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■ 宮ノ下温泉 「湯の宿 遊月」 〔 Pick Up温泉 〕



<宮ノ下温泉 「湯の宿 遊月」>
(神奈川県箱根町宮ノ下413、10:00~15:00(要時間確認)、550円、0460-86-1800)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (るるぶ.com)

箱根宮ノ下にある自家源泉(?)の温泉宿。
ここは月廼屋旅館(つきのや、日帰り不可)の別館(?)で、素泊まりメイン8室のこぢんまりとした宿です。

場所はえらくわかりにくいです。
湯本方面からだと、宮ノ下のT字路を小湧園方向に左折してすこし行った富士屋の社員寮の先のT字路を鋭角に左折し、すぐの三叉路を左の狭い路地に入ります。
以前レポした「たかぎ旅館」の前を通り、最初の路地(月廼屋旅館の手前、ポストあり)を右折した正面。
Pはそこに数台分ありますが、大型車でのアプローチはけっこうしびれるかも・・・。
このあたりは通称”上町”とよばれ、小規模な旅館や歓楽施設がまとまっています。


【写真 上(左)】 上町の案内板
【写真 下(右)】 右折の目印のポスト

行ったときはたまたま宿の人がいましたが、月廼屋にいることが多いらしく、TELは月廼屋にしたほうがベターかも。


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 浴場入口

しっとりと落ちついた純和風の建物でなかなかに居ごこちがよさそう。
浴場は階段下の露天と1階の内湯があり、最初は露天(岩風呂)に案内(貸切可)されましたが、カルキ臭強めだったので、ひそかに偵察し、カルキを感じなかった内湯に替えてもらいました(^^;;)(ふつう日帰りだと露天らしい)


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口

ちなみに、竹林に面した露天は暗めながら風情があるもの。
岩組屋根付4-5人の浴槽に岩の湯口から投入、槽内注排湯不明で切欠からの上面排湯。
残念ながらかなり強めのカルキ臭がありました。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 まわりは竹林

内湯は年季入っていて、脱衣所の雰囲気からしてただならぬものがあります。
手前に洗い場、奥に石枠青タイル貼3人の渋~い浴槽。二面採光ながらまわりを竹林に囲まれているので暗め。
でも、それがかえって浴室に落ちつきをもたらしています。
カラン3、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜12時で独占(貸切)。

岩の湯口からかなり熱めの源泉(たぶん)を15L/minほど投入+側面注入、側面パイプ吸湯+オーバーフローは半循環かと思いますが、カルキは感じられずお湯の鮮度感もあってなかなかにいいです。
また、別に源泉カランもあります。
ただ、小規模な宿だし、日帰り客も多くはなさそうなので、槽内循環はいらないようにも思いました。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 源泉カラン

かなり熱めのお湯は無色透明に澄んで弱芒硝塩味にほぼ無臭。
とろみとヌルすべのあるすこぶる入りごこちのいいお湯で、よくあたたまります。
適度に濃度感もあって、宮ノ下(蛇骨)らしい入りごたえのあるお湯です。

隠れ家のような立地、渋い浴場など温泉マニアの琴線に触れるものがあり、一般人(^^;)を連れていったら「さすが温泉通」と感心されるかも・・・(笑)
空いていそうでお湯もなかなかなので、温泉マニアには「たかぎ旅館」とともにおすすめします。

Na-塩化物泉 76.0℃、pH=8.8、湧出量不明、成分総計=1429mg/kg、Na^+=391、Ca^2+=28.9、Cl^-=580、SO_4^2-=66.7、HCO_3^-=108、陽イオン計=459、陰イオン計=760、メタけい酸=182、メタほう酸=25.3 <H8.4.25分析> (源泉名:宮ノ下温泉(元温泉村第81号))

※源泉は蛇骨沢からの引湯で「月廼屋旅館」と同じと思われます。

■ブランドグルメ
〔 La Bazza 〕
はっきりいって、ここは「ブランド」ではありません。
それに正直、人にはあまり教えたくなかったのですが、もはや「食べログ」にも紹介されているので、観念して(笑) 紹介します。

もう何年前になるか・・・。
宮ノ下で湯めぐりの途中、猛烈に腹が減った。
とにかく喰えればなんでもよかったのだが、宮ノ下には飲食店がほとんどない。
たまたま目についたイタ飯屋らしい看板、やってるかどうだかわからない店がまえ・・・。

まあ、いいや、とりあえず偵察。
とまっている(というか、もはや動きそうもない)エスカレータを歩いて昇って、入口の扉をおそるおそるあける。

がら~んとした店内にお客はゼロ。
窓側のソファーには調理服を着たシェフらしき人が、やる気なさげ(失礼 ^^;)に座り込んで外を眺めてる。

「ヤバっ!」
まちがえたふり(^^;;)をして出ようとしたが、店の奥に所在なげにいたスタッフの女の子とばっちり目が合ってしまったので、しょうがなく「あの~、営業してますか・・・?」
半分、というかほとんど「すいません、休憩に入りまして・・・」という答えを期待しつつ・・・。

だが、答えはあっさり「はい、営業しています。」(笑)
あとで考えると、ランチがあったので時間は昼すぎだったと思う。
「あの~、営業してますか?」もないものだわな。。。

腹を据えて空席だらけ(というか、すべて空席)の椅子に座る。

ランチコースは意外にもけっこう安かった。
「どハズレでも、キズは浅くてすむ」と、やや落ちつきをとりもどす。
連れも同じ心境らしく、どうせハズレならいろいろ試しちゃえ、とばかりに別のコースを注文してる。

あらためて店内を見回す。
しかし、どうみても、この雰囲気はふつうじゃない。
打ちっ放しの天井、造作ほとんどなしの壁面。
洋系では、打ちっ放しスケルトンの店はめずらしくないけれど、そういうのとはちがう感じ。
あえていうと「廃墟系」。

客席の手前には古びた箱根のガイドブックや雑誌が積み重なっていて、
これがまたいい感じ(^^;)でB級感を盛り上げてくれる。

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たしかこのとき頼んだのは、トマトソースのパスタ&クリームソースのパスタのコースでいずれもシーフード系だったと思う。

ぜんぜん、期待していなかった。
さてさて、ヘビがでるか蛇がでるか、うどんのよ~なぶっといパスタか、スープのよ~なシャビシャビ薄ソースか、はたまた堅くて味気ない缶詰の具か・・・

しばらく待つと、ブツがやってきた。
一目みて、唖然とした。
こ洒落た平皿に質感をおびたパスタの盛り、品よくハーブをあしらったサラダ、おだやかにくすんだ風味よさげなパン。
バターの色艶も申し分ないし、しっかりオリーブオイルも添えられている。
これはどうみてもはずれイタ飯(これまでけっこう食べてる(笑))じゃない。



イタ飯の味の表現は得意じゃない(^^;;;)のでとばすが(→こっちをみてね)、とにかく値段をはるかに上回る内容だった。(ボリュームもばっちり)
とくにシーフードは小田原あたりで揚がった近海ものじゃないかと思うくらい、抜群の鮮度とふかい味わいをもっていた。

(いい意味で)店がまえと味にギャップのある店はそれなりにあるが、ここまで強烈なのはそうはない。
食後話した店の女の子によると、ここは元銀行(正確には信用金庫)で、あまり手を入れていないのでこのような店になっているらしい・・・。

あまりに不思議な店だったので、帰っていろいろ調べたが、まだそのときはほとんど情報がなかった。
でも、味さえよければ何でもOKのわが家。宮ノ下では貴重なPもあるし、その後、ここが定番スポットになったのはいうまでもありません。

さっき見つけた新事実(笑)
オーナーは、なんと「富士屋ホテルで12年間腕をふるったシェフ」らしい。

さらに新事実
仙石原&富ヶ谷(渋谷区)に支店ができてました。

〔 2010/01/31UP (2007/06/13レポ (2006/06入湯)) 〕


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■ えちご川口温泉 「えちご川口温泉」 〔 Pick Up温泉 〕


先週、中国(山東省)に出張していました。
中国はここ5年ほど毎年行っていますが、このところの発展は目をみはるものがあります。
ただ、向こうの人は風呂に入る習慣があまりないらしく、5星クラスのホテルでもバスタブがないこともしばしば。温泉に入るのは相当にむずかしそうです。
今回はいろいろと思うところがあったので、後日ライブレポするかも・・・。

すごいお湯1発いきます。



<えちご川口温泉 「えちご川口温泉」>
(新潟県北魚沼郡川口町中山2515-5、10:00~21:00、第1・3・5火休、700円(19時以降600円)、0258-89-4511)
オフィシャルHP
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

※ 浴場内撮影禁止のようなので浴場内の画像はありません。

中越、川口町の丘の上にある町営日帰り温泉施設。
1997年夏に「キャンパス川口温泉」として開業し、2003年4月に「和楽美(わらび)の湯」と名称変更。2004年10月23日の中越地震で甚大な被害を受けて休業し、2005年7月23日に再オープン。
その後、えちご川口農業振興公社を指定管理者として運営委託され、「えちご川口温泉」に改称という、紆余曲折の歴史を歩んできた施設です。
(以上、「新潟県内日帰り温泉おすすめ情報」を参考)

オートキャンプ場、各種運動施設が集まる「川口町運動公園」の一画。
広大な敷地に、左手から「えちご川口ホテルサンローラ」、本館、浴場棟という3つの建物で構成されている大がかりな施設。
建物はどれも欧風で、とくに浴場棟はヨーロッパの古城風で群馬、高山村の「高山ふれあいプラザ」に似ています。
館内はかなり豪華で、ロビーやレストランから見下ろす信濃川の雄大な眺めは圧巻。
川口農業振興公社が運営しているここのレストランには、地産地消的なメニューもあります。


【写真 上(左)】 右手が浴場棟
【写真 下(右)】 館内からの眺め

フロントで受付し、右手に進むと浴場棟。やたらに長くクランクだらけのアプローチで、なかなか到達できません(笑)

手前が男、おくが女湯、さらにおくの突きあたりにサウナ×2付という超豪華な家族風呂があります。(別料金)
中越のセンター系らしく、館内メンテはばっちりぬかりがありません。

脱衣所は温泉とプールの兼用で前室の正面が温泉、右手は温水プール(7月下旬~8月下旬の営業)です。
ロッカーはカード方式でやたらにややこしいもの。

上質感あふれる内湯ゾーン。
入ってすぐにかけ湯、左手手前から遠赤サウナ、水風呂、流水座湯(温泉、みかげ石造4-5人)、電気風呂(真湯)とそのおくの窓側に大浴槽(みかげ石枠石タイル貼数十人、寝湯×2付)。
右手にはゆったりとしたセパ式洗い場28、アメニティ類完備。
日曜19時で30人以上もいる盛況。

広~い露天ゾーンは高台にあって開放感抜群。信濃川&魚野川の合流点と川口町を見下ろす雄大な眺めで夜景がきれい。
左手に大露天(岩組鉄平石貼数十人、一部屋根付き)、右手に源泉風呂(同5-6人)のふたつの浴槽をゆったりと配置し、涼みスペースもあちこちにあります。

とまあ、施設だけをとってもかなりのレベルの施設ですが、ここの本領はそれだけではありません。
ちょっとにわかには信じられないくらいのクセもの湯が待ち受けています。
脱衣所からして相間川系のアブラ臭がうっすらとただよい、内湯に入るとアブラ臭ぷんぷん、アブラ臭中毒患者(^^;)にはたまりません。

まずは水風呂です。
20℃くらいの入りごろで、やや懸濁しうす茶の湯の花をうかべています。
強いとろみと指先の青白発光があるので硫酸塩を含む良質な井水だと思いますが、きもち消毒臭があるのが残念。

つぎに温泉槽です。
湯づかいですが、源泉風呂以外は槽内注吸湯があり循環、ないしは半循仕様かと思います。

流水座湯槽はややぬるめで茶色の浮遊物をうかべていますが、消毒つよめでうがい薬臭が鼻につきます。

内湯大浴槽は、ほぼ適温でうすく茶色ににごり、湯面では大露天に似た温泉臭が香るもののややよわめ。
湯口はそれとはちがって、塩原あかつきの湯のような焼けタイヤ臭が香って強塩味。
浴感や湯ざわりは大露天に近いもの。

大露天はほぼ適温でうすく茶色ににごり、湯面では喜連川的なイオウがかったアブラ臭が香ります。
石の湯口から湯温、湯量とも変動する源泉を投入。
湯口のお湯は翠がかったものすごいもので、強塩味(源泉風呂の湯口よりむしろ強烈)のうらに微苦味。
アブラとイオウが入りまじる喜連川温泉的な湯の香が強烈。
土類食塩泉のギトギトよりもイオウ泉のスルスル感とツルすべが卓越していて、湯ざわりはなめらかですが、お湯じたいの凶暴さはハンパではありません。

源泉風呂はやや熱め。石灰華の析出がでた石の湯口から熱湯源泉を投入。
茶褐色で透明度20cmくらいのかなり濃厚なにごり湯で強塩味+微苦味。
アブラ臭ベースながら鉱物臭が混じって、相間川温泉そっくりの温泉臭にびっくり。
土類系のギトギトとした湯ざわりのうらにツルすべがあって、やたらにほてる浴感も相間川に似ています。

どの浴槽も強烈な温泉臭のうえにほてほてからから的浴感なのでトドが大量発生。
掲示によればすべて同じ源泉とありますが、源泉風呂のお湯を濾過循環しただけであれほどの違いがでるとは思えないし、しかも、湯口は源泉だと思うのに、それぞれお湯のニュアンスがちがいます。

内湯大浴槽 = 塩原あかつきの湯
露天大露天 = 喜連川第二露天
露天源泉風呂 = くらぶち相間川温泉

名だたる名湯に似たお湯をひとつの浴場で楽しめるとは、贅沢の極地!
施設も豪華だし、ながめもいいし、おそらく関東甲信越ではトップクラスのセンター系施設だと思います。

Na-塩化物強塩泉 54.3℃、pH=7.6、390L/min掘削揚湯、成分総計=17670mg/kg、Na^+=6078mg/kg (93.30mval%)、NH4^+=32.4、Mg^2+=74.2、Ca^2+=192.0、Sr^2+=7.9、Ba^2+=5.7、Fe^2+=3.2、Cl^-=10630 (97.94)、Br^-=56.4、I^-=23.9、HS^-=0.1未満、チオ硫酸イオン=0.3、HCO_3^-=324.9、陽イオン計=6434 (283.4mval)、陰イオン計=11040 (306.1mval)、メタけい酸=34.9、メタほう酸=149.9、硫化水素=0.1未満 <H18.12.27分析> (源泉名:和楽美の湯)

<温泉利用掲示>
露天風呂 加水:夏期のみ 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり
源泉風呂 加水:記載なし 加温:記載なし 源泉かけ流し 塩素系薬剤使用:あり
大浴槽・寝湯 加水:夏期のみ 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり
腰掛式流水浴 加水:夏期のみ 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

■ブランドグルメ
〔 川口すいか 〕
川口町の特産品には、魚沼コシヒカリ、えのき茸、笹だんごなどがありますが、とくに川口の地名がついているものに「川口すいか」があります。
「信濃川と魚野川の合流する町で育つ川口すいかは、肥沃な河岸段丘の畑で真夏の照りつける太陽と清涼な川風に恵まれた逸品です。」(JA北魚沼資料より)
とくに西倉地区産のものは「西倉すいか」ともよばれ、生産量がすくない稀少品のようです。

〔 2010/01/30UP (2009/08入湯) 〕


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■ 甲府市内温泉旅館組合 第一号泉 「ホテル談露館」 〔 Pick Up温泉 〕



<甲府市内温泉旅館組合 第一号泉 「ホテル談露館」>
(山梨県甲府市丸の内1-19-16、5:00~浴2:00(不可時間あり要確認)、原則無休、1,050円、055-237-1331)
オフィシャルHP
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

甲府市内の歴史あるホテルが日帰り開放するもの。
有栖川宮殿下のご来県で宿泊所を探していた山梨県の依頼を受け、地元の名士、中澤伸吉氏により明治二十年創業された(HPより)という、ただならぬ格式をもっています。
以降、甲府の名門旅館として歴史を重ね、伊藤博文公をはじめ、歴代総理、さらに多くの画家・文人の宿泊、逗留の場となり、為書きや手紙が残されています。
昭和55年、木造の日本旅館から洋室を主とした鉄筋コンクリート建ての「ホテル」に転換、現在に至っています。

舞鶴城公園(甲府城城址)や県庁の南、市役所のとなりという、市内一等地に立地。
甲府駅より徒歩で8分と便利ですが、Pは52台(宿泊者のみ無料)と少なく、周辺の有料Pに泊めた方がいいかと。
レトロ入った重厚な館内は、温泉付シティホテルとしては、上野池之端の「水月ホテル鴎外荘」に通じるものを感じました。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 浴槽

浴場は、1階ロビーの片隅、ELVホールの脇にひっそりとあります。
なお、温泉付の客室もあるようです。

左手が男湯、右が女湯。
細長くて狭めの脱衣所、扉をあけるとさして広くなく、やや暗めの内湯のみの浴場です。
4-5人の浴槽は、さすがに大理石枠絵タイル敷の質感のあるものですが、正直、エントランスやロビーの質感、スケール感にくらべると、ややそっけない浴場に感じます。

ところが、それをうち消すかのように、扉をあけたとたんにすばらしい温泉臭につつまれます。
大理石の湯口からやや熱めの源泉を20L/minほど投入し、槽内注排湯はなく、全量をオーバーフローする模範的なかけ流し浴槽です。
カラン5、シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。
土曜13時で独占~2人。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 ザコザコです

やや熱めのお湯は、綺麗な紅茶色透明で、黒&白のひも状の湯の花が大量に舞っていてみるからによさげ。
イオウ系のたまご味+重曹味。モール臭+しぶ焦げイオウ臭のすばらしく上質な湯の香をもち、湯口ではイオウ臭が卓越しています。
かなりつよめのツルすべに、よわいとろみとイオウ系のスルスルとした湯ざわりが加わり、入りごこちは抜群。
中程度のアワつきまであって、鮮度感もいうことありません。
どことなく奥行きのある浴感は、SO_4^2-=100.3mg/kgによるものかも。(硫酸塩は湯村からの湯脈か・・・?)
よくあたたまり、ときおりカランの水を浴びながらの入浴となりました。


【写真 上(左)】 巨大湯の花
【写真 下(右)】 湯色

お湯のイメージは越後妻有の名湯、千手温泉をほうふつとさせるもの。
甲府のお湯はかなり入っていますが、頭ひとつ抜けている感じのすばらしいお湯で、すくなくとも甲府周辺ではイオウ気はいちばんつよいと思います。

入浴料1,050円と高めなのでこれまで未湯でしたが、ここまですばらしいお湯とは予想だにしていなかったので、正直びっくり。
手ごろな料金だったら何度でも再訪してしまいそうですが、やはり館内他施設とのバランスからすると1,050円がミニマムなのかな・・・?

食事・部屋付プランもあって料理も美味しそうなので、お金もちの方(^^)は、こちらで入浴するのもいいかもしれません。

Na-塩化物・炭酸水素塩泉 45.2℃、pH=7.4、湧出量未測定、成分総計=1405.4mg/kg、Na^+=367.5mg/kg (88.05mval%)、Ca^2+=24.1、Fe^2+=0.1、Cl^-=450.0 (66.13)、Br^-=1.6、I^-=0.4、HS^-=0.0、チオ硫酸イオン=1.3、SO_4^2-=100.3 (10.89)、HCO_3^-=265.2 (22.67)、陽イオン計=427.77 (18.16mval)、陰イオン計=819.2 (19.19mval)、メタけい酸=148.4、メタほう酸=10.1、硫化水素=0.0 <H20.2.29分析> (源泉名:甲府市内温泉旅館組合 第一号泉)

〔 脱衣所掲示 〕
当浴室の浴槽のお湯は、ホテル裏庭から湧出している天然温泉です。湧出温度が49℃あるため、加熱は一切しておりません
浴槽内の黒い浮遊物は、当温泉の成分である硫黄分と鉄分が凝固したもので、地下から温泉と一緒に湧出されているものです。
私どもでは天然温泉を一切手を加えず自然のままご利用いただいておりますので、自然状況によりまして浮遊物が増えることがございます。

■ブランドグルメ
〔 あわびの煮貝 〕
古来、「山の松茸、海のあわび」と言われますが、山国、甲州にもあわびをつかった特産品があります。
あわびの煮貝は、江戸時代、伊豆沖でとれたあわびを甲州に送るため、醤油で加工し樽詰にして運んだのがはじめとされます。
駿州往還(河内路)や中道往還をたどる道中、馬の背に揺られているうちに、あわび本来の味に醤油の風味と木樽の香りがなじみ、ちょうど甲府に着くころが最高の食べごろとなって、甲府名物となりました。
(このへんは、京の塩サバ(若狭小浜からの鯖街道)に似たところがあります。)
おおぶりのあわびをつかうため、お値段もけっこう張りますが、やはり一度は食べてみたい逸品です。
(「甲府市観光ガイド」などを参考)

〔 2010/01/24UP (2008/12入湯) 〕


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■ 鉾田温泉(巴鉱泉) 「ともえ荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<鉾田温泉(巴鉱泉) 「ともえ荘」>
(茨城県鉾田市(旧 鉾田町)大字当間228-2、9:00~16:00、500円(町外・一般)、0291-33-4107)
紹介ページ (鉾田市観光協会)

「ほっとパーク鉾田」のよこにある福祉センターのお湯。
ここは以前からの懸案でしたが、このあたりにくるのはいつも夜になるので、いつも「ほっとパーク」になっていました。


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(右)】 浴場入口

全体にあかるい施設で、館内はロビー、休憩所ともにゆったりとしていてなかなかいいです。
利用者はお年寄りがメインですが、料金が安いためかファミリーもけっこういて、館内の人の数からすると、そうとうな人気施設のようです。
福祉センターのよこに大規模なセンター系があるとどことなく「よそものはあっち行け(^^;)」的対応になるところもありますが、ここは、紹介ページで「だれでも利用できる施設です。」とし、町外用団体料金まで設定していて、受付の対応も親切でした。
館内に元気なお年寄りのカラオケが絶好調に響き渡っています(^^)


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 湯気で写真になりません(^^;)

ロビー右手おくに男女別の浴室で、脱衣所はかなり広め。
湯気もうもうこもり気味の浴場に黒みかげ石枠タイル貼10人ほどの浴槽がひとつ。
強力ジャグジーがうなりをあげて絶好調に稼働していますが、場所を選べば余波を避けることができます(笑)
カラン7、シャワーなし、シャンプー・ドライヤーあり。
土曜12時でエアーポケット的に空いていて2~5人。(ちょうど昼食の時間だったからか?)


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯色

石の湯口から熱湯を大量投入でオーバーフローなしなので、どこかに槽内排湯があるはずですが、確認できず。

かなり熱めのお湯は、透明度30cmほどのコーヒー色の黒湯で、ジャグジー撹拌もあってか盛大に白くアワだっています。
よわい重曹味につよめの有機肥料臭。
いかにもつるつるしそうなお湯ですが、ツルすべはさほどつよくありません。
あたたまりはかなり強烈で、お湯のイメージは飯岡に似ているかな?

うなりをあげるジャグジーがちとうっとうしいですが、施設の性格上やむなしか・・・。
お湯は循環ながらカルキもさほど感じずなかなか入りごたえのあるもの。


【写真 上(左)】 掲示
【写真 下(右)】 温スタの鉾田温泉

分析書はちょいと意表をついたところにかなり年代もののやつがあって、しかも、源泉名と所在地が摩滅して解読不能。
受付の人にきくと源泉は「ほっとパーク鉾田」※と同じとのこと。
同じだとすると「ほっとパーク鉾田」の露天や温スタで使用の1号泉:鉾田温泉だと思いますが、館内掲示には「当、福祉センターの温泉は、「ナトリウム-塩化物冷鉱泉」泉質でございます。」という掲示があったので、分析書(たぶん巴鉱泉)と同じ。
でも、脱衣所に掲出されていた「温泉の禁忌症、適応症及び入浴上の注意決定書」では、使用源泉名は鉾田温泉、泉質・泉温は、Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 23.9℃となっていました。

狭い範囲で似たような源泉がたくさんあるようなところでは、源泉について尋ねると、「同じ(ような源泉)」と答えられることがありますが、よくきくと、「同じようなお湯だが井戸は違う。」ということがあります。
受付の人が↑のようなニュアンスで答えたのか(あまり詳しそうじゃなかったので、突っ込まなかった(笑))、はたまた、巴鉱泉から鉾田温泉へ切り替えたのか、詳細はわかりませんが、浴感はニュアンスがちがう(「ほっとパーク鉾田」の露天や温スタのほうが塩分が強くpHが高いような感じ)ような感じもしたので、ナゾが残りました。

※「ほっとパーク鉾田」の源泉利用状況は以下のとおり

■鉾田温泉(1号泉、鉾田市当間224番地)
Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 23.5℃、pH=8.0、352.0L/min(301m動力)、成分総計=3.5946g/kg
 露天風呂(加温・加水・循環ろ過・塩素殺菌)
 温泉スタンド(無料)

■鉾田当麻(たぎま)の郷温泉(2号泉、鉾田市当間224番地)
Na-塩化物強塩温泉 31.3℃、pH=7.7、75.0L/min(1250m動力)、成分総計=25.94g/kg
 全身部分浴(加温・加水・循環ろ過・塩素殺菌)
 寝湯(加温・循環ろ過・塩素殺菌)

ちなみに、やませみさんの情報によると巴鉱泉のスペックは下記のとおり
Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 16.4℃ pH=6.8 12 L/min

鉾田市HPの紹介コメント「無病長寿を欲する人は、ともえラジウム鉱泉をと明治から広く皆様に愛用されております。」
う~む、なんか妙に説得力あるなぁ~(笑)

弱食塩泉* 16.8℃、pH=6.8、12L/min、成分総計=1234mg/kg、Na^+=308.2mg/kg (83.62mval%)、Mg^2+=6.013、Ca^2+=34.08 (10.61)、Cl^-=425.5 (69.99)、SO_4^2-=47.75、HCO_3^-=253.1 (24.19)、陽イオン計=365.1 (16.02mval)、陰イオン計=726.5 (17.15mval)、メタけい酸=44.17、遊離炭酸=96.51 <S48.12.8決定> (源泉名:不明(たぶん巴鉱泉))
*) 筆者註:分析スペックからするとNa-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉=含重曹食塩泉 


■ブランドグルメ
〔 鉾田のメロン 〕
いまや押しも押されぬ鉾田の特産品メロン。
夏の降水量がすくなく温暖な気候と、火山灰土壌を活かして全国有数のネット型赤肉メロンの名産地となりました。
主要品種はネット型のアンデス、クインシー、アムスなど。
旬は5月上句から6月下句にかけてで、地元の農園でメロン狩りもできます。

〔 2010/01/24 (2006/12入湯) 〕


E140.29.16.010N36.9.0.610
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■ 四万温泉 「上の湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<四万温泉 「上の湯」>
(群馬県吾妻郡中之条町四万温泉3977-1、9:00~15:00、原則無休、寸志、0279-64-2321(四万温泉協会))
オフィシャルHP (四万温泉協会)
紹介ページ (shimaonsen.com)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (そば屋中島屋さん)

上州の名湯、四万温泉には外来客にも開放されている共同浴場が、「御夢想の湯」(日向見)、「河原の湯」(新湯)、「上の湯」(山口)、「山口露天風呂」(山口)の4つあります。

山口地区にある「上の湯」は、同じエリアの人気浴場「山口露天風呂」のちかくにあるので、観光客(とくに男性客)には穴場となってたいてい空いている地味なお湯。
「三木屋旅館」の右どなりに和風づくりの落ちついた外観をみせています。
ファサードの仕上げが「三木屋旅館」と同質なので、一見「三木屋旅館」の浴場のよう。


【写真 上(左)】 左どなりが「三木屋旅館」
【写真 下(右)】 案内板

外来客への開放時間は9:00~15:00。それ以外は地元の方の専用となります。
ちなみに山口地区には公共Pがなく、けっこう路駐の取り締まりもやっているので、新湯の公共Pにとめて散策がてら歩いていくのがいいかと。

建物よこに入って、手前が男湯、おくが女湯。
入口入ったわきに善意の箱(清掃協力金)があるので、ここに寸志を入れるのがマナー。


【写真 上(左)】 入口
【写真 下(右)】 脱衣所から

脱衣所、浴室ともにこぢんまり。
浴場は天井高く、湯気の抜けもいいのでこもりはありません。


【写真 上(左)】 木板の分析書
【写真 下(右)】 木づくりの湯屋

浴槽は木枠みかげ石貼で手前にぬる湯槽、おくが熱湯槽。ともに1-2人のこぢんまりとしたもの。
ともに白い石膏の析出が大量にでた赤みかげ石の湯口から投入で槽内注排湯はなく、投入全量をオーバーフローする文句なしのかけ流し。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

カラン(水)×2、アメニティ類なし。
土曜AMで男湯2人~独占。


【写真 上(左)】 熱湯槽
【写真 下(右)】 ぬる湯槽

ぬる湯槽のお湯はきもち懸濁し、ちとなまった感じがしたのでほとんど入らず。
かなり熱めの熱湯槽のお湯は、ほぼ無色透明で芒硝塩味にほのかな石膏臭。
きしきし、ツルすべ、とろみをそなえた四万のスタンダート的なイメージながら、強いあたたまりのあるビシッとくるお湯で、四万のなかでも迫力のあるもの。


【写真 上(左)】 熱湯槽の湯口
【写真 下(右)】 ぬる湯槽の湯口

かなり通ごのみのお湯で、タイミングによってはじっくり独占浴を楽しめるので、混雑湯を避けたい温泉通にはとくにおすすめかな?


【写真 上(左)】 湯口&湯色
【写真 下(右)】 湯色

源泉は塩の湯。
新湯手前の桐の木平には塩之湯飲泉所があって、塩の湯をつかっていそうですが、明治の湯使用なので別源泉です。

Na・Ca-塩化物・硫酸塩温泉 57.3℃、pH=7.2、湧出量不明、成分総計=1.51585g/kg、Na^+=283、Ca^2+=157、Fe^2+=0.03、Cl^-=504、SO_4^2-=316、HCO_3^-=79.3、陽イオン計=463.66、陰イオン計=899.89、メタけい酸=104、メタほう酸=35.1、遊離炭酸=13.2 <分析年月日不明> (源泉名:塩の湯)

■ブランドグルメ
〔 沢田だいこん 〕
地元野菜をつかったたまり漬で有名な沢田農協
四万温泉では地産地消委員会を設置、沢田農協などと協力して、「四万温泉御用達」を選定、四万温泉の旅館などでメニュー開発に取り組んでいます。
そのひとつが、地産地消委員会でネーミングされた「沢田だいこん」。
だいこんの漬物は「沢田の味」でも人気なので、今後、どのような名物料理が開発されていくか楽しみです。

〔 2010/01/24UP (2006/10以降数回入湯) 〕


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■ 河内温泉 「千人風呂 金谷旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<河内温泉 「千人風呂 金谷旅館」>
(静岡県下田市河内114-2、9:00~22:00(AM要確認)、原則無休、1,000円/2h、0558-22-0325 )
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

河内(こうち)温泉というより、千人風呂といったほうが通りがいい、南伊豆の超有名な湯宿が日帰り開放するもの。
マスコミでやたらに取りあげられるので、湯宿というよりもはや観光名所。じゃらんnetでは観光名所(見る・遊ぶ/その他名所)にカテゴリーされています。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 玄関

下田市街から稲生沢川を約3km遡ったところにあって、伊豆急「蓮台寺」駅から歩け、蓮台寺温泉にもちかいですが、自家源泉をもち、独立した温泉となっています。
前庭は道路に面していて奥行きはさほどなく、外観はどちらかというと農家風ですが、年季の入った重厚な玄関はさすがに絵になっています。


【写真 上(左)】 玄関前のあしらい
【写真 下(右)】 帳場前

木づくりの館内も昔ながらの和風宿の面影をとどめていて、とくに外人客に受けそう。
日帰り受け入れに積極的で、休憩所もあります。
変わったところでは、別館にアート&ダンスホールと天文台があります。


【写真 上(左)】 休憩所
【写真 下(右)】 女湯入口

総木づくりの渋~い脱衣所は、広くはないものの2つにわかれているので、つかい勝手がいいです。
ここには、「千人風呂」(混浴)、「万葉の湯」(女湯)、露天風呂(男女別)、一銭湯(家族風呂)があつて、一銭湯のみ宿泊客限定のようです。

千人風呂は「大正四年、『「伊豆の名物となるようなお風呂を』という思いから生まれまたもので、長さ約十五m、幅約五mの巨大な浴槽は、木造の大浴場としては現在でも国内屈指の規模」だそう。(HPより) また、「伊豆一の木造大浴場」ともうたっています。(同)
”総檜造”とのことですから、いまつくったら(つくれるのか?)いったいいくらかかるのか見当がつきません。
深さも深いところで1m以上あって、浴槽というよりほとんどプール。
ちなみに、HPの案内からすると、ここは泳ぎ、バスタオル巻きOKのようです。
混浴で、婦人脱衣室からも入れるようになっています。

万葉の湯は「平成三年十月、女湯の名湯を作りたい一心で、このお風呂を完成させました。幅約五mは千人風呂と同じ、長さは約十一mで七割位ですが、千人風呂同様泳げる広さと深さがあります。」とのこと。(HPより) こちらは、「木造の女湯ということなら日本一」とうたっています。(同)

また、一銭湯は、現存する当館で最も古い風呂で、明治末、一銭で入れたとのことです。


【写真 上(左)】 千人風呂入口
【写真 下(右)】 千人風呂 (画像提供:義満さん (撮影禁止前の撮影))

浴場の扉を開けると目の前に千人風呂が展開します。
左手の手前に熱湯槽(4-5人)、その奥にぬる湯槽(4人)、右手に数十人はいける主浴槽。
主浴槽は手前から奥の露天側にかけて深さを増していきます。
見事な総木づくり、アーチを描く天井、窓格子の意匠など古さびた風格をそなえ、名物浴場の面目躍如。

露天風呂は奥側の木戸をくぐってのアプローチ。
石枠コンクリ敷10人弱のもので、浴客はほとんど「千人風呂」にいるのでここはわりに空いています。

熱湯槽は木の湯口からかなり熱めのお湯、ぬる湯槽はぬるめのお湯を投入。
主浴槽は熱湯槽からの流し込みと少量のオーバーフロー。
あまりに巨大なので、槽内注排湯を確認する気力をなくし(^^;)不明。
露天風呂は木の湯口からの熱湯大量投入+打たせ湯適温投入で少量のオーバーフロー。投入・溢流のバランスからして、槽内排湯はあると思います。

混浴ですが、女性は広い「万葉の湯」で満足してしまうためか、1人もいませんでした。
カラン11?、シャンプーあり?、シャワー・ドライヤーなし。
年末12時で10人程度とやはり旅館の日帰り湯としては多めの入り。

熱湯槽はかなり熱め、ぬる湯槽はかなりぬるめ、主浴槽はぬるめで露天はややぬる。
全体にぬる湯メインなので、みなゆったり長湯モードに突入しています。


【写真 上(左)】 手前が熱湯槽、左ななめ奥がぬる湯槽 (画像提供:義満さん (撮影禁止前の撮影))
【写真 下(右)】 露天 (同上)

お湯はおおむねうすく懸濁し、うす茶の浮遊物を大量に浮かべています。
ほぼ無味でなまった感じの臭いで、鮮度感はあまり感じられず、浴中、浴後ともにあたたまりはさほどつよくありません。
湯ざわりはきしきし、かるくやさしい感じのお湯なので、それだけになまりが気になるのが残念。
ただ、露天のお湯はほぼ無色透明で浮遊物もすくなく、そこそこの鮮度感もありました。
お湯のよさは露天がピカ一かと。(熱湯槽は鮮度よさげにみえるが、ここもなまり臭があった。)

湯質、湯づかいについてはさしたるインパクトは感じませんでしたが、やはり千人風呂の雰囲気はすばらしいもの。
温泉マニアというより、観光客向けの名物浴場として十分アイデンティティをもっているので、これはこれでありだと思います。

単純温泉 55℃、pH=8.2、湧出量不明、成分総計=401mg/kg、Na^+=86.2mg/kg、Ca^2+=22.8、Cl^-=61.2、SO_4^2-=107.2、HCO_3^-=70.6、陽イオン計=113.5、陰イオン計=241.7 <S56.4.14分析> (源泉名:河内温泉 オボウの湯)

〔 脱衣所掲示 〕
当館が特別に許可した出版社、制作局を除き、撮影禁止の旨の掲示があったので、浴場の撮影は断念。
義満さんから、撮影禁止になる前の貴重な画像を提供いただいたので、それを掲載しています。

■ブランドグルメ
〔 山田鰹節店の削節 〕
創業70年の下田唯一の有名老舗鰹節店。
地場産、国内産にこだわり、昔ながらの製法で一本一本丁寧に造られた鰹節を削っているそう。
鰹削節のほか、さば、むろ混合削節、宗田削節などがあり、とくに厚削り節の品揃えが充実しています。

〔 2010/01/24UP (2008/12入湯) 〕


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■ 芹の湯 (旧 八千代鉱泉) 「芹生」



<芹の湯 (旧 八千代鉱泉) 「芹生」>
(群馬県甘楽郡下仁田町大字西野牧12809、10:00~終了時間不明(時間確認要)、500円、0274-84-3812)
紹介ページ (食べログ)
紹介ページ (livedoorグルメ)

ONKEN21さんのレポ(温泉みしゅらん)があるものの、一般の温泉ガイドにはまず載っていないナゾのお湯。
下仁田から南軽井沢へ抜ける県道43下仁田軽井沢線は、トップシーズンの軽井沢IC渋滞回避ルートとして有効です。
軽井沢への登りにかかる最後の集落が西野牧、周辺にはめぼしい観光地もないので、軽井沢の行き帰りに寄るのがいいかも・・・。


【写真 上(左)】 看板-1
【写真 下(右)】 看板-2

西野牧の集落に入ると県道沿いに「芹生」の手書きの赤い看板(軽井沢方面からだと白い看板)があるのでここを右折、橋を渡ったT字路を左折して谷沿いをしばらく走ると山中にはそぐわない、やたらに目立つ電飾袖看板の山家風建物が見えてきます。
Pは建物手前。露天風呂工事中?らしく、資材が置かれていたりしてやや雑然とした雰囲気です。
看板にあるとおり、もともと釜揚げうどんと釣り堀がメインのようです。
また、看板によると宿泊も可のようです。


【写真 上(左)】 気合い入った外観
【写真 下(右)】 店内&女湯入口

館内は以外に広く、玄関前の大広間には誰もいません。
声をかけると左手の休憩所?からおばさん(お客)がでてきて店の人を呼びにいってくれました。なんとなくいわきあたりの鉱泉宿みたい(笑)。
奥からでてきた女将さんに、前のおじいちゃんが水出しっぱなしにしてぬるくなってるので少し待って、といわれましたが、さほど待たずに突入できました。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 野趣あふれる浴室

木造の男女別浴室は、予想外に雰囲気のあるものでした。
ただ、工事中らしく、窓が青いビニールシートで被われていたのは残念。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

黄土色の析出の出た石造3.4人の浴槽ひとつと、手前に源泉カラン&石の湯だめ&コップがありますが、残念ながらカランの取っ手は外されていました。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜16時で独占。

岩の湯口から加熱湯を投入で浴槽端の上面排湯口からの排湯。
浴槽のなかには加熱用パイプが沈められていてさわると熱いです。
浴槽まわりにはしっかりと石灰華がでています。
あとで女将さんにたずねると、湯口は加熱の源泉で槽内は循環ありとのことでしたが、槽内に注吸湯口は見あたらず湯づかい不明。


【写真 上(左)】 湯口&湯色
【写真 下(右)】 石灰華

ほぼ無色透明のお湯はしっかりとした塩味+重曹味で饐えたような臭い。
重曹泉系のツルすべとメタけい酸系のとろみがあり、浴後は肌がつるつるに。
クセモノ系の成分からして、もっと雑味臭があるかと思いきや意外に素直で炭酸味も感じられず。
高張泉ほどの塩味はないのでやはり加水はあるのかも・・・。
塩味のわりに温まり感がよわいのは、重曹成分が出張ってきているからか。

それにしても、「強塩味+苦味+炭酸味でピリピリ」(ONKEN21さん)するという非加水源泉に触れられなかったのは残念。
非加熱源泉槽を・・・といいたいところですが、13℃はさすがに冷たすぎ・・・?

浴室入口に分析書が掲示されていました。
溶存=14.5g/kgの高張性塩類泉で、Li、Sr、メタほう酸が規定値を越えている文句なしの温泉、しかも炭酸たっぷりという西上州らしいクセモノ湯です。
なお、以前は八千代鉱泉と名乗っていたそうで、温泉分析書も八千代温泉となっていますが、芹の湯に改名したとのことです。

Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 13.0℃、pH=6.4、湧出量測定せず(自然湧出)、成分総計=15.4g/kg、Na^+=4674mg/kg (92.22mval%)、Li^+=9.41、Sr^2+=14.1、Fe^2+=1.72、Cl^-=5732 (73.90)、HCO_3^-=3478 (26.05)、陽イオン計=5010 (220mval)、陰イオン計=9214 (219mval)、メタけい酸=40.5、メタほう酸=195、遊離炭酸=959 <H15.11.21分析> (源泉名:八千代の湯)

〔 2010/01補足 〕
改めてネット検索してもあまり情報がとれないので、いまも日帰り入浴を受け入れしているかはわかりません。
ただ、「芹生うどん」で検索すると、しっかり情報更新してそうなサイトにも載っているので、うどん店は営業していると思います。
温泉のみ目当ての人は事前確認をおすすめします。

■ブランドグルメ
〔 下仁田ネギ 〕
上州を代表する特産品、下仁田ネギ。
なにしろ、泣く子も黙る(笑)上毛かるたに「ねぎとこんにゃく下仁田名産」とあるくらいですから、その存在感は筋金入りです。

別名、「殿様ネギ」ともよばれるのは、「江戸期文化二年の『ネギ200本至急送れ、運送代はいくらかかってもよい』という趣旨の江戸大名、旗本からのものと思われる名主宛の手紙が残されており、当時すでに下仁田ネギが栽培され、珍重されていた」という由来によるそう。(下仁田町HPより)
煮たり、焼いたりすると短時間で柔らかくなり、とろりとした特有の風味と甘味が出るので、すき焼きなどにとりわけ重宝されます。
非常に太く、軟白部は短く、外観からも一目でそれとわかる強い個性をもっています。
下仁田の風土は、礫を多少含んだ粘質土であること、また、耐熱性、耐寒性ともに強い反面、多湿に弱いという下仁田ネギの特質に非常に適しているとされ、他の地方では質のよい下仁田ネギを生産することはできないとさえいわれています。
冬場のシーズン、街道筋には下仁田ネギを売る店がたくさん並びます。
(下仁田町HPなどを参考)

〔 2010/01/23UP (2005/12/20レポ (2005/10入湯)) 〕


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■ 足利鹿島園温泉 「鹿島園」 〔 Pick Up温泉 〕



<足利鹿島園温泉 「鹿島園」>
(栃木県足利市大沼田町2149、9:30~23:00、原則無休、400円(土日祝 500円)(21:00~ 300円)、0284-91-1111)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

足利市北側の山裾にある健ラ系で、低料金で宿泊もできる施設です。
場所はけっこうわかりにくいので、下の地図を参照ください。
スパ銭なみの長時間営業、以前やっていた早朝5:50~7:50の早朝営業(300円)は現在休止しているようです。


【写真 上(左)】 アプローチ
【写真 下(右)】 エントランス

B1F~2Fの3層の建物で、スペースは広いものの、なんとなくガラ~ンとした雰囲気で、館内にはなんともいえないB級感がただよっています。
それでも泉質には自信をもっているらしく、館内のあちこちにはり紙があります。


【写真 上(左)】 いろいろあります
【写真 下(右)】 こんなのも・・・

浴室は内湯(B1F)と展望風呂(2F)でハダカ移動不可。たいてい展望風呂の方が空いています。


【写真 上(左)】 展望風呂へのアプローチ
【写真 下(右)】 開放感ありすぎの脱衣所

ELVで2Fにあがると正面に卓球台。そのよこにカラオケルームが並んでいて、演歌が鳴り響いています。
サインにしたがって屋外にでると屋上につくられた展望風呂で手前が男湯、おくが女湯。
脱衣所と浴槽はつうつうで、妙にだだっ広い空間に一段高く白いコンクリ造の無粋な湯船(7-8人)が鎮座、あまりに開放的すぎてなにか落ちつかない感じ。
となりの眼下がゴルフ練習場でショット音がきこえるのも不思議な感覚です。


【写真 上(左)】 展望風呂
【写真 下(右)】 (笑)

石灰華のでた石の湯口からよわいカルキ臭のするお湯の投入&側面スリットから熱湯少量注入で底面吸湯。入るとかなりの量のオーバーフローがあります。
お湯はメイン浴場の浴槽とさして変わりないので省略。


【写真 上(左)】 展望風呂-2
【写真 下(右)】 展望風呂の湯口

B1階はELVをおりて右手に薄暗くB級感炸裂の休憩ルーム。
廊下手前に男湯、おくが女湯。
脱衣所は広くてつかい勝手のいいもの。
浴場はせまくはないものの、天井がひくくやや圧迫感あり。


【写真 上(左)】 休憩ルーム
【写真 下(右)】 男湯入口

正面に大浴槽(石+タイル造、15人以上、適温)、左手に一段ひくくジャグジー槽(同4-5人)、右手手前に打たせ湯、手前に水風呂(10人くらいでかなり広め)とサウナ。
打たせ湯の手前のかけ湯はカルキ臭なく、たぶんカルキ添加なしの源泉かと思います。


【写真 上(左)】 大浴槽
【写真 下(右)】 ジャグジー槽

カラン10以上。シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。
土曜14時で展望露天2人~独占、内湯5~10人で年輩客がメイン。

大浴槽は石灰華のでた石の湯口からよわいカルキ臭のするお湯を投入で側面吸湯とよわいオーバーフロー。ジャグジー槽は底面注湯でかなりのオーバーフローがあります。


【写真 上(左)】 大浴槽湯口
【写真 下(右)】 大浴槽の湯色

お湯はわずかに緑黄色がかって大浴槽のみ底に黒い沈殿物。湯中の指先がわずかに青白く発光しています。
ほぼ無味だがわずかに薬品味?
よわいカルキ臭のうらにかすかにやわらかな湯の香。
pH高めですが、重炭酸土類成分が卓越しているので、湯ざわりも重炭酸土類泉系の引っかかるようなもので、意外にクセもの系かも・・・。
さしてインパクトはないですが、温泉らしいやわらかな浴感は楽しめます。
また、かなりのあたたまり感もあって水風呂直行できました。


【写真 上(左)】 水風呂
【写真 下(右)】 ザンザコの水風呂

でも、なんといってもいいのは、地下280mから汲み上げた井戸水を150L/min近くもかけ流す水風呂です。
柱まわりに据えられた石の湯口からザンザコの投入で、ものすごい量を内床に流し出しています。
これまで入った水風呂のなかではダントツのかけ流し量です。

肌のうえをころころとすべっていくような、すこぶる肌ざわりなめらかな水で、温度も20℃くらいで入りごこち抜群。
鮮度感はきわめて高く、カルキもまったく感じませんでした。
この水も指先が青白く発光(温泉槽よりつよい)するので、硫酸塩泉系の成分を含んでいるのかもしれません。
抜けられなくなるような気持ちよさで、けっこう人気があります。

温泉か水風呂かどちらの効果かわかりませんが、浴後は肌がしっとりと落ちつきます。

B級、B級とさんざ書きましたが、スタッフの応対はよく、メンテはかなりしっかりされています。
気取りなくくつろげる雰囲気があって、すくなくともわたしは嫌いじゃないです(^^)
とにかくサービス精神旺盛な営業姿勢で、応援したくなる施設です。

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連休昼間で展望露天2人、内湯5人と空いてました。

展望風呂は、妙にだだっ広い空間に一段高く白いコンクリ造の無粋な湯船が鎮座していて、なにか落ちつかない感じ。でも、からだを沈めると、かなりのオーバーフロー。
底面の排湯口も引いておらず、ひょっとするとかけ流し?
湯口にはわずかに薄茶色の析出。

内湯大浴槽は若干のオーバーフロー。ジャグジー槽はカルキ臭があってたぶん循環。
地下230mから汲み上げた井戸水を150L/min近くもかけ流す水風呂が圧巻です。

ややぬるめのお湯は、無色透明無味無臭。
成分総計0.184g/kgの薄い単純温泉なのでとりたてて個性のある浴感はないですが、ジャグジー槽以外はカルキ臭なく、なまっている感じもなし。
〔 2002/04入湯時レポ(2002/04/29)の抜粋 〕
--------------------------------------------

単純温泉(Na・Ca-HCO3型) 40.5℃、pH=8.1、137.5L/min、成分総計=0.184g/kg、Na^+=29.0mg/kg (61.91mval%)、Ca^2+=11.7 (28.66)、Cl^-=2.8 (4.05)、HCO_3^-=104.0 (87.32)、CO_3^2-=2.4、陽イオン計=43.9 (2.04mval)、陰イオン計=113.1 (1.95mval) <H11.4.5分析> (源泉名:足利鹿島園温泉)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 古印最中 〕
室町幕府の征夷大将軍家、足利氏発祥の地、足利には足利氏ゆかりの銘菓がいくつかあります。なかでも有名なのが、足利氏の古印・落款に因んだ「古印最中」。
創業以来百有余年という老舗、香雲堂本店で製造販売されています。
相田みつを氏製作のしおり、包装紙が全国的に有名だそうです。

〔 2010/01/23 (2009/05入湯) 〕


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■ 毒沢鉱泉 「神乃湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<毒沢鉱泉 「神乃湯」>
(長野県諏訪郡下諏訪町社7083、10:00~20:00(時間確認要)、700円、0266-27-5526)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

毒沢鉱泉の歴史は古く、永禄年間に武田信玄が金山発掘の際、怪我人の治療に利用したと伝えられる、いわゆる”信玄の隠し湯”のひとつです。
”毒沢”とはなんともおそろしげな名前です。
読みは古いガイドで”ぶすざわ”と紹介されていた記憶がありますが、最近ではほとんど”どくさわ”が使われています。

「神乃湯」、「宮乃湯」、国民宿舎「沢乃湯」の3軒の宿があって、「神乃湯」が最奥になります。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 落ちついた雰囲気の館内

以前はかなり鄙び入った鉱泉宿だったようですが、2001年に新築・改装され、和風情緒あふれる落ちついた宿になっています。
細かなところまで意匠が凝らされたいわゆるデザイナーズ旅館系で、木と白壁の質感を活かした館内は暖かみが感じられ、泊まりたい衝動に駆られました。
これからはこのような感性の宿が主流となっていくのでは?


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 脱衣場

別棟の総木造の浴室は男女別でこぶりなもの。
窓の外に緑濃い沢筋を見下ろすなんとも風情あふれる浴室で、木づくりの加熱浴槽(4-5人)と源泉槽(1人)がとなり合っています。


【写真 上(左)】 趣ある湯屋
【写真 下(右)】 浴場からの景色

浴槽はリニューアル前と同じ規模のようで、むやみに浴槽を大きくしたり、露天を造ったりしない姿勢にお湯に対するお宿の見識を感じます。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。連休13時で4人~独占。


【写真 上(左)】 シックな浴室
【写真 下(右)】 洗い場

加熱槽は、木の湯口からうす赤くにごった熱湯を投入し、底面吸湯ありでオーバーフローなし。
源泉槽は、飲泉用の湯(水)だめからごく少量を流し込み、オーバーフローはなく、ごく軽い底面吸湯か自然流下。


【写真 上(左)】 源泉槽の湯口
【写真 下(右)】 源泉槽の湯口 (2004-07)

注がれる源泉は2℃というほど冷たい感じはなく、浴槽はおそらく20℃弱くらいでさほど抵抗なく入れました。
断言はできませんが、源泉槽の源泉を底面から回収、加熱して加温槽で使っているのでは?


【写真 上(左)】 加熱槽
【写真 下(右)】 加熱槽 (2004-07)

お湯の感じは加熱槽と源泉槽でかなりちがいます。
かなり熱めの加熱槽は、まったりとした暗いオレンジ色で透明度1cmの濃いにごり湯に赤茶の浮遊物が舞っています。


【写真 上(左)】 源泉槽
【写真 下(右)】 源泉槽 (2004-07)

源泉槽は、うすこげ茶色ささにごりで茶色の浮遊物がたくさんただよいます。
金気をベースにして、焦げ臭とドクダミ臭がまじる複雑な温泉臭ですが、さほど強いものではありません。
酸性泉らしいレモン味に微甘味と渋味と微炭酸味をミックスした複雑な味は、美味しくはないですが、なぜかクセになりそう。
pH2.5の酸性泉ながら肌にピリピリくる感触はなく、キシキシと肌に染み入る奥ぶかい浴感。


【写真 上(左)】 源泉槽-2
【写真 下(右)】 内湯の湯口

加熱槽はかなり熱いですが、温まるというよりは身体に染み込んでくるようなイメージの独特の浴感。
焦げ臭とドクダミ臭が肌に残ってキトキトとする浴後感は、かなり好き嫌いのわかれる個性的なものかと思います。


【写真 上(左)】 掲示
【写真 下(右)】 湯色&湯色

茶色の濃い濁り湯とインパクトのある味から、”成分濃厚なお湯”のイメージがありますが、成分濃度自体はそれほど濃いものではありません。
特徴のある泉質の成因は、「硫化鉱物の酸化溶解」+「有機的メカニズム」による低温酸性泉(やませみさんの「温泉の科学」参照)かと思われます。


【写真 上(左)】 加熱槽から源泉槽
【写真 下(右)】 加熱槽から源泉槽 (2004-07)

このタイプの明礬・緑礬泉系は低温で湧出量が少ないのがふつうなので、なかなか非加熱源泉には入れませんが、ここで入浴できたのは嬉しいです。

こんどは泊まりで訪れて、じっくりと冷温交互浴を楽しみたいと思いました。
なお、週末の日帰り入浴は14時くらいで〆切とするようなので要注意です。(2004年時点)

含鉄(Ⅱ)-Al-硫酸塩冷鉱泉((Al)-SO4型) 2.0℃、pH=2.5、陽・陰イオン計=1509.2mg/kg、H^+=2.5、Na^+=5.0mg/kg (0.91mval%)、Mg^2+=31.7 (10.81)、Al^3+=120.0 (55.27)、Fe^2+=132.4 (19.64)、Fe^3+=5.6、Cl^-=1.5 (0.17)、HSO_4^-=92.7 (3.98)、SO_4^2-=1107 (95.59)、陽イオン計=307.2 (24.14mval)、陰イオン計=1202 (24.11mval) <H10.1.5分析> (源泉名:毒沢鉱泉)

「沢乃湯」に正式な分析書が掲示されていました。
分析申請者が「毒沢鉱泉 湯元会 宮乃湯、(有)神の湯、沢乃湯」とあるので、三軒の共有泉なのかもしれません。
しかし、湧出量わずか7.5L/minの源泉を3軒で分湯して、よくぞここまでのお湯をキープしているものです(「沢乃湯」のお湯もよい。)
逆にみると、7.5L/minの湯量で3軒の湯宿を成り立たせているのですから、この源泉がいかに優れたものかということがうかがい知れます。

含鉄(Ⅱ)-Al-硫酸塩冷鉱泉 2.0℃、pH=2.6、7.5L/min自然湧出、成分総計=2273mg/kg、H^+=2.5 (10.27)、Na^+=5.0mg/kg (0.91mval%)、Mg^2+=31.7 (10.81)、Ca^2+=7.4、Al^3+=120.0 (55.27)、Fe^2+=132.4 (19.64)、Fe^3+=5.6、Cl^-=1.5 (0.17)、HSO_4^-=92.7、SO_4^2-=1107 (95.59)、陽イオン計=307.2 (24.14mval)、陰イオン計=1202 (24.11mval)、メタけい酸=96.3、遊離炭酸=666.6 <H10.1.5分析> (源泉名:毒沢鉱泉)

〔 脱衣所掲示 〕
信玄のかくし湯 神乃湯
毒沢鉱泉の歴史は古く四五○年前の永禄年間に武田信玄が金発掘の際、怪我人の治療に利用したと伝えられている。昭和九年医者に見放された幼少の先代館主が鉱泉によって救われて以来よりいっそう評判が高まり、各地から湯治に訪れる人々でにぎわうようになった。
三年後の昭和十二年には日本の自然湧出鉱泉中初の売薬許可(第一六五六九号)を受け、その効能の確かさはゆるぎないものになった。

一郷一会100名湯

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 諏訪湖のかりん 〕
諏訪湖畔に植えられている、かりん(マルメロ)は市木となっていて、市のマスコットキャラクターや路線バスの名前にも使われています。さらに、毎年、かりん祭が催されるなど、諏訪市のシンボルになっています。(諏訪市HPより)
かりん並木の延長はじつに1.2kmにおよび、かりん収穫量は約2.1トンを数えます。
かりんは、ふつう生では食べられないので、砂糖漬け、果実酒、ジャム、かりん液、飴、菓子などに加工し、現地で販売されています。
諏訪湖周辺で栽培されているものは正確には「マルメロ」ですが、江戸時代に導入されたときから「かりん」と呼ばれて定着しているため、いまも「かりん」とよばれているそうです。
(諏訪市HPなどを参考)

〔 2010/01/19UP (2004/07/26レポ (2004/06入湯)) 〕

※ このレポは2004/06入湯時のものです。
ここは、2007/08にも再訪していて、上の画像で日付のないものはそのときのもの。
2007/08入湯時の印象は後日追記します。


http://map.goo.ne.jp/blogparts/map.php?MAP=E138.5.7.550N36.5.30.980&ZM=9
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■ 箱根湯本温泉 「KKR箱根青風荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<箱根湯本温泉 「KKR箱根青風荘」>
(神奈川県足柄下郡箱根町湯本茶屋185、時間要問合せ、500円、0460-85-5124)
オフィシャルHP
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

須雲川沿いの通称”滝通り”沿いにあるKKR(国家公務員共済組合連合会)系の宿泊施設。自家源泉かけ流しということで攻めてみました。
建物はなんということもないRC造の箱形ですが、館内はよくメンテされています。
階段をおりると浴場階。男女別の浴場と家族風呂があります。
家族風呂は日帰り入浴可かどうか聞きわすれましたが、当日は先客がいたので入らず。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 脱衣所

浴場は露天つきと露天なしがあり、当日の男湯は露天なしの方でした。
須雲川の渓流を見おろす明るくきもちのいい浴場で、対岸にいまはなき天成園の飛烟閣がみえました。


【写真 上(左)】 対岸に臨むありし日の「天成園飛烟閣」
【写真 下(右)】 泉源?

浴室のすぐ脇に温泉櫓が建っていて、HPに「KKR箱根青風荘敷地内より湧出」とあるのでこれが自家泉源でしょう。

浴槽は黒みかげ石枠タイル貼4人位。岩の湯口+側面注入と思われますが、なぜかどちらからも注投入はなし(湯口から数秒間だけお湯がでたきり)。
底面吸湯口がありますが、これも引いておらず。オーバーフローはなくため湯状態ながら湯温はややぬるめで安定していたので、入れたてだったと思います。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯内湯

ちなみに女湯のほうは内湯(黒みかげ石枠タイル貼4.5人、熱め)、露天(鉄平石造2人、ぬるめ)ともお湯の投入がありかなりのオーバーフローだったそうなので、男女湯交互に投入しているのかも?。
カラン5、シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。平日13時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 女湯露天
【写真 下(右)】 男湯の湯色

きもち懸濁したお湯にはうす茶の浮遊物。
味不明で弱いながら石膏系のやわらかな湯の香が香ります。
ヌルすべと弱いとろみを帯びたやさしいお湯で入りごこち抜群。
ぬるゆながらよくあたたまり、イメージ的には「大和旅館」のお湯に似たものを感じました。
濃度感はないもののどこか後をひくような質のよいお湯で、かけ流し状態で入れたら、すこぶるきもちがよさそう。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 女湯内湯の湯口

ここは日帰り受付時間が短く、しかも宿泊客優先ということなので、事前TEL必須かと・・・。
料金も安いし、OKだったら迷わず突入をおすすめします。

アルカリ性単純温泉 38.9℃、pH=9.1、湧出量不明、成分総計=0.259g/kg、Na^+=70.1mg/kg、Cl^-=56.5、SO_4^2-=33.9、HCO_3^-=38.2 <H18.4.21分析> (源泉名:湯本第16号)

<温泉利用掲示> 加温:あり 加水:あり 濾過循環:なし 消毒処理:なし

■ブランドグルメ
〔 「箱根暁庵」の蕎麦 〕
箱根の蕎麦屋はけっこう行きました。
やたらにお値段のいい店や雰囲気ばっちりの店はけっこうありますが(^^;)、これは美味い!と思った店は、正直あまり多くはありません。

第一級の観光地だし、箱根=そばというイメージ(「箱根そば」(”駅そば”で有名な小田急レストランシステムの店舗ブランド)の功績か・・・?)があるためか、どんなものをどんな値段で出してもそこそこ商売になってしまうという背景があるためかもしれません。(註:これはあくまでも個人的な推測です。)
ここは箱根湯本ホテル系列の箱根でも有数の有名店ですが、箱根にしてはそこそこ味がいいし、すぐに売り切れ閉店することもない(^^)ので紹介します。
HPによると「厳選された国内産の上質の蕎麦の実を石臼で自家製粉し、箱根・観音沢の水を使って、日々香り豊かな蕎麦を打っております。」とのこと。
箱根湯本にしてはPが広く、たたずまいもいいので箱根初心者におすすめです。
(ただし、アプローチの滝通りは道幅狭く、歩行者が多いうえに、タクシーが猛スピードで走り抜けるので要注意。)

〔 2010/01/18UP (2007/01/11レポ (2006/06入湯)) 〕


E139.5.52.200N35.13.29.720
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■ 尾瀬戸倉温泉 「尾瀬ぷらり館」 (尾瀬温泉 「戸倉の湯」)



<尾瀬戸倉温泉 「尾瀬ぷらり館」 (尾瀬温泉 「戸倉の湯」)>
(群馬県利根郡片品村戸倉736-1、12:00~16:30、不定休〔2010年は冬期休業中〕、500円、0278-58-7263)
オフィシャルHP (TEPCO.)
紹介ページ (「MAPPLE観光ガイド」)
紹介ページ (「BIGLOBE温泉」)
紹介ページ (「すいすい尾瀬なび」)

片品最奥、戸倉エリア地区に、尾瀬の自然保護に関する啓発の場、尾瀬を訪れる人々の交流の場として2009/4/23にオープンした「尾瀬ぷらり館」内にある日帰り温泉施設。
ここはONKEN21さんのレポをみて気になっていましたが、先日、老神温泉に泊まったおりに突入してみました。


【写真 上(左)】 関所の門
【写真 下(右)】 エントランス

大清水(尾瀬沼)方面の国道と鳩待峠(尾瀬ヶ原)・坤六峠経由藤原方面の県道の分岐手前の交通の要衝にあります。
ここは、以前何だったかあまり記憶にないのですが(駐車場?)、このあたりではめずらしく広々とした敷地が広がっています。

ここは2003年に計画中止となった戸倉ダムの補償事業として進められていた「戸倉地区整備事業」の一環(地域振興対策施設)として整備されたもの。
現在は片品村の条例にもとづき、東電グループの尾瀬林業(株)が指定管理者として管理運営にあたっているようです。

まわりの広場は鳩待峠行のバス利用者用有料駐車場となっていて、文字どおり「尾瀬の玄関口」にあたります。
Pよこの関所(真田信幸が設けた尾瀬戸倉関所)の門をくぐったところに平成の名水百選「尾瀬の郷片品湧水群」のひとつ、戸倉湧水(硬度19.0mg/kg、pH=7.8)の水汲み場があります。


【写真 上(左)】 自然学校
【写真 下(右)】 自然学校担当の方

どことなくスキー場のゴンドラ乗り場を連想させるがっしりとした建物で、一見温泉施設にみえません。
スタッフの方が2名おられましたが、今シーズンは11月末からGWくらいまで冬季休業見込みとのこと。
スタッフの方は親切で温泉にも詳しく、あれこれ話しているうちにこっちが温泉マニア(笑)と気づかれたらしく、ご厚意で浴室をみせていただき、お湯にふれることができました。
で、手湯(^^)のレポです。


【写真 上(左)】 「戸倉の湯」入口
【写真 下(右)】 女性が「戸倉の湯」担当の方

玄関正面が総合受付、左手に「東京電力自然学校 尾瀬・戸倉教室展示施設」(入場無料)、右手廊下のおくが温泉施設「尾瀬温泉『戸倉の湯』」で、入浴の受付は総合受付でするようです。
2Fもありますが、現在の用途は不明。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 脱衣所

手前が男湯、おくが女湯。
全体に採光がよく、あかるい感じの施設になっています。
脱衣所はまあまあの広さですが、ここは尾瀬の玄関口、団体登山客の利用が見込まれるところなのでピーク時はどうかな?
また、カラン4も少なすぎのように感じました。


【写真 上(左)】 洗い場
【写真 下(右)】 周辺の景色

黒みかげ石枠タイル貼4-5人の内湯と窓のすぐ外側にとなりあって露天(同4-5人)の2槽。
窓からは雪景色がのぞめます。


【写真 上(左)】 男湯-1
【写真 下(右)】 男湯-2

休業中の冬期もタイル保護のためお湯を張っているので、お湯にふれることができました。
黒みかげ石の湯口から30℃中盤~後半くらいのお湯を投入、内湯のお湯をサイフォン方式で露天に供給(ONKEN21さん)しているようですが、はっきり確認はできませんでした。


【写真 上(左)】 女湯-1
【写真 下(右)】 女湯-2

露天にも黒みかげ石の湯口はありますが、「外湯は、余り湯なので低温です。ご了承ください。」という掲示があるので、やはり、内湯から回しているのだと思います。


【写真 上(左)】 男湯の露天
【写真 下(右)】 内湯の湯口

いずれにしても、掲示類やお湯の鮮度感からして、かけ流しかと思います。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤー?。
日曜11時で他の来客はいませんでした。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 女湯の湯口

内湯のお湯はさわったところ(湯面)で30℃台前半~中盤くらいか?
夏場ならぬるめながら非加温でもいけそうですが、やはり冬場はきついかな?
冬場は加温コストがかかるうえに、来場客数の見当がつかないので、さしあたり休業扱いにしているとの由。

お湯はほぼ透明で、わずかにイオウ系の白い浮遊物。なぜか男湯のみ湯面に灰汁のような浮遊物がありました。
湯口のお湯はよわいたまご味にわずかな芒硝重曹味。
甘いイオウ臭が明瞭で、ヌルすべもしっかり。
これまで入った戸倉のお湯では、まちがいなくベストだと思います。


【写真 上(左)】 灰汁のような浮遊物 (内湯)
【写真 下(右)】 (たぶん)泉源施設

源泉については、すくなくとも「尾瀬ぷらり館」の上手にひとつ(ここはその源泉をつかっている)、下手の温泉街の2軒の湯宿の裏手にそれぞれ1つの計3つはあるようです。
湯宿はこの3源泉を混合してつかっているところが多いそうです。

お湯はかなりよさそうなので、営業再開したら再訪したいと思います。

アルカリ性単純硫黄温泉 43.8℃、pH=9.82、湧出量不明、成分総計=0.29g/kg、蒸発残留物=0.28g/kg、Na^+=81.4mg/kg、Ca^2+=2.69、F^-=2.9、Cl^-=35.3、SO_4^2-=64.4、HCO_3^-=0、CO_3^2-=30.3、HS^-=2.3、陽イオン計=85.1、陰イオン計=141、メタけい酸=59.8 <H12.1.26分析> (源泉名:戸倉の湯)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:季節により可能性あり 循環・ろ過装置使用:なし 消毒:露天風呂の衛生管理のため、塩素系薬剤を使用

〔スタッフの方から〕
○つるつるするとてもいい温泉です。来場をお待ちしております。
○施設周辺の自然環境を利用した自然観察会のほか、冬場はスノーシュー(西洋かんじき)を履いて雪原に残された動物の足跡や植物の冬芽の観察するツアーなどのプログラムを実施しています。
○今シーズンは2~3月に尾瀬戸倉スノーシュープログラムを実施、上越新幹線「上毛高原駅」までの往復バス代込みで1人2,000円と安価に設定していますので、参加をお待ちしております。

たしかに、上越新幹線「上毛高原」駅までの往復バス代、昼食代、保険料、スノーシューレンタル代、案内料総込みで1人2,000円は安い!
東電が一部経費を負担するので、このような料金設定ができるのでしょう。


【写真 上(左)】 ウッディな展示場
【写真 下(右)】 ツキノワグマ

「展示施設」はフローリング床のウッディなもの、窓からのながめもよく、一画にネイチャーカフェ的なものを設けたら、オンシーズンなど、けっこうはやるかも・・・。


【写真 上(左)】 キオビホオナガスズメバチの巣
【写真 下(右)】 なんだっけ??

現在、施設の方向感を模索中のようで、ちと意見交換をしました。
そのとき話したことにすこし書き足してみました。

●やはりこの規模、立地で飲食・物販がないのはきびしい。
●飲食・物販はもはや観光の主役、とくに「ここでしか食べられないもの、ここでしか買えないもの」は強い吸引力をもつので、そういったものが必要ではないか。(道の駅の地域特産物コーナーやファーマーズマーケットの人気がよい例)。


【写真 上(左)】 シックすぎるサイン
【写真 下(右)】 スノーパーク尾瀬戸倉

●サインがよわい。来る途中に看板もないし、外観も日帰り温泉のイメージがよわいのでサイン補強がいるのでは?
●藤原から坤六峠経由で戸倉に抜ける道は、関東有数の山岳ドライブコースなので、そこの拠点として、藤原側と広域的に連携を組むとか・・・。


【写真 上(左)】 国道と県道の分岐
【写真 下(右)】 坤六峠の紅葉

●冬場の集客については、「スノーパーク尾瀬戸倉」のアフター客をどれだけ取り込めるかがポイント。
スキー場よこに「尾瀬高原ホテル」があって、入浴割引券を出すほど入浴受け入れに積極的だが、グリーンシーズン限定のよう。
そうなると、アフター客は、沼田方面に流れることになります。

現在の状況は、
1.ふつうの人 (雪道ぎらいで渋滞に耐え混んだ温泉でもがまんする人 ^^ )
 ■国道を走って、渋滞に巻き込まれながら沼田ICそばのパニック的大混雑の「望郷の湯」にいく。

2.雪道ぎらいで渋滞OKだけど、ちと温泉にこだわる人
 ■湯元「初穂の湯」か老神温泉(とくに「湯元華亭」)を攻め国道経由沼田IC。

3.雪道OKで渋滞がきらいな人
 ■背嶺峠、川場経由で沼田ICに直接出る。
  A.混んだ温泉でもOKな人 → 「花咲の湯」
  B.混んだ温泉がきらいな人 → 「しんめいの湯」「小住の湯」「川場いこいの湯」

4.雪道OKで渋滞が超きらいな人
 ■追貝~老神~薗原~赤城西麓広域農道経由で赤城IC以南のICに抜ける。
  温泉好きは、「しゃくなげの湯」や渋川~高崎あたりのほてほて食塩泉でじっくりあたたまって帰る。
 
現況では、「望郷の湯」「花咲の湯」が2大人気温泉、それを500円に料金値下げした老神「湯元華亭」が追う展開か?
ちなみに、この日の夕方、「花咲の湯」に突入しましたが、洗い場はおろか、露天まで順番待ちがでる殺人的なゲキ混みでした。

このように、片品村では冬期、一部の人気温泉に客が集中しています。
スキー・スノボアフター客は、なるべくゲレンデに近いところで温泉に浸かりたいというのがふつうなので、「尾瀬ぷらり館」にもニーズはあるかと思います。
ただし、営業時間16:30までじゃムリですが・・・。

■ブランドグルメ
〔 片品の花豆 〕
花豆とは、花が赤いので「紅花いんげん」ともいわれる大型の豆で、低温を好むため、比較的涼しく昼夜の寒暖差の激しい片品村では、大型で質のよいものが獲れるとされます。
「花豆 甘納豆」「甘納豆高原はなまめ」は片品村尾瀬ブランド委員会の”尾瀬ブランド”に認定、片品振興公社では「花豆ショコラ」を発売するなど、村をあげての加工品開発が展開されています。旬は10月中旬から。

〔 2010/01/17 (2010/01手湯のみ) 〕


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戸倉・片品エリアの源泉



【 戸倉・片品エリアの源泉 】
ついでなので、ナゾの多い?戸倉・片品エリアの源泉について整理してみます。

〔 戸倉温泉 〕
takayamaさんの「群馬の温泉ページ」に掲載されている県薬務課作成の温泉統計(平成11年度温泉利用状況)によると、戸倉温泉で源泉総数3(内 利用源泉3)となっています。
また、「片品川上流域の温泉」(群馬県衛生環境研究所 酒井幸子、小島一郎 1992、以降「文献1」)によると、戸倉温泉として「水芭蕉の湯」、「尾瀬の湯」、「小梅の湯」の3源泉が揚げられています。


【写真 上(左)】 尾瀬戸倉温泉街と富士見旅館の日帰り看板
【写真 下(右)】 休館中の「尾瀬温泉センター」

現在休業となっている「尾瀬温泉センター」は、「小梅の湯」、または「小梅の湯」と「水芭蕉の湯」の混合泉使用だったとの情報があります。
これまで入った戸倉のお湯(マルイ旅館、旅館みゆき、かもしか村、ふきあげ)および今回の「尾瀬ぷらり館」はいずれも”戸倉の湯”という源泉名で、温泉台帳や文献1と一致しません。


【写真 上(左)】 かもしか村
【写真 下(右)】 旅館 みゆき

ちなみに、文献1に記載されている源泉スペックは下記のとおり。
<水芭蕉の湯>(1990.12.6)
pH=10.0、蒸発残留物=0.22g/L、Na^+=58.2mg/L、Ca^2+=2.8、F^-=3.0、Cl^-=18.9、SO_4^2-=51.8、HCO_3^-=67.1、メタけい酸=69.6、メタほう酸=3.3
<尾瀬の湯>(1990.12.6)
pH=10.3、蒸発残留物=0.24g/L、Na^+=62.3mg/L、Ca^2+=3.2、F^-=2.0、Cl^-=18.6、SO_4^2-=65.0、HCO_3^-=67.1、メタけい酸=61.2、メタほう酸=4.0
<小梅の湯>(1988.10.13)
pH=9.3、蒸発残留物=0.12g/L、Na^+=19.0mg/L、Ca^2+=8.4、F^-=0.78、Cl^-=6.9、SO_4^2-=32.7、HCO_3^-=51.9、メタけい酸=37.3、メタほう酸=1.1

これに対して「尾瀬ぷらり館」掲示分析書(源泉名:戸倉の湯)は
アルカリ性単純硫黄温泉 43.8℃、pH=9.82、湧出量不明、成分総計=0.29g/kg、蒸発残留物=0.28g/kg、Na^+=81.4mg/kg、Ca^2+=2.69、F^-=2.9、Cl^-=35.3、SO_4^2-=64.4、HCO_3^-=0、CO_3^2-=30.3、HS^-=2.3、陽イオン計=85.1、陰イオン計=141、メタけい酸=59.8 <H12.1.26分析> (源泉名:戸倉の湯)

「かもしか村」掲示分析書(源泉名:未定)は
アルカリ性単純硫黄温泉(Na-SO4・(CO3)・Cl型) 43.8℃、pH=9.6、304L/min動力揚湯、成分総計=0.29g/kg、蒸発残留物=0.28g/kg、Na^+=81.4mg/kg (95.55mval%)、Ca^2+=2.69、F^-=2.9、Cl^-=35.3 (26.37)、SO_4^2-=64.4 (35.54)、HCO_3^-=0.0、CO_3^2-=30.3 (26.74)、HS^-=2.3、陽イオン計=85.1 (3.71mval)、陰イオン計=141 (3.77mval)、メタけい酸=59.8、硫化水素=0.0 <H12.1.26分析> (源泉名:未定)

また、戸倉の多くの施設で掲示されているmval%値記載のみの分析書は、
アルカリ性単純硫黄温泉(Na-SO4・(CO3)・Cl型) 泉温・pH・成分総計不明、Na^+=95.55mval%、Cl^-=26.37、SO_4^2-=35.54、HCO_3^-=0.00、CO_3^2-=26.74、HS^-=1.82 <H12.12.15分析>

それぞれ微妙にちがうものの、ほぼ同一です。


【写真 上(左)】 ふきあげ
【写真 下(右)】 片品村の浴室の特徴「尾瀬の花のタイル絵」

結局のところ、”戸倉の湯”というのは、「水芭蕉の湯」、「尾瀬の湯」、「小梅の湯」3源泉の混合泉の愛称で、そうなると「尾瀬ぷらり館」も含め、多くの(すべての?)温泉施設が混合泉使用ということで決着がつきます。

「尾瀬ぷらり館」スタッフの方との話しの内容からもそんな感じがしたし、3源泉の混合比は状況によって変えているらしい。
これで、これまで入った戸倉のお湯の微妙な浴感のちがいも説明がつきます。
でもって、湯めぐりマニアは、泉源にちかく源泉かけ流しの「尾瀬ぷらり館」ひとつ入って、尾瀬戸倉温泉一丁あがりということになります。さてさて、どうでしょうか。

〔 片品温泉 〕
戸倉とちがって、片品エリアには自家源泉のお宿がけっこうあって、バラエティに富んでいます。
ふつう、土出(つちいで)地区にあるものは”土出温泉”とよばれ、越本地区のものが”片品温泉”とよばれているようです。


【写真 上(左)】 片品温泉街
【写真 下(右)】 旅館 美里

takayamaさんの「群馬の温泉ページ」に掲載されている県薬務課作成の温泉統計(平成11年度温泉利用状況)によると、片品温泉で源泉総数9(内 利用源泉9)となっています。
また、文献1によると、片品温泉として「新井の湯」「萩の湯1号」「萩の湯2号」「市山の湯」「釈迦の湯」「釈迦の湯2号井」「閑野湯」の7源泉が揚げられています。

整理してみると、
■新井の湯 「千代田館」(日帰り可、入湯済)、「ホテル尾瀬」(日帰り可、未湯)
■萩の湯1号 利用施設不明
■萩の湯2号 「こしもと旅館」(日帰り可?、入湯済)
■市山の湯(土出) 「尾瀬岩鞍リゾートホテル」(日帰り可、入湯済)
■釈迦の湯(1号) 「水芭蕉の宿 ひがし」(日帰り可、入湯済)、「東明荘」(未湯)、「ペンションZAKOJI」(未湯)
■釈迦の湯2号 「みよしの旅館」(日帰り可、入湯済)、「うめや」(日帰り可、入湯済)
■閑野湯(土出) 「旅館 美里」(日帰り可、入湯済)、「旅館 こばやし」(日帰り可?、未湯)
ここまでの7源泉は文献1と合致します。


【写真 上(左)】 尾瀬岩鞍リゾートホテル
【写真 下(右)】 千代田館

温泉台帳からするとあと2源泉ですが、
確実に自家源泉なのは
■ホテルしおじり源泉 「ホテルしおじり源泉」(日帰り可、入湯済)、「かねよ志」(日帰り可、入湯済)
つぎに自家源泉っぽいのが
■すわや源泉 「旅館すわや」(廃業)
以上で9源泉で温泉台帳に合致。

このほか、やませみさんに提供いただいた資料にあるのが
■辰巳源泉(越本) 「辰巳屋旅館」?(日帰り可?、未湯)
■天狗の湯(越本) 利用施設不明

とまあ、ここまで解明するのに、何回片品村まで通ったことか・・・(^^)


【写真 上(左)】 しおじり
【写真 下(右)】 こしもと旅館

ところで、片品村&片品村観光協会が出した「温泉・宿泊ガイド」で日帰り可となっているお宿はこんなにあります。

〔戸倉〕
マルイ旅館、旅館金龍、温泉やど四季亭、玉泉ホテル玉城屋、尾瀬の宿いさ、山の鼻荘、ロッヂまつうら、龍宮旅館、平人旅館、戸倉旅館、旅館わかば、ふきあげ、ペンションゆきみち、ふじや旅館、若松旅館、旅館山びこ、シャレーおぜとくら(かもしか村)、旅館みゆき

〔片品〕
うめや、尾瀬岩鞍リゾートホテル、旅館みさわ、旅館すわや、旅館みよしの、民宿清涼館、旅館あたご、尾瀬かんの、しおじり、尾瀬山どん、旅館尾瀬の里、辰巳屋旅館

「うひょ~、源泉いっぱいあるし、これは稼げそうじゃ」と千湯系温泉マニアは思うでしょう。
じゃが、そんなに甘くはない。これまで、歴戦のなかで日帰り突入撃沈ロストしたのが赤字のお宿(^^;)です。

まずは、どの宿がどの源泉をつかっているかという情報が、一部の宿をのぞいてほとんどありません。
それに、吾妻や北毛のようにわざわざ温泉に入りにくる人もすくなく、受け手側もあまり期待(というか想定)していない感じ・・・。

春~秋にいくと、昼間はお湯を入れていないことが多いし、それ以前に呼べど叫べど誰も出てこない、TELしても誰もでない。
オン・シーズンの冬場なら人もいるだろうと思って攻めると、こんどはテンパってて、とても日帰り受け入れどころじゃない状態になってる(笑)

たとえば、「富士見旅館」(戸倉)のように、「入浴1人500円」と国道沿いにデカデカと看板出しておきながら、いざ行ってみると、まだ午前中なのに「スキーのお客さんがそろそろ帰ってくるから・・・(お湯は張られていたみたい)」とあっさり断られたりします。

たぶん群馬のなかではもっとも湯めぐり難易度が高いエリアかと・・・。
これにくらべると、丸沼、白根、鎌田、花咲あたりは日帰り施設もあるし、お宿も日帰り受け入れに積極的なので、ぜんぜん楽になります。

そのなかでわりに積極的なのが、
戸倉では「かもしか村」と「マルイ旅館」。
片品・土出では、「千代田館」「うめや」「尾瀬岩鞍リゾートホテル」で、今回これに「尾瀬ぷらり館」が加わったことになります。
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■ (沼津市宮本字元野80-27源泉) 「ニューウェルサンピア沼津」 〔 Pick Up温泉 〕



<(沼津市宮本字元野80-27源泉) 「ニューウェルサンピア沼津」>
(静岡県沼津市宮本80-27、10:00~20:00、原則無休、800円、055-922-5555)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 日帰り温泉ガイド)

元(財)厚生年金事業振興団運営の公的施設「ウェルサンピア沼津」。
「ウェルサンピア」の名称で親しまれた旧(財)厚生年金事業振興団の運営施設は、年金・健康保険福祉施設整理機構に移管され、段階的に廃止・売却の手続きが進められています。
「ウェルサンピア沼津」は、平成21年6月30日に営業を終了、翌日7月1日より有限会社ワールドプロジェクトが「ニューウェルサンピア沼津」として新たに経営を行なっています。

アプローチはちょいと複雑なので、下の地図を参照ください。
夜などアプローチは真っ暗でわかりにくいですが、ところどころにでてくる電照サインを見落とさなければ到達できます。

基本的には宿泊施設ですが、10:00~20:00(最終受付19:00)というセンター系日帰り温泉なみの長時間対応。
回数券(13枚綴り7,000円(1枚当たり538円))もだしていて、日帰り入浴受け入れに積極的です。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 浴場受付

旧「ウェルサンピア」の施設にもれずかなり豪華な施設。
入浴受付は浴場フロアの専用受付でします。
総合フロントも専用受付も対応はとっても親切で感じのいいものでした。

左手が休憩所、右手廊下のおく、左が男湯、右が女湯。
脱衣所はゆったりしたもの。


【写真 上(左)】 浴室入口
【写真 下(右)】 水風呂

入って左手にサウナ&水風呂、右手に内湯(黒みかげ石枠石敷、10人位)、機能浴槽(真湯?)と洗い場。
水風呂はかなり冷たいですが、とろみがあって井水かも。オーバーフローたっぷりできもちがいいです。
内湯は天井が低めでスペースもさほど広くないのでやや閉塞感があるかな・・・。

窓の外は露天、広くゆったりとしたスペースに銘石づくり屋根付10人以上の大きめの浴槽。
露天は森にかこまれ、チェアもおかれてなかなかいい雰囲気。

カラン14、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
平日18時で5-6人。

内湯のお湯はややぬるめで、きもち翠がかって透明で浮遊物なし。
湯づかいはよく確認しませんでしたが、循環仕様だと思います。
味不明、よわいカルキ臭。しめつけてくるような湯ざわりで入りごこちはいまいち。

露天は石の湯口?+側面注入で底面吸湯+側溝への上面排湯。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 露天-2

お湯は適温~ややぬるでうす茶色に懸濁。
味不明。糊のような臭いとペトペトする湯ざわりととろみ、よくあたたまりからだにくい込んでくるような浴感は「小江戸はつかり温泉」、常総の「きぬの湯」に似たものを感じました。

露天のお湯は内湯とはうってかわって個性的で入りごたえのあるお湯です。
ふつうこういう構成(内湯狭めで露天ゆったり)だと、たいてい露天はスカで内湯のお湯がいいのですが、ここは露天がいいです。

設備は充実しているし、料金もそこそこ手ごろなので、このあたりで温泉に入りたくなったときにはいい施設では・・・。
このあたりはとくに日帰り温泉がすくないので貴重です。

三島、沼津あたりは温泉王国、伊豆の玄関口で、温泉地としてはあまり知られていませんが、三島の竹倉温泉、沼津インターそばの「坂口屋」、原の「ざぶ~ん」(いずれも入湯済だが未レポ ^^; )、そしてここなど、想定外に泉質の面白いお湯があってなかなかに楽しめます。

Ca・Na-塩化物温泉 41.8℃、pH=8.2、68.2L/min掘削揚湯、成分総計=9.473g/kg、Na^+=1401mg/kg (37.11mval%)、Ca^2+=2057 (62.47)、Fe^3+=0.3、Cl^-=5545 (95.20)、Br^-=2.7、SO_4^2-=354.8 (4.50)、HCO_3^-=26.7、チオ硫酸イオン=0.3、陽イオン計=3481 (164.2mval)、陰イオン計=5931 (164.3mval)、メタほう酸=30.0 <H14.9.26分析> (源泉名:沼津市宮本字元野80-27源泉)

■ブランドグルメ
〔 沼津のひもの 〕
沼津といえばひもの、ひものといえば沼津(笑)。
駿河湾の良港をかかえる沼津は、ふるくから干物の名産地として知られてきました。
国内有数の名産地だけにあらゆる干物が揃っていて、産地も製法も多彩。
わさわざ沼津に出向いたら、産地や製法にこだわって、じっくりと品定めしたいものです。

〔 2010/01/11 (2009/11入湯) 〕


E138.50.30.918N35.8.39.276
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■ 松之山湯坂温泉 「ナステビュウ湯の山」 〔 Pick Up温泉 〕



<松之山湯坂温泉 「ナステビュウ湯の山」>
(新潟県十日町市松之山湯山1252-1、9:30~21:00(12~3月 10:00~21:00)、第3水休(1~3月は第1・3水休)、500円(17時~ 400円)、025-596-2619)
オフィシャルHP
紹介ページ (matsunoyama.net)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE観光ガイド)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

松之山温泉街からすこしはなれたところにある自家源泉のセンター系施設。
今回(2009年9月)、「鷹の湯」共同浴場のお湯があまりに不甲斐なかったので、ついつい突入(笑)
ここはあいかわらず、ものすごいお湯でした。

県道沿いに偉容をほこる立派な施設。
Pよこにある泉源は以前はもうもうと湯むむりをあげていましたが、いまはおとなしく(笑)なっています。


【写真 上(左)】 泉源
【写真 下(右)】 浴場入口

入って左手が休憩所&食事処、右手が浴場で正面おくが女湯、左手前が男湯。
脱衣所はゆったりとしてつかい勝手のいいもの。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 内湯

内湯に入ったとたんにいきなり松之山臭につつまれ、期待が高まります。

内湯ゾ-ンに内湯(みかげ石枠石タイル敷10人以上、圧注付)、小さめのサウナと、扉の向こう階段を下ったところに露天(岩枠鉄平石敷10人以上)。
内湯は以前ジェットがありましたが、今は停止しています。
やたらほてる泉質だし、サウナもあるので、水風呂がほしいところ。

露天は高台にあり、ぼんやりと山の稜線がみえます。昼間はいい景色でしょう。
軒下タイプながら風とおしよく、開放感のあるいい露天です。
カラン10、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。シャンプー・コンディショナーは入口に何種類かおいてあり、自由に選べるようになっています。

内湯はみかげ石の湯口から熱め~やや熱に変動するお湯をかなりの量投入。加水をうたがうところですが、やや熱のときも濃度感ばっちり。
以前のレポでも書きましたが、やはり熱交換しているのでは?
底面注排湯口は作動なく、おそらく全量を窓側側溝への上面排湯。
掲示は内湯かけ流しで、お湯の感じからしてもかけ流しだと思います。

露天は奥側の岩の湯口からゲキ熱湯を少量投入&中央の噴水状石の湯口からのやや熱湯投入。すくなくともゲキ熱湯は非加水の源泉だと思います。
槽内排湯は不明ですが、オーバーフローもありませんでした。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯色&湯口

内湯のお湯はやや熱め~適温で灰色にささにごり、イオウ系と思われる灰白色のおおきな湯の花がひらひらと舞っていて見るからによさげ。
松之山らしい強鹹味+苦味。
強烈な松之山臭が湯口だけでなく湯面からも香り立ちます。
ツルすべとスルスル感と強いとろみがあり、あたたまり感がハンパではありません。
どっしりとした重量感のある入りごたえ抜群のすばらしいお湯で、凶暴さではおそらく松之山No.1かと・・・。
水風呂がないので、何度も水シャワーをあびながらの入浴。

露天のお湯はややぬるめながら悪くなく、湯面でもしっかりとした松之山臭がありますが、絶好調の内湯にくらべると、どうしてもインパクトはよわくなってしまいます。
以前は露天がかけ流しに近く、内湯は循環でしたが、いまは湯づかいを入れ替えているようです。

それにしても、内湯のお湯はものすごいもので、以前の露天より上かも・・・。
弱っちくなってしまった「鷹の湯」共同浴場のお湯とはとても勝負になりません。

しかも、料金は以前の700円から500円(夜間400円)へと貸タオル別途にして実質値下げ、この施設内容とお湯なのでコストパフォーマンスは抜群。
日曜19時で男湯常時15人以上と盛況。
地方のセンター系の日曜19時だと、ふつうはかなり空いてきますが、ここはにぎやか。やはりかなりの人気施設だと思います。

松之山にいったらはずせない1湯。おすすめです。

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内湯は適温の大量注湯でぬるめ。緑色微濁やや薄い松之山臭^^)。浴感弱くたぶん循環。露天は内湯より熱く、源泉(熱湯、飲泉可、松之山味^^)と泉状(適温)の2つの注湯。

それにしてもこの露天は強烈松之山臭のすごいお湯!。
泉状の湯口は源泉では?(露天横に雪消しの池があり、横からパイプが3本立ち上がっている。ひょっとして雪解水で熱交換?「泉から熱い源泉が吹き出ることあり注意」の貼紙もあり)
強烈な浴感でヘロヘロに・・・。
だれも長く浸かっていない(浸かれない!)。松之山でもっとも凶暴なお湯 ^^;)でしょう。
これまで入ったセンター系施設ではトップクラスの濃厚なお湯で、これは超おすすめ。
〔 2002/02/22レポを編集 (2002/02入湯時のもの) 〕
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Na・Ca-塩化物泉 95℃、pH=7.6、140L/min(掘削自噴)、成分総計=15.418mg/kg、Na^+=3600mg/kg (59mval%)、Ca^2+=2100 (39)、Li^+=2.0、Sr^2+=28、F^-=2.6、Cl^-=9000 (99)、HS^-=-、Br^-=33、SO_4^2-=74、I^-=6.0、陽イオン計=5891 (256mval)、陰イオン計=9156 (253mval)、メタけい酸=120、メタほう酸=250、遊離炭酸=0.9、硫化水素=- <H20.12.9分析> (源泉名:湯坂温泉)

Na・Ca-塩化物温泉 95.7℃、pH=7.53、220L/min、成分総計=15900mg/kg、Na^+=3861mg/kg (62.87mval%)、Ca^2+=1820 (34.00)、Li^+=1.8、Sr^2+=166.1、F^-=2.3、Cl^-=9364 (98.78)、HS^-=0.2、Br^-=30.9、SO_4^2-=89.0、I^-=7.2、陽イオン計=5984 (267.1mval)、陰イオン計=9546 (267.4mval)、メタけい酸=87.0、メタほう酸=263.1、遊離炭酸=19.3、硫化水素=0.08 <H6.5.31分析> (源泉名:湯坂温泉)

<温泉利用掲示>
〔露天風呂〕 加水:あり 加温:なし 循環:あり 塩素系薬剤使用:あり
〔露天風呂〕 加水:なし 加温:なし 循環:なし(源泉掛け流し) 消毒:なし

※ H20.12の新分析書が掲示されていました。成分じたいに大きな変化はありませんが、湧出量が220L/min → 140L/minとすくなくなっているのが気になります。 

※ HPより
ナステビュウ湯の山の泉源は松之山温泉の1つである専用井戸の「湯坂温泉」を使用しています。かけ流しのたっぷりの湯量と良質な温泉で、皆様のお越しをお待ちしています。

■ブランドグルメ
〔 しんこもち 〕
しんこもちは3月3日に浦佐で行われる日本三大奇祭の一つ「裸押合大祭」の名物とされていますが、松之山の天水島、天水越にもしんこもちにまつわる伝承があって、松之山名物としても広く知られています。
うるち米でできた餅のなかに、上新粉で甘さをおさえたこしあんが入った小判型の和菓子で、笹に包まれています。
米どころ、松之山ならではの逸品です。

〔 2010/01/06UP (2009/09入湯・2002/02/22レポを編集 (2002/02入湯)) 〕

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。


E138.36.51.409N37.4.11.925
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■ 玉造温泉 「行方市老人いこいの宿 天竜荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<玉造温泉 「行方市老人いこいの宿 天竜荘」>
(茨城県行方市(旧 玉造町)玉造甲6348-10、9:00~16:00(要事前確認)、月・第1.3火休?(休み多いようなので要確認)、500円(町外)、0299-55-0150)
紹介ページ (coco-ejan.com((株) SEL))
紹介ページ (老人ホームマップ)

お盆の時期、空いてそうな近場ということで茨城鹿行エリアのお湯3湯にいきました。
土浦から霞ヶ浦大橋経由で玉造へ。(後記註:霞ヶ浦大橋は以前有料(普通車360円)がネックでしたが、平成17年11月1日から無料開放になり、鹿行エリアへのアクセスが便利になりました。)
また、霞ヶ浦では、復活した霞ヶ浦帆引き船の見学船が出ています。


【写真 上(左)】 途中で見たハスの群落
【写真 下(右)】 館内

ここは、単純二酸化炭素泉(炭酸泉)ということで、前から気になっていたお湯です。
公営の老人いこいの家ですが、町外入浴も可でパンフも出しているのでカキコします。
場所はハンパじゃなくわかりにくいので、下の地図を参照ください。

人家もまばらな丘陵地を走っていくと、いきなり隠れ里のような庭園風の一画があらわれてびっくり。
ここの高台にある、RC造2階建てのけっこう年季の入った建物が「天竜荘」です。
カラオケはにぎやかですが、全体にのんびりとした雰囲気。
和室(10畳)1日500円は安い!


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 女湯

男女別の浴室は内湯のみ。庭園をのぞむ明るい雰囲気のいい浴室です。
タイル造4-5人の浴槽は、循環装置はあるようですが未作動でオーバーフロー。
源泉かけ流しなのでレジオネラ菌の心配なしとのことです。
金属パイプから20L/min程度を投入でお湯は熱め。
カラン7、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。
土曜13時で男女湯とも独占でした。


【写真 上(左)】 男湯-1
【写真 下(右)】 男湯-2

無色透明のお湯にはこまかな白い浮遊物。
無味無臭のお湯には、特別の浴感はありませんでしたが、ごくわずかにアワつきがありました。


【写真 上(左)】 浴場から脱衣所
【写真 下(右)】 湯口

槽内のあちこちに大きめの気泡がついているので、長湯すればついてくるのかも・・・?
カランもたぶん温泉で、水カランは気泡がけっこうつきますが、ポンプ圧送のせいか?


【写真 上(左)】 槽内の気泡
【写真 下(右)】 湯色&湯口

これは2002年夏の入浴時のレポ。
このころはまだ青かった(^^;)ので、あっさり「無味無臭のお湯には、特別の浴感はありませんでした」と流していますが、この成分でかけ流しならば、いま入ればなんらかの特徴を感じるかもしれません。
ネット検索しても最新情報がきわめてすくなく、いまも日帰り開放しているかは不明ですが、機会をみて、もういちど入ってみたいお湯です。

規定泉(遊離炭酸)(Mg・Ca・Na-HCO3・Cl型) 11.5℃、pH=5.70、湧出量=42L/min、成分総計=434.2mg/kg、Na^+=9.005mg/kg (23.78mval%)、Ca^2+=8.789 (26.?4)、Mg^2+=6.788 (32.91)、Fe^2+=7.204、Cl^-=13.96 (25.42)、SO_4^2-=8.232 (11.07)、HCO_3^-=59.99 (63.51)、陽イオン計=31.79 (1.646mval)、陰イオン計=82.18 (1.548mval)、メタけい酸=31.21、メタほう酸=0.447、遊離炭酸=288.5 <S49.3.30分析> (源泉名:玉造町字泉天竜)

※ ガイドなどでは、単純二酸化炭素泉(炭酸泉)と書かれているものが多いですが、遊離炭酸の項(遊離炭酸250mg/kg以上)で温泉法の温泉に適合する規定泉です。
関東周辺で遊離炭酸の規定泉はとてもめずらしいもの。

■ブランドグルメ
〔 行方(なめがた)丼 〕
行方市麻生商工会が認証する地産地消的ご当地丼。
地場産の水産物、野菜を各1品以上つかって認証された料理が「行方丼」。
霞ヶ浦産の水産物(ナマズ、コイ、シラスなど)と地場産野菜(みず菜、わさび菜、れんこんなど)などを食材としてつかい、参加各店が照焼、蒲焼き、かき揚げなど素材の持ち味を生かし工夫を凝らした料理に仕上げているらしい。
なんかてんこ盛りしすぎて、焦点がぼやけているような気もしますが、このあたりは一次産品の豊富なところなので、きっと美味しいでしょう(^^)
(関東農政局茨城農政事務所HPなどを参考)

〔 2010/01/06UP (2002/08/18レポ (2002/08入湯)) 〕


E140.26.46.182N36.6.2.945
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