に水風呂(注排湯不明)、おくに内湯(赤みかげ石枠石タイル貼5-6人)の2槽。
海辺のお湯らしく、浴槽のところどころに貝がらが埋め込まれています。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 貝がら

水風呂についてはメモがなくあまり記憶もないのですが、投注入がなくなまっていたように感じたので、おそらく入らなかったのだろうと思います。


【写真 上(左)】 水風呂
【写真 下(右)】 内湯

カラン4?、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
日曜14時で男女湯とも独占でした。


【写真 上(左)】 注入口
【写真 下(右)】 湯口

内湯は岩の湯口からポタポタ投入+側面パイプからの大量注入、オーバーフローなしの底面吸湯で循環仕様。
浴槽のうえにカランが3つあって2つは止栓されひとつは水が出ます。
この水は感じからして非加温源泉では?


【写真 上(左)】 源泉?カラン
【写真 下(右)】 水風呂から内湯

ほぼ適温のお湯はきもち黄色がかった透明で、わずかに白い浮遊物とこまかな気泡がただよい、湯中の指先が青白く発光しています。
微塩味にしっかりとした重曹味。よわい有機肥料臭と紅茶のようなモール系の香りがあり、カルキはまったく感じませんでした。
よわいヌルすべととろみがある、やわらかな入りごこちのいいお湯で、浴後はお肌すべすべに・・・。


【写真 上(左)】 湯色&湯口
【写真 下(右)】 湯色

予想以上に質感の高いお湯にびっくり。
ここのHPをみても控えめに「温泉の宿」とあるだけで、さほどクローズアップされていません。
きょう日、自家源泉をもっていたら”自家源泉の宿”とかいって大騒ぎするのに(^^)、あまりに謙虚(?)。これだけの源泉をもっているのだから、もっとPRしてもいいような・・・。

千葉のお湯は冷鉱泉の循環利用がメインであまりお湯がいいイメージがないのですが、泉質はかなりバラエティに富んでいて、湯づかいもそれなりにいい施設があるので、もっと注目されてもいいと思います。

Na-塩化物温泉 18.4℃、pH=9.1、湧出量不明、成分総計=2.948g/kg、Na^+=1034mg/kg (92.19mval%)、Ca^2+=61.9、Fe^2+=0.1、Cl^-=1369 (83.48)、HS^-=0.9、SO_4^2-=154.7 (6.96)、HCO_3^-=232.44 (8.24)、CO_3^2-=16.4、陽イオン計=1107 (48.79mval)、陰イオン計=1774 (46.26mval)、メタけい酸=57.2、メタほう酸=10.1 <S56.4.30分析> (源泉名:白浜温泉 へいすけ源泉)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

■ブランドグルメ
〔 サザエカレー 〕
房州産アワビは国内屈指の最高級品ですがサザエもいいものがとれます。
そのサザエをつかった名物料理がサザエカレー。
にわかに信じられない話ですが、「その昔南房総では牛肉や豚肉よりもサザエの方が安かったんだとか。そんな事情から肉のかわりにサザエを使ったのがサザエカレーの始まり。」(「南房総いいとこどり」(南房総市Webページ)より)とのことで、安直な創作ご当地メニューではなさそう。
最近になって再評価され、白浜の新たな名物料理として注目されているようです。

〔 2010/06/11UP (2007/12入湯) 〕


E139.55.32.309N34.54.28.811
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