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■ 武蔵小山温泉 「清水湯」

 

武蔵小山温泉 「清水湯」
住 所 :東京都品川区小山3-9-1
電 話 :03-3781-0575
時 間 :12:00~24:00(日曜:8:00~24:00) / 月休
料 金 :450円
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (じゃらんnet)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

超ひさびさに東京のお湯です。
2008年5月に全面リニューアルオープンした人気の温泉銭湯。
東急目黒線「武蔵小山」駅から徒歩5分のところ。
Pは2h無料で13台分ありますが、あたりは人通り多く道も込み入っていて、Pが満車だと抜き差しならぬ状況に陥りそうなので鉄道利用がベターかと。
山の手と下町が入り混じって活気ある、いかにも旧目蒲線らしい街並みで、商店と住宅が混在するエリアに想定外にスタイリッシュな外観をみせています。
エントランスはフロント形式で、銭湯というよりプチスパ銭といった感じ。

さほど広くはないものの(とはいえ銭湯としてはゆったり)、館内はあかるく快適。
フロント前のロビーは和風の前庭を配し、開け放たれた窓から風が心地よく通っていました。
ただ、人気施設ゆえ、お客が多いのはいたしかたないところか。

2階は無料休憩所、岩盤浴(女性専用、料金別途)、サウナ(料金別途)、に銭湯お約束のコインランドリーと設備充実。
この日の男湯は左手で、男女交替あるかは不明です。

なお、2010年に浴槽のナノバブル化が図られていますが、これは2008年10月の入湯レポなので、現況とはちがいがあるかと思います。

浴場は内湯ゾーンにみかげ石造10人ほどの温泉機能浴槽と手前に水風呂。
木目調の高い天井にところどころ瓦屋根などの造作がほどこされ、雰囲気があります。
カラン18、シャワー・ドライヤーあり、シャンプーなし。
土曜17時で浴場内40人ほどの盛況。
洗い場は多いときは7割ほどもタオルやお風呂セットが置きっぱなしにされ、空いているカランをさがすのに苦労しました。
土曜の夕方というタイミングもあってか子ども連れが多く、銭湯というよりスパ銭的客層。

温泉機能浴槽は黒湯でみかげ石の湯口からの投入+ジェット投入。混んでいてほとんど入らず詳細不明。

水風呂はおそらく黒湯源泉で、17℃ほどのびしっと冷たいもの。
石の湯口からの投入とかなりの量の底面注入。別に源泉カラン(常閉)がありますが、底面注入は湯口や源泉カランより冷たい感じがしたので後者を加温しているかも。(泉温は16.6℃)

露天ゾーンはスパ銭などにくらべると小ぶりながら、段差を利用した立体的なつくり。
竹の植え込みやデッキチェア(×3)などもおかれ、空いていれば和めそう。
手前内湯側に黒湯露天(石+鉄平石造4-5人、ジェット付)、階段をのぼったおくに黄金の湯露天(伊豆石?造5-6人)の2槽があります。

黒湯露天は三波石風湯口からの適温湯投入+ジェット、黄金の湯露天は赤茶に変色した石樋の湯口から熱湯を量を変じて投入し、側面排湯と槽内のパイプ加温があります。
いずれも混んでいたので排湯の詳細不明ですが、湯づかいはかなりよかったような記憶。

さて、お湯です。
ここは以前からある黒湯系の自家源泉と2007年に掘削した新自家源泉「黄金の湯」のふたつの源泉をもっています。
上段露天で「黄金の湯」をつかい、その他の浴槽で「黒湯源泉」をつかっています。

【 黒湯源泉 】
透明度20cmほどの黒湯で、蒲田あたりの漆黒黒湯にくらべるとさほど黒くはありません。重曹味+微甘味に黒湯特有の貝化石的な臭い。黒湯お約束のツルすべは中程度。鮮度感は水風呂がベストだったかと思います。

【 黄金の湯源泉 】
透明度20cmほどのきもち緑がかった茶色のにごり湯。
強塩味によわい金気だし味とわずかな苦味をともないます。アブラ臭+金気貝汁臭+αの複雑な湯の香。
化石海水系と思われ、市川の「法典の湯」板橋の「さやの湯処」に似ている感じか。
土類系のぎしぎしがつよく濃度感もしっかりありますが、あたたまりはさほどつよくありません。
とはいえさすがに高張泉。浴後は他の黒湯銭湯にくらべどしりときます。

黒湯も黄金の湯も単体でみるとさほど抜きんでたものではないかも・・・。
ただ、黒湯と化石海水という南関東を代表する泉質を同時に楽しめる施設はきわめて貴重で充分に楽しめます。とくに黄金の湯と黒湯水風呂の冷温交互浴は麻薬的な快感が・・・(笑)
連打して入ると重曹と食塩が肌のうえでケンカしているような感じになり、これはかなり面白いです。

設備充実で2つの源泉が楽しめしかも料金は銭湯価格の450円。
これは温泉好きならずとも通い必至か・・・。

スタッフは親切でフレンドリー。Webをみても懇切丁寧でやる気に満ちている感じ。
周辺住民を基盤に根強い固定客をつかんでいそうな好施設です。

〔 源泉名:清水湯 〕(=黒湯源泉) <H6.11.24分析>
規定泉(重炭酸そうだ)(Na-HCO3型) 16.6℃、pH=8.23、83.5L/min掘削揚湯、成分総計=0.853g/kg
Na^+=218.4mg/kg (92.77mval%)、Fe^2+=0.7
Cl^-=23.2 (6.58)、HCO_3^-=524.7 (87.04)、CO_3^2-=18.0
陽イオン計=238.7 (10.24mval)、陰イオン計=566.5 (9.88mval)、メタけい酸=44.9、メタほう酸=3.3

〔 源泉名:黄金の湯? 分析書画像不鮮明につき詳細不明 〕(=新源泉) <H19.4.24分析>
Na-塩化物強塩温泉 38.6*℃、pH=7.8、260L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=18.66g/kg
Na^+=6500mg/kg (91.71mval%)、NH4^+=92.7、Mg^2+=82.4、Ca^2+=168.3、Fe^2+=1.6
Cl^-=10510* (236.4*)、Br^-=56.5*、I^-=24.3、HCO_3^-=854.2 (4.50)
陽イオン計=7046 (308.3mval)、陰イオン計=11450 (311.4mval)、メタけい酸=105.7、メタほう酸=10.0、遊離炭酸=49.7
*は画像不鮮明につき、データ誤記の可能性があります。

<温泉利用掲示(公式Webより)>
黄金の湯露天:100パーセント源泉かけ流し

〔 2013/2/20UP (2008/10入湯) 〕


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■ 国立温泉 「国立温泉 湯楽の里」

 

国立温泉 「国立温泉 湯楽の里」
住 所 :東京都国立市谷保3143-1(「フレスポ国立南」内)
電 話 :042-580-1726
時 間 :9:00~25:00 / 原則無休
料 金 :800円(土日祝 900円/会員割引不明)
オフィシャルHP

超ひさびさに(笑)、本当の「新設の温泉」レポいきます。
11/21オープン予定の新施設が11/18(金)と11/19(土)にお試し入浴を開催するもので、初日の18日に入ってきました。(めずらしく速い・・・ ^^ )

多摩川の左岸にあった大規模な公益施設跡地(約25,000㎡)を「民間資金活用型事業者提案(プロポーザル)方式」というひじょ~にお役所的な事業スキームで開発し、「フレスポ国立南」の名のもとにスーパー&ホームセンター「スーパーバリュー」と「湯楽の里」が出店しています。

ちなみにここではど~でもいいことですが、ディスカウント系スーパー&ホームセンターが一体となった平屋型店舗(厳密にいうとレジが共通のもの)は「スーパーセンター(SuC)」と呼ばれ、いま、もっとも競争力の高い小売業態のひとつで、広い敷地が必要なのでこのような大規模な物件はうってつけかな?
SC(ショッピングセンター)内のスパ銭はいまいち施設のなかに埋没しがちですが、ここは、相方がSuC(?)なので区分けが明確で、しっかりと存在を主張しています。

 
【写真 上(左)】 「スーパーバリュー」
【写真 下(右)】 外観

場所はR20が多摩川を渡る石田大橋西側の多摩川沿い。「石田大橋北」立体の側道から西に入ってすぐです。
JR南武線「矢川」駅からも歩ける距離では?

 
【写真 上(左)】 1階Pからの入口
【写真 下(右)】 2階Pから

1階にPをとったピロティ型。Pは1階と2階にあり、2階の方が停めやすく、直アクセスのデッキがかかっているので雨天でなければ2階の方がいいかも・・・。

 
【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 案内サイン

全体に質感の高い外観で、このあたりは民度の高そうな国立市の指導(?)が入ったのかも・・・。
館内はゆったりとしていて、いわゆるふつうの和風スパ銭よりアップスケール。
このあたりは、高級路線を狙った飯能の「喜楽里」のイメージ入っているかも。

 
【写真 上(左)】 和シックな外観
【写真 下(右)】 エントランス

食事処、癒し処、アカスリ&ボディエステなどに、TV付リラクチェアを含む53席のお休み処は立派。
廊下のおくに浴場、この日は右手が女湯、左が男湯(逆かも?)で交替制かは不明。
脱衣所はまあまあ広く、洗面所&ドライヤーが区分けされているのでつかい勝手がいいです。

内湯ゾーン左手はセパ型洗い場。仕切が浅く、となりの客のシャワーがときおり飛んでくるのが難か・・・。
木目調の天井は高いですが、スペースじたいはさほど広くなく、窓も広くはないので、開放感はあまりありません。
内湯ゾーンには手前から塩サウナ、高温サウナ、水風呂、高濃度炭酸泉(10人程)、白湯浴槽(6-7人)で、内湯ゾーンに温泉槽はありません。

扉の外に露天。2階にあるので展望はよく、富士山の眺望が楽しめるそうです。
夜はすこし離れて走る中央高速のライトがきれい。

左から時計まわりにジェットバス×4、温泉浴槽「下の湯」、源泉かけ流し浴槽「上の湯」とややおくまって寝ころび湯×8。
屋根は、「上の湯」と寝ころび湯にかかっています。
左手おく側に水琴窟やデッキチェアもおかれています。

カランセパ型洗い場23、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
当日は近隣住民対象のお試し入浴で、足元商圏はそんなにいないし、平日夜だし、たいして混んでないだろ~なという甘い見込みは見事に外され、20時すぎで80人以上もいる大盛況。
ただ、21時すぎるとしだいに空いてきて後半(お試し入浴は22時まで)はゆったり入れました。
スパ銭がすくないエリアのためか湯なれていない感じの客層。(シャワーをよこにつかったり、水風呂が異様に空いているのですぐわかる・・・(笑))

水風呂&白湯はおそらく井水と思われ、とろみあり。カルキもつよくなく、なかなかいいです。
高濃度炭酸泉もなかなか強烈でよろし。(ただし、ゲキ混みでしたが・・・)
露天ゾーンのジェットバスと寝ころび湯はたぶん真湯。

さて、注目の温泉浴槽です。
「上の湯」は、みかげ石の湯口から熱湯(たぶん源泉)を大量投入。槽内注排湯不明で、外側排湯溝への流し出し。
ここはお湯の鮮度感からみてもかけ流しでしょう。
「下の湯」は、みかげ石の湯口は止まっていて、底面注入、槽内排湯不明で外側排湯溝への流し出し。
ここは「ろ過循環あり」との掲示があります。

「上の湯」のお湯はやや熱め、色不明でうすいにごりと気泡の浮遊があります。
明瞭な重曹塩味+僅微苦味。石油臭と焼けタイヤ臭のうらにポマード的鉱物臭が潜む個性的な湯の香があります。
つよめのとろみとよわいアワつきによるヌルも感じます。
浴後はお肌つるつるになりますが、わずかにアブラ系のお湯で感じるパサつきもあったかな?

かなり迫力のあるお湯で、迫りくるあたたまり感は等張泉かと思われるほど。
個人的には「上の湯」と水風呂の交互浴がすこぶる快感でした。

「下の湯」のお湯はほぼ適温で、「上の湯」に準じる浴感ですが、どうしても入り劣りしてしまうのはいたしかたないところか。
でも、循環槽としてはかなりのできで、「上の湯」ほど凶暴でないので、湯なれない人はこちらの方が入りやすいのでは?。

お湯は予想以上のもので、とくに石油臭のつよさは関東平野部の温泉では屈指のものかと思います。
また、つよいとろみは関東平野部ではめずらしい高濃度のメタホウ酸(229.6mg/kg!)と石油成分(?)によるものでは・・・?

このようにお湯は文句なしですが、個人的に残念だったのは浴槽構成、とくに露天の温泉槽。
「上の湯」は鉄平石造りで8-9人、「下の湯」は同10人強とけっして広くはないうえに、金属パイプの仕切り乱立で空間にゆとりがありません。
手前が腰掛け湯風になっていて、外側は長方形に掘り込まれていて座湯風。

腰掛けを避けて手前に入っても浴槽は浅めで、目の前の座湯部分に人が入っていると足をのばすことができません。
ほてる泉質なので、ふつうの浴槽にすればそこそこ回転するはずなのに、腰掛け湯風にしてしまうと、かならずそこでまったりを決め込む客がでるので回転がいちじるしく落ちます。(この日もけっこういた。)
虎の子の温泉槽がもったいないような・・・。

「上の湯」「下の湯」の入口は共通1ヶ所で、3段の階段をのぼり、しかも間口が狭いので出入りの客でごったがえしています。
「こんな感じの浴槽、どこかでみたな?」と思ったら、「喜楽里」の露天でした。
ひょっとして設計陣がおなじなのでは??

みょ~に衒った感じの浴槽で、個人的には水風呂の浴槽(伊豆石風タイル、たっぷりふかめで入りごこちよい)をここにもおいてもらえれば、源泉本来のよさをもっとおちついて楽しめるように思いました。

また、施設規模にくらべて浴場が小ぶりに過ぎるような感じも・・・
内湯の白湯槽など、真湯の循環なんだからもうすこし広くしてもバチはあたらないような・・・。
さらに欲をいうと湧出量724L/minもあるので内湯にも温泉槽がほしいところですが、東京都は汲み上げ・排湯制限が厳しいそうなのでむずかしいのかな。

お湯じたいは「昭島温泉 湯楽の里」よりぜんぜん上かと思いますが、そんなこんなで浴場構成は昭島のほうがしっくりくるかな。
それでもスパ銭稀少のエリアだし、集客力高そうなお店のよこだし、料金もそれなりにリーズナブルなので大繁盛必至の施設かと思います。

〔 源泉名:国立温泉 湯楽の里 〕
Na-塩化物泉 48.5℃、pH=7.95、724L/min(1,800m掘削)、成分総計=4.393g/kg
Na^+=1407mg/kg (94.93mval%)、Ca^2+=43.2、Fe^2+=2.0、Cl^-=2070 (86.03)、Br^-=7.1、I^-=1.7、HCO_3^-=557.6 (13.67)、CO_3^2-=4.5、陽イオン計=1474 (64.47?mval)、陰イオン計=2643 (67.87mval)、メタけい酸=35.0、メタほう酸=229.6、遊離炭酸=11.7 <H23.6.8分析>

<温泉利用掲示>
〔上の湯〕
 加水:なし 加温:冬期のみあり 循環:なし 消毒処理:なし
〔下の湯〕
 加水:あり 加温:あり(通年) 循環:湯口より随時源泉補給し、ろ過循環 塩素系薬剤使用:あり

〔 2011/11/19UP (2011/11/18入湯) 〕


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【 BGM 】
Because... feat. 中村舞子 LGYankees

中村舞子・・・、やっぱりただものじゃない。
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■ 西新井大師の湯 「THE SPA 西新井」



西新井大師の湯 「THE SPA 西新井」
住 所 :東京都足立区西新井栄町1-17-10 セントラルウェルネスタウン 3F
電 話 :03-5888-1526
時 間 :10:00~23:00 / 第1金休
料 金 :1,000円(土日祝 1,200円、17時~ 500円)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

※ 館内写真はありません。こちらをご覧ください。

東武伊勢崎線「西新井」駅から徒歩3分の好立地に2008年2月1日オープンした自家源泉施設。
全国にスポーツクラブを展開するセントラルスポーツ(株)のスポーツクラブ併設の温泉温浴施設を外来開放するもので、「THE SPA 成城」(入湯済未レポ)も同列経営です。

全体に綺麗で上質感のある施設。Pは112台、施設利用者は2時間まで無料になります。
「セントラルウェルネスクラブ西新井」の中、4Fにあります。

男湯は寝ころび湯、ジェットバス、塩サウナ、女湯は、つぼ湯、シルキーバス、スチームミストサウナとアイテムが異なり、HPによると、毎月5,10,15,20,25,30の6日は、男女の入れ替えをするようです。
訪れたときはデフォルトの男湯でした。


【写真 上(左)】 アースカラーな外観
【写真 下(右)】 集合サイン

スポーツクラブのお湯なので、雰囲気は洋風SPA的で和風スパ銭風ではありません。
脱衣所も縦型ロッカーが並んでスポーツ施設風。


【写真 上(左)】 建物エントランス
【写真 下(右)】 施設エントランス

内湯は天井ひくめでやや圧迫感がありますが、全体に機能的につくられています。
とくに洗い場はゆったりとしたセパレート型×21でつかい勝手よし。
シャンプー・ドライヤーあり。
平日20時で10~25人とそこそこの入り。でも、スパ銭よりは空いています。

内湯ゾーンに内湯(黒みかげ石枠タイル貼15人以上)、機能浴槽4連(真湯)、黄土サウナに水風呂。
水風呂は冷たくカルキ+土臭。よわいとろみのあるきもちのいい水で井水かも?

露天ゾーンに、露天(黒みかげ石枠タイル貼10人強)と寝ころび湯×4。
ゆったりとしたつくりですが、建物壁面に囲まれているので開放感はさしてありません。

内湯は石の湯口からは投入なく、側面注入、底面吸湯、オーバーフローなしの循環仕様。
露天も同様ですが、1回だけ湯口から数十秒ほど投入がありました。

温泉使用は内湯、露天と寝ころび湯です。
内湯と露天では、最初露天のほうが濃度感も温泉臭もありましたが、途中で逆転し、出るときには内湯のほうがぜんぜんよくなっていました。(露天が途中で急にうすくなった。)
露天は2ヶ所の注入口からアワがでているときは加水がきつく、でていないときは濃度が上がるような感じがしましたが確証はありません。
また、露天の浴槽まわりは茶褐色に変色しているところもあるので、非除鉄源泉を入れるときもあるのかも・・・?

お湯は内湯・露天とも適温。
内湯はバスクリン色で浮遊物なし。露天は色味不明。
強塩味+弱苦味でアンモニア臭+タール臭。
土類泉系のぎしぎした湯ざわりで、浴後は湯切れよいもののきもちペトペト感もあります。
露天湯口そばではアワつきがありますが、これは注入時の撹拌によるものかと。

湯口のお湯の濃度感は変化しますが、濃いときはほとんど加水なしかと思います。
もともと源泉じたいが強烈なので、ろ過しても、循環しても源泉本来の力が残っている感じかな。

かけ流し槽がないのは残念ですが、全体にきれいだし、お湯の素性もわるくないのでそこそこ満足できる施設だと思います。

〔 源泉名:大師の湯 〕
Na-塩化物強塩温泉 45.5℃、pH=7.2、460L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=31.02g/kg
Na^+=9855mg/kg (81.36mval%)、NH4^+=35.6、Mg^2+=503.8、Ca^2+=1022 (9.68)、Fe^2+=5.9、Cl^-=19050 (99.21)、Br^-=79.5、I^-=20.7、HCO_3^-=189.2、陽イオン計=11560 (526.9mval)、陰イオン計=19340 (591.6mval)、メタけい酸=77.2、メタほう酸=35.5、遊離炭酸=10.1 <H19.4.10分析>

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

〔 チラシより 〕
「THE SPA 西新井(大師の湯)では、ここ西新井の地に湧き出た天然温泉を使用しています。地下1,500mから湧き出た天然温泉は、同じナトリウム-塩化物強塩温泉の中でも「ナトリウムイオン(9855ミリグラム)」・「カリウムイオン(134.0ミリグラム)」・「塩素イオン(19050ミリグラム)」・「硫酸イオン(0.3ミリグラム)の成分が多く含まれ、非常に塩分濃度の高い温泉なんですよ!」
--------------------------------------
確かに、「非常に塩分濃度の高い温泉」です。
カリウムイオンと硫酸イオンの量はたいしたことないですが・・・ (^^)

〔 2011/11/04UP (2008/10入湯) 〕


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■ 奥多摩鶴の湯温泉 「馬頭館」 〔 Pick Up温泉 〕



奥多摩鶴の湯温泉 「馬頭館」
住 所 :東京都西多摩郡奥多摩町川野73
電 話 :0428-86-2151
時 間 :11:30~16:00(要事前確認) / 不定休
料 金 :1,000円(タオル・茶菓付)
オフィシャルHP
紹介ページ (ぽかなび.jp)

奥多摩の鶴の湯温泉は、南北朝時代の延文年間(1356~61)以来650年の歴史をもち、江戸時代には武州多摩原村温泉と呼ばれ、小河内ダムの完成により奥多摩湖の湖底に沈むまで、湯治場として栄えてきたといいます。
「その昔、弓矢で射られて傷ついた一羽の鶴が、崖から湧出する温泉に身を浸して傷を癒し、元気に飛び去ったのを見て初めてその効験を知り、人々が浴する様になり「鶴の湯」と呼ばれるようになった」と伝えられています。

長らく湖底に沈んだ”幻の温泉”と云われてきましたが、平成3年、水没した「シカの湯、ムシの湯、ツルの湯」の3源泉を合流し、湖底からポンプで汲み上げて「鶴の湯温泉」として復活。奥多摩湖畔の旅館や販売所にタンクローリーで配湯されています。


【写真 上(左)】 鶴の湯温泉源泉
【写真 下(右)】 源泉の注ぎ口

源泉はR411青梅街道「鶴の湯トンネル」の西側にあり、タンクローリー用の給湯施設の他に、観光客用に源泉が流されています。
ぬるめでヌルすべ感があり、しっかりとした甘いイオウ臭とたまご味のする存在感のある源泉です。
   
鶴の湯温泉を使用している宿はいくつかありますが、ネット情報でよさそうだったここにしました。
R411青梅街道、奥多摩湖に架かる峰谷橋を渡ってすぐを右折し急な坂道を登ってすぐ。
コンクリ造箱形の建物ながら、玄関まわりは重厚な造りで雰囲気があります。


【写真 上(左)】 湖畔からの遠望
【写真 下(右)】 帳場前

浴場は玄関を上がらずに裏手にまわったところ。
檜風呂(檜造1-2人)と大風呂(タイル貼3-4人)が別棟でありハダカ移動不可。
どちらかの入浴で、両方チェックしましたが湯面からイオウの気配が感じられた大風呂にしました。
空いているときはグループ単位で貸し切りができるようです。


【写真 上(左)】 別棟の湯小屋
【写真 下(右)】 檜風呂

奥多摩湖と湖を渡るドラム缶橋(浮橋)を見下ろす小さいながらもあかるい浴室に、味のあるタイル浴槽がひとつ。
赤茶に色づいた石の湯口から熱湯を投入で他に側面注入、側面吸湯ありでオーバーフローなしの循環仕様。
これはローリーなのでいたしかたないところ。


【写真 上(左)】 奥多摩湖の眺め
【写真 下(右)】 ドラム缶橋

カラン4、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜14時で独占貸切。
カランはぬる湯に調整するとほこほことした味になるので、一部温泉使用かも・・・。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 浴槽

かすかに白濁したお湯には少量ながら白い湯の花がただよい、よわいヌルすべのあるやわらかなお湯。
湯口でかすかなタマゴ味?。甘いイオウ臭がうっすらと湯面でも香ってびっくり。
湯口ではイオウ臭は感じられなかったので、注入湯が源泉かもしれません。
熱湯のせいもありますが、えらくあたたまるお湯です。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯色&湯口

成分の薄い源泉のローリー&循環湯とは思えない満足度の高いお湯で、よほどお宿の湯づかいがうまいのでしょうか。
奥多摩というと、どうも薄い源泉のバリ循ゲキ混み湯を連想してしまい、なかなか足が向かないのですが、予想を上まわるいいお湯でした。

単純硫黄温泉(Na-(CO3)・HCO3型) 30.2℃、pH=9.68、370L/min掘削揚湯、成分総計=0.341mg/kg
Na^+=87.5mg/kg (98.76mval%)、F^-=2.4、Cl^-=11.0 (8.07)、HS^-=4.6、HCO_3^-=64.7 (27.60)、CO_3^2-=52.2 (45.31)、陽イオン計=88.8 (3.85mval)、陰イオン計=156.5 (3.84mval)、メタけい酸=96.0、硫化水素=---- <H3.7.1分析>

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 奥多摩手造り味噌 〕
「手造り工房 四季の家」(奥多摩総合開発)でつくられる本格手造り味噌。
国産の大粒大豆を100%使用し、昔ながらの方法でていねいに仕込み、一年間じっくりと熟成させた天然醸造の手造り味噌で、通販でお取り寄せもできます。
(「手造り工房 四季の家」HPなどを参考。)

〔 2011/08/10内容補強のうえUP (2004/09/19レポ (2004/04入湯)) 〕


E139.1.5.360N35.46.29.370
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■ 蛇の湯温泉 「たから荘」 〔 Pick Up温泉 〕



蛇の湯温泉 「たから荘」
住 所 :東京都西多摩郡檜原村2465
電 話 :042-598-6001
時 間 :10:00~18:00(事前確認がベター) / 不定休
料 金 :1,000円
オフィシャルHP
紹介ページ (温泉名人((社)日本温泉協会)/日本の秘湯)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (ぽかなびjp.)

東京都で島嶼を除いて唯一の村、檜原村にある自家源泉の湯宿で日帰り対応するもの。
「その昔傷ついた大蛇が川原に湧く湯で傷をいやした」と言い伝えられる古湯で、「日本秘湯を守る会」の会員宿。


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 入口のサイン

「屋根と明かり窓の配置がかぶとの形に似ていることから、『かぶと造り』の名がついた。」という独特なかたちの屋根をもつ母屋は、「4階建ての2~4階部分はかつて養蚕に使用され」ていたとのこと。(asahi.com TRAVELより)


【写真 上(左)】 かぶと造り
【写真 下(右)】 都道から

都道沿いのPに車を停めて、雰囲気のあるアプローチを辿っていきます。


【写真 上(左)】 アプローチ
【写真 下(右)】 玄関

館内も古農家風で趣のあるもの。
ヒーリングモードあふれています。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 帳場前


【写真 上(左)】 飲食処
【写真 下(右)】 休憩所?

浴場は帳場おくの階段をくだったところで左が男湯、右が女湯です。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 脱衣所

脱衣所は広くはないものの小ざっぱり、窓の下は秋川の渓流。
浴場は二面採光ですが、左手は林、前面は秋川の渓谷に覆い被さるような山肌で、ほどよく暗めで落ちつきのある雰囲気。


【写真 上(左)】 浴室
【写真 下(右)】 秋川の渓流

秋川の流れは澄み切って、とても東京都とは思えません。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口

黒石枠伊豆石敷4-5人の内湯ひとつとシンプルな構成で、白い硫黄系の湯の花のでた木の湯口からややぬる~ぬるめのお湯の投入+熱湯側面注入で側面吸湯+よわいオーバーフロー。
源泉はおそらく非加温or弱加温の源泉で、半循環の湯づかいかと思います。

カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
連休13時で2人~独占。

ほぼ適温のお湯は、ごくうすく翠白がかって浮遊物はほとんどなく、湯中の指先がわずかに青白く発光しています。
よわい重曹たまご味に甘イオウ臭が湯面でもほのかに香ります。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 湯色&湯口

明瞭なヌルすべを感じるすこぶる入りごこちのいいお湯で、なにかクセになるようなフックも秘めています。
総イオウ13.3mg/kgの本格派硫黄泉、湯づかいも悪くなく、イオウ気は奥多摩でも屈指だと思います。


【写真 上(左)】 山ウド
【写真 下(右)】 蛇の湯温泉祭って何?

1,000円はちと高いような気もしますが、pH=10.5の強アルカリ泉は貴重なものだし、癒し系のロケもすぐれものなので、温泉好きは攻めてみてもいいかも。

〔 源泉名:蛇の湯温泉 〕
(アルカリ性)単純硫黄冷鉱泉(Na-(HSiO3)・(CO3)型) 10.6℃、pH=10.5、湧出量測定不能(自然湧出)、成分総計=0.160g/kg
Na^+=48.7mg/kg (94.22mval%)、Cl^-=6.1、OH^-=5.4、HS^-=12.8、チオ硫酸イオン=0.5、SO_4^2-=11.3 (9.64)、HCO_3^-=6.5、CO_3^2-=15.7 (20.88)、HSiO_3^-=48.3 (25.30)、陽イオン計=50.6 (2.25mval)、陰イオン計=109.3 (2.49mval)、硫化水素=<0.1 <H20.2.1分析>

<試験成績表(写)/S43.2.15>
〔 種類:数馬温泉 蛇の湯 1種 〕
10.4℃、pH=9.6、2.9L/min、蒸発残留物(TSM)=165.8mg/kg

■ブランドグルメ
〔 檜原村のじゃがいも 〕
急峻な山地で占められる檜原村では、急傾斜地でも育つじゃがいもが広く生産されています。
とくに栗のような甘味があるとされる人気品種「インカのめざめ」の品質には定評があるようです。
檜原村産じゃがいもから醸造されるじゃがいも焼酎『HINOHARA』もあります。

〔 2011/06/27UP (2011/05入湯) 〕


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■ 昭島温泉 「昭島温泉 湯楽の里」



昭島温泉 「昭島温泉 湯楽の里」
住 所 :東京都昭島市美堀町3-14-10
電 話 :042-500-2615
時 間 :9:00~25:00 / 原則無休
料 金 :780円(土日祝 880円、会員各100円引)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

2011/02/02に新規掘削の自家源泉を導入した温泉スパ銭。ONKEN21さんの速攻レポあり。
五日市街道「熊川武蔵野」交差点を南下、西武拝島線の踏切を渡ってすぐの右手、玉川上水沿いの緑濃く雰囲気のいい一角です。
なお、R16と五日市街道の交差点周辺は渋滞の名所なので、とくに夕方はここをパスするのがポイントかと。
Pは広いもののかなりの混雑、ウワサどおりの人気施設のようです。
入会金100円は、HPにある申込書を持参すると無料になります。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 サイン
※ 館内の写真はありません。

館内には食事処、仮眠所、アカスリ・エステ、カットサロン、岩盤浴「楽蒸洞」(2階)など、スパ銭ご用達アイテム群。
浴場はフロント右手のおくまったところ。左が男湯、右手が女湯の固定制のよう。
脱衣所は広くなくごったがえし。

内湯ゾーンは入って時計まわりに高温サウナ、ミスト塩サウナ、水風呂、座湯、機能浴槽群、絹ノ湯(シルク風呂)、トルマリン水晶&電気風呂で、おそらく全槽真湯。
内湯ゾーンは天井高くてこもりなく、外の林も眺められてなかなかいいです。

露天は林に囲まれたゆったりとしたもの。スパ銭系でここまで雰囲気があるのは深谷の「花湯の森」をのぞいて記憶にありません。
ただ、その分、内湯を出てから浴槽にたどり着くまで距離があるので、冬場など寒いかも・・・。
手前から時計まわりに「うたた寝の湯」(寝湯)、寝湯(半身浴槽×4人)、下の湯&上の湯(各9~10人、石枠鉄平石敷)、壷湯(陶製1人×3)。
寝湯は「うたた寝の湯」と称されて、赤外線を放射するといわれる岩手遠野町産の花こう斑岩が敷き詰められています。そのせいかどうかわかりませんが、寝ごこちよく人気です。

「上の湯」「下の湯」以外はおそらく真湯かと思います。
真湯系浴槽は露天で強消毒、内湯で中消毒。絹ノ湯のみは消毒がよわく、シルク風呂にはめずらしいアワつきもあって気に入りました。

カラン26、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
連休19時で常時50人以上とけっこうな盛況。

湧出量243L/minもあって温泉使用は露天2槽だけとは腑に落ちませんが、東京都は汲み上げ制限があってこうなる旨の掲示がありました。
掲示によると「上の湯」はかけ流し、「下の湯」は循環ろ過で、ともに非加水で加温・塩素消毒あり。

「下の湯」は、岩間から側面注入でたぶん槽内排湯、オーバーフローなしの循環仕様。
やや熱めのお湯は無色透明で味不明、つよい消毒臭で強消毒湯特有の締めつけるような湯ざわり。
非希釈とのことですが、わたしには真湯浴槽とのちがいはわかりませんでした。(個人的には絹ノ湯のほうがぜんぜんいい。)

「上の湯」は、赤茶に盛大に色づいた石組みの湯口からやや熱~熱湯の源泉を大量投入ですが、ときおり2分ほど投入が止まります。
湯温調整のためなら、もうすこし湯量を絞って常時投入するか加温温度を調整すればいいはずですが、あえて止めているのは、お客の回転を促すためのテクニカルな仕掛けかも・・・(笑)

壁側の上面排湯口から排湯。
槽内吸湯は見当たらず、かなりの上面排湯からしてもかけ流しでしょう。
ただ、湯口から遠い入口側に排湯はなく(側面注湯はあったかも?)、湯口から注がれた源泉の多くはもったいなくも、壁側の排湯口へ直行気味。
でもって、お湯の回転の悪い入口側の間口が広く、しかも混み合うのでお湯はかなりとなまり気味。

排湯ルート上、排湯口を壁側に設けざるを得なかったのでしょうが、この湯づかいは残念。
また、最近の湯楽の里は円形浴槽に仕切りを入れて半月状に区切る「上の湯」「下の湯」方式としていますが、これはどうなのかな?
「上の湯」がかけ流し槽、「下の湯」が循環槽となりますが、これ見よがしにとなりあっているので、当然お客は「上の湯」に集中します。
この日はそうでもなかったですが、Web情報によると「上の湯」はイモ洗い多発のよう・・・。

かけ流し人気炸裂の近頃では、かけ流し槽はむしろひっそりと配置した方が客数を絞れ、結果として湯質も保てるような気がしますが。
また、さらに欲をいえば、37.8℃の泉温を活かして、非加温槽(たとえばいまの寝湯のあたりに)がほしいところですが、やはり汲み上げ制限でムリか・・・。

「上の湯」のお湯はほぼ適温、うすく茶色がかって浮遊物はほとんどなし。
湯口でよわい重曹味+わずかな金気だし味+微苦味。弱金気貝汁+弱天然ガス臭で消毒はほとんど感じられませんが、味臭に見た目ほどのインパクトはないかな。
アルカリ泉らしい明瞭なヌルすべがありますが、うらで金気や土類が効いているためかpH=9.0ほどのヌルすべは感じられませんでした。
でも、さすがに高pHの重曹泉系、浴後はお肌ツルツルになる美人の湯です。

お湯のイメージは志木の「おふろの王様」を薄めてpHを高めた感じかな?
ただ、上に書いたようにお湯がなまり気味なのと、なにかいまいちお湯がこなれていないような硬めの浴感で、個人的にはさしてインパクトは感じませんでした。
お湯の個性からすると花小金井の「おふろの王様」や小平の「テルメ小川」のほうが上のような気がするので、すぐれものの露天の雰囲気でどれだけ広域から客を呼べるかが集客のポイントか?。
ただ、このあたりはスパ銭の競合関係がよわいところなので、足元の商圏だけで経営は成り立つとは思います。

〔 源泉名:昭島温泉 湯楽の里 〕
アルカリ性単純温泉(Na-HCO3型) 37.8℃、pH=9.0、243L/min(1,800m掘削揚湯)、成分総計=911.9mg/kg
Na^+=246.9mg/kg (97.36mval%)、Ca^2+=1.4、Fe^2+=0.8、F^-=2.3、Cl^-=47.4 (12.**)、HCO_3^-=527.2 (78.31)、CO_3^2-=27.7、陽イオン計=253.5 (11.0*mval)、陰イオン計=604.9 (11.03mval)、メタほう酸=25.4 <H22.5.27分析>

<温泉利用掲示>
加水:なし(上の湯・下の湯) 加温:あり(上の湯・下の湯) 循環ろ過装置使用:あり(下の湯)/かけ流し(上の湯) 塩素系薬剤使用:あり(上の湯・下の湯)

〔 掲示類より 〕
昭島温泉湯楽の里は、平成22年5月に地下1,800mから湧出しました。
この温泉の泉質は、単純温泉の中でもpH8.5以上をクリアした「アルカリ性単純温泉」に分類され、湯に包まれるような柔らかな肌ざわりに、湯上りのすべすべとした感覚が特徴的。
別名「美人の湯」と称されるほど美肌効果に優れており、下呂温泉(岐阜)や鹿教湯温泉(長野)をはじめ、各地の温泉郷でも多くみられる泉質です。

下呂はともかく、鹿教湯とは湯質がちがうような気がするが・・・ (^^)

■ブランドグルメ
〔 拝島の渡し 〕
大正三年創業の老舗「元木屋」の銘菓で、小豆餡とかぼちゃ餡を包んだ和風折りパイ。
徳川時代からの交通の要衝、「拝島の渡し」にちなんだものだそうです。

〔 2011/05/07UP (2011/05入湯) 〕


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■ ひので三ツ沢つるつる温泉 「生涯青春の湯 つるつる温泉」 〔 Pick Up温泉 〕



<ひので三ツ沢つるつる温泉 「生涯青春の湯 つるつる温泉」>
(東京都日の出町大久野4718、10:00~19:00、火休、800円/3h、042-597-1126)
オフィシャルHP
紹介ページ (ぽかなび)
紹介ページ (BIGLOBE旅行)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

東京、西多摩にある日の出町は、市町村合併の嵐を乗り越え、いまだに町制を施行している貴重な町です。
わりに地味な町ですが、初日の出のご来迎で有名な日の出山などの手軽なハイキングエリアや、梅、桜、ツツジ、シャガ、フジ、花菖蒲、ひまわりなどの花の里として知られています。
また、昭和58年11月、中曽根総理(当時)の「日の出山荘」で『日米首脳会談』(いわゆる「ロンヤス会談」)が行われたことで一躍知名度を上げました。
日の出山荘 日米首脳会談 記念館ロンヤス会談祈念碑があることからも、この会談のインパクトが偲ばれます。(「ロンヤスまんじゅう」というのまである(^^;))

ここは1996年オープンの町営の日帰り施設で、混雑で有名なので敬遠していましたが、近くまで行ったときに入浴を果たしました。
日の出山の山麓、平井川支流三ツ沢沿いにあります。
北側にひと山越えれば青梅街道ですが、道がないので、五日市、福生方面からのアプローチになります。

増設を重ねたようなPのつくりが施設の人気ぶりを物語っています。
沢沿いの高台にウッディ&ストーンな建物、館内も木の質感高く、メンテもばっちりで好感。
108畳の大広間があるので収容力もありそう。
このときは、突然行くことになったので、正規料金800円で入りましたが、いろいろな割チケ(100~200円引)が出回っています。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 ロビー

浴場は、和風の「美人の湯」と洋風の「生涯青春の湯」の男女日替り交替制。この日の男湯は「生涯青春の湯」でした。

内湯はやや暗めながら落ちついたもので、天井が高くこもりもありません。
内湯ゾーンにに石づくり20人以上の大ぶりな内湯とサウナ、水風呂。
水風呂は水道水ながら水質がいい感じで入りごこちよし。
露天ゾーンに屋根付きFRPの3人位の浴槽とやたらに小さいFRPの変形露天があります。

カラン14、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
カランは内湯に近いところにあるので、シャワーを横につかうと浴客にかかります。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 露天

内湯のお湯は、ほぼ適温でわずかに懸濁し白い浮遊物が浮かびます。
おそれていたほどのカルキはなく、よわいながらヌル(ツル)すべもあって、予想よりまともなお湯でした。

露天のお湯は強カルキの硬い浴感で、ほとんど入りませんでした。
露天はロケがいいのに、なぜにFRP?。
ちいさな浴槽2つつくるなら、タイルか木造の大きめの露天つくったほうがよかったような・・・。それに、この強カルキはなんぼなんでもやりすぎでは?

ただ、立地的に泉質や湯づかいをシビアに求めてくる客はあまりいないと思う(^^)ので、ハイキングや観光の汗を流せる格好の施設として、存在価値は十分あるのだと思います。

「Welcome to Dada World」さんの記事によると、この源泉(生涯青春の湯 ひので三ツ沢つるつる温泉)は、平成6年4月の分析によると
27.4℃、pH9.64、104L/min、総計=0.135g/kgの重曹型のアルカリ性単純温泉とのことですが、分析書は館内掲示もフロントにもありませんでした。
その理由については、いろいろと経緯がありそうですが、ここでは触れません。

〔 館内掲示 〕
温泉名 生涯青春の湯 ひので三ツ沢つるつる温泉
泉質  アルカリ性単純温泉(低張性、アルカリ性、低温泉)
つるつる温泉は源泉のみを使用しており、水道水、井戸水等は一切加えておりません。
なお入浴に適した温度に保つために加温し、温泉資源の保護と衛生管理のため、循環ろ過装置を使用し、塩素系薬剤を使用、オゾン殺菌を行っております。

■ブランドグルメ
〔 日の出町梅ワイン 〕
大久野地域の特産である梅を100%つかった地ワインで、つるつる温泉でも販売されています。

〔 2010/07/04UP (2007/06入湯) 〕


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■ 松乃温泉 「水香園」 〔 Pick Up温泉 〕



<松乃温泉 「水香園」>
(東京都西多摩郡奥多摩町川井、10:30~19:30(要問合せ)、水休、1,000円、0428-85-2221)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

奥多摩の自家源泉をもつ宿のひとつ。
場所は、R411青梅街道で、JR青梅線「川井」駅をすぎてすこし行った左手の私道(看板あり)をななめ左におりたところ。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 帳場まわり

国道からちょっと下っただけなのに、あたりはおちついた一軒宿の趣。
母屋で受付し、左手別棟の浴場棟へ向かいます。


【写真 上(左)】 浴場棟全景
【写真 下(右)】 浴場棟

すこぶる雰囲気のある”大人の隠れ家”的な宿で、いい空気が流れている感じ。
浴場棟もシックで手前が男湯、奥が女湯。
脱衣所も広くはないもののこれまたおちついた雰囲気がただよっています。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 女湯

浴室は5-6人の内湯ひとつとシンプル。
菊花石のような風趣のある石造りの浴槽で、たっぷりふかめで入りごこちがいいです。
浴槽の傍らには、源泉カランがあって冷たい源泉が大量にでます。
カラン3?、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜11時で独占~2人とゆったり入れました。
浴室からは奥多摩の渓谷が見下ろせ、東京都とは思えない風景が広がります。


【写真 上(左)】 浴場からのながめ
【写真 下(右)】 男湯

ほぼ適温のお湯はわずかに懸濁し、こまかな気泡と白いイオウ系の湯の花が少量ただよっています。
若干の硫酸塩成分を含んでいるのか、湯中の指先がよわいながら青白く発光しています。
浴槽のお湯は味不明、わずかに甘イオウ臭?がただよい、カルキはまったく感じません。
循環だとは思いますが、思いのほかお湯のコンディションがよくてびっくり。
かなり強いヌル(ツル)すべがあって、やわらかくやさしい浴感のお湯です。


【写真 上(左)】 男湯の浴槽
【写真 下(右)】 男湯浴槽の湯口

それにも増していいのが源泉カランです。
かなり冷たい源泉は豊潤な甘イオウ臭を帯び、たまご味+重曹味。
強いヌルすべにとろみをともなう湯ざわりは、しっかりとした硫黄重曹泉のイメージ。


【写真 上(左)】 源泉カラン
【写真 下(右)】 源泉

お湯的には秩父の”たまご水”系に近いものがありますが、硫酸塩が効いているためか浴感に奥行きがあり、強めのアルカリ性泉ながら肌がパサつくこともなく、浴後しっとりとおちつきます。

奥多摩のお湯は「うすい、循環、高くて混む」のイメージがあって、温泉好きにはあまり人気がないですが、さりげにこのような名宿もあるので、食わず嫌いはもったいないかも・・・。

HPによると「三〇〇〇余坪の庭園に離れを散りばめた純和風の割烹 」とのこと。
ちとネットであたってみたところ、さすが”割烹”と謳うだけあって、料理は相当のものがありそうです。
ここは食事付き入浴のメニューも充実しているので、じっくり料理&温泉を楽しむのも一興かもしれません。

なお、”松乃温泉”の由来は「『夢の中で松の木の下に仙人が現れてここを掘れ』というご託宣があって掘り当てた温泉(アルカリ鉱泉)」とのことです。(HPより)

単純硫黄冷鉱泉(Na-(CO3)・HCO3型) 14.9℃、pH=10.10、5.3L/min自然湧出、成分総計=0.293g/kg、Na^+=81.7mg/kg (96.21mval%)、Fe^2+=1.1、F^-=1.7、Cl^-=9.6 (5.66)、HS^-=2.1、SO_4^2-=7.4、HCO_3^-=87.5 (29.98)、CO_3^2-=69.5 (48.43)、チオ硫酸イオン=2.8、メタけい酸イオン=23.1、陽イオン計=84.9 (3.69mval)、陰イオン計=208.4 (4.37mval) <S58.10.21分析> (源泉名:松乃温泉)

<温泉利用掲示> 加水:記載なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

■ブランドグルメ
〔 奥多摩わさび 〕
奥多摩では、江戸時代より冷涼な気候と多摩川水系の渓流を利用してワサビが栽培され、静岡、島根に次ぐ産地であった時期もありました。
現在では奥多摩町、檜原村を中心とした7ha程度のワサビ田で栽培されています。
秋に播種し、2年目に収穫され旬は4~12月とされます。
なお、加工品であるわさび漬けも東京都労働局により認証基準が設けられブランド化されています。(「東京農業WEBサイト」などを参考)

〔 2009/12/23UP (2008/12入湯) 〕


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■ 王様温泉(花小金井の湯) 「おふろの王様 花小金井店」



<王様温泉(花小金井の湯)「おふろの王様 花小金井店」>
(東京都小平市花小金井南町3-9-10、年中無休、9:00~24:00、800円(土日休1,000円)(会員各50円引)、042-452-2603)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

※ 館内撮影禁止のため館内の写真はありません。

昨年11/28オープンの温泉スパ銭。大野あやさんのレポ(12/27)あり。
鈴木街道沿いにありますが、この道は東京方面から入ると逆側一方通行区間があり、Pに右折inもできないようなので、小金井街道「鈴木町交差点」経由のアプローチが無難。電車だと西武新宿線「花小金井」駅より徒歩13分。


【写真 上(左)】 立体P
【写真 下(右)】 玄関

絵に描いたような典型的和風スパ銭。
日曜夕方に突入したので、Pは数台待ちでした。
料金が高いためか、新型施設なためか、志木店よりも質感の高い仕上がりになっています。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 案内看板

あまり広くない脱衣所はごったがえし。素材のせいか、床の水切れが悪くて不快。
脱衣所から露天が見渡せる志木店と同様のつくり。

内湯はこぢんまりとしてオーバーキャパ気味。
手前から不感温泉(みかげ石枠石タイル貼6-7人、不感温度、ジャグジー付、温泉)、温泉あつ湯(同4-5人、42℃)と水風呂(冷たい、強カルキ臭)の3槽がならび、奥にサウナと機能浴槽(真湯)があります。
座湯も5ありますが、なんとなく背もたれの角度がへん。

カラン28(内セパ式8)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜夕方につき、浴場全体でお子さま混じりで常時100人ほどもいる修羅場的大混雑。

露天もさして広くなく、岩風呂(石枠一部岩組鉄平石貼15人以上)とつながって寝湯×3、その上段に源泉「王様の湯」(同4-5人)。
他に壺湯(陶製1人×3、温泉、超人気で入れず詳細不明)、絹の湯(真湯、強カルキ臭)、寝ころび湯(深め×3、浅め×6の計9、温泉)、珊瑚蒸風呂と多彩ですが、名物の高濃度炭酸泉はありません。

内湯不感温泉は石の湯口+ジャグジー注入、温泉あつ湯は石の湯口+底面注入。
ともにオーバーフローはなし。(大混雑につき槽内排湯不明)
岩風呂は岩の湯口2ケ所からの投入+熱湯底面注入、軽いオーバーフローと槽内排湯?。湯口のうち左のやつは「王様の湯」からの落とし込みです。

「王様の湯」は岩の湯口から投入で、上面排湯口からの排湯(下段「岩風呂」への流し出し)+かなりの量のオーバーフロー。

内湯は透明度60cmほどの緑茶色うすにごり、味不明、弱モール臭+弱アンモニア臭+薬品臭。なまり気味のお湯はさして面白いものではありません。

露天は「王様の湯」と岩風呂でお湯のニュアンスがちがいます。
「王様の湯」は色不明(たぶん緑茶系)のささにごりで、湯口まわりは白くアワ立っています。塩味重曹味+金気だし味で成分濃度なりの味は出ていると思います。
湯口では金気貝汁臭+メタンガス臭+弱い化学系(?)モール臭+微アンモニア臭。湯面では、化学系(?)モール臭+アンモニア臭で金気は感じられず。
湯口で明瞭な金気が出ているのに、湯面ではにごりもうすく、金気が感じられないのは不思議。この化学系(?)モール臭は市原 「江戸遊」市川 「法典の湯」に近いもの。明瞭なツルすべと湯口そばではアワつきによるぬるぬるがあります。

岩風呂は、「王様の湯」よりにごりが強く透明度30cmほど。湯口そばでは白いアワ立ち。
湯面は有機肥料臭+弱い化学系(?)モール臭+微アンモニア臭+薬品臭。
「王様の湯」よりなまった感じがするのに、なぜかツルすべは強くアワつきも多いです(このオイリーなツルすべは関東近県でも屈指だと思う)。
なお、右手の湯口はときおり大量投入し、このときは「王様の湯」の湯口に近いコンディションになるので、間欠的に源泉投入があるのかも・・・?

かなりの濃度感とあたたまりのある力強いお湯で適度に湯づかれします。
温まるわりに冷めが早く、浴後重曹泉系のすっきりとしたすべすべ感が出るのでどちらかというと夏向きのお湯かもしれません。

ゲキ混みと高濃度炭酸泉がないのが難ですが、露天のお湯はかなりのツルすべ湯なので、平日空いているときなど、ツルすべ湯好きには納得の一湯になるのでは。

〔 2007年2月19日レポ 〕

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平日の夜に行ってみました。
平日21時というのに50人以上もいる大盛況。ここらへんは競合施設がすくないので、どうしても需要が集中するのでしょう。

お湯のイメージが前回と若干変わっていました。

<内湯系>
●「温泉あつ湯」
薬品臭がして濃度感もうすくいまいち。

●「不感温泉」
いくぶん薬品臭がよわく有機肥料臭もして、「温泉あつ湯」よりお湯がよい。

<露天系>
●「絹の湯」
上質な入浴剤が入っていて、香りよくヒノキ玉も浮いていてなかなか。2回も入ってしもた(笑)

●「壺湯」
浴槽によってお湯がちがうが、全体にしっかりとした浴感があってアワつきもあり悪くない。というか東京周辺では屈指の壺湯かも・・・。
湯口からの少量投入+底面注入でオーバーフロー。アンモニア臭よりも有機肥料臭が卓越。

●「岩風呂」
アンモニア臭が強い。どっしりとした浴感があるツルすべ湯で潤沢なアワつきもあって悪くない。
前回感じられた有機肥料臭や弱い化学系(?)モール臭や薬品臭はほとんど感じられず、「アンモニア臭一本勝負」といった感じか・・・。

●「王様の湯」
湯口まわりは白いアワ立ちは前回よりすくない。
アワつきはあるが、前回と同様「岩風呂」よりよわい。ツルすべはしっかり。
塩味重曹味+金気だし味で、成分濃度なりの味は出ている。
湯口で金気貝汁臭+微アンモニア臭。湯面では上質なアンモニア臭。
前回感じられたメタンガス臭や弱い化学系(?)モール臭はほとんど感じられず。
前回と同様、湯口で明瞭な金気。
「岩風呂」よりも湯面のアンモニア臭に深みがあるのは、たぶん金気貝汁臭が混じっているからだと思う。

全体に前回よりもクセもの度がよわまって、ふつうのアンモニア系黒湯に落ち着いてきているような感じ。
それでも、大量の浴客を受け入れても破綻しない鮮度と、明瞭なツルすべをキープしているのは立派。
やたら混むのは難ですが、やはり西東京エリア屈指の佳湯だと思います。

〔2009年10月14日レポおよび画像・地図補強 (2009年10月入湯)〕

Na-塩化物温泉 42.8℃、pH=7.9、255L/min(約1,500m掘削揚湯)、成分総計=4781mg/kg、Na^+=1663mg/kg (95.80mval%)、Fe^2+=0.8、Cl^-=2219 (62.59)、Br^-=11.8、I^-=6.8、HS^-=0.02、HCO_3^-=737.5 (16.14)、陽イオン計=1747 (75.52mval)、陰イオン計=2977 (74.93mval)、メタほう酸=16.0 <H18.5.12分析> (源泉名:王様温泉 花小金井の湯)

<温泉利用掲示>
(源泉「王様の湯」(男女))
 加水:なし 加温:あり 循環濾過:なし 消毒:なし

(岩風呂、寝湯、寝ころび湯、壺湯、源泉あつ湯、不感温泉(男女))
 加水:あり 加温:あり 循環濾過:あり 消毒:塩素系薬剤使用

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■ 青梅鮎美の湯 「かんぽの宿 青梅」

 

<青梅鮎美の湯「かんぽの宿 青梅」> (青梅市、昼11:00~16:00/夜18:00~21:00、昼:1,000円/夜:500円、0428-23-1171)
オフィシャルHP

青梅にあるかんぽの宿で、平成16年3月18日から自家源泉「青梅鮎美の湯」を導入、日帰り入浴も積極的に受け入れています。
料金1,000はきびしいので、500円の夜間料金になる18時に突入してみました。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(左)】 のぼり 

浴場は7階。大浴室と小浴室がありますが小浴室は真湯です。
オフシーズンなのでガラガラかと思いきや、意外に宿泊客がいて、さらに夜間料金を狙った日帰り客も繰り出してくるので意外に盛況。浴室内は常時10人以上もいたでしょうか。
高台立地の7階なので展望はすこぶるいいですが、天井はひくくややこもり気味なのは残念。
あと、大規模公共宿泊施設なのにサウナはおろか、露天もないのはちと寂しい気がします。
カラン11、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(左)】 浴槽 

浴槽はメイン浴槽(黒みかげ石枠タイル敷12人以上)とジェット浴槽(同6-7人)のふたつ。
メイン浴槽は側面注入で槽内吸湯のオーバーフローなし。
ジェット浴槽で、強力ジェットが絶好調に荒れ狂っているのには閉口。

ジェット浴槽は、石の湯口からかんぽの宿お得意の間欠投入。数分間にいちど数十秒の投入で、最初は冷たく(非加温源泉と思われる)最後は熱湯になって止まります。
お湯は、メイン浴槽とジェット浴槽でちがいます。
メイン浴槽は無色透明でカルキ臭。お湯の感じからして、真湯か大量希釈では?。

ジェット浴槽はほぼ適温、うすく茶色がかった透明で浮遊物なし。湯口(冷たいとき)では、強いヌルすべ湯でときおり感じられる特有の甘味があります。湯口で泥臭、湯面で泥臭+弱いカルキ臭、かなり明瞭なヌルすべと強めの温まりがあります。濃度感はさして感じられませんが、源泉スペックからみてもこの程度で、おそらく加水はほとんどないと思います。
泉質は河辺の「梅の湯」に似ていて、硫黄成分はむしろこちらのほうが多いですが、イオウ気は感じられませんでした。

正直ほとんど期待せずに行きましたが、予想以上に温泉らしい浴感は感じられました。
ただ、これで1,000円はやはり高い。近くに「梅の湯」ができたこともあり、昼間の集客は相当きびしいのでは?

「梅の湯」がかなり混雑しているので、昼間料金の値下げとともに、うっとうしいジェット稼働と間欠投入が改善されれば、集客力はかなりアップするのでは?。

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・(CO3)型) 26.5℃、pH=9.5、43.6L/min、成分総計=513.5mg/kg、Na^+=143.2mg/kg (80.25mval%)、Al^3+=7.1、Fe^2+=4.0、F^-=14.9、Cl^-=6.0 (7.24)、HS^-=0.2、SO_4^2-=9.2、HCO_3^-=171.5 (37.19)、CO_3^2-=72.0 (31.68)、BO_2^-=50.4、陽イオン計=165.3 (7.76mval)、陰イオン計=325.1 (7.57mval)、硫化水素=0.00 <H14.8.9分析> (源泉名:青梅鮎美の湯)

<温泉利用掲示> 加水:なし(湯はり時のみ) 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり、塩素系薬剤使用:あり

〔 2008年2月3日レポ 〕
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■ 河辺温泉 「梅の湯」



<河辺温泉「梅の湯」> (青梅市、10:00~11:30、840円(21:00~ 525円)、0428-20-1026)
オフィシャルHP

昨年2007年12月18日にオープンした駅前型温泉施設で、桃猫。さんONKEN21さんのレポあり。
JR青梅線「河辺駅」前、「河辺タウンビルB」の5.6階。車だと、となりの「河辺TOKYU」の5~8階のPにとめ、5階の連絡通路からアクセスします(Pは入浴で4h無料)。青梅線というとかなり郊外に感じますが、周辺はマンション建ち並ぶベッドタウンです。

  
【写真 上(左)】 連絡通路
【写真 下(右)】 連絡通路からの河辺駅

ビルインタイプのわりにはしっかりと和風調に仕上げられた館内。5階には受付、食材にこだわった食事処、ボディケア、ゲルマ温浴など。
浴室は6階。内湯ゾーンに主浴槽(黒みかげ石枠石タイル貼6-7人+半身浴3人、温泉)、機能浴槽とサウナ、ミストサウナ、水風呂(井水、19℃、弱カルキ臭ながら入りごこちいいもの)。
内湯は窓が広く明るいですが、仕切が多く開放感はさしてありません。
カランセパ式28、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜14時で常時40人以上と予想外の盛況。

露天は和風庭園に浴槽がゆったりと配置され、開放感があってビルインとは思えない出来。立ち上がれば奥多摩の山なみも眺められます。
ひのき湯(檜&鉄平石枠鉄平石貼3人、温泉)、岩風呂、井桁湯、寝ころび湯という構成。

温泉槽は内湯主浴槽と露天ひのき湯の2槽、ほかは井水使用の強カルキ湯なので、温泉2槽のみレポします。

露天ひのき湯は、檜の湯口から加温源泉を投入でたぶん槽内注排湯はなく、全量をオーバーフローの加温かけ流し。
ほぼ適温のお湯は灰色にささにごり、白と灰と硫化鉄らしき黒い湯の花が舞っています。湯中にはこまかな気泡もあり、少量ながらアワつきもありました。
重曹味+微苦味+微たまご味。石油系アブラ臭に裏で甘イオウ臭がきいている感じ。このアブラ臭は、河口湖の「天水」と同系かと思いますが、「天水」よりは弱いです。
明瞭なヌルすべととろみを帯びたすこぶる入りごこちのいいお湯ですが、長湯するとけっこう疲れます。この強いヌルすべは高pHとCO_3^2-=90.1によるものと思われますが、BO_2^-=28.6も効いているかもしれません。
分析書にイオウ分は出ていませんが、たしかにイオウの気配があります。また、異常にあとを曳く独特の浴感があります。
鉄分や硫酸塩を比較的多く含み、奥多摩によくある微イオウ含みの高pH単純温泉と明礬緑礬泉をミックスしたようなお湯に思えますが、どうでしょうか・・・。
イメージ的には静岡の「カブラヲ温泉」にかぶるものもありました。

内湯主浴槽は石の湯口から投入+底面注入で底面吸湯+よわいオーバーフロー。湯口はお湯の感じからみて加温源泉かと思います。
ほぼ適温のお湯は灰色うすにごりでわずかに黒い湯の花がうかびます。
湯口の味は露天ひのき湯とほぼ同じですが、アブラ臭は感じられませんでした。
湯面のお湯はしぶいイオウの残留臭?+弱い薬品臭。
とろみは弱いものの、露天ひのき湯に匹敵するヌルすべがあって、循環ながらなかなか入りごたえがあります。

他の浴槽は強カルキの真湯なので、温泉好きはどうしてもこの温泉2槽に集中することになります。とくに露天ひのき湯はちいさい上に人気があるので、ほとんど満杯状態。女湯ではなんと常時5人のスシ詰め状態だったそうです。

奥多摩地区屈指の個性的なお湯が楽しめる施設ですが、混雑が最大のネックかな?
露天ひのき湯を堪能するには平日か、休日AMを狙うのが賢いかもしれません。

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・(CO3)型) 28.3℃、pH=9.4、70L/min、成分総計=0.68g/kg、Na^+=182mg/kg (84.51mval%)、Fe^2+=10.0、Al^3+=3.75、F^-=9.5、Cl^-=4.5 (1.39)、HS^-=記載なし、SO_4^2-=12.6、HCO_3^-=281 (50.53)、CO_3^2-=90.1 (31.89)、BO_2^-=28.6、NO_3^-=2.5、陽イオン計=209 (9.36mval)、陰イオン計=429 (9.12mval)、硫化水素=0.00 <H18.9.11分析> (源泉名:河辺温泉)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環:主浴槽/あり、檜風呂/源泉かけ流し 消毒処理:主浴槽/あり、檜風呂/なし

〔 2008年1月22日レポ 〕
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■ 稲城天然温泉 「季乃彩」



<稲城天然温泉「季乃彩」(ときのいろどり)> (稲城市、9:00~25:00、700円(平日)、900円(土日祝)、042-370-2614)
オフィシャルHP

多摩ニュータウンの北側に2007/11/26にオープンした新顔温泉スパ銭。週末はゲキ混みしそうなので平日夜にいってみました。
電車だと、南武線「南多摩」駅から徒歩約5分。稲城市中央図書館の真向かいにあります。
和風の建物は、坂を利用した複雑なファサード。立体P198台を装備した最新仕様です。


【写真 上(左)】 案内看板
【写真 下(右)】 エントランス

館内は広めでゆったり。浴場は2F、手前が女湯、奥が男湯。別に岩盤浴場(別料金500円)もあります。
脱衣所もわりにゆったり。内湯ゾーンは入って左手にサウナ、水風呂、草蒸風呂。右手に爽楽の湯(機能浴槽、井水循環)、炭酸泉(井水循環)、温泉主浴(黒みかげ石枠タイル貼15人以上/温泉非加水循環)、寝湯×3(井水循環/気泡で白濁)。中央にカラン30(内セパ式24)と多彩。


【写真 上(左)】 エントランスの銘板
【写真 下(右)】 浴場入口

露天に檜風呂(檜枠鉄平石貼6-7人/温泉加水循環)、ねころび湯(×3/温泉非加水かけ流し)、奥にメインのくつろぎ湯(石枠鉄平石貼15人以上/温泉加水循環)ととなりあって岩風呂(石枠鉄平石貼7-8人/温泉非加水かけ流し)。その横に石釜風呂×3(石製1人/温泉加水かけ流し)とこちらも多彩。露天はけっこう開放感がありますが混んだらどうかな?

かけ流し槽以外の温泉槽は、湯口のほかに底面注入と(たぶん)底面吸湯あり。
岩風呂は、石の湯口からの投入+熱湯底面注入で槽内排湯みあたらず、排湯口からの上面排湯。
石釜風呂は、竹樋の湯口から投入+熱湯底面注入でオーバーフロー。

くつろぎ湯は、うすい紅茶色透明。強烈なカルキ攻撃に見舞われ早々に退散。
檜風呂は、うすい紅茶色透明で弱い薬品臭、弱ヌルすべのなんとなく釈然としないお湯。
石釜風呂は、鮮度感あるものの浴感うすめで、加水が強い感じ。これも弱ヌルすべ。
内湯温泉主浴は、かなり濃いめの紅茶色で、色味は全浴槽で一番濃いもの。濃度感にとろみもあって、ヌルすべも全浴槽でいちばん。

非加水かけ流し岩風呂は、うす紅茶色透明で湯中に細かな気泡。弱重曹味+微塩味があるもののスペックほどではないような・・・。モール+アンモニア臭でそこそこの鮮度感はあります。ヌルすべは温泉主浴より弱く、とろみもさして感じられませんでした。

お湯のイメージはアンモニア入った黒湯で、房総や京浜地区によくあるものだと思います。

意外によかったのが水風呂と炭酸泉。
水風呂はうすく緑がかって、きしるような肌ざわりと弱いとろみで井水使用かと思います。
この井水はたぶんカランでもつかっていて、弱重曹味+微収斂味+微苦味の個性的な味がします。
炭酸泉はかなり強烈。炭酸濃度優に1,000mg/kgは越えていると思われるお湯につかると、強い炭酸収斂感と潤沢なアワにつつまれます。
正直、この炭酸泉がいちばん気に入って、源泉岩風呂よりこっちの方にながくいました ^^)

源泉の資質じたいにはさして個性はないものの、湯づかいもまあまあいいし、施設内容も充実しているので、行って損はないのでは。
ただ、日帰り温泉稀少エリアなので混雑必至、平日か週末AMを狙うのが正解かと思います。

Na-炭酸水素塩・塩化物温泉 41.4℃、pH=8.1、355L/min(1,700m掘削揚湯)、成分総計=2019mg/kg、Na^+=552.1mg/kg (94.24mval%)、Fe^2+=1.3、Cl^-=462.8 (48.74)、Br^-=1.4、HS^-=0.05、HCO_3^-=834.4 (51.06)、陽イオン計=596.6 (25.48mval)、陰イオン計=1300 (26.78mval)、メタけい酸=101.4、メタほう酸=20.4、硫化水素=痕跡 <H19.5.11分析>
(源泉名:稲城天然温泉)

<温泉利用掲示>
加温:全浴槽あり 加水:檜風呂・石釜風呂 循環・消毒:温泉主浴・くつろぎ湯・檜風呂

〔 2008年1月15日レポ 〕
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■ 十里木・長岳温泉 「瀬音の湯」



<十里木・長岳温泉「瀬音の湯」> (あきる野市、10:00~22:00、800円(3h)、042-595-2614)
オフィシャルHP

4/15にオープンした奥多摩エリアの新鋭日帰り施設。ONKEN21さんの速攻レポの他レポ多数。
位置的には十里木のY字路のそばですが、アクセスルートがなく、施設を谷越し右手に眺め都道を檜原方面にだいぶ走った「荷田子交差点」(看板あり)を右折、あとは看板にしたがって細い道をいくと着きます。(新道建設中なので近々アクセスは改善されると思われます) Pは土曜13時でほぼ満車、夕方にはP待ちがでるのでは?

けっこう広い敷地にコテージや農産物販売所などもあって、ロハス系のコンセプトで統一されています。雰囲気的に軽井沢の星野リゾートに通じるものを感じました。経営は第三セクターによるもので、総事業費なんと24億9千万円!。計画にあたってはいろいろ物議をかもしたようですが結局建設されたもの。



建物手前に足湯がありますが、湯口はカルキ臭がただよっていました。
本館は「瀬音の湯」と奥に和食ダイニング「川霧」(有名料理長起用で席数少なくメニューは高め)&カフェ「せせらぎ」。その奥にチェア(満席(^^;)がおいてある開放的なテラスがあります。
「瀬音の湯」は入って左手が男湯と貸切風呂(1,000円/1h)、右手が女湯。
脱衣所は施設イメージのわりにせまくてややチープ。それにくらべて浴場のできはなかなかいいです。

窓が広く天井の高い明るい浴室に内湯(黒みかげ石枠石貼30人以上)と、露天ゾーンに露天(岩組石敷7-8人)とサウナに水風呂(22℃でカルキ臭なし、こまかな白い浮遊物が舞い、入りごこちいいので井水では?)。
露天は眼下に渓流、対岸に山肌をのぞむナイスロケでベンチもあってトドになれます。ただ、瀬音よりも、対岸の都道を走る改造車の爆音が轟いてくるのが邪魔。
カラン23、シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。土曜13時で30人以上と盛況。予想に反して子供連れはすくなく、ヒーリングモード全開。

内湯は浴槽中央にあるふたつの石の湯口からたぶん加温源泉を投入。底面注排湯口はたぶん作動なく、窓側の排湯溝への上面排湯。お湯の感じからして加温かけ流しでは?
露天は、岩の湯口からの間欠投入(たぶん加温源泉)+底面注入、槽内吸湯は確認できず、谷側排湯溝への上面排湯。

内湯と露天のお湯はぜんぜん違います。
内湯は、灰白色うすにごりで、湯中に白い浮遊物。適温~やや熱めで湯口そばでは少量のアワつきもあります。湯口で弱たまご味+微苦味、しぶ焦げ+甘イオウ臭。湯面でもしぶ焦げ入ったイオウ臭がただよっているのにはびっくり。かなり強いオイリーなヌルすべとわりに硬めのしっかりとした浴感があってよくあたたまります。総計500mg/kgにも満たないアル単にしてはかなり力強いお湯でどしっときます。

かなりの鉄分を含みますがこれみよがしな金気はないので、除鉄しているか、イオウの裏にまわって力強い浴感を生みだしているのかも?
内湯のイオウ臭は強力で、秩父も含め、周辺エリアでこれだけ明瞭なイオウ臭がレギュラー浴槽で楽しめるお湯はちょっと記憶にありません。この巨大浴槽でよくぞこれだけのお湯を保てるものだと、感心しきり。(夕方までもつかな?)

露天はやや白濁し白い浮遊物。湯口そばでは細かな気泡とアワつきもありますが、かなり強めのカルキ臭で、ヌルすべも内湯より弱め。ぬるくて長湯仕様なのでだいぶなまっていて、ありがちなうすめイオウ泉の循環湯です。それでも湯口から源泉(たぶん)を投入しているのは立派ですが・・・。



雰囲気といいお湯といい、奥多摩エリアではトップクラスの施設なので、ゲキ混み必至。週末にゆっくり楽しみたいなら午前中が狙い目でしょう。

アルカリ性単純温泉(Na-Cl・(CO3)型) 27.2℃、pH=10.1、149L/min(掘削揚湯)、成分総計=450.2mg/kg、Na^+=139.4mg/kg (85.13mval%)、Fe^2+=5.3、F^-=4.0、Cl^-=132.1 (47.57)、HS^-=0.8、HCO_3^-=15.9、CO_3^2-=67.2 (28.57)、陽イオン計=158.0 (7.12mval)、陰イオン計=292.2 (7.84mval)、硫化水素=痕跡 <H16.5.17分析> (源泉名:十里木・長岳温泉)

〔 2007年7月1日レポ 〕
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■ 大江戸東山温泉 (営業停止中) 〔 Pick Up温泉 〕


昨年(2006年)12月31日をもって営業を停止してしまった温泉施設です。

<大江戸東山温泉>(営業停止中) (目黒区、かつての営業データ:10:00~22:00(23:00)第1・3火休、お楽しみの湯 1260円(10-12/20-23 980円)(土日休1500円(10-12/20-23 1000円))、長生きの湯 630円(20-22 420円)、03-3712-0356)

目黒池尻の商店街にある日帰り温泉施設。昨年11月突如として泉質が変化(一遊さんレポやませみさんの解説)し、大がかりな設備面の対応が必要となったため12/31をもって営業を停止します。(再開の可否及び、時期等は今のところ未定)
ここは未湯だったので駆け込みで入湯してきました。



東急田園都市線「池尻大橋」駅からいかにも世田谷らしい商店街を歩くこと2分、商店街のなかにあらわれます。4層のビルながら、白壁になまこ壁、瓦屋根などを設え、温泉施設らしい雰囲気を出しています。玄関前には温泉スタンドもあります。
入口はふたつにわかれ、右手が安価な「長生きの湯」(地下)、左手が高料金の「お楽しみの湯」(3.4階)で、ふだんなら迷うことなく前者を選びますが(^^;)、じっくりいきたかったので、奮発して「お楽しみの湯」にしました。なお、「お楽しみの湯」はタオル・バスタオルレンタル付です。
3階と4階は旬毎の男女交替制でこの日(というか営業停止まで)の男湯は4階でした。
2階には食事処や休憩所、マッサージなどがあります。



脱衣所はプールタイプの細長ロッカーで狭くてチープですが、浴場はそこそこ広くて閉塞感はありません。浴場は2層でメイン階右手に平湯&歩行浴槽(石造20人以上)、左手に渦巻湯、寝湯×2、打たせ湯×2がならび、その奥に水風呂、サウナ、ミストサウナがあります。壁面にはお約束の「駿河湾からみた5月頃の富士山の絵」が描かれています。
カラン13、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。かすかに色づいたカランの水は井水では?。平日15時でなんと独占!~5人。もうすぐ営業停止というのにえらく空いていました。



サウナのよこの内部階段を登ると露天。壁に囲まれているものの、青空が眺められ、上から風が吹き落ちてきます。露天も石造12人以上のゆったりとしたもの。

平湯&歩行浴槽は石の湯口から50L/min以上も投入、槽内注排湯は不明ですが、お湯はけっこう熱めなのでどこかに高温湯の注入はあると思います。オーバーフローはありますが、投入量ほどではないので、これもどこかに槽内排湯があるかと。
露天も石の湯口から50L/min以上の投入で、槽内注排湯は上に同じ。ただ、ここはぬるめなので高温湯の注入はないかも?

いずれも循環のようですが、湯づかいはすこぶるよくて、循環を感じさせるものはほとんどありませんでした。



お湯は透明度2cm以下の強烈な黒湯。湯口のお湯からしてコーヒー色に色づいているのは圧巻。そのまっ黒な湯面に白い泡が盛大にただよう様はインパクトがあり、好き嫌いのわかれるところでしょう。この異様な黒さは腐食質じつに284.0mg/kgで、フミンが大活躍しているためと思われ、白タオルは確実に色づくと思います。



弱重曹味で塩味はほとんど感じられず。泉質変化後の分析データの成分総計は6.133g/kgなので、もっと塩味が感じられてもいいハズですが、おそらく重曹泉の混入比率がますます高まっているのではないかと・・・。黒湯によくある甘い感じの有機肥料臭がはっきりと香り、カルキ臭は全く感じられませんでした。
黒湯らしいヌメリやツルすべは意外に弱く、なんとなく肌に引っかかるような湯ざわりがあります。東京の黒湯というよりは、むしろ先週入った茨城鉾田の「ほっとパーク鉾田」(ここも、重曹泉系の黒湯と化石海水系の強食塩泉の2本出ている)の露天の黒湯に似ているような気がしました。(ただし、鉾田は強カルキ湯になっていて(泣)、東山のほうが数段いい)
おだやかに温まり、浴後は肌がややパサつく感じもありましたが、温もりと爽快感が適度に残るなかなかのものです。

あと印象に残ったのはつぎの2槽。
水風呂:うすく茶色に色づいた水は絶妙な温度で、無味無臭ながら肌に染み入るような浴感があり、何度も入りました。
寝湯:ジャグジー付で、白い泡が盛大に盛り上がり、ほとんどバスバブル入り泡風呂状態。温泉臭もここが一番強かったように思いました。



それにしても、これだけのお湯が楽しめる施設が営業停止してしまうとはなんとも残念。
泉質変化後に再分析をかけているし、パンフや館内掲示をみると、泉質変化を逆手にとって、「自然の恵み天然ブレンド温泉」をキャッチにアピールしていこうという姿勢が汲み取れるだけに、刀折れ矢尽きた状況なのかな・・・?
営業停止まであと4日、未湯の方はぜひどうぞ。

Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 31.2℃、pH=8.2、湧出量測定不能、成分総計=6.133g/kg、Na^+=1803mg/kg (90.85mval%)、Fe^2+=1.2、Cl^-=2086 (67.69)、Br^-=8.6、I^-=3.8、HCO_3^-=1661 (31.31)、CO_3^2-=17.7、陽イオン計=1970 (86.33mval)、陰イオン計=3784 (86.93mval)、メタけい酸=88.7、メタほう酸=7.2、腐食質=284.0 <H18.4.4分析> (源泉名:大江戸東山温泉)

〔 2006年12月27日レポ 〕
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■ 前野原温泉 「さやの湯処」

<前野原温泉「さやの湯処」> (板橋区、10:00~翌1:00、800円(土日祝1,000円)、03-5916-3826)
公式HP

12/20オープンしたての温泉スパ銭。すでにおかざきさん、怪傑にょろさん、よしかさん、桃猫。さんのレポあり。(はやい! (^^;; )
板橋前野町の住宅地にあります。都心方面からのアプローチは、渋滞&踏切のある川越街道経由より中山道経由のほうがスムースかと・・・。

外観は和風スパ銭的でわりあいふつうですが、建築家降幡廣信氏による館内のでき映えが秀逸。とくに食事処「柿天舎」は数寄屋造で、意匠を凝らした欄間や庭園に面した縁側など、すばらしいもの。ロビーからも鑑賞できる庭園は、苔庭や砂紋が描かれた枯山水を配した本格的なもので、作庭家小口基實氏の作。温泉施設というよりは、古寺の一画のような枯れた雰囲気さえただよわせています。
「柿天舎」は、いまのところ蕎麦(なかなか美味しかった)とつまみ程度ですが、今後メニューを充実させていくとのこと。これで食事が充実すれば、外人観光客には応えられない施設になるかも。

2階は女性専用お休み処。いくら女性優位の時代とはいえ、これじゃお父さんはかわいそうすぎ・・・?(笑)

浴室は男女固定制。露天をのぞむ明るく使い勝手のいい脱衣所。
内湯ゾーンはすべて真湯で、内湯「さやの湯」(みかげ石枠伊豆石貼8.9人、電気風呂付)、各種機能浴槽、座湯、熱気風炉(サウナ)、水風呂(壁面炭、17℃、カルキ臭ほとんどなしで快適)。天井は木目調で全体に質感が高いです。難をいえば洗い場がセパレート式じゃないところくらいか・・・。
カラン27、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり、土曜13時で20~30人とキャパのわりにはえらく空いていて、何度か源泉露天独占状態になりました。

露天ゾーンに、メイン露天(鉄平石造10人位、東屋付)、源泉露天(同4.5人)、寝転び湯(9人)、壷湯(陶製1人×3)に薬草蒸風炉。浴槽はすべて温泉利用かと思われます。
源泉露天はみかげ石の湯口から加熱源泉を40L/min程度投入し、下段メイン露天へ流し込みのかけ流し。メイン露天は、源泉露天からの流し込み+石の湯口+底面注入で外縁側溝への上面排湯+底面吸湯。加水、加温、濾過循環、塩素系薬剤使用の掲示あり。
壷湯は木樋の湯口からの投入+底面注入でオーバーフロー。

源泉露天のお湯はすばらしいものです。
みどりがかった黄土色のにごり湯は透明度15cm。湯口では新鮮な金気系貝汁臭をベースに土類臭と微こげ臭。湯面では、金気系貝汁臭+土類臭が卓越し、裏に臭素臭やヨウ素臭が潜んでいるような気がします。鮮度がいいためか、アンモニア臭はほとんど感じられませんでした。強塩味にかなり強いだし味と、これに微苦味が混じります。
土類と鉄のキシキシに、湯口付近ではアワつきのぬるが加わります。

強い濃度感と肌に絡みつくような土類系の湯ざわりをもちながら、どことなく落ちついた上品なイメージのお湯は、東京近郊エリアの強食塩泉では貴重です。
すこぶる入り心地のいいお湯なので調子にのって長湯していると、やはり高張泉、身体中の水分をもっていかれてヘロヘロになるので要注意。
浴感的には「法典の湯」よりは土類と鉄が強く、重曹控えめなイメージのお湯に思えました。

メイン露天は、やや赤味の強いうすにごり、壷湯はうす紅茶色透明でともにうがい薬臭ですが、さほど鼻につく感じはなく、ともに相当な濃度感もあるので悪くはないです。
お湯のよさは、源泉露天(ダントツ)> メイン露天 > 壷湯の順かな。

退館は機械精算方式、お客に2度もバーコードを読みとらせる複雑なシステムで、案内員が2人も張りついていました (^^;
また、従業員の応対はおしなべて感じいいのですが、まだまだ不慣れなよう。今後しだいに改善されていくのでしょう。

チェーン系スパ銭の上をいく高質な日帰り施設です。
桃猫。さん情報によると元社長宅ということですが、建築にも相当な投資をかけていると思います。ところどころに置かれている猫足のアンティーク家具などは社長の趣味か?
かりにチェーン系スパ銭がこれをつくったとしたら、必要利益率からして、とてもこの料金では提供できないかと・・・。
よしかさんも指摘されていましたが、競合施設は緊急対応を迫られるのでは?

落ちついた雰囲気といい、絶品の源泉槽といい、「大人の○×」あたりでとりあげられたら、たちまち大ブレークの予感があるので、未湯の方はお早めに・・・。

Na-塩化物強塩温泉 41.0℃、pH=7.6、270L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=23.91g/kg、Na^+=7842mg/kg (84.60mval%)、K^+=248.2、NH4^+=25.1、Mg^2+=250.3、Ca^2+=672.2、Fe^2+=4.0、Cl^-=14460 (98.81)、Br^-=68.2、I^-=21.6、HCO_3^-=228.2、陽イオン計=9043 (403.2mval)、陰イオン計=14780 (412.8mval)、メタほう酸=16.8 <H16.12.20分析>(源泉名:板橋前野温泉)

〔 2005年12月24日レポ 〕
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