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■ 塩河原温泉 「渓山荘」 〔 Pick Up温泉 〕

 

とくに女性におすすめの群馬のすぐれ宿です。

<塩河原温泉「渓山荘」> (川場村、12:00~(時間要問合せ)、800円/1h位、0278-52-2236)
オフィシャルHP

ここは2002年にいちどレポしていますが、何度か再訪していて分析書もgetできたので再レポします。

沼田の北、川場村の中心にもほど近い一軒宿。場所はわかりにくく、県道64平川沼田線の谷地交差点を左折、「ホテルSL(ふれあいの家温泉館)」をすぎて少し走った細い路地を左に降りたつきあたり。薄根川の川沿いに広壮な敷地をもつ宿です。

外観は風格ある純和風ですが、館内はところどころに南仏風の意匠がきいており、”創作和風隠れ宿?”といった感じの落ち着いた趣。ワインカフェ、アロマテラピー、ギャラリー・・・と、女性好みのメニューが充実。別棟は愛犬と一緒に泊まれます。
館内はいわゆる”和モダン”系ですがさらに一歩踏み込んでいて、コンセプトとして謳ってはいないものの全体の雰囲気は、近年注目されている”ロハス”(Lifestyles Of Health And Sustainability = 健康や持続可能性を重視するライフスタイル)の考え方を取り入れているように思いました。スタッフの応対も感じのいいものです。
また、写真好きが集まる宿としても有名で、定期的に撮影会も行われているようです。

 

細かなところまで気配りされたシックな廊下を渡ると、奥にすばらしいできの浴場があります。
総檜造りの高い天井の湯屋に木枠石敷のシンプルな湯船(6.7人)。広い窓の外に緑が望める落ち着いた空間。 湯屋から階段をおりた庭園造りの露天(武尊石造り円形、10人弱、一部東屋付)は、そばに薄根川が流れていますが展望はききません。ここも落ち着いた佇まい。今回いったときは、夜空に風花が舞うすばらしい月見露天が楽しめました。

カラン7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。今回は連休の夕方に行ったので混雑気味でしたが、午後早くにいくと空いています。

 

内湯は、二段になった石の湯口からの投入。上段はゲキ熱加熱源泉10L/min程度の投入で竹の柄杓があり飲泉できます(湯温は変動)。下段は適温のお湯を大量投入。湯船内に排湯口はなく、湯船横、露天側の側溝への排湯。
露天は、石の隙間から間欠的な注入でオーバーフロー+底面自然流下?。お湯の鮮度は内湯に劣るものの、以前より鮮度があがってきている印象。

お湯は、無色透明(露天はやや懸濁)で茶色の湯の花がただよいます。内湯湯口は、甘いイオウ臭と微たまご味。分析書にはイオウ成分は出ていませんが、鮮度がいいのでイオウ気が残っているのかも。ただ、投入量からみて循環湯と思われる内湯下段湯口でもイオウ臭がするのは不思議。露天でもカルキ臭はなく、おだやかな温泉臭があります。
弱いヌルすべ(前より弱くなっているような気がする)と軽いとろみがあり、浴後はお肌すべすべになるお湯は、さすがに「美人の湯」と謳うだけのことはあります。 ただし、内湯はあいかわらず過加熱気味なのは残念。成分濃度のわりに妙に温まる感じは健在です。

 

しかし、アル単 27.8℃、23.0L/min、成分総計=0.16g/kgのスペック、しかも循環使用とはとても思えない上質のお湯は、かなり腕のいい湯守さんがおられるかとみました。
お湯もいいですが、館内の雰囲気を味わうだけでも訪れる価値のあるお宿です。とくに女性にはおすすめ。
なお、食材にこだわった食事はとても美味しそうですが、昼食・ディナーとも事前の予約が必要です。

アルカリ性単純温泉(Na-(CO3)型) 27.8℃、pH=9.4、23.0L/min自然湧出、成分総計=0.16g/kg、Na^+=43.4mg/kg (97.91mval%)、Fe^2+=0.03、F^-=4.56 (12.27)、Cl^-=3.41 (4.91)、SO_4^2-=7.71 (8.27)、HCO_3^-=22.6 (18.93)、CO_3^2-=32.5 (55.35)、陽イオン計=44.8 (1.93mval)、陰イオン計=71.1 (1.96mval)、メタけい酸=43.4、硫化水素=0.0 <H9.5.7分析> (源泉名:塩河原温泉 美人の湯)

<温泉利用掲示> 加水なし 加温あり 循環あり 消毒剤使用なし

〔 2006年1月23日レポ 〕

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〔 2002年7月28日レポに加筆 〕

(前段略)
浴室をのぞくとおもわず、お~っ! これがいいのです ^^)
総檜造りの高い天井の湯屋に木枠石造りのシンプルな湯船(4.5人)。広い窓の外に緑がのぞめる落ちついた空間。カラン7、シャワーあり、シャンプーなし、ドライヤーあり。 湯屋から階段をおりた庭園造りの露天(武尊石造り円形、5.6人)は、そばに薄根川が流れていますが展望はききません。ここも落ち着いた佇まい。土曜13時で独占~5人。

内湯は二段になった石の湯口からの投入。上段は源泉10L/min程度で竹の柄杓がふたつあり飲泉できます(湯温は変動)。下段は熱めのお湯50L/min程度を投入。
湯船内に排湯口はなく、湯船横の側溝への排湯です。
露天は石の隙間から間欠的に注入でオーバフローあり。お湯の鮮度は内湯の方が高い感じです。お湯は無色透明(露天は微白濁で黄土色の浮遊物少々)、内湯湯口では明瞭なイオウ臭(+石膏臭?)とたまご味。肌にまとわりつくようなかなり強いヌルすべ湯で、さすがに「美人の湯」と謳うだけのことはあります。 ただし、内湯・露天とも過加熱気味で熱すぎるのは残念! ふつうこの手の湯質は、浴後すっきりスベスベが多い(新木鉱泉や丹波山のめこい湯など)ですが、ここは強い温まり感があり、浴後はぺとぺとしっとりします。

成分を知りたいところですが、分析表なしとのこと。(手元のガイドには、アルカリ性単純温泉 27.5℃とあります)
アル単とは思えない充実の浴感をもついいお湯なので、堂々と分析表掲示をして欲しいです。1,000mg/kgに近い強アルカリでそこそこの総硫黄に、Cl^-、SO_4^-、HCO_3^-の絶妙配分+土類系含有のような気がしますがどうでしょうか。
炎暑&熱湯ということもあるのでしょうが、あの強い温まり感は何とも不思議。
宿の雰囲気も優れものなので、涼しくなったらぜひ再訪して確認したいです。しかし、いぶし銀のような一軒宿が点在する群馬の温泉は本当に奥深いものがあります。
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□ エリア別総覧 山梨-2 (東山梨・東八代)




続編です。

■ 山梨-2 (東山梨・東八代)  → 【 レポのリスト 】

御坂・一宮周辺から、石和・塩山~笛吹川上流の牧丘・三富あたりまでのエリア。
もともと大きな温泉地はなかったが近年石和温泉が発展し、春日居地区も巻き込んで県内有数の温泉観光エリアとなっている。桃やブドウなどフルーツ栽培の本場で、フルーツ刈り&温泉プラン組み放題。典型的センター系がいくつもあって観光客を集めているが、湯づかいに定評のあるお湯はすくない。
このエリアでいいお湯を楽しもうとすると、小規模な旅館の日帰りか地場の日帰り施設がメインとなる。

南部の旧増富村の「豊富村健康福祉センター」は、純度の高い強アルカリ硫酸塩泉だが湯づかいいまいち。旧中道町の「中道町立YLO会館」は甲府盆地らしいモール系だが土日祝休で入浴難易度が高い。

石和は歓楽温泉のイメージ強く温泉好きのあいだでは人気薄だが、自家源泉かけ流しの施設がけっこうあってあなどれない。硫酸塩含みの高温単純温泉がメインで、モール気は弱いものの思いがけずイオウを感じさせる源泉がある。「サンベール石和」「弘玉園」、「旅館 笛吹川」などがおすすめ。



春日居では「旅館 加茂川」が出色。自家源泉をいい湯づかいで提供する「旅館 日の出温泉」や「笛声旅館」もなかなか。


山梨市には、ぬるぬるうなぎ湯の正徳寺「初花」、展望露天の、ほったらかし温泉の二大人気施設と甲州屈指の古湯「岩下温泉旅館」がある。山梨ちどり温泉も源泉はかなりの実力派ながら湯づかいはいまひとつ生彩に欠ける。



東にとんで日川沿いの旧大和村には、やまと天目山温泉田野鉱泉がある。どちらもうすめで強アルカリ、イオウを含むツルすべ美人の湯。塩山周辺にも強アルカリのアル単がいくつかあって「笹本屋旅館」など、ぬる湯源泉槽をもつ宿もすくなくない。



旧牧丘町では「はやぶさ温泉」が甘いイオウ臭香る湯量豊かな源泉をかけ流し、飲泉もできるので人気が高い。特異な泉質で知られた奥秩父山麓、乙女高原の「金峰泉」はダム建設により移転、営業再開したが源泉槽は健在。バリバリの明礬緑礬泉を楽しめる。「花かげの湯」は期待薄げな典型的センター系ながら意外に湯づかいがいい。
甲州最奥の旧三富村もpH高めのアル単がメインだが、さりげに硫酸塩を含んでいるのであたたまりが強い。ここでは1250L/minという圧倒的湯量を誇る川浦「山県館」が「信玄公の隠し湯」としても有名だが、料金高いので未湯(泣)。
「白龍閣」の岩風呂は上毛チックな自家の高温硫酸塩泉を豪快にかけ流す名湯。カランも源泉で甘い石膏臭が立ちのぼるのはとても贅沢だ。

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■ 海ノ口温泉 「和泉館」 〔 Pick Up温泉 〕



<海ノ口温泉「和泉館」> (南牧村、時間要問合せ(原則随時のよう)、350円、0267-96-2106)
オフィシャルHP

海ノ口には、海ノ口、ウソ沢鹿の湯のお湯があります。海ノ口ではホテル湯沢館は入っていますが、ここは入りそびれ、しかも面白いお湯ということで気になっていました。

清里方面からR141で市場坂を下り、佐久海ノ口駅そばまでくると看板があるのでそこを左折、小海線の線路を渡って突き当たりを左に折れるとすぐ右手にあります。
和風と洋風がないまぜになった31室の比較的大きな湯宿で100年の歴史をもつ老舗。
玄関に日帰り入浴の案内がでていて、日帰りの受け入れに積極的なよう。ここは入浴500円だったはずですが、350円になっていました。
人気のない館内、フロントのベルをおすと、親切そうな女将?さんがでてきました。

休業に入った「ホテル湯沢館」もそうでしたが、館内は広くてゆったりとしています。
海ノ口はかつて佐久甲州街道の宿場で、交通の不便なころは商用の利用も多かったのかもしれません。往年の栄華がしのばれるような寂びた雰囲気は、どことなく西毛の八塩温泉に通じるものを感じました。



廊下を渡った奥に男女別の浴場。奥が男湯、手前が女湯。脱衣所はゆったりとして雰囲気があります。
浴場は鉄平石貼で窓の広いゆったりとしたもの。中央に円形のメイン浴槽(タイル枠石敷、大きめ、たぶん真湯のわかし湯)と右手に源泉槽(タイル枠石?敷2人)とその横にナゾ浴槽。ぬるめですがサウナもあります。
露天は石枠鉄平石敷3-4人の軒下タイプ。やや荒れ気味ながら広くて立派な庭園に面しています。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜15時で独占~2人。
浴場の裏手に薪がたくさん積まれていたので、加温は薪焚きかと思います。



メイン浴槽は、無色透明ながら湯中で指先が青白く発光するのでただの真湯ではないかも。
露天は適温。石の湯口から大量投入で底面吸湯のオーバーフローなし。きもち茶色がかった透明で、黄褐色の浮遊物が少量ただよいます。これは源泉希釈の循環らしく、浴感うすめでなんとなく疲れた感じのするお湯。
ナゾ浴槽は、底面からごく少量のぬる湯を注入、1/5ほど溜まっていたもののゲキぬる。
お湯は無色透明で温泉かどうかは?。この浴槽がなんのためにあるのかまったく不明。




これらのなんとなく釈然としない浴槽にくらべ、源泉槽は際だっています。
緑褐色のにごり湯(透明度60-70cm)に黄土色の湯の花を大量にうかべたお湯は30℃前半の絶妙なぬる湯。
竹樋の湯口から15L/minほどぬる湯(たぶん非加温源泉だと思う)を投入で、湯口脇にはしっかり柄杓がおいてあります。
オーバーフローはなく湯口下の排湯口からの排湯ですが、かけ流しだと思います。
重曹味+微塩味+弱金気だし味+微苦味+旨味に弱い炭酸味をまじえた重炭酸土類泉系の複雑な味。焦げ臭+金気臭に独特なガス臭が加わる個性的な温泉臭。
温泉臭はこのお湯の前に入った増富(津金楼)に似ていますが、このガス臭は増富にないもの。
重炭酸土類泉らしいキシキシと弱いツルすべを帯びた肌に染み入るような湯ざわりと、少量のアワつきがあります。
新鮮なお湯ならではの雑味と絶妙な入り心地を兼ね備えたすばらしいお湯で、出るに出られず1時間近くも浸かっていました (^^)




「ホテル湯沢館」は休業に入り、海ノ口温泉の個性あるお湯が楽しめるのは(たぶん)ここだけになりました。料金も安いし、源泉槽は逸品なので温泉好きにはおすすめです。

Na・Mg-炭酸水素塩・塩化物温泉 35.3℃、pH=6.86、湧出量不明、蒸発残留物=1891mg/kg、Na^+=472.0mg/kg、Mg^2+=89.5、Ca^2+=71.2、Fe^2+=1.3、Cl^-=309.0、HCO_3^-=1420.0、メタけい酸=135.2、メタほう酸=60.0、遊離炭酸=407.0、硫化水素=0.1 <H5.1.12分析> (源泉名:南佐久郡南牧村海ノ口916-2源泉)

※女将?さんとすこし話をしました。泉質のすばらしさを誉めると、泉質には自信があるらしく、とても喜ばれていました。湯沢館と同一源泉かどうかは聞きわすれましたが、同系ながらなんとなく違う源泉のような気もします。(湯沢館のほうが塩分が濃い?)
なお、湯沢館前の泉源は、湯沢館が休業し利用量が減ったためか、以前よりさらにザコザコに垂れ流しされています。




【女湯】



〔 2007年7月20日レポ 〕
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■ ふじやま温泉 「ふじやま温泉」



<ふじやま温泉「ふじやま温泉」> (山梨県富士吉田市、10:00~23:00不定休、1,500円(土休日・繁忙期・夏季2,000円)(館内着、タオルセット付)、0555-22-1126)
オフィシャルHP

2004年5月、掘削湧出した富士急ハイランドの新源泉は2005年夏にリゾートプールで利用、2006年11月28日に日帰り温泉施設「ふじやま温泉」として満を持してデビュー。高料金につき躊躇していましたが、面白い泉質なので意を決して突入(^^;)

富士急ハイランドやホテルとは別の入口とP。Pは温泉利用で無料です。
総工費約12億円の館内は広くて4層。1階がフロントと浴場(別棟)、2階が和風ダイニングとTV付リクチェア設置のリラックスルーム、3階が展望休憩室とボディケア、4階がレディースフロア(リラックスエリア、ヒーリングルーム、トリートメント)。

1階ロッカールームで館内着に着替え館内はこれで過ごします。
1階別棟の浴場は手前が男湯、奥が女湯。男女湯の構成はほぼシンメトリ。
脱衣所は意外にせまく、団体入場時にはごったがえしでは?
入って右手にかけ湯、左に洗い場、その奥に日替わり風呂(黒みかげ石造5-6人、温泉)とならんでバナジウム風呂(同7-8人、富士山の天然地下水使用)と窓側に大風呂(同25人以上、温泉)。右手には寝湯(ジャグジー×2、ジェット×3、たぶん温泉)と水風呂(たぶん井水使用、循環ながら入り心地いい、微カルキ微収斂味)。露天につづく廊下横にサウナと岩盤浴(別料金)。
100坪を越す内湯ゾーンは飛騨高山の伝統工法を駆使した梁組工法で、純木造の浴室としては日本最大だそう。高い天井、檜やケヤキなどがっしりとした柱や梁はたしかに圧巻。ただ、場内のタイルが不陸のうえに勾配がうまくとられていないので、あちこちに水たまりがあるのは不快。

露天はスパ銭の標準的な広さですが浴槽がひとつなのでわりにゆったり。石庭とデッキチェア配置のテラスあり。石枠伊豆石貼20人以上一部屋根つき露天は、温泉使用で深めで入り心地のいいもの。塀にかこまれた露天からは富士山はあまりよくみえないようです。「あれ?富士山みえないの?」「4階に露天つくればよかったのに」というお客の声。
カランセパ式16(少なすぎ)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。金曜22時で20人以下とゆったり。

内湯大風呂・露天ともに湯口から投入、底面注排湯ありの循環仕様。露天の湯口には白い石膏の析出とクリーム色の石灰華がでています。

お湯は内湯大風呂と露天で大差なくどちらも適温、濃度感は露天の方があったような気がしました。ほぼ無色透明で浮遊物なし。湯口で弱めながら重曹味と芒硝味と微苦味と微塩味と弱薬品味がまじる複雑な味。微苦味はあとに残る正苦味泉的なもの。
味からみて、すくなくとも湯口は非加水加温の源泉かと思います。
湯口はほぼ無臭で、湯面では薬品臭(内湯はわずか、露天は中程度)。よわいとろみを帯びた硬めのお湯で、キシキシベットリとする独特な湯ざわりがあります。
Mg・Ca・Na-HCO3・SO4・Cl泉(まぐねしうむかるしうむなとりうむたんさんすいそえんりゅうさんえんえんかぶつせん(笑)))というストレートフラッシュ温泉ですが、各成分が調和しているというよりはお湯のなかで喧嘩しているような荒削りな感じのするお湯。
成分構成的には吾妻の名湯、平治温泉に近くさらに濃いのですが、お湯のイメージはぜんぜんちがいます。

無色透明だし、湯ざわりも硬めなので、「これって温泉?」と思われがちなお湯ですが、意外に力感があり長湯はつらいです。浴後は肌に弾性がついてさっぱり涼やか。
河口湖あたりはこんな感じのお湯が多いですが、おおむね温泉らしい雑味に欠けるので温泉好きはやや不満かも。これに鉄や硫黄が入ったら一気に面白いお湯になるような・・・。

露天湯口は湯だめになっていて、ここの湯ざわりはかなり個性的、源泉じたいはやはりかなりの実力派かと思います。露天は加水にして、浮いた湯量を日替わり風呂かバナジウム風呂で源泉かけ流しにすれば、温泉好きも満足できる施設になるのでは?

料金は、ホテル宿泊客は無料、ハイランド利用客は300円引、ポイントカード会員(無料)になると300円引、19時以降は平日1,000円、土休日1,500円になります。(ただし割引適用は次回から)
また、ホテル内のレストランで2,000円以上食事すると500円引で入場できます。ここの中華「上海菜館」の味はいいのでこれはおすすめかも。
あと、こんな割引券もあります。(当日はこれで1,300円で入場、焼け石に水ですが・・・(笑))

施設はそこそこ充実しているので、半日でもまったり過ごせば高料金もモトをとれると思いますが、「レジャーのあとに一風呂」には高すぎでしょう。河口湖あたりの日帰り温泉の相場は週末でも800円(クーポン利用)なので、この料金設定はどうでるか?
しかも現況、お湯の面白さでは「麗峰の湯」(500円)や「天水」(クーポン800円)の源泉槽のほうが上なので、平日の集客はどうなのかな?(ポイントカードのメリットがだんだん増えてきている ^^; ) 個人的には安価な一浴コースがほしいところです。(館内着もタオルもリラックスルームもいらない)

Mg・Ca・Na-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉 26.0℃、pH=7.3、193.0L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=3.655g/kg、Na^+=376.2mg/kg (31.65mval%)、Mg^2+=220.6 (36.11)、Ca^2+=341.4 (32.97)、Fe^2+=0.00、Cl^-=530.5 (29.17)、SO_4^2-=856.1 (34.74)、HCO_3^-=1128.9 (36.07)、陽イオン計=943.7 (51.69mval)、陰イオン計=2516.5 (51.29mval)、メタけい酸=92.5、メタほう酸=42.6 <H18.10.30分析> (源泉名:ふじやま温泉)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環濾過装置:使用 消毒系薬剤:使用

〔 2007年7月11日レポ 〕
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■ 平治温泉 〔 Pick Up温泉 〕



<平治温泉>(群馬県長野原町、時間不定、200円、TELなし)

※註 このレポは2004年時点のものです。最近いってないので、いまも入浴できるかどうかはわかりません。

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何回かトライしているものの場所不明だったり閉まっていたりで入湯を果たせなかった平治温泉についに初入湯しました。ONKEN21さんとめがねさんのレポあり。
自家用のお湯に入らせていただく方式なので、場所詳細はパス。

異常に判りにくいところにあり、看板類もまったくないので、誰かに連れていって貰うか、犬のような嗅覚 (^^; がなければたぶん到達できません。
ポツンと佇むバラック小屋は一見物置か?と見紛うほど。
扉を開けると、正面に賽銭箱のような料金箱と注意書き。右手に女湯、左手に男湯。



脱衣所は玄関のすぐ横。カーテンで仕切る簡素なもので木枠式。
浴場は、木造4.5人の湯船がひとつといたってシンプル。木貼りの壁に高い天井の雰囲気あるもの。黄土色の析出物に彩られた湯船も絶妙の風情。湯口には茶碗も置いてあります。
カランなし。シャワー・シャンプー・ドライヤーなど当然なし。休日13時で独占~2人。

無造作な金属パイプの湯口から60L/minほどもザコザコ投入で、湯船まわりに引き回されている排湯溝に惜しげもなく流し出しの完璧な源泉かけ流し。
この排湯溝は屋外に延び、男女湯の排湯を合わせて吾妻川に放流されています。



やや微濁したぬるめのお湯には、酸化鉄らしき赤茶の浮遊物があり、金気味+微炭酸味?、金気臭+焦げ温泉臭。
ベースはキシキシ系ですが、潤沢なアワつきがあるのでぬるすべが明瞭です。
アワつきの量は、甲府の自噴泉群に匹敵するもので群馬では屈指でしょう。
つつみこまれるようななんとも入り心地のいいお湯で長湯仕様。

後から入ってきた地元の方と少し話しをしました。
たまに地元の人以外の人がくるが、雑誌をみてきたという人が多い。/料金を入れないで入る不埒ものがいるので困っている。/お湯は加熱しないでそのまま流している。/入浴可能時間は不定。午前中は閉まっていることもあり、夕方はけっこう混み合うので午後早い時間がいい。等々・・・。
料金を払わずに入るのは云うまでもなく犯罪です。入浴前に支払うのがマナー。
それと、なんと昭文社のマップル「軽井沢&周辺ドライブ」に”北軽別荘族のオススメスポット”(本当かいな? ^^; )として載っていました。

引湯している温泉民宿の「逢友荘」は入湯済みでここもいいお湯でしたが、やはりアワつきが多い分、平治の方が感動的なお湯になっています。

分析表の掲示はありませんが、「逢友荘」でゲットしたものがあるので記載しておきます。

平治温泉(笹の湯)
Na・Ca-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩温泉 41.4℃(AT=28.6℃)、pH=7.3、286L/min掘削自噴、成分総計=1.43g/kg、Na^+=236mg/kg (54.37mval%)、Mg^2+=45.4 (19.78)、Ca^2+=78.2 (20.67)、Fe^2+=0.69、Cl^-=239 (36.65)、SO_4^2-=286 (32.40)、HCO_3^-=344 (30.61)、陽イオン計=397 (18.9mval)、陰イオン計=870 (18.4mval)、メタけい酸=137、遊離炭酸=25.3 <H8.8.16分析>

*浴感よりも鉄分が思いのほか少ないです。

〔 2004年1月17日レポ 〕
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■ 十里木・長岳温泉 「瀬音の湯」



<十里木・長岳温泉「瀬音の湯」> (あきる野市、10:00~22:00、800円(3h)、042-595-2614)
オフィシャルHP

4/15にオープンした奥多摩エリアの新鋭日帰り施設。ONKEN21さんの速攻レポの他レポ多数。
位置的には十里木のY字路のそばですが、アクセスルートがなく、施設を谷越し右手に眺め都道を檜原方面にだいぶ走った「荷田子交差点」(看板あり)を右折、あとは看板にしたがって細い道をいくと着きます。(新道建設中なので近々アクセスは改善されると思われます) Pは土曜13時でほぼ満車、夕方にはP待ちがでるのでは?

けっこう広い敷地にコテージや農産物販売所などもあって、ロハス系のコンセプトで統一されています。雰囲気的に軽井沢の星野リゾートに通じるものを感じました。経営は第三セクターによるもので、総事業費なんと24億9千万円!。計画にあたってはいろいろ物議をかもしたようですが結局建設されたもの。



建物手前に足湯がありますが、湯口はカルキ臭がただよっていました。
本館は「瀬音の湯」と奥に和食ダイニング「川霧」(有名料理長起用で席数少なくメニューは高め)&カフェ「せせらぎ」。その奥にチェア(満席(^^;)がおいてある開放的なテラスがあります。
「瀬音の湯」は入って左手が男湯と貸切風呂(1,000円/1h)、右手が女湯。
脱衣所は施設イメージのわりにせまくてややチープ。それにくらべて浴場のできはなかなかいいです。

窓が広く天井の高い明るい浴室に内湯(黒みかげ石枠石貼30人以上)と、露天ゾーンに露天(岩組石敷7-8人)とサウナに水風呂(22℃でカルキ臭なし、こまかな白い浮遊物が舞い、入りごこちいいので井水では?)。
露天は眼下に渓流、対岸に山肌をのぞむナイスロケでベンチもあってトドになれます。ただ、瀬音よりも、対岸の都道を走る改造車の爆音が轟いてくるのが邪魔。
カラン23、シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。土曜13時で30人以上と盛況。予想に反して子供連れはすくなく、ヒーリングモード全開。

内湯は浴槽中央にあるふたつの石の湯口からたぶん加温源泉を投入。底面注排湯口はたぶん作動なく、窓側の排湯溝への上面排湯。お湯の感じからして加温かけ流しでは?
露天は、岩の湯口からの間欠投入(たぶん加温源泉)+底面注入、槽内吸湯は確認できず、谷側排湯溝への上面排湯。

内湯と露天のお湯はぜんぜん違います。
内湯は、灰白色うすにごりで、湯中に白い浮遊物。適温~やや熱めで湯口そばでは少量のアワつきもあります。湯口で弱たまご味+微苦味、しぶ焦げ+甘イオウ臭。湯面でもしぶ焦げ入ったイオウ臭がただよっているのにはびっくり。かなり強いオイリーなヌルすべとわりに硬めのしっかりとした浴感があってよくあたたまります。総計500mg/kgにも満たないアル単にしてはかなり力強いお湯でどしっときます。

かなりの鉄分を含みますがこれみよがしな金気はないので、除鉄しているか、イオウの裏にまわって力強い浴感を生みだしているのかも?
内湯のイオウ臭は強力で、秩父も含め、周辺エリアでこれだけ明瞭なイオウ臭がレギュラー浴槽で楽しめるお湯はちょっと記憶にありません。この巨大浴槽でよくぞこれだけのお湯を保てるものだと、感心しきり。(夕方までもつかな?)

露天はやや白濁し白い浮遊物。湯口そばでは細かな気泡とアワつきもありますが、かなり強めのカルキ臭で、ヌルすべも内湯より弱め。ぬるくて長湯仕様なのでだいぶなまっていて、ありがちなうすめイオウ泉の循環湯です。それでも湯口から源泉(たぶん)を投入しているのは立派ですが・・・。



雰囲気といいお湯といい、奥多摩エリアではトップクラスの施設なので、ゲキ混み必至。週末にゆっくり楽しみたいなら午前中が狙い目でしょう。

アルカリ性単純温泉(Na-Cl・(CO3)型) 27.2℃、pH=10.1、149L/min(掘削揚湯)、成分総計=450.2mg/kg、Na^+=139.4mg/kg (85.13mval%)、Fe^2+=5.3、F^-=4.0、Cl^-=132.1 (47.57)、HS^-=0.8、HCO_3^-=15.9、CO_3^2-=67.2 (28.57)、陽イオン計=158.0 (7.12mval)、陰イオン計=292.2 (7.84mval)、硫化水素=痕跡 <H16.5.17分析> (源泉名:十里木・長岳温泉)

〔 2007年7月1日レポ 〕
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