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■ 秩父吉田温泉 「星音の湯」

<秩父吉田温泉「星音の湯」> (秩父市(旧吉田町)、10:00~23:00、900円(17時~700円)、0494-77-1188)
オフィシャルHP

以前レポしたリゾートホテル「ばいえる」のそばに2007/7/31にオープンした最新鋭の日帰り温泉施設。現在、原則日帰り不可になっている「ばいえる」とは同一経営・ 同一源泉です。場所はONKEN21さんレポを参照ください。


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 正門

日曜夕方でPはほぼ満車、オープン人気がつづいているようです。
エントランスからして気合いが入っていて(笑)、前庭を配した純和風の構えはなかなか絵になります。
フロントまわりはせまく、施設規模もさほど大きくはないですが、施設配置に小ワザが効いていて、変化のあるつくりになっています。
調度などもよく練られていて、コンセプチャルな和モダン調は、ONKEN21さんご指摘のとおり、大ブレークした小川町の「花和楽の湯」にそっくり。
この手の雰囲気はじゃらん系カップルの大好物なので、当面盛況がつづくのでは?

フロント前の中庭に足湯(大人気)。左手廊下奥に自然食料理の「レストラン空楽」。凝ったメニューで和カフェ的な雰囲気もいいのでなかなかの入りでした。そのまわりに露天風呂付個室×3(1,000円/h)&個室休憩室×8。廊下右手の広い中庭には和風庭園と赤い橋があしらわれた和みの空間。カップルやファミリー客が縁台に佇み、おもいっきりヒーリングモードに浸っています。中庭の奥に仮眠用休憩室「満天」&休み処×2。設備はいいけどキャパが少ないのでゲキ混みか?


【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 庭園

フロント右手は浴場エリア。入口でタオル・バスタオル・作務衣風館内着入バックを受け取り、館内では館内着ですごすシステムです。メイン浴場の他、溶岩浴・岩盤浴、整体・エステもあり。
浴室は手前に「大浴場『星の舟』・露天『星の森』」、奥に「大浴場『月の波』・露天『月の石』」。週毎男女入替制でこの日の男湯は奥でした。
脱衣所は狭くて感心しません。プール式の縦長ロッカーでごったがえしている上に、お湯を拭き取らないであがってくる不心得者多数で床がびしゃびしゃ(ふき取りはしてるが追いつかない)。冷水器が脱衣所の奥まったところにあるのもどうかな?

内湯ゾーンは手前左手に洗い場。カラン14でセパ式ですが、仕切壁が妙に低くてなんか変。シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。施設規模のわりに狭く天井低めでこもっています。

左手奥に内湯(石貼10人以上)、右手にサウナ&水風呂(15℃、冷たい)。
扉の外に露天ゾーン。左手前にメイン露天(岩組石敷10人位、屋根付)と右手奥に浅いサブ露天(鉄平石造10人、たぶん真湯)。左手奥にアカスリ。
メイン露天はかなりの広さがあるものの、岩や柱の配置がわるく少人数でイモ洗いモードになります。露天ゾーンじたいはゆったりと配置され、展望はないものの風がとおってベンチで和んでいるとなかなか快適。

内湯は石の湯口からの投入+熱湯の側面注入で側溝への上面排湯。露天は岩組の湯口から熱湯を投入で底面吸湯+排湯口からの上面排湯。内湯はかなり熱めなので空いています。そのぶん露天が大人気。日曜だったので客層は行楽モード炸裂。お子さま軍団が浴場のあちこちを走り回っていました。

お湯は緑がかったうすにごり。湯口で弱重曹味。弱い消毒臭に露天はきもちなまった臭い。かなりはっきりとした重曹系のツルすべと弱いとろみがあり、よく温まり浴後は肌がつるつるになります。
お湯はメイン露天より内湯のほうがいいような気がしますが、それでもくたびれたようななんとなく釈然としないお湯。

個人的にはお湯にインパクトは感じられませんでしたが、お湯にこだわらなければ充分温泉を楽しめるかと。
秩父では稀少な和モダン系施設だし、料金も安めなので、これからもっと人気が出ていく施設では? すくなくともセンター系メインだった秩父の日帰り温泉に一石を投じたことは確かだと思います。

Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 18.2℃、pH=8.3、32L/min動力揚湯、成分総計=3.91g/kg、Na^+=1299mg/kg (99.33mval%)、Fe^2+=0.04、Cl^-=1137 (57.07)、HCO_3^-=1374 (40.06)、CO_3^2-=41.6、Br^-=9.7、陽イオン計=1307 (56.9mval)、陰イオン計=2566 (56.2mval)、メタほう酸=21.9 <H15.7.15分析>(源泉名:星音の湯)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置:使用

〔 2007年11月16日レポ 〕
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■ 万座温泉 「万座温泉ホテル(日進館)」 〔 Pick Up温泉 〕

”ラジウム北光泉”で有名な万座の「日進館」が、今年12月末をもって取り壊されることになりました。
とっても残念。記録の意味でUPしてみます。

<万座温泉「万座温泉ホテル(日進館)」> (嬬恋村、時間要問合せ、1,000円、0279-97-3131)

2003年冬にスキーかたがた万座温泉ホテルに泊まりました。
万座温泉ホテル・ゆけむり荘・日進館と同一経営で、別棟の日進館(湯治棟)は休業中でした。
万座温泉ホテルじたいはとても大規模な施設で、増築を重ねたらしく、館内は迷路のようになっています。

浴場は、ホテルのメイン浴場「長寿の湯」(姥湯・姥苦湯・さゝ湯・苦湯・滝湯・真湯)、ゆけむり荘の露天「極楽湯」、「日進館」(ラジウム北光泉・鉄湯)の3ケ所、合計9の浴槽があり、すべて重厚な総木造りです。
ラジウム北光泉と鉄湯は男女日替制で、冬期は18時までなので要注意です。
ラジウム北光泉以外はすべてオーバーフローあり。
また、ラジウム北光泉と鉄湯を除いて給水パイプによる加水希釈がありました。


【写真 上(左)】 「長寿の湯」姥湯
【写真 下(右)】 「長寿の湯」露天

〔長寿の湯〕
気持ちぬめりのあるお湯は白濁し白い浮遊物。レモンのような酸味と渋焦げイオウ臭がありますが、苦味はほとんど感じられず。口に含むと酸で歯がキシキシします。
酸性の硫化水素泉はわりに苦手なので、浴槽毎のお湯の違いはほとんどわからず。
それに多くの浴槽は時間によって希釈率が変わるらしく、温度も濁りも変動してました。
常に熱いのは滝湯で源泉比率が高そう。濁りは薄いながら強い酸味とかすかな苦味があって、「長寿の湯」ではここがいちばん気に入りました。常にぬるく薄目だったのは姥湯。
露天ゾーンにある姥苦湯とさゝ湯は同一源泉。真湯槽のお湯でも酸性は強そうです。

〔 極楽湯 〕(露天)
姥苦湯使用ですが、「長寿の湯」の姥苦湯とは全然違います。かなりの濃度感があって底には緑白色の沈殿物がたくさん。正直、すべての浴槽でここの浴感がいちばん強いように感じました。
無雪期は展望がいいそうですが、雪のカベに阻まれ展望がきかなかったのは残念。でも雪雲のあいまからときおりのぞく星空がきれいでした。


【写真 上(左)】 「日進館」(湯治棟)
【写真 下(右)】 「日進館」(浴場)

〔 日進館(ラジウム北光泉・鉄湯) 〕
別棟の湯治棟「日進館」(休館中)の並びにあるので、ホテルからは靴を履いていきます。
有名なラジウム北光泉は、青みがかったとろみのあるお湯で、入り心地のすこぶるいいもの。でも、もっとガツンとくるお湯を想像してたのでちょっと期待ハズレ。
鉄湯は、乳白色の濁りの強いお湯ですが、「極楽湯」よりは薄い感じ。
でも鉄の気配がほとんど感じられないのに何で「鉄湯」なんだろう?


【写真 上(左)】 ラジウム北光泉
【写真 下(右)】 ラジウム北光泉の説明板


【写真 上(左)】 ラジウム北光泉の湯口
【写真 下(右)】 ラジウム北光泉の湯色

当日(土曜)は全館満室の大盛況で500人から宿泊してたみたいですが、浴場の混雑はさほどでもなかったです。ホテルから遠い「日進館」はなんと我々のグループで独占。
ひさびさに団体客の入る大型旅館に泊まりましたが、やっぱり個人的にはごぢんまりとした宿のほうがいいかな (^^;
翌日、豊国館を攻めようかと思いましたが、ヒフがかぶれてヒリヒリしてたので断念(^^;)。


【写真 上(左)】 鉄湯
【写真 下(右)】 鉄湯の湯口

p.s.
その後、修行を重ね(^^)、酸性硫化水素泉でもかぶれないからだになりました(笑)

成分表は2源泉のみありました。
<姥苦湯>
酸性・含硫黄-Mg・Na-硫酸塩・塩化物温泉 68.5℃、pH=2.40、141L/min自然湧出、成分総計=1352.96mg/kg、H^+=4.01mg/kg、Na^+=102 (24.93mval%)、Mg^2+=61.0 (28.25)、Fe^2+=4.85、Al^3+=9.6、Cl^-=180 (25.68)、SO_4^2-=662.2 (69.72)、陽イオン計=256.46 (19.77mval)、陰イオン計=931.0 (19.78mval)、メタけい酸=119、メタほう酸=13.1、硫化水素=33.4 <S57.1.18分析>

<ラジウム北光泉>
酸性-Mg・Na-硫酸塩温泉 80.6℃、pH=2.6、自然湧出湧出量測定不可、成分総計=1589.34mg/kg、H^+=3.16mg/kg、Na^+=168 (34.31mval%)、Mg^2+=98.6 (38.00)、Fe^2+=0.16、Al^3+=2.64、Cl^-=158 (19.67)、SO_4^2-=828 (76.04)、HSO_4^-=88.2、陽イオン計=335.74 (21.34mval)、陰イオン計=1075.4 (22.63mval)、メタほう酸=163.8、硫化水素=0.0 <H6.1.7分析>

〔 2003年2月22日レポに加筆 〕
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■ 秩父川端温泉 「梵の湯」

<秩父川端温泉「梵の湯」> (秩父市、9:00~22:00(土:~22:30)・月2回不定休、平日750円/時間制限なし(19~ 650円)・土日祝850円/3h、0494-62-0620)
オフィシャルHP

秩父市のオートキャンプ場「スプラッシュガーデン秩父」内に以前からあった日帰り温泉施設「凡の湯」のよこに2007/4/7オープンした新顔施設。
場所はわかりにくいのでHPの地図を参照ください。(位置的には荒川の北側、和銅大橋北詰と小柱交差点のあいだ)
やや上流の上空には皆野寄居バイパス延伸部の橋(新皆野橋/平成20年開通予定)。これができると寄居方面からのアクセスはよくなりそうです。


【写真 上(左)】 テラス
【写真 下(右)】 浴場入口

白壁瓦屋根平屋建のよくある外観。フロントは妙に広くて壁沿いに置いてあるスチール家具が違和感を放っています。館内も雰囲気のいいテラスのすぐよこに所帯じみた休憩所があったりしてなんとなくチグハグ。

脱衣所はせまめでチープなつくりですが、浴場は本格派です。
入ってすぐ右手が独立区画の洗い場。カラン14、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。その奥が内湯(石造20人以上、寝湯×3付)とその横に源泉水風呂(みかげ石造1人)。
内湯ゾーンは庭園の向こうに荒川をのぞみ、やや暗めながらシックな上質感があって、日帰り温泉というよりは気のきいた旅館の浴室のよう。
露天ゾーン手前には蒸し風呂的にこもった足湯。その奥に屋根付軒下タイプの露天(岩枠鉄平造12人以上)。すぐ脇を荒川が流れているのに開放感がないのは残念。
新設施設なのにサウナがないのはどうしたものかな? 足湯は「とりあえず足湯にしときました」といった感じのぞんざいな造りなので、サウナに転用の可能性もあるかも。
また、10/19に岩盤浴もオープンしています。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天

ONKEN21さんのレポ(4/23)ではガラ空きだったようですが、日曜16時で2~7人とやはり空いていました。

内湯は石の湯口からの投入+熱湯側面注入で側溝への流し出し。旧館と同様、水位連動式の給湯システムでは?
源泉水風呂は側面の穴から冷水(たぶん源泉だと思う)を投(注)入。オーバーフローはなく底面からの自然流下?。
露天は岩からつき出た竹樋からの投入+側面注入で側溝への上面排湯。

露天はほとんど浴感を感じられずひょっとして真湯かも? 露天の温泉使用をあきらめ、内湯ゾーンの使用量を確保し湯質を保つ意図だとしたらむしろ快挙です。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 内湯の湯色

内湯は緑灰色のいい感じのささにごり。ほぼ適温でかなり明瞭な重曹塩味が感じられます。
湯口・湯面ともに弱いながら消毒臭を感じるものの、相当に強いヌルすべととろみがあって浴感充分。ONKEN21さんご指摘のとおり、ヌルすべは旧施設(凡の湯)より強いかも。

さらに楽しめたのが源泉水風呂。
25℃~30℃ほどの絶妙なぬる湯はで懸濁(色不明)し、こまかな気泡がただよっています。
かなりのアワつき&アワのぬるぬるもありますが、お湯じたいのヌルすべは内湯の方が強いと思います。


【写真 上(左)】 源泉水風呂1
【写真 下(右)】 源泉水風呂2

湯口では金気味+重曹味、金気臭+甘イオウ臭。オーバーフローがなく、湯面ではイオウの劣化した臭いがあるので一見なまったイメージがありますが、鮮度はけっこう高めかも・・・。泉質はなんとなく内湯と違うような感じがあり、ひょっとして、1・2号泉混合の内湯に対して、源泉水風呂は1号泉の単独使用かも・・・?
小さいながら、この浴槽がひとつあるだけで浴場の格があがっているように感じました。
源泉水風呂はほとんど無人だったので、内湯とここをひたすら往復していました。

ややチグハグながら施設もお湯も悪くないのに、この空きぶりはなぜ?
吉田にオープンした「星音の湯」(同じ日に行ったがごったがえし)に客をとられているのかな?(ここに限らず秩父の日帰り施設は「星音の湯」オープン以降、かなり空きが目立つような・・・。)

秩父らしい硫黄重曹泉を落ちついた浴室で味わえる、貴重な施設だと思います。
なお、旧「凡の湯」は引きつづき営業(600円)していますが、施設やお湯のよさから考えるとこちらがおすすめです。

Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 17.4℃、50L/min掘削揚湯、pH=8.9、成分総計=2.569g/kg、Na^+=865.3mg/kg (98.69mval%)、Fe^2+=0.2、Cl^-=1177 (68.79)、HS^-=0.3、HCO_3^-=723.7 (24.58)、CO_3^2-=91.8 (6.34)、陽イオン計=874.7 (38.14mval)、陰イオン計=1658 (38.99mval)、硫化水素=<0.1、メタほう酸=20.0  <H18.11.20分析> (源泉名:秩父川端温泉 混合泉(梵の湯(1号井戸)・凡の湯(2号井戸)) <温泉利用掲示>(「梵の湯」内風呂)
加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置:使用 塩素薬剤:使用

〔 2007年11月6日レポ 〕
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