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■ 赤城西麓温泉 「ルンズ・ファーム 天地の湯」

※ この施設は2014年夏に休業に入った後、経営者がかわり、2016年夏ごろから「勢多温泉 きぼうの湯」として断続的に営業をしているようですが、現在の営業状況は不明です。



赤城西麓温泉 「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園 ロマンの森倶楽部 天地の湯」
住 所 :群馬県渋川市赤城町溝呂木1270 (旧 勢多郡赤城村)
電 話 :0279-56-5333
時 間 :10:00~21:00 / 第3水休
料 金 :600円・当日再入場可
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

2010/09/15正式オープンした赤城山西麓、標高560mにある好ロケの日帰り温泉施設で、「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園 ロマンの森倶楽部」内にあります。
ONKEN21さんのレポあり。

赤城南西麓を走るR353「溝呂木」交差点の南東側、関越道「赤城」ICからのアプローチが便利。
このあたりは、赤城山のなだらかな山裾に広大な森と農地が広がる気分のいいところ、日差しのあかるい高原風景は浅間南麓あたりとどこか雰囲気が似ています。

R353に看板が出ているので迷うことはなさそうですが、アプローチ道が狭いので大型車の行き違い要注意。
Pはジャリ敷き、整備途上のアプローチや施設はロケはことなるものの、なんとなくブレーク前、「中心の湯」と呼ばれていたころのほったらかし温泉を思い起こしました。


【写真 上(左)】 園内
【写真 下(右)】 アケビがおいてありました

温泉施設はショップやレストラン、庭園などが点在する「ロマンの森倶楽部」の奥がわにあります。
手前には、ベーカリーや農産品ショップ、雑貨工房などの集まった「お買い物の小路」、バイキングレストラン「大家族の食卓」、「森の図書館」、庭園、展望広場などで、庭園内には足湯がありました。
行ったときは、あたりに蜉蝣(かげろう)orワタムシがたくさん舞っていました。


【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 ロゴ

料金は大人600円で、当日なら何回でも入場可。
ユニークな「生涯入湯券」105,000円も限定発売されています。


【写真 上(左)】 受付から
【写真 下(右)】 家族風呂&休憩所

受付のおくに東屋付オープン型休憩スペースとそのよこに畳敷きの休憩小屋。
左手手前に男湯、まんなかに家族風呂(別料金、1,500円/1時間)、おくが女湯で、木の質感あふれるシンプルながら気持ちのいい施設に仕上がっています。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 女湯入口

脱衣場はあかるく天井の高い湯屋造りで、正面おくに露天が見えます。
内湯も木造の湯屋造りで雰囲気があり、日帰り温泉というより旅館的なイメージかな?


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 脱衣所からの眺め

カラン8位、シャワー・シャンプードライヤーあり。
シャワーは一部のカランについているだけで、夕方など混み合うかも・・・。
また、カランはなぜかぬる湯なので、きっちり冷水の出るカランが欲しいところか。
土曜12時で2~5人と空いていました。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 絵になる浴室です

扉の外が露天。すぐとなりが女湯の露天なので声が通ります。
ぶどう畑越しに渋川の街と榛名山を望める好ロケで、屋根がないので開放感抜群。
ただ、浴槽からは柵がちと邪魔、同浴の客が塀ぎわの岩の上に仁王立ちになって(笑)、眺めを楽しんでいました。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口

西向きの露天なので夕日が綺麗かも。
ただ、強烈な西日をさえぎるものがないので、夏場の午後などかなりきつそう。
逆に冬場だと、このあたりは上州名物のからっ風をまともに受けるところ、とくに女湯はモロ北西向きなので、なんらかの防風対策を打たないと湯温を維持できないかもしれません。

総木造り10人位の内湯は木の湯口から熱湯を投入で上面排湯口から排湯するかけ流し。
露天はみかげ石枠鉄平石12人位で、こちらも木の湯口から熱湯を投入し上面排湯口から排湯のかけ流し。
湯づかいよさ、お湯の鮮度感は良泉ひしめくこのエリアでも屈指でしょう。

帰りしなにスタッフに訊くと、源泉は施設の裏手にあり加水・加温なしでの提供とのことで、湯温は外気温の影響をそのまま受け、夏場は熱めだったそう。(→湯温についての説明


【写真 上(左)】 内湯の浴槽
【写真 上(左)】 内湯の湯口

お湯は内湯と露天で大差ないですが、内湯の方が鮮度感はきもち上かな?
内湯はかなり熱め、露天は適温。
緑茶色ささにごりでうす茶の浮遊物を浮かべ、湯中の指先が青白く発光しています。
しっかりとした塩味に弱苦味。よわいアブラ臭に明瞭な焼けタイヤ臭が加わります。

土類食塩泉的なぎしぎしとした引っかかるような湯ざわりにとろみが加わり、濃度感、あたたまり感もしっかりあるので入りごたえ充分。
浴後は意外に熱の抜けがよく、すっきりとした爽快感が出るいいお湯です。

群馬というより、むしろ、「焼けタイヤ臭」を特徴とする那須野ヶ原や大田原あたりのお湯に似た感じかな?


【写真 上(左)】 内湯の湯色&湯口
【写真 下(右)】 泉源

お湯はいいですが、このあたりは関東屈指の日帰り温泉激戦区、とくにここは山手に引き込んでいるので、集客にはコンセプトやくふうが必要かと・・・。
露天でトドになりつつつらつら考えたことを、すこしくまとめてみます。

1.地元客をどれだけとれるか・・・
競合として、北橘温泉 「ばんどうの湯」渋川温泉 「スカイテルメ渋川」富士見温泉 「見晴らしの湯ふれあい館」前橋荻窪温泉 「あいのやまの湯」などが考えられますが、いずれもセンター系で料金300~500円で設備充実。
ここは住宅地から山側に引き込んでいるので、市街地からのデイリーな集客はなかなかきびしいものがありそう。(そのあたりの対応策として、「生涯入湯券」があるのかも?)
ふつう、常連客ほどサウナ&水風呂を欲しがるので、すくなくとも現行料金でサウナ&水風呂はほしいところか・・・。

2.展望露天はキラーアイテムになるか・・・
展望露天は観光客に人気が高く、山梨の「ほったらかし温泉」はもはや観光スポットと化しています。
この露天もたしかに展望はいいものの、正直、「ほったらかし温泉」や「みたまの湯」などの人気眺望露天にくらべるとインパクトはよわく、また、↑の競合施設の多くも展望を売りにしているので、どうしてもこの線では訴求力に欠けるものがあります。

3.「ぶどう園(ワイナリー)の温泉」としてはどうか・・・
群馬には、榛東村のしんとうワイナリー、中之条の塚田ワイナリー、昭和村の奥利根ワイナリー、館林のつつじの里ワイナリーなどがありますが、いずれも温泉はなく、おそらくここが群馬初のワイナリーの温泉になります。
というか、ワイナリーの温泉じたいめずらしく、東日本では中伊豆温泉 「ホテルワイナリーヒルズ」新潟市 「VINESPA」くらいしか思い当たりません。
なのでこの切り口は差別化がつけやすく有望かも・・・。

ただ、既成の施設をみると、「大家族の食卓」はバイキング714円とたしかに安いもののあまりにも野菜中心で、ベジタリアンはともかく一般人にはややもの足りないような・・・。
ベーカリーは、連れによると「品揃えがありきたりでそそられるものがない。」とのことでした。
ワイナリーが完成していないためか、全体コンセプトがいまいち1本通っておらず、「ぶどう園の施設」というイメージがうすい。

ワインというと、民間人のイメージとしてはおそらくドイツか南欧ということになるでしょう。
醸造するワインの性格にもよりますが、南麓の「クローネンベルク・ドイツ村」が完璧なジャーマンテイストなので、ここは差別化を狙い南仏プロバンス系でいきたいところか・・・。
陽光あかるいこのあたりの土地は、たしかに南仏をイメージさせるものがあります。

そうなると、ほしいのはハーブ園ですが、ここは冬場の冷え込みがきつく、おそらくハーブの主役級、ローズマリーがほとんど越冬できなのが痛いところ。
耐寒性のタイム・ミント・オレガノ系や1年生のセージ、バジル系ならいけるかも・・・。
(ど~でもいいことですが、わが家はローズマリー(Rosmarinus officinalis)が大好きで、20種類以上栽培しています ^^ )

4.「あかぎ風ライン」のベースキャンプとして・・・
合併後ますます市力を増した大前橋市が中心となってPRを進める「あかぎ風ライン」は、スポーツ、釣り、トレッキング、アート、グルメ、温泉などさまざまなメニューをもっています。

「1日何回でも利用OK」という料金を活かし、これらのベースキャンプとできないか。
これを競合施設でやろうとすると、「見晴らしの湯ふれあい館」で1日1,200円(6時間900円)、「スカイテルメ渋川」で1日1,000円(6時間800円)、「あいのやまの湯」で日祝2時間500円以降1時間超過毎150円、「ばんどうの湯」に至っては2時間300円ながら以降1時間超過毎200円加算という、長時間滞在客を無視した料金体系なのでニッチのニーズはあるかも・・・。

8:00 東京の自宅発
10:00 天地の湯着、すかさず温泉で一浴、展望露天で仁王立ち(笑)
11:00 赤城の地蕎麦で早い昼メシ(これ↓で書きます)
12:00 アクティブチームは「あかぎ風ライン」へ出撃/まったりチームは休憩所or園内へ、のち、ゆったり入浴
17:30 アクティブチーム「あかぎ風ライン」から帰還、疲れを温泉で癒す
18:30 レストランでディナー
20:00 天地の湯発
22:00 東京の自宅着、夕食も入浴も済んでいるのであとは寝るだけ
みたいな・・・

そのためには、蕎麦屋と天山の「ざしきぼっこ & 雨宿り」のような落ち着けるレストスペースとカフェがほしいところ。
赤城山麓は、おいしい蕎麦の食べられるエリアとして人気が高まってきているので、ここにも美味しい蕎麦屋があるとよい。

蕎麦通はどんな辺鄙な立地の店でも嗅ぎつけて行く(むしろわかりにくい方が燃える、ここらへんは温泉マニアに通じるところあり(笑))ので、この立地でもまったく問題ありません。
美味い蕎麦を食うと温泉に入りたくなる(あるいはその逆)ので、これは集客の強力な武器になるかと・・・。

また、じつは、赤城山麓はわんこ様系施設の多いところ・・・。
1.「世界の名犬牧場」・・・名犬牧場&北関東最大のドッグラン、ドッグカフェ
2.「クローネンベルク」・・・わんこ用プールやアジリティ(障害物)充実のドッグランとわんこと一緒にバーベキュー
3.「ぐんまフラワーパーク」・・・わんこ様用エチケットセットで同伴可能
4.「赤城メモリアルパーク」・・・大規模なペット霊園
なので、ここでもわんこ様系ニーズに応えると客数が伸びるかもしれません。

ディナーを本気で展開するとなるとやっぱりメニューが大切。
このあたりは一次産品の宝庫で、農産物はいうに及ばず、「赤城牛」「赤城高原豚」「上州地鶏」「赤城のさくらたまご」「赤城大沼のワカサギ」など多彩なブランド産品をかかえているので、これらをベースに自家醸造ワイン&スローフード系プロバンス料理を展開すればかなりの話題を集められる可能性があります。
このあたりは信州東温市のみづほ温泉「湯楽里館」よこの「レストランOH!LA!HO」のメニュー展開が参考になるかもしれません。

あと、周りの農家を結集、農産グループつくって通販固定ファンの現地体験&交流ツアーのベースにする、なんていうのは、今的にはきれいな流れですが・・・(笑)

5.で、なんだっけ?
個人的にこのエリア好きなので、レポというより観光案内みたくなってしもたですが・・・(笑)、
要は、立地からして「わざわざ来させる仕掛け」が大切じゃないか・・・ということ。
有名温泉地はさておき、都会客を引っぱるには温泉よりもなんといってもグルメ、「この前、赤城の地蕎麦屋(ワイナリーレストラン)行ったら、そこにながめとお湯のいい日帰り温泉があってさ・・・」的なサプライズが口コミで効きそう。

二期計画としてワイナリーをはじめいろいろな施設が検討されているよう。
HPによるとオーナーは欧州の「アグリツーリスモ」(日本でいうアグリツーリズム??=農家に宿泊して周辺の農村を観光したり、農業体験をすること)を志向されているようなので、宿泊施設があるとさらに総合力がアップすると思います。

ロケもお湯もスタッフの対応もよく好感度の高い施設。今後さらに人気が高まっていくといいですね。

Na・Ca-塩化物温泉 54.5℃、pH=8.1、湧出量不明(1,540m掘削揚湯)、成分総計=6.16g/kg
Na^+=1721mg/kg、Ca^2+=626.0、Fe^2+=0.5、F^-=2.0、Cl^-=3460、SO_4^2-=151.5、HCO_3^-=18.6、陽イオン計=2365、陰イオン計=3632、メタけい酸=48.8、メタほう酸=116.0 <H22.4.16分析> (源泉名:赤城西麓温泉 天地の湯)

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:なし 循環ろ過:なし 塩素系薬剤使用:なし

〔 2010/10/30UP (2010/10入湯) 〕


E139.4.51.726N36.31.3.711
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■ 川場温泉 「かやぶきの源泉湯宿 悠湯里庵」



川場温泉 「かやぶきの源泉湯宿 悠湯里庵(ゆとりあん)」
住 所 :群馬県利根郡川場村川場湯原451-1
電 話 :0278-50-1500
時 間 :10:30~20:00
料 金 :1,000円(HPに100円割引券あり)
オフィシャルHP
オフィシャルBlog
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (JTB)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (@nifty温泉)

久しぶりに(^^;)、新設の温泉です。

「かやぶきの源泉湯宿 悠湯里庵」(ゆとりあん)は、民芸調で有名な飲食チェーン時代屋(エコ計画)が2010/03/05にオープンした湯宿で日帰り対応もしています。
エコ計画は、”浅間隠温泉郷”の薬師温泉でも「かやぶきの郷 薬師温泉旅籠」を展開していて、湯宿はここが2軒目か?


【写真 上(左)】 かやぶきの民家が並びます
【写真 下(右)】 エントランスサイン

丘を背負って七棟の茅葺き家屋が建ち並ぶさまはなかなかの壮観。
ちなみにこれらの民家は「全国の由緒あるかやぶき屋敷・民家を長い年月をかけて丁寧に移築してきたもの」だそう。(HPより)


【写真 上(左)】 豪壮な母屋の天井
【写真 下(右)】 館内-1

かやぶき屋根の古民家に和モダンの回廊や内装を取り入れたトレンディな仕上がりです。


【写真 上(左)】 館内-2
【写真 下(右)】 館内-3

やたらに立派な玄関、豪壮な古民家づくりのフロントはいささかこけおどし的な気がしないでもないですが(笑)、なかなかのでき。
料理は「地産地消」をベースにしたもので、日帰りパック3,000円~も設定されています。


【写真 上(左)】 「武尊乃湯」入口
【写真 下(右)】 女湯入口

浴場は「武尊乃湯」(男湯・女湯)「弘法乃湯」(男湯)「里乃湯」(女湯)の3つあって、日帰りで入れるのはフロント右手のギャラリー「時代もの展示処」のおくにある「武尊乃湯」。
右手が男湯、左手おくが女湯で、前に休憩スペースがあります。


【写真 上(左)】 休憩スペースから男湯入口
【写真 下(右)】 シックな浴場

脱衣所は雰囲気あるもののさほど広くなく、団体が入ったらちときついかな?
湯気抜けのよい高い天井、広い窓、木の質感ゆたかなシックな浴場です。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯から露天

手前に木枠石敷き4人の源泉槽と、となりあって同10人弱の内湯があって両槽は少量ですがお湯の行き来があります。
内湯の石は銘石らしく、青味がかったいい色をしています。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 武尊神社の本殿が見えます

扉を抜けて回り込んだところに内湯からよくみえる露天(木枠赤みかげ石敷4-5人)。
露天の庭園のむこうに武尊(ほたか)神社本殿の屋根が見えます。


【写真 上(左)】 露天-2
【写真 下(右)】 源泉槽

源泉槽はうっすらとイオウの湯の花がでた木の湯口から35℃くらいのぬる湯を投入で槽内注排湯はみあたらず、たぶんほとんどをオーバーフローのかけ流し。
内湯は木の湯口から投入で槽内排湯はよくわからず、よわいオーバーフロー。
露天は石の湯口からの投入+熱湯の側面注入で、底面吸湯口はほとんど引いておらずよわいオーバーフロー。

カランセパ型7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜11時ではじめは贅沢にも独占、途中から団体が入り15人以上。


【写真 上(左)】 露天の湯口
【写真 下(右)】 源泉槽の湯口

お湯はダントツに源泉槽がよく、つぎに露天、内湯の順かな。
源泉槽のお湯は35℃くらいの絶妙のぬる湯で、ほぼ無色透明。
白とうす茶の湯の花が舞っていて、湯中の指先が青白く発光しています。
芒硝重曹味にイオウ系のたまご味がまじり、石膏臭と甘イオウ臭の絶妙の湯の香が香ります。
カルキは源泉槽ではまったく感じず、露天、内湯ではよわく感じました。

きしきしとヌルすべが拮抗し、とろみも感じられるやわらかで奥ぶかいお湯。
やたらに入りごこちがよく、ぬる湯ということもあって出たくなくなります(笑)。
浴後はお肌つるつるになる美人の湯でもあります。
スペック以上に入りごたえ&含蓄のあるお湯で、下部を濃くしたようなイメージかな?

源泉槽だけでなく、他の浴槽でもそこそこ楽しめるのは立派。
湯づかいに相当気をつかっているようです。


【写真 上(左)】 源泉槽の湯色&湯口
【写真 下(右)】 武尊神社

ここは川場温泉の湯元として知られた「都旅館」の跡地に建てられたもの。
この旅館は日帰り受け入れもしていて、攻めたところ遅かりしすでに廃業、取り壊し工事中で衝撃のロストという、個人的には因縁のお湯です。(2004年10月末をもって廃業)
これで、都旅館の自家源泉は未湯に終わったと思いきや、こういうかたちで復活した可能性があります。

takayamaさんの「群馬の温泉ページ」に掲載されている県薬務課作成の温泉統計(平成11年度温泉利用状況)には、川場温泉で源泉7(内 利用自噴泉2、利用揚湯泉4、未利用自噴泉1)となっています。

自噴・揚湯の別は脇において、源泉総数7を当て込んでいくと、
1.弘法の湯1号(川場村主力共同泉?) 湯原字湯前447-乙
2.弘法の湯2号 湯原字湯前447-甲
3.弘法の湯3号(川場村主力共同泉?) 湯原字湯655
4.弘法の湯④(悠湯里庵) 湯原字湯前乙451-5
5.弘法の湯④-1(悠湯里庵) 湯原字湯前乙451-4
6.宮山温泉(民宿休み石、日帰り不可)
7.丹後の湯(ほたか病院の自家源泉、老人ホーム「ヴィラージュ尾瀬」でも使用?)
8.木賊温泉(緑渓の湯宿「とくさ」(201007リニューアルオープン、日帰り可))
8は場所的に武尊温泉に区分されているとすると、計7で整理がつきます。

なお、2008/10末に閉館した「ふれあいの家 温泉館」(未湯)は、弘法の湯1・3・4・4-1の4源泉の混合泉だったようです。(「ドライブdeまい湯~deまいう~」さんのレポより)
また、「ふれあいの家 温泉館」と同じ敷地にあり、2009/04リニューアル、日帰り受け入れを再開した「ホテルSL」(入湯済未レポ)では弘法の湯1・2・3号の混合泉(泉温10.6℃、総計0.29g/kg)をつかっています。

「いこいの湯」などで入れる共同配湯と思われる弘法の湯1号・3号混合泉は泉温30.8℃、総計280.67mg/kgのアル単。
これに対して掲示分析書は、泉温38.7℃、総計0.29g/kgのアル単で源泉名は弘法の湯④、弘法の湯④-1の混合泉。(泉源所在地は当館所在に同じ。)
成分濃度は近いですが、手持ちの古いガイド本の「旧 都旅館自家源泉」=泉温39℃(100L/min動力)と合致します。
また「旧 都旅館」の紹介記事に「水車のある露天風呂と、内湯にはサウナ、打たせ湯、泡風呂もあり、源泉がふたつあるので2種類のお湯を楽しめる。」(群馬の温泉宿(求人ジャーナル社))とあり、「源泉2本の混合泉」とある当館掲示分析書と合致します。

こうしてみると、悠湯里庵で使用の2源泉はやはり旧「都旅館」自家源泉の可能性が高いと思います。(帰りにヒアリング(^^)しようとしたが、フロントが団体客到着でパニックってたので断念。)

2004年10月末 「都旅館」廃業、のち自家源泉の4・4-1を共同泉として提供。
2008年10月末 4・4-1を混合利用していた「ふれあいの家 温泉館」廃業。
(旧「都旅館」敷地・源泉権買収、「悠湯里庵」開設に向け4・4-1の共同泉利用を停止)
2009年4月  「ホテルSL」リニューアルオープン、4・4-1は使用せず。
2010年3月   「悠湯里庵」オープン、4・4-1を使用。
というような流れが考えられます。(あくまでも個人的推測ですが・・・)

弘法大師によって発見されたと伝わり、古くから「脚気川場に瘡老神」といわれて名湯の名をほしいままにした川場温泉。
正直、「いこいの湯」や「ホテルSL」では、どうしてこのお湯がつわもの揃いの上州で名湯とされていたのかいまひとつ合点がいきませんでしたが、ここのお湯でなるほど納得、文句なしです。(「いこいの湯」「ホテルSL」は循環ということもあるが、「悠湯里庵」の循環槽?でも質感がぜんぜん上。)
尾瀬・片品方面では屈指のお湯で、次回はまったりと源泉槽に浸かりたし。

後半、年輩の団体客が乱入してきましたが、源泉槽には目もくれず、一目散に露天風呂へ。
女湯でも団体客のおばちゃんたちは源泉槽に足を入れ、「ぬる過ぎて入れない」とのたまいつつ、露天に集結していたそう。
「湯温を上げろ」との声が出そうですが、観光客大好きな露天がしっかりしていて、別に加温の内湯もあるので、よもや珠玉の源泉槽が加温されてしまうという暴挙はないかと・・・(笑)
あと、マニア的わがままををいえば(笑)、旧「都旅館」のように2本の源泉を別々につかってもらえると最高なのですが・・・。(ただし、「都旅館」は湯口源泉、浴槽内循環の半循だったらしい。)

武尊神社前にうずたかく積まれた「都旅館」のガレキの山を見て、「これで川場温泉も終わりなのかな・・・?」と思いましたが、このような形で復興がなるとはびっくり。
このあたりは日帰り温泉施設の激戦地ですが、ここは日帰り長時間対応で力を入れているようなので、競争激化が予想されます。
クーポン利用で900円はこのエリアでは評価のわかれるところでしょうが、内容からすると高くはないような気もします。

ここはスキー場もあるし、フルーツ狩りもできるので、これらと合わせたレジャーコースやツアーが組めそう。
じっさい、行ったときにも団体バスが何台か入ってきていました。

団体が入ってくると一気にざわつき、カラン7もすくなすぎるので、団体が入る時間(昼食の前後が多いよう。)を外していくのが正解かと・・・。
雰囲気ばっちり、お湯もレベルも高いので、これから女性客を中心に人気の高まっていく施設だと思います。(というか、Webをみるとすでに相当な人気施設になっている模様。)

アルカリ性単純温泉(Na-Cl・SO4・(CO3)型) 38.7℃、pH=9.2、湧出量:測定せず、成分総計=0.29g/kg
Na^+=73.2mg/kg (92.71mval%)、Ca^2+=4.51 (6.55)、F^-=7.5、Cl^-=41.8 (30.26)、HS^-=1.8、SO_4^2-=52.2 (27.92)、HCO_3^-=15.3 (6.43)、CO_3^2-=24.0 (20.56)、陽イオン計=78.8 (3.44mval)、陰イオン計=148 (3.90mval)、メタけい酸=58.9、硫化水素=0.0 <H22.2.2分析> (源泉名:川場温泉 弘法の湯④と弘法の湯④-1の混合泉)

〔 館内掲示 〕
「開湯伝説」
川場温泉は、霊峰武尊山の南麓にあり、弘法大師が日光に赴く途中発見されたと云う伝説があり、昔、弘法大師がこの地を訪れた際に老婆の家にとめてもらった。
その時に老婆は旅の疲れを癒す風呂がない事を詫びたところ、弘法大師が杖で地を着くと、お湯が湧き出したとの開湯伝説をもつ。
源泉も「弘法乃湯」と呼ばれ、昔から「脚気川場」の霊泉として、最も古い歴史をもっています。

〔 HP掲載 〕
川場温泉は源泉が2本あり、アルカリ性単純温泉のお湯は美肌効果に良い泉質(pH値9.2)となっております。
悠湯里庵には武尊乃湯・弘法乃湯・里乃湯と三つの湯屋があり、それぞれ内湯・露天風呂を兼ね備えており、源泉掛け流しのお湯をお楽しみいただけます。

■ブランドグルメ
〔 川場のブルーベリー 〕
フルーツの里として知られている川場村ではブルーベリーも栽培されていて、かつてブルーベリーの全国大会が開かれたこともあるそうです。
また、群馬県で育成された大粒品種「おおつぶ星」「あまつぶ星」も栽培されています。
村内に農園がありますが、ブルーベリーを手軽に楽しめるのが「道の駅 田園プラザ」内のブルーベリー公園。7月初旬~8月初旬ごろまで無料で体験摘み取りができます。
「道の駅 田園プラザ」ではジャムやソフトクリームのほか、新商品のブルーベリームース「ほたかの雫」も販売されています。

〔 2010/10/25UP (2010/06入湯) 〕


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■ 川場温泉 「川場温泉センター いこいの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



川場温泉 「川場温泉センター いこいの湯」
住 所 :群馬県利根郡川場村川場湯原482
電 話 :0278-52-2051
時 間 :10:00~21:00 / 第2水休
料 金 :300円/4h
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (湯まっぷ(求人ジャーナル社))

弘法大師による開湯伝承をもつ古湯、川場温泉は、古くから「脚気川場に瘡(かさ)老神」といわれ療養につかわれてきました。
地元の利用がメインだったようで、大きな温泉街を形成することもなく、地味な存在の湯場です。
川場温泉の老舗日帰り施設「いこいの湯」は、川場村の中心エリアにあって、民家風の外観のこぢんまりとした佇まい、客層もほとんど地元客中心と思われます。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 脱衣所

浴室は、きもち高台にあって二面に窓があるのでまわりの田園風景が見渡せます。
石枠タイル貼10人以上の浴槽がひとつとシンプル。
岩の湯口からの大量投入+ジェット×2からの注入、側面&底面吸湯でごくわずかなオーバーフローはおそらく循環かと・・・。
求人ジャーナル社の「群馬・栃木・埼玉 日帰り温泉199軒」には、「加水なし、加温あり、循環あり、消毒なし」と記載されています。
カラン5。雪晴れの土曜昼ごろで2人~独占と空いていました。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口

無色透明のお湯は無味無臭で、きもちヌルすべのあるやわらかなお湯。
カルキ臭はないものの、いまひとつインパクトが感じられなかったのは循環のせいかな。
泉温30.8℃なので、冬場の加温は必要だと思いますが、やはり燃料代を考えると循環にせざるを得ないのでしょうか。

かけ流しできれば、本領を発揮して阿武隈の湯岐や東信の沓掛のようなうすめぬる湯の名湯になるような気もしますが・・・。
(脚気の療養には30℃のぬる湯に延々と浸かっていたように思えますがどうなのかな?)


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 温スタ

建物の裏手には温泉スタンドもありました。(料金不明)

アルカリ性単純温泉(Na-SO4・Cl型) 30.8℃、pH・湧出量不明、成分総計=280.67mg/kg
Na^+=62.6mg/kg (82.18mval%)、Ca^2+=9.6 (14.50)、F^-=5.7、Cl^-=38.2 (30.42)、SO_4^2-=56.0 (52.96)、HCO_3^-=31.7 (14.65)、陽イオン計=74.87 (3.31mval)、陰イオン計=146.0 (3.55mval)、メタけい酸=55.6、メタほう酸=4.2 <H2.1.26分析> (源泉名:川場温泉弘法の湯1号泉と3号泉の混合泉)

■ブランドグルメ
〔 田園プラザミート工房のソーセージ 〕
「道の駅 川場田園プラザ」内のミート工房でつくられるソーセージ。
ドイツで開催された第10回国際ソーセージ製品品質コンテストで最高賞の金賞を受賞した工房長、平野真樹氏のもとでつくられ、品質に定評があります。
とくに道の駅で食べられる「山賊焼」はここでつくられたハム、ソーセージ、ベーコンなどを鉄板で焼いたもの。安くて美味しくてボリューム満点の人気アイテムです。

〔 2010/10/25内容補強のうえUP (2005/12/27レポ (2003/02入湯)) 〕


E139.6.59.450N36.42.23.700
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■ 上諏訪温泉 「衣温泉」 〔 Pick Up温泉 〕



上諏訪温泉 「衣温泉」
住 所 :長野県諏訪市小和田南3-18
電 話 :0266-52-3431
時 間 :7:00~20:30 / 木休
料 金 :200円
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

上諏訪では貴重な一般開放されている公衆浴場のひとつ。

場所はかなりわかりにくいです。(「大和温泉」よりはましですが・・・ ^^ )
小和田経由でいったので、いまいちはっきりしないのですが、たぶんR20甲州街道「諏訪2」交差点を西側に折れて、城南小方面へ向かいます。(地図によると南側にもうひとつ「諏訪2」交差点があるが北側のほう。)
中央本線の踏切を越えて200mくらい先の衣之渡川にかかる御蔵橋の手前左手。Pは2台くらい。


【写真 上(左)】 入口
【写真 下(右)】 浴場入口

川沿いに湯気抜きのある平屋建ての渋いたたずまいで、手前に温泉タンクと「衣温泉」の看板。
上諏訪には庭先に温泉タンクを装備している民家がたくさんあるので、この看板がなければまずわからないかと・・・。

タンク脇が浴場入口で左手(or奥側)民家側で受付。
右が浴場で手前が男湯、おくが女湯。
脱衣場は諏訪の公衆浴場にしてはゆったりめで、1段低く浴場が見えます。


【写真 上(左)】 脱衣所から浴室
【写真 下(右)】 読めない分析表

タイル貼の内床、えんじ色の枠に緑色底の雰囲気ある浴槽。
浴槽はふたつに仕切られてどちらも2人くらい。
手前がややぬるでおくが熱め、奥側から手前に向かってお湯の流れ込みがあります。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 個性的な湯抜き天井

見上げると幾何学模様をした木貼りの湯抜き天井がいい味を出しています。


【写真 上(左)】 奥の浴槽のカラン
【写真 下(右)】 手前浴槽のカラン

手前浴槽はお湯と水のカラン。おくはお湯カランがあって随時投入可(排湯はよくわからず ^^; )。カランのよこにはコップがおいてありました。
カラン3、アメニティー類なし。
休日10時で2~3人。


【写真 上(左)】 奥の浴槽
【写真 下(右)】 湯色

うすく翠がかったお湯は灰白色の湯の花を浮かべています。
タイルの地色が緑なのでかなり濃い緑色に見えますが、じっさいはうす翠です。
たまご味+α(ごくよわい芒硝味+重曹味か?)にしっかりとしたしぶ焦げイオウ臭。
ツルすべとイオウのスルスル感がいりまじる美人の湯系の湯ざわり。

あたたまりはそほどではなく、やわらかなあと曳き感と浴後に爽快感が残ります。
「大和温泉」ほどではないですが、上諏訪ではイオウが強く出たお湯で、湯めぐりのアクセントになるいいお湯です。

上諏訪では「大和温泉」、「ホテル鷺乃湯」(入湯済未レポ)とともに、温泉好きははずせないお湯だと思います。

年代ものの分析書は高いところに掲げられているうえに前にパイプがあって詳細不明。
かろうじて読めた前書きのみ転記しておきます。

「衣温泉 泉質 含塩類 炭酸泉 本泉ハ無色澄明ニシテ微弱之硫化水素臭・佳快ナル味ヲ有シ弱アルカリ性反應ヲ呈ス」 

〔 2010/10/24UP (2007/08入湯) 〕


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■ 小久保(大貫)鉱泉 「つりと鉱泉 さゞ波館」 〔 Pick Up温泉 〕



小久保(大貫)鉱泉 「つりと鉱泉 さゞ波館」
住 所 :千葉県富津市小久保2868
電 話 :0439-65-3373
時 間 :14:00~20:00 / 不定休
料 金 :500円
紹介ページ (富津市観光協会)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (JTB)

「さゞ波館(さざ波館)」は、大貫漁港のそばにある昭和六年開業の老舗宿。
R465大貫駅前から1kmほど南、小久保川の小さな橋を渡ってすぐの路地を右折して突きあたった右側の海辺。
このあたりは国道から引き込んでいて静かで、あたりの家並みは昭和のそれ。

釣り宿ということで、民宿に毛のはえた程度の宿を想像していましたが、思いのほか立派。
ここは近代日本児童文学の始祖といわれる巖谷小波(いわや・さざなみ)(漣山人)ゆかりの宿で、名付けは小波によるとの由。
玄関脇に小波の句碑があります。
帳場で入浴を乞うと奥に入浴客用の入口があるとの案内を受けて移動、Pもそちらにあります。



【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 渋い館内

入るとバーかスナックのような一角がありそこで料金を払います。
扉を開けると別世界。黒光りする木の廊下が走る味のある和風の建物です。
廊下の奥に男女別の浴場。木枠の脱衣棚に洗面台がふたつ。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 洗面台

二面採光の浴場に、内湯(石造7.8人)がひとつとシンプル。
洗い場は銭湯仕様で押下式カランに固定式シャワーがレトロ。
カラン6、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。土曜17時で独占~3人。


【写真 上(左)】 浴室
【写真 下(右)】 左手はジェット

中央のパイプ注入+ジェット×2の注入でオーバーフローは少量。
で、槽内排湯があると思いますが確認できず。
手前にカランがあって捻ると冷たい源泉がでます。


【写真 上(左)】 パイプ湯口
【写真 下(右)】 源泉カラン

やや熱めのお湯は透明度70cmくらいの黒湯(湯色は紅茶色)で源泉は微重曹味に弱い化石肥料臭。
ツルすべと染み入るような浴感があり、飯岡をうすくした感じのなかなかに渋いお湯。
熱湯ということもありますが、相当な温まり感があります。
浴後は重曹がきいているためかすっきり爽やか。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯色

浴後、上品な感じの女将さんと言葉を交わしました。
もともと網元の家柄で船宿だったものが釣り宿になったが、最近は釣り客も少なくなったとのこと。
廊下に宿泊客の郵便受けらしきものがあったので、長期滞在の湯治客がメインなのかもしれません。

ここは温泉分析をしておらず、小久保(大貫)鉱泉といわれているようです。
浴感からするとNaHCO3で規定泉になるような気もしますが、固定客で成り立っているようなこの宿では、温泉でも鉱泉でも大勢に影響ないのかもしれません。(パンフでは「鉱泉超音波風呂」と謳っています。)

近くには大貫中央海水浴場もあるし、地魚料理も自慢のようです。
こんな宿でひがな一日まったりするのも目先が変わっていいかもしれません。
鄙び好きにおすすめ。

「湧き出る鉱泉は、コーヒー色で肌滑らかに温め心和みて、客仁と語らい釣人と交わる。季節の魚を追い、船頭と共に船元守る。~ 海に暮して一世紀。」(パンフより)

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 富津のアオヤギ(青柳) 〕
別名バカ貝ともいわれるポピュラーな貝で、かつて市原市青柳に集められ江戸方面へ出荷されたことから、青柳とも呼ばれています。
富津周辺はいまでも産地で、富津岬あたりには貝料理を出す店が何軒かあります。
舌切(したきり)と呼ばれる身足よりも小柱(こばしら)と呼ばれる柱の部分の方が美味しいとされ、天ぷら(かき揚げ)や鮨ネタなどに珍重されます。
富津あたりでは舌切をつかったさんが(なめさんが)が漁師料理として知られています。
旬は春。

〔 2010/10/24内容補強のうえUP (2006/10/30レポ (2006/10入湯)) 〕


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☆ AORの名曲! Vol.3

「AOR 名曲」でググるとひきつづいて1位にいるので、さらに気をよくして(笑)「AORの名曲! Vol.3」いきます。
今回は、保守本流的なやつをリアルタイム(80年前半)メインにチョイスしてみました。

秋の夜長にじっくりとど~ぞ。
※ YouTubeの試聴(クリック)は自己責任にてお願いします。

01.Maxine - Donald Fagen

■ Steely Danの主要メンバーで、1982年、歴史的名盤といわれる『The Nightfly』をソロでリリースしたArtist。
これは同盤のなかでも名曲のほまれ高いもの。

02.Hearts - Marty Balin

■ Jefferson AirplaneのリードをとっていたArtistの1981年のスマッシュヒット。当時”ハート悲しく”(^^)という邦題がつけられていた。
マイナー入ったメロはなんとなくBertie Higginsの『Casablanca』(郷ひろみがカバーしたやつ)に似ているが、絶妙の線でAORにとどまっている。
声質がセクシー。

03.Time To Stand - Roby Duke

■ CCM (Contemporary Christian Music)系の人だが、日本ではリゾートイメージのジャケットに差し替えられた『Not The Same』(1980)というALBUMがそこそこ売れて、AORアーティストとして位置づけられていた。
これはそのなかのミディアム曲で当時の典型的なAOR。
関連検索で出てこないので、曲名を直接たたき込んだら出てきた(笑)。再生回数2ケタのレア版。

04.We Were Meant To Be Lovers - Jim Photoglo

■ AORの中堅Artistで80年代初頭に佳作を連打していた。
これはAORの名盤として知られる1980年リリースの1stALBUMのA-1曲。
Dennis Belfield(key), Bill Cuomo(key), Fred Tackett(g), Ed Green(ds)など、有名どころがBackに参画.

05.You Wanna Belong - Average White Band

■ Dance Classicの”Let's Go Round Again”で知られるScotlandのWhite Funk Band。
最もAORサイドに接近した1982年の『Cupid's In Fashion』収録。
こ洒落たミディアムチューンでSteve FerroneのDrumsがシャープに決まってる。Saxのブリッジも時代。

06.If I Belive - Patti Austin

■ Quincy Jonesの秘蔵っ子として知られた才媛で、AOR系のメロディアスな曲を得意とする。
これは1985年Qwestからリリースした『Gettin' Away With Murder』収録の名バラード。

07.Look Who's Lonely Now - Bill LaBounty

■ AORを語るときにはずせないArtistのひとり。1982年On Saleの4作目『Bill LaBounty』(当時の邦題はサンシャイン・メモリー)収録曲。
典型的なAORの曲調に、渋いVocalが絶妙にマッチしている。

08.Naturally - Kalapana

■ Hawaiiのベテラングループ。AORというよりSurf Rockだが、当時はたいていごっちゃにして聴かれていた(^^)。
1975年の1stALBUM収録で、島唄らしいゆったりとしたリズムと綺麗なメロが秀逸。

09.I Just Can't Let Go - David Pack

■ ハイトーンヴォイスでFeat.も多数のDavid Packは、元Ambrosiaのリードヴォーカル。
AOR好きのあいだでは'80年代中盤、AOR衰退期の貴重な名曲として人気が高い。
David Pack & Michael McDonald & James Ingramの超豪華コーラスでは、悪かろうハズがないか・・・。

10.I Don't Know Much - Aaron Neville & Linda Ronstadt

■ どちらもAOR系の人じゃないが、エモーショナルな傑作を残しているので、ラストにPICK UPしてみました。

■ 全リスト
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■ 堂ヶ島温泉 「対星館」-2 〔 Pick Up温泉 〕



前編は→ こちら

「対星館」には、男女別の大浴場、野天風呂とふたつの貸切野天風呂があって、大浴場と野天風呂はつながっています。
また、大浴場&野天風呂は時間交替制で、右手の浴場『足柄の湯』が14~19時男湯、19~翌5時女湯、5~10時男湯です。左手の浴場『五山の湯』はその逆の振り当て。


【写真 上(左)】 「足柄の湯」入口
【写真 下(右)】 「五山の湯」入口

貸切野天風呂は、対岸にある岩風呂『早川の湯』(定員7~8名)と、調べの滝を見ながら入れる檜風呂『調べの湯』(定員2~3名)のふたつで、それぞれ1,050円/40分でしたが、最新HPでは『調べの湯』だけ紹介されていて、料金は2,100円/40分になっていました。(人数によって金額がちがうらしい。)


【写真 上(左)】 「早川の湯」入口
【写真 下(右)】 「調べの湯」入口

『足柄の湯』大浴場
老舗の湯宿らしい広くて風とおしのいい脱衣所。
浴場の大きさやつくりからして、もともと男湯だったと思われます。


【写真 上(左)】 「足柄の湯」の脱衣所
【写真 下(右)】 「足柄の湯」大浴場

分析書の源泉名は「堂ヶ島温泉」、台帳番号は温泉村第98、113号混合、正真正銘の堂ヶ島の湯です。
左手に適温~ややぬるの石組み鉄平石造20人以上の大ぶりな大浴槽と右手に同ぬるめ7-8人の小浴槽。


【写真 上(左)】 大浴槽
【写真 下(右)】 小浴槽

ともに石の湯口から投入、パイプからの排湯でオーバーフローなし。
カラン7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。


【写真 上(左)】 「足柄の湯」野天
【写真 下(右)】 「足柄の湯」野天からの眺め

『足柄の湯』野天風呂
扉を抜けると野天風呂。早川の渓流沿いにあるすばらしいロケの露天です。
岩の湯口から大量投入で、手前から塩ビパイプ注入(源泉だと思う)と水を投入。


【写真 上(左)】 「足柄の湯」野天のマスコット
【写真 下(右)】 「足柄の湯」野天の湯口

槽内排湯は見あたらず、早川に向けて上面排湯。
お湯は適温~ややぬるで、中央の大岩の手前奥に熱湯注入があるらしく、そこだけ熱めになっています。
中央の大岩は露天をつくる前からここにあったものだそう。


【写真 上(左)】 「五山の湯」のあつ湯槽
【写真 下(右)】 「五山の湯」のメイン浴槽

『五山の湯』大浴場
こちらは全体にややこぢんまりとしています。
手前に檜枠石敷4-5人のあつ湯槽と、おくに石枠石敷4-5人のメイン浴槽(やや熱)。
『足柄の湯』にくらべて熱湯に設定されていて、お湯はこちらの方がいいです。
あつ湯槽は石の湯口から投入でオーバーフロー。
メイン浴槽は石の湯口からの投入で排湯は確認し忘れ。
カラン10位、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
カランのお湯はどちらの浴場もおそらく源泉と思われます。


【写真 上(左)】 「五山の湯」の野天
【写真 下(右)】 「五山の湯」野天のパイプ湯口?

『五山の湯』野天風呂
扉を抜けると野天風呂(石組み鉄平石敷10人以上)。
早川の渓流沿いにあるものの目隠しがあるので『足柄の湯』の野天ほど開放感はありませんが、そのぶん落ちつきがあります。
舟形の大きな石の湯口&パイプ?からやや熱めのお湯を投注入で排湯不明。お湯はほぼ適温です。

以上4つの浴場のお湯は大差ありません。
ほぼ無色透明のお湯にはうす茶の湯の花がうかび、湯中の指先が青白く発光しています。
よわい芒硝塩味にやわらかな石膏系の湯の香。
きしきしとヌルすべが入りまじる箱根らしい湯ざわりながら、混合泉加水のためかいまいちお湯の輪郭がぼやけているような感じがしました。

お湯は『五山の湯』大浴場のあつ湯槽がいちばんよく、『足柄の湯』大浴場の小浴槽はややなまり気味、朝の『足柄の湯』野天ではよわいカルキ臭が感じられました。

これだけだと、「悪くはないけどまあまあそこそこのお湯」でおわってしまうところですが、これに「待った」をかけたのはつぎのふたつです。

『部屋付の風呂』
24時間入浴OK。
窓がなく開放感はないものの、1人用ながら古代檜造りで部屋付き風呂としては立派。
浴槽よこの蛇口をひねると木の湯口からかなり熱い源泉が注がれるしくみで、給湯量もすくなくありません。
洗い場カランもたぶん温泉でこれは贅沢。
シャワー・シャンプー・ドライヤー完備です。


【写真 上(左)】 部屋付風呂
【写真 下(右)】 部屋付風呂の湯口

投入湯がかなり熱いので、加水するか、すこし冷まさないと入れませんが、加水しないで入ると明瞭な石膏味臭を感じるとろとろのお湯で、これはメイン浴場(『足柄の湯』『五山の湯』)とは源泉がちがうかと思うほどいいお湯でした。(ただし、掲出の分析書はメイン浴場と同じもの。)
これはわたしだけでなく家族も感じたようで、わたしは何も言っていないのに、みな口を揃えて「こっちの方がお湯がいい」と言っていました・・・(笑)。


【写真 上(左)】 「早川の湯」の脱衣所
【写真 下(右)】 上の浴槽からの眺め

貸切野天『早川の湯』
予約制で人気があるようですが、昼間の明るい時間に予約がとれました。
帳場で鍵を受けとり橋を渡って対岸の浴場へ・・・。
脱衣所の鍵を開けなかを見わたすとびっくり。
上下2段のふたつの浴槽と眼下に早川の流れをのぞむ贅沢きわまりない露天です。


【写真 上(左)】 上の浴槽-1
【写真 下(右)】 湯滝になった階段

脱衣所は東屋付で風情あり。
左手に岩組み石(コンクリ?)敷4-5人の浴槽(上の浴槽)。
岩の湯口からやや熱めのお湯を投入し、上面からあふれでたお湯は下の浴槽へおりる階段づたいに流れ落ち、一部は早川、一部は下の浴槽へ流れ込んでいます。


【写真 上(左)】 階段
【写真 下(右)】 下段から上段

下の浴槽への階段は急でお湯が流れていることもあって、上り下りにかなり気をつかいます。
岩組み石敷き5-6人の浴槽(下の浴槽)。
岩の湯口(&湯滝)から熱湯を投入で槽内排湯はなく、早川に向けての潤沢な流し出し。


【写真 上(左)】 下の浴槽
【写真 下(右)】 下の浴槽からの眺め

上の浴槽のお湯は、ほぼ適温。
ほぼ無色透明のお湯にうす茶の湯の花をうかべ、湯中の指先が青白く発光しています。
よわい芒硝塩味にやわらかな石膏系の湯の香をともないますが、湯ざわり&浴感はメイン浴場のお湯とさしてかわりはありません。


【写真 上(左)】 上の浴槽の湯口
【写真 下(右)】 下の浴槽の湯口

すばらしいのは下の浴槽のお湯です。
かなりぬるめでほぼ無色透明のお湯には茶色の湯の花がたっぷりと舞い、湯中の指先がつよく青白に発光し明瞭な石膏味臭を感じます。
きしきしとヌルすべにつよいとろみが加わるしっかりとした湯ざわりのわりに、すこぶる軽い浴感でからだへの負担がすくなく、ほてりもないのでいくらでも入れそう・・・。


【写真 上(左)】 上の浴槽-2
【写真 下(右)】 すぐ下は早川

イメージ的には湯本惣湯系の湯場共同泉に似ていますが、それよりはるかに石膏が効いている感じ。
湯質といい、湯温といい、キャラの立ち方が際だっていて、ここは他の浴槽とは別源泉の単独使用ではないでしょうか?

そんなわけでほとんど下の浴槽にいて、完璧にトリップ状態に陥り時間ぎりぎりまで粘りました(^^;)。
お湯といいロケといい、文句のつけようのない絶品の露天です。

さすがに箱根七湯のひとつ堂ヶ島温泉。
『早川の湯』下段の湯のただならぬ存在感は、あまたの温泉通をうならせるものがあるのでは。
温泉好きなら『早川の湯』と部屋の風呂はマストかと・・・。

しっとりとした和風情緒にレベルの高い料理と温泉。
値段はやや張るものの、温泉宿の醍醐味を堪能できる名宿だと思います。

Na-塩化物・硫酸塩泉 71.7℃、pH=8.5、湧出量不明、成分総計=1.507g/kg
Na^+=440mg/kg、Ca^2+=48.0、Cl^-=568、Br^-=1.441、SO_4^2-=224、HCO_3^-=54.7、メタけい酸=127、メタほう酸=19.9 <H20.3.6分析> (源泉名:堂ヶ島温泉、台帳番号:温泉村第98、113号混合)

※どこにあったか記憶が定かでないのですが、温泉村第98号単独の分析書もありました。
Na-塩化物・硫酸塩泉 81.9℃、pH=8.8、121L/min動力揚湯、成分総計=1.325g/kg
Na^+=400mg/kg (89.23mval%)、Ca^2+=37.1 (9.49)、Cl^-=475 (71.16)、SO_4^2-=192 (21.24)、HCO_3^-=58.6 (5.10)、陽イオン計=445 (19.5mval)、陰イオン計=750 (18.8mval)、メタけい酸=113、メタほう酸=17.9 <H15.12.17分析> (源泉名:堂ヶ島温泉、台帳番号:温泉村第98号)

〔 HPより 〕
■源泉について
当館では、敷地内に5本の源泉を所有し(2本は自噴泉、3本は動力井)、お部屋の内風呂を含むすべてのお風呂にこの温泉を使用しています。
源泉での温度は、49℃(自噴泉)から95℃(動力井)まで異なり、湯量は合計で毎分400リットルとなっています。ただし、湯温・湯量には変動があります。
また、湯量が充分であることと資源保護の意味から、通常はすべての井戸を稼働させておりません。

<温泉利用掲示> 〔 HPより 〕
温泉水の再使用・加熱は一切行っておりませんが、大浴場・野天風呂については冷却のために水を加えております。
豊富な湯量により、お風呂には24時間いつも新鮮な温泉を浴場にお出ししております。
温泉の加熱や循環使用などは一切行っておりません。また、客室のお風呂もすべて「源泉掛け流し」でございます。

〔 2010/10/17UP (2009/01入湯) 〕


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■ 堂ヶ島温泉 「対星館」-1 〔 Pick Up温泉 〕



堂ヶ島温泉 「対星館」
住 所 :神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下72 / 0460-82-2281
時 間 :日帰り入浴不可
オフィシャルHP
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (ぐるなびトラベル)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

宮ノ下から早川の渓谷に下ったところに堂ヶ島温泉があります。
夢窓国師の開湯伝承をもつこの古湯は、由緒正しい箱根七湯(湯本・塔ノ沢・宮ノ下・堂ヶ島・芦ノ湯・底倉・木賀)にも数えられています。
江戸時代に5軒ほどあったとされる湯宿は現在、「対星(たいせい)館」と「大和屋ホテル」の2軒。
宮ノ下から急峻な下りとなるため、対星館はケーブルカー(いまは渓谷電車)、大和屋ホテルはロープウェイでのアプローチとなり、それぞれお宿の名物となっています。

ここは子供のころに何度か泊まったことがありますが、日帰りのみ不可なので温泉に目覚めてからは未湯となっていました。
しかも、入湯済の「大和屋ホテル」が底倉から引湯の可能性があるので、正真正銘の堂ヶ島温泉にどうしても入りたくて、2009年の正月、親のスネをかじって(笑)2泊ほど泊まってみました。


【写真 上(左)】 看板-1
【写真 下(右)】 看板-2

松本清張の「蒼い描点」の舞台となり、川端康成の「名人」にも当館での対局場面が描かれるなど、文学作品と縁のふかいお宿。
ここは一時期、「花かじか」というサブネーミングを添えていましたが、いまはシンプルに「対星館」となっているようです。

 
【写真 上(左)】 国道沿いのケーブルカー乗り場
【写真 下(右)】 待合所

R1沿いのPに車を停め、よこのケーブルカー乗り場へ。
1930年の創業当時から動いている自家用ケーブルカーは、朱色と白に塗り分けられた箱根カラーで、延長320m、最大傾斜約30度、所要時間6分という本格的なもの。


【写真 上(左)】 ケーブルカー
【写真 下(右)】 軌道

年季入った車両のうえに、急傾斜でカーブもあるのでかなりスリルがあります。
たしか係員は乗っていなかったと思うので余計にそう感じたのかな・・・(笑)。

箱根らしいうっそりとした山肌すれすれに、心細いレールを軋ませながら早川の渓谷に向かってゆっくりと下りていきます。
途中、ケーブルカーお約束の行き違い場も見どころになっています。


【写真 上(左)】 行き違い場
【写真 下(右)】 木の間越しに温泉櫓

なお、このケーブルカーは2009/05/31をもって運行休止となり、いまはモノレールタイプ(お宿では「渓谷電車」と称している)にリニューアルされたらしい。
オフィシャルHPにはピカピカの青いモノレールの写真が載っています。

車窓から早川側の斜面に何本か見える温泉櫓は、5本あるというこの宿の自家源泉か?。
早川の谷もふかまり左に大きくカーブを切ると、綺麗な浅葱色の屋根が見えてきて、「箱根の老舗宿に来たなぁ~」という実感ひとしお。


【写真 上(左)】 もうすぐ到着
【写真 下(右)】 降り場脇の源泉

降り場は早川にかかる愛染橋の手前。降り場脇には源泉が湯気をあげつつ流されています。
愛染橋から対岸に重なる和風の建物群が見もの。
左手朱色の屋根が「大和屋ホテル」、右手浅黄色の屋根が「対星館」です。


【写真 上(左)】 ケーブルカー降り場よこの愛染橋
【写真 下(右)】 愛染橋からの二軒

愛染橋を渡り、庭園を抜け、さらに早川をふたつめの夢窓橋で渡り返してのアプローチ。
この庭園は1万坪もあり、明星ガ岳の山林につづいています。
ここには、南北朝時代の臨済宗の名僧、夢窓国師(夢窓疎石)が庵を結んだとされる「夢窓国師閑居の跡」があります。
もともとは早川対岸の対星館裏手にあったものを、40年ほど前に移築したものだそう。


【写真 上(左)】 庭園内の案内看板
【写真 下(右)】 夢窓国師閑居の跡

『世の中をいとふとはなき住居にて中々すごき山がつの滝』
堂ヶ島を詠まれた夢窓国師の歌が残されています。

また、江戸期以前にはこのあたりに石切り場があり、対星館庭園の灯篭、石橋、つくばいもここの石をつかいここで加工されたそうです。
江戸時代の箱根温泉ガイド「七湯の枝折」には、
『堂ヶ島では深山幽谷にもかかわらず、小田原の初鰹を食べ、湯女の言葉、身振りに至るまで、江戸の手振りみなれ、聞きなれ、みやびで風流である』
とありますが、あたりにはどことなくそんな華やいだ雰囲気が残っています。
(以上、旧オフィシャルHPを参考。)


【写真 上(左)】 対岸から
【写真 下(右)】 夢窓橋

国道1号からさほど離れていませんが、深い渓谷にあるので早川の瀬音のみが響く閑静の地。
箱根は交通量が多いうえに改造車が走り回るので、意外に騒音が気になるお宿もありますが、ここは喧噪とはまったく無縁です。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 滝と足湯

おくまった玄関は老舗らしい格式あるもの。
玄関の裏にも庭園があり、滝と泉源?と足湯があります。
「対星館」の名は、身延山の老師宮崎海優が夢窓国師を偲んで詠まれた詩、
『遠く都塵を避れ幽邃の中/唯、嘆す自然の形勝の工/夢窓此を愛し星に対して黙す/古の風煩悩を吹き払う』
に依るものだそうです。(パンフより)


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(右)】 館内

純和風の館内は小粋な意匠が効いて老舗らしい風情。手入れが行き届いているのでアメニティもまったく問題ありません。
さすがに箱根の老舗宿です。


【写真 上(左)】 館内の意匠-1
【写真 下(右)】 館内の意匠-2

早川の渓流に面したなかなかいい部屋で、料理もさすがにレベルの高いものでした。
このあたりもいろいろ書けそうですが、キリがないので温泉にいきます(^^;)


【写真 上(左)】 客室
【写真 下(右)】 箱根細工の木鉢

〔料理の数々〕



つづきは→ こちら
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■ 大室温泉 「まきばの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



大室温泉 「まきばの湯」
住 所 :長野市松代町大室4108
電 話 :026-278-5687
時 間 :9:00~22:00(10~3月は~21:30) / 第2・第4月休
料 金 :500円
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (信州日帰り温泉紀行(信濃毎日新聞))

善光寺平東側の高台に2001年末にオープンした日帰り温泉施設。
場所は、長野電鉄河東線「大室」駅の北東側、R403谷街道からすこし山側へ入ったところ。
「まきばの湯」の名は、古来この地が「大室牧」と呼ばれ、朝廷へ献上する馬を飼育していたことに由来するそう。

こぢんまりとした外観、いかにも信州らしい端正なつくり。
玄関に入ると売店、券売機でチケットを買って受付に渡します。
別に有料のサウナがありますが、入りませんでした。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 賑わう中庭

ウッドデッキ&屋根掛けされた中庭とふたつの食堂兼休憩室のおくに浴室。(ここの桶うどん(釜茹うどん)は美味しいらしい。)
右の「石の露天風呂」と左の「木の露天風呂」は週毎の男女交替制、当日の男湯は「木の露天風呂」でした。
分析書の読み方をくわしく説明した掲示があり、泉質に自信をもっている感じ。

内湯は2面採光で明るく、ここからも眺望がききます。
(たしか)石造り12人位の内湯がひとつ。
露天は高台から善光寺平を見おろし眺望&開放感抜群。
木枠みかげ石貼10人位の浴槽がひとつ。

カラン8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜14時で30人以上と、ファミリー客メインにものすごい入り込み。

内湯・露天とも木の湯口から大量投入で、内湯は切欠からの大量流し出し、露天は排湯不明ですが、ゲキ混みのわりに鮮度が保たれているのでどちらもかけ流しかと思います。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 温泉施設

お湯は内湯・露天とも大差なく、どちらも適温~ややぬる。
かすかに緑白濁したお湯には白い糸クズのような湯の花が舞っていて、わずかながら硫化鉄らしき黒いつぶつぶも・・・。
強い苦味+塩味にかすかな甘イオウ臭。
ぎしぎしとヌルすべがいりまじる湯ざわりで、濃度感もあるので入りごたえばっちり。
あたたまりもかなりのものです。

強食塩泉+重炭酸土類泉の松代名湯群とはニュアンスがちがい、土類食塩泉のイメージ濃厚なお湯はむしろ伊豆山走り湯を薄めてイオウをプラスした感じかな?
このあたりには、小布施の2湯(穴観音の湯&あけびの湯)や「びんぐし湯さん館」など、ながめもお湯もいい施設がいくつかありますが、ここもそのひとつ。
混み合うのが難点ですが、このあたりではわりにめずらしい等張性土類食塩泉をかけ流しで楽しめるおすすめ湯です。

Ca・Na-塩化物温泉 40.5℃、pH=7.9、377L/min掘削揚湯、成分総計=8095mg/kg
Na^+=1051mg/kg (32.36mval%)、Ca^2+=1889 (66.71)、Fe^2+=0.007、Cl^-=4988 (99.59)、Br^-=13.5、陽イオン計=2977 (141.3mval)、陰イオン計=5030 (141.3mval)、メタけい酸=23.3、メタほう酸=59.6、遊離炭酸=6.1、硫化水素=0.02 <H10.2.16分析> (源泉名:記載なし)

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:あり(気温が低い時) 循環ろ過装置使用:記載なし 殺菌剤使用:なし

〔 脱衣所掲示 〕
当温泉は源泉(等張性)100%です。加水、薬剤混入等は一切しておりません。
かけ流し温泉です、安心してお入り下さい。

〔 2010/10/17UP (2005/10入湯) 〕


E138.13.45.260N36.35.55.600
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■ 赤沢温泉 「露天風呂」 〔 Pick Up温泉 〕



赤沢温泉 「露天風呂」
〔現在入浴はグレー〕
住 所 :静岡県伊東市赤沢字浮山28
電 話 :不明
時 間 :夜間は立ち入りできないらしい
料 金 :無料

東伊豆、赤沢温泉といえば、幅25mの眺望露天&おね~ちゃんごのみのコンセプトの「赤沢日帰り温泉館」が有名ですが、温泉好きにはこの露天も知られています。

ここは2004年暮れに入浴、レポ済みですが無人の写真がなかったので、通りかかるたびにトライしていたもののさすがに人気の無料露天、いつも入浴者がいて果たせず。
先日、写真&最新現地情報をgetしたので補強して再UPです。

赤沢漁港のよこ、海沿いにある無料の露天風呂で、有名なメジャー級シーサイド露天メジロおしの伊豆のなかではわりに情報のすくないお湯です。
この日はR135が大渋滞だったので、伊豆大川駅から浮山温泉に抜ける山側の抜け道、名鉄伊豆赤沢別荘地入口手前から一気に下りR135をアンダーパスしてアプローチしました。


【写真 上(左)】 民宿砂場よこの温泉施設?
【写真 下(右)】 立派なWC

R135からすぐですが、一段低く灌木の向こうにあって、看板もないので国道から露天風呂があることはわかりません。
国道寄りにある民宿「砂場」が目印で、すぐとなりに立派な公衆WC(赤沢の清々庵)があります。
荒磯に面した断崖の上にありロケーションは抜群、これだけ海に近い浴槽は西伊豆雲見の赤井浜露天(入湯済未レポ)と双璧かも・・・。


【写真 上(左)】 スロープを下ると・・・
【写真 下(右)】 見えてきました

混浴で脱衣所もないワイルドな露天で、そのわりに混んでいるので女性はけっこうきびしいかと・・・。でも、水着で入っている人も多いです。


【写真 上(左)】 反対側から
【写真 下(右)】 完璧なシーサイド露天

アメニティ類一切なし。
氷雨が降りしきっているのに先客3名、出た後にさらに3名やってきました。
無料露天はどこも人気がありますね。


【写真 上(左)】 右手は荒磯
【写真 下(右)】 左手は砂浜

石枠コンクリ造7-8人くらいの浴槽にはコケが生えていてヌメリがあります。
清掃が足りないようにも思えますが、なにせ無料なので文句はいえません。
湯口はなく入口側浴槽内から間欠注入でオーバーフロー。
注入があるときは気泡とともにかなりの量が供給されます。


【写真 上(左)】 浴槽&湯色
【写真 下(右)】 注入口

冬場はぬるすぎてキビしいとの情報もありましたが、37℃くらいあって十分入れる湯温でした。
お湯はかすかに懸濁し灰茶色の浮遊物があって、味不明でおだやかな温泉臭。
キシキシした湯ざわりがあり硫酸塩泉系のイメージが出たお湯です。
間欠投入&混雑で鮮度感はさほど感じられませんでしたが、おだやかでなかなかにいいお湯だと思います。

2010年秋年に行ったときは、入口に下の看板が出ていて時間もなかったので、手湯&足湯にとどめました。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 入口

ここは山側の赤沢温泉貯湯タンクから送湯されていて、宿での源泉使用量が多いと供給がすくなくなってしまうそうですが、今回は平日の昼間に行ったのでかなりの量の注入がありました。
そのうえ無人だったのでコンディションはかなりよく、ややぬるめのお湯には明瞭な石膏臭ととろみがありました。

赤沢温泉は「赤沢日帰り温泉館」(たぶん循環)以外は日帰りがむずかしく、かけ流しで入れるこのお湯はその意味でも貴重でしたが、気軽に入れなくなってしまったのは残念なことです。

泉質不明。硫酸塩まじりのうすめの食塩泉では・・・?。
※民宿「砂場」のよこに源泉管理施設らしきものがありますが、これを使っているかは不明。

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 赤沢・浮山のやまも(ヤマモモ) 〕
東伊豆、赤沢・浮山地区はヤマモモ自生の北限地とされ、地元では「やまも」「やんも」と呼ばれて親しまれています。
伊豆急伊豆高原駅の「やまもプラザ」は、この「やまも」にちなむもの。
赤沢・浮山の別荘地や山林に自生し、結実期は6月中旬から7月。
自生のうえに収穫量が年ごとに大きく変動するので、なかなか商品化されません。
地元産ヤマモモ使用かどうかわかりませんが、ネットで探してみると、このようなヤマモモアイテムがみつかりました。
○「ホブソンズカフェ 伊豆高原駅店」のやまももミルクソフト/やまももジュース/やまももかき氷。
○「伊豆高原ビール」の季節限定醸造やまもも(発泡酒)。
「伊豆急物産」のやまももドリンク。
「いとう白子」(伊東市吉田)の山ももジャム/山ももフルーツソース/山ももあめ/山ももの実ワイン漬け。

〔 2010/10/16UP (2010/10現地確認)・2005/09/08レポ (2004/12入湯) 〕


E139.5.22.885N34.51.17.362
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くる曲PART-3

予告どおり行きます。
~ くる曲PART-3 ~。

秋の夜長にじっくりとど~ぞ。
それにしてもこのところいい曲がでてきてる。気にいったら買ってあげてね。

※ You-Tubeの試聴(クリック)は自己責任にてお願いします。

01.キミに贈る歌 - 菅原紗由理

■ 秋田県横手市出身、2009年メジャーデビュー。
某有名曲にどことなく似ている気がしないでもないが(^^)いい曲。声質がよい。

02.サヨナラ サヨナラ - 竹仲絵里

■ 以前はmawari名義で活動していた女性シンガー。2005年現名義でメジャーデビュー。
小渕健太郎(コブクロ)プロデュースのこの曲は複雑な曲構成ながら流れるような仕上がり。

03.reflexive love - 杉山清貴

■ 杉山清貴の数ある名バラードのひとつ。それにしても声質がええわ。

04.Miss U part II~ 恋してた~ - Chihiro

■ 2007年CDデビューの福岡県出身のR&Bシンガー。
R&Bだけどハイトーンな独特のヴォーカルスタイルで安定感抜群。

05.春空 -ハルソラ- - 石野田奈津代

→ 〔直リンク〕 (埋め込み無効)
■ 神津島出身の女性シンガー。1999年のデビュー後、紆余曲折の経歴をたどるが、これは2009年2月メジャー再デビューの1stシングル。
エモーショナルな声質が優。

06.何度も - 青山テルマ

→ 〔直リンク〕 (埋め込み無効)
■ 2007年デビュー。ワールドワイドな経歴をもち、独特の作風を展開。これは2008年7月on saleの3rdシングル。

07.5月の別れ - 井上陽水

■ 1993年3月On Sale。陽水特有の色気のあるヴォーカルが堪能できる名曲。

08.かけがえのない詩 - mihimaru GT

■ 2人組の "Hip-Pop"(hip hopじゃないよ)ユニット。
曲調はhipだがhiroko(阿久津 博子、美形!)のヴォーカルがフェミニンなので聴きやすく仕上がっている。

09.BELIEVE - 山口由子

■ アイドルからシンガーソングライターに転身した女性Artist。
これは1999年2月on saleのシングル曲でドラマ「Over Time」の挿入歌として効果的につかわれていた。

10.366日 - HY

■ 沖縄うるま市出身の5人組ユニットの気合い入った名曲。
ひさしぶりにSaxが効いている曲に出会った。
「それでもいい...、それでもいいと思える恋だった...」出だしの歌詞がいい。
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■ 高原千葉村温泉 「高原千葉村」 〔 Pick Up温泉 〕



高原千葉村温泉 「高原千葉村」
住 所 :群馬県利根郡みなかみ町相俣2325 (旧 利根郡新治村)
電 話 :0278-66-0561
時 間 :日帰り入浴不可
料 金 :同上
オフィシャルHP
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

北毛、新治の山ふかく、温泉好きを惹きつける名湯があります。
この新治エリアでは屈指のイオウ泉は千葉市の保養施設「高原千葉村」の自家源泉ですが、日帰り開放していないので入湯するにはよんどころなく宿泊することになります。
これは2009年1月、一郷一会のオフで宿泊したときのレポです。


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(右)】 客室

広大な敷地のなかに、市民ロッジ、青少年自然の家、林間キャンプ場、スポーツ施設が点在しています。
また、宿泊者のみに滑走が許されるという超レアなスキー場もあります。
千葉市民優先ですが、空きがあるときは市民以外も宿泊OK。
なお、冬場は猿ヶ京、水上どちらから入っても圧雪道のことが多いので、雪道対応必須。(道幅は広いです)

公共施設然とした飾り気のない館内ですが、よくメンテされています。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 脱衣所

浴場は右手男湯、左手女湯で固定制。公共保養所なのに25時まで入浴可は立派。
窓の広いゆったりとした浴室に、12人は優にいけるみかげ石づくりの豪勢な浴槽。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

石の湯口からさわれないほどの熱湯をかなりの量投入で槽内注排湯はたぶんなく、ざんざこオーバーフローのかけ流し。
カラン9、シャワー・シャンプーあり。ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 ざんざこです

翠がかった白色の透明度50~60cmほどのにごり湯ですが、青味がかったり透明度が増したり、刻々と色味が変化していくのはさすがに硫黄泉。
石膏味+たまご味+弱苦味+微アルミ味、しぶ焦げイオウ臭が明瞭でうらに僅微金気臭。石膏泉系きしきしの上にイオウ泉のスルスルが乗る湯ざわり。
あたたまり感はさほどつよくはないものの、浴後冷めない質感の高いお湯です。


【写真 上(左)】 男湯の湯口&湯色
【写真 下(右)】 女湯の湯口&湯色

このお湯の特徴はやはりイオウ成分で、総硫黄=11.3mg/kgは近くの川古や広河原(入湯済未レポ)よりはるかにつよいもの。
なお、S60.1分析ではHS^-は記載なしの硫化水素型でしたが、H10.2分析(型の記載なし)では硫化水素よりHS^-が多く、浴感からしてもHS型のような感じがしました。


【写真 上(左)】 男湯の湯色-1
【写真 下(右)】 男湯の湯色-2

ベースは名湯のほまれ高い川古温泉に近く、これにしっかりとしたイオウが乗るのですから悪かろうはずがありません。
また、純石膏泉型の硫黄泉は意外にすくないので、なかなかの貴重版かと・・・。
なお、やませみさんの情報によると、この源泉は「1975年の掘削で当初は自噴していたらしいですが、今は動力揚湯に変わっています。」(温泉みしゅらん掲示板2004/03/11)とのこと。


【写真 上(左)】 男湯の浴槽
【写真 下(右)】 泉源小屋?

キャラの立ったお湯なので日帰り開放してくれれば温泉好きの話題をさらうこと必至、宿泊客チェックイン前の数時間でも対応してくれるとありがたいのですが・・・。
(HPにも館内にも「宿泊者以外入浴不可」とあり、日帰りトライする温泉好きがけっこういるのかも・・・。かつてわたしもそのひとりでしたが・・・(笑))

含硫黄-Ca-硫酸塩温泉 25.3℃、pH=8.38、湧出量不明、成分総計=1.4g/kg
Na^+=86.8、Ca^2+=329、Fe^2+=0.10、Cl^-=28.0、HS^-=10.7、SO_4^2-=860、HCO_3^-=38.2、CO_3^2-=9.0、陽イオン計=419、陰イオン計=947、メタほう酸=8.1、遊離炭酸=0.3、硫化水素=0.6 <H10.2.10分析> (源泉名:高原千葉村温泉 千葉源泉)

含硫黄-Ca-硫酸塩温泉(硫化水素型) 25.5℃ *、pH=8.9、約91L/min動力揚湯、成分総計=1,533.12mg/kg
Na^+=87.0mg/kg (17.29mval%)、Ca^2+=355.0 (81.43)、Fe^2+=0.64、Cl^-=40.6 (5.32)、HS^-=-、SO_4^2-=920.0 (88.85)、HCO_3^-=48.8、CO_3^2-=12.0、陽イオン計=447.44 (21.86mval)、陰イオン計=1022.58 (21.61mval)、メタほう酸=10.、遊離炭酸=35.3、硫化水素=14.4 <S60.1.19分析> (源泉名:高原千葉村温泉 千葉源泉)
*):湧出口測定27.2℃/H16.10.20

<温泉利用掲示>
加水:あり 加温:常時加温 掛け流し方式 殺菌処理方式:なし

〔 2010/10/03UP (2009/01入湯) 〕


E138.53.43.720N36.44.49.910
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■ 霞温泉 「鉱泉 夢の湯」



霞温泉 「鉱泉 夢の湯」

〔営業休止中、以下は営業時のデータ〕
住 所 :茨城県水戸市北見町317-5
電 話 :029-231-0319
時 間 :13:00~22:00 / 水休
料 金 :500円

2008年12月、水戸市内にオープンし、その仮設的たたずまいとお湯のよさから温泉好きに話題をまいたお湯。
なぜか未湯がつづいていましたが、9月末をもって営業休止という情報が入り、駆け込みで入湯してきました。


【写真 上(左)】 電照サイン
【写真 下(右)】 外観

水戸市街北側の那珂川に近いところ、周辺は交通規制が多くてけっこう行きにくく、とくにR6方面から南下してくると水府橋南詰交差点は根本町(=このお湯)方向へ右折禁なので要注意。(って云っても、もう営業休止になったので意味ないか・・・(笑))
なんとなくうらぶれた感じのする立地、Pは広く、奥まって仮設浴場っぽいこぢんまりとした建物があります。


【写真 上(左)】 温泉タンク?
【写真 下(右)】 入口

左に温泉タンク?、右に仮設トイレ、中央が入口です。
扉を開けるとこぢんまりとした受付兼休憩所で左が男湯、右が女湯の入口です。
休憩所の壁一面に、『霧笛が俺を呼んでいる』のポスターや赤木圭一郎の写真。
もしかしてオーナーはかなりのトニーフリーク?


【写真 上(左)】 休憩所
【写真 下(右)】 男湯入口

脱衣所はかなり広めで、洗面台と工場用の大型扇風機。
シンプルな木棚に100円ショップで売っていそうなチープなプラ製脱衣籠が仮設ぽくって渋い。


【写真 上(左)】 洗面台&扇風機
【写真 下(右)】 脱衣所&浴室入口

浴室も仮設のわりにはしっかりしたつくりで、左手が洗い場、右手に木づくり4-5人の浴槽がひとつ。正面にベンチ。
Web情報によると壁面沿いにシイタケのほだ木が並べられていたそうですが、行ったときはありませんでした。


【写真 上(左)】 浴室
【写真 下(右)】 洗い場

木づくりのなかなか雰囲気ある浴場ですが、黄色いシートでおおわれた天井が仮設浴場であることを主張しています。
何となく廃物利用っぽい手スリが妙に存在感を放っています。


【写真 上(左)】 仮設っぽい天井
【写真 下(右)】 手スリ

カラン4、シャワーあり、シャンプーなし、ドライヤー?。
土曜17時で男湯3人~独占。

場内あちこちにいろいろな注意書きが貼られています。
「利用は1時間20分位まで」という貼紙がありましたが、この微妙な時間設定の根拠はなに・・・?(笑)


【写真 上(左)】 貼紙
【写真 下(右)】 浴槽-1

浴槽はふかめで入りごこちのいいもの。
木の湯口からほぼ適温のお湯をしずかに投入し、槽内注排湯はみあたらずたぶん全量を浴槽ふちから流しだすかけ流しでしょう。
湯口そばの浴槽フチには木枠が打たれ、注いだ源泉がすぐに溢れ出さないようになっています。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯口まわり

適温~ややぬるのお湯は緑茶色にうすにごり、うす茶の浮遊物とこまかな気泡がただよいよわめながらアワつきも・・・
重曹味+微たまご味+微苦味にやわらかな湯の香とかすかなイオウ臭&鉱物臭。
ツルすべと弱とろみを感じる入りごこちやさしいお湯で重曹泉的なあと曳き感があります。
あたたまりはさほどではないものの、お湯に勢いがあるので入りごたえがあります。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 のぼり

スペックじたいはさほどではなく、お湯じたいの資質も絶賛するほどのものではないような気もしますが(個人的には、「水戸ラドン温泉」(現「湯の宿」)のほうがクセものだと思う。)、この鮮度のよさは茨城では屈指のもの。
茨城には泉質的に面白いお湯はけっこうありますが、鮮度で勝負できるお湯はなかなかないのでこれは貴重でした。

近いうちに、この鮮度感を活かしたかたちで再開されるといいですね。

<小分析試験検査成績書>
本検水は、温泉法第2条別表に規定する溶存物質(ガス性のものを除く)及び炭酸水素ナトリウムの項により温泉に該当する可能性があります。
備考 炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)として532.8mg/L

泉温不明 *、pH=8.30、湧出量不明、蒸発残留物=2.152g/L
Na^+=753.9mg/L5.47mval%)、NH4^+=6.2、Cl^-=1007、SO_4^2-=8.5、HCO_3^-=387.0、総硫黄=0.1(3.34mval) <H18.12.6採取>
*):館内掲示の「YOMIURI ONLINE」記事によると泉温は16.5~18℃。

<温泉分析書別表>
泉質 Na-塩化物冷鉱泉(低張性-弱アルカリ性-冷鉱泉)(源泉名:不記載、別掲の「温泉の禁忌症、適応症及び入浴上の注意決定書」では「霞温泉」)

〔 脱衣所掲示 〕
この度び夢の湯は、勝手ながら9月30日をもちまして、当分の間休業致します。
ご愛顧いただきました皆々様には、心から厚く御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。
「夢の湯」店主

■ブランドグルメ
〔 紫錦梅 〕
水戸といえば梅、数ある加工品のひとつに「紫錦梅」(しきんばい)があります。
九代水戸藩主徳川斉昭公が梅園で実った梅を漬け込んで考案されたといわれます。
梅としその葉と塩を漬け込んだもので、塩の利き方(熟れ具合)がポイントとされ、荒じおなど特徴のある塩がつかわれます。
見た目も上品な藩都、水戸らしい特産品です。

〔 2010/10/03UP (2010/09入湯) 〕


E140.28.37.453N36.22.36.940
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■ 南房総(白浜)女来島温泉 「グランドホテル太陽」 〔 Pick Up温泉 〕



南房総(白浜)女来島温泉 「グランドホテル太陽」
住 所 :千葉県南房総市白浜町白浜3535-5(旧 安房郡白浜町)
電 話 :0470-38-3331
時 間 :15:00~
料 金 :1,000円
オフィシャルHP1
オフィシャルHP2
紹介ページ (@nifty)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (ぐるなびトラベル)
紹介ページ (るるぶトラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)

館山や千倉とおなじく、白浜にもかなりの数の源泉があります。
その多くは宿泊施設が独自に開発したもので、歴史は浅く温泉街も形成されていないので、南房総=温泉というイメージは薄いものでした。
市町村合併を契機に”南房総温泉郷”として売り出しているものの、一般的な知名度はさほど高くはありません。

まして日帰り入浴となると情報はとてもすくなく、日帰り施設(これもすくない)や日帰り入浴受入れに積極的な一部の宿がわずかに知られているのみです。
じつは日帰り入浴OKの宿はかなりあるのですが、多くは15時くらいからなのでよけいに湯めぐりのタイミングがむずかしくなります。
そんなわけで今回、白浜「南海荘」(伊東園グループ!)に泊まってこれらの宿にじゅうたん爆撃(笑)をかけてみました。


【写真 上(左)】 あたりの海岸
【写真 下(右)】 サイン

漁港の奥の高みにある白亜の大型ホテルで自家源泉「女来島(めらいじま)温泉」を持っています。
15時すこし前に行くとPには誘導スタッフ。
ちと敷居が高そうでしたが、日帰りしたい旨伝えると快くPを指定、フロントまで案内してくれました。
フロントの対応もなかなかで、今回調べてみるとここはサービスと料理のよさで定評がある宿なのでした。

名前からするとなんとなくB級入ったぱっとしないホテルを想像しますが、館内はやや古びてはいるもののゆったりと空間がとられメンテも効いていて居ごこちよさげ。
「古きよき温泉ホテル」(そういうものがあるとすれば・・ですが・・・)のイメージかな?


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 檜風呂

ロビーから階段でおりると浴場。
右手が総檜造り露天の「酔月」、左手が岩造り露天の「はまゆう」で男女交替制。
このときの男湯は「はまゆう」でした。
脱衣所はゆったりとしてつかい勝手のいいもの。工場用のパワフルな扇風機が稼働していて、こもりがないのも優。(ど~でもいいけど、この扇風機があるところではずれだったためしなし ^^)


【写真 上(左)】 熱湯槽
【写真 下(右)】 浜ゆうの・・・

浴場は天井がややひくいもののスペースはゆったり。
正面に檜風呂(檜づくり三角形5-6人)、左手に洗い場と熱湯槽(大理石枠水色タイル貼10人位)、右手が露天への出口です。

露天は軒下タイプながらなにげに落ち着いた雰囲気で、石造り10人位の露天がひとつ。
外側の築地塀沿いに坪庭、一角のちいさな岩の築山から水が注がれていますが、析出がでているので源泉かも?
このあたりのお湯は本格的な露天がすくないので、この露天は貴重です。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 坪庭と築山

カラン12、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜15時で独占~5人で、他の客はすべて浴衣の宿泊客。
湯なれた感じの年輩客がメインで客層は落ち着いています。


【写真 上(左)】 檜風呂の湯口
【写真 下(右)】 熱湯槽の沈殿物

檜風呂は檜の湯口からやや熱湯を投入で、底面吸湯と切欠からかなりの量の流し出し。
熱湯槽は熱湯の底面注入で底面吸湯+かなりの量のオーバーフロー。注入口のまわりにはこまかな黒い沈殿物があったので、非ろ過の源泉注入か?
露天は熱湯側面注入で、底面吸湯とかなりの量のオーバーフロー。他に注入用パイプがありますが注入なし。
露天の湯船まわりにはかなりの石灰華がでています。


【写真 上(左)】 熱湯槽の豪快なオーバーフロー
【写真 下(右)】 露天の湯口

檜風呂は色味よくわからず、湯口でよわい芒硝重曹味でほぼ無臭。
よわいツルすべととろみ。
熱湯槽はツルすべととろみがよわく、ひょっとして温泉(本泉)じゃないかも・・・。

お湯の濃度感は、露天 >> 檜風呂 > 熱湯槽で、あきらかに露天のお湯がいいです。
また、カルキはどの浴槽でもほとんど感じませんでした。


【写真 上(左)】 露天の湯色
【写真 下(右)】 露天の石灰華

露天のお湯はうすく緑がかってうす茶の浮遊物をうかべ、味不明でよわい石膏臭。
ツルすべととろみの効いたすこぶる入りごこちのいいお湯で、つよめのあたたまり。
重炭酸土類泉系のあと曳き感と硫酸塩泉的な奥行きも感じるデリケートなお湯で、ぎりぎりメタけい酸で乗っている規定泉とはとても思えない存在感。
鮮度感もそこそこあってお湯のレベルはこのエリア屈指では?

事前にお湯についていい情報がなく、ほとんど期待せずモードで突入しましたが、想定外のいいお湯にびっくり。
こういうお湯にめぐり合うのは湯めぐりの醍醐味のひとつかと・・・。

もうひと頑張りして料金3ケタにできれば、日帰り湯としてかなりのニーズをとれそうな感じもしました。
ただ、Pがすくなそうなので、その点がネックか・・・?

「やはり温泉はじっさいに入ってみないとなにもいえない」ことを痛感した一湯となりました。

規定泉(メタけい酸)(Na-HCO3・Cl・SO4型) 17.8℃、pH=8.6、33L/min動力揚水、成分総計=0.655g/kg
Na^+=167.2mg/kg (88.23mval%)、Mg^2+=6.0、Ca^2+=5.1、Cl^-=96.6 (31.40)、NO_3-=7.6、SO_4^2-=95.0 (22.85)、HCO_3^-=193.5 (36.60)、CO_3^2-=18.0、チオ硫酸イオン=0.3、陽イオン計=187.1 (8.24mval)、陰イオン計=413.6 (8.66mval)、メタけい酸=53.2、メタほう酸=0.4 <H20.2.5分析> (源泉名:不明(南房総(白浜)女来島温泉))

〔 浴場掲示 〕
女来島は、海女の島である
--- むかし 鮑採りの途中 この島に上り よもぎでメガネを洗ってもぐる準備をした ---
とは古老の云い伝えである だからめ洗島とも例えられる
今 ポンポン船で往来する海女達を横目で眺め乍ら 孤島 女来島の心境は・・・・・・
もはや偲ぶよしも無い
そんな女来島は 太陽の前に 在る
謹白 社長 飯田●●

■ブランドグルメ
〔 房州黒あわび 〕
南房の特産、アワビ。なかでもクロアワビは最高級品で、白浜町・房州ちくら・和田町の3漁協で揚がる大ぶりのものは「房州黒あわび」として千葉ブランド水産物に認定されています。
千葉のアワビ漁は古墳時代に始まるとされ、白浜など安房の各地から京に税として熨斗鮑(のしあわび)が贈られていた記録もあります。
アワビ漁には素潜り漁、見突き漁(船上から漁具で引き揚げる)などがあり、とくに白浜では海女の素潜り漁が知られています。
海女文化を今に伝えるのが「海女の大夜泳」。
本来、海で遭難した人を夜に海女が松明をかざして探したことに由来するというシリアスな説もありますが、いまでは一大観光イベントとなっています。
また、白浜の宿泊施設では、アワビの素潜り漁解禁期間(5/10~8/31)に合わせ「アワビまつり」プランが提供されています。
(千葉県、旧白浜町資料などを参考。)

〔 2010/10/03UP (2010/05入湯) 〕


E139.54.10.174N34.54.9.762
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???

YouTube脈略もなく聴いてたら、やたらなつかしい曲に行き当たったので、ジャンルを越えて5曲ほどUPしてみます。

気にいったら買ってあげてね。
※ YouTubeの試聴(クリック)は自己責任にてお願いします。

01.SHININ' YOU SHININ' DAY - Char WITH Ann Lewis (LIVE 1988)

→ 〔直リンク〕 (埋め込み無効)
■ 天才肌のギタリスト&ヴォーカル。
なんか日本人ばなれしたクルーヴじゃな。

02.二人だけ - 八神純子

■ 名古屋では有名な八神製作所オーナー家の令嬢。いまはたしかアメリカにいるはず。
改めて聴くとやたらに巧いわ・・・。

03.COPY - PLASTICS

■ 高校のときにクラスでやたらうけてたテクノポップ。
しかし'79の時点でこの歌詞とは、なんちゅう先見性じゃ!

04.ROMANCE PROMENADE - Novela

■ Japanese Progreの代表バンド。
プログレグループは、ときに美しいバラードをつくりあげるが、これもそんな1曲。

05.ふるさと - 小鳩くるみ

■ 本名鷲津名都江。4歳でデビュー、以降、NHKうたのおねえさんなどで活躍し、童謡、唱歌の第一人者となる。
『アタックNo.1』の鮎原こずえの声優としても有名。
しかし、日本の唱歌ってホントにいい曲が多い。
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