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■ 湯村温泉 「湯村ホテルB&B」 〔 Pick Up温泉 〕



<湯村温泉「湯村ホテルB&B」> (甲府市湯村3-3-11、1,200円(@niftyクーポンで700円)、原則7:00~21:00、055-254-1111)
オフィシャルHP

湯村温泉は甲府の街なかにあって、場所柄歓楽温泉的イメージがありますが、1200年前に弘法大師が開湯、信玄公のかくし湯としても知られた歴史あるお湯で、自家源泉をもつ宿が多く、しかも高温泉で硫酸塩まじりというあなどりがたい実力をもっています。
ここは好きな温泉で、これまでに「旅館明治」「ホテル吉野」、「楽水園」、「杖温泉 弘法湯」、「鷺ノ湯」と入っていますが、まだまだ未湯の自家源泉宿をのこしています。
でも全体に日帰り料金が高めなので、どうしてものびのびになっています。
(宿泊すると湯巡り手形がgetできますが・・・。)

ここは湯村温泉街のなかにある白亜のホテル。湯村にはめずらしく大きなPがあります。
入浴1,200円と高いですが、500円引になる@niftyのクーポンをみつけたので、いってみました。

2Fにある浴場はビジホタイプでさほど広くはないものの、浴場入口に飲泉所があるのはさすがに自家源泉をもつ老舗の貫禄か。
このほか、宿泊者専用露天風呂(かくし湯)もあります。


【写真 上(左)】 飲泉所
【写真 下(右)】 内湯 

男女交替制かどうか不明ですが、この日の男湯は奥でした。
みかげ石枠タイル貼7.8人の内湯(志磨の湯)とそれを取り囲むように洗い場。
扉の外に軒下タイプ石造5人の細長い電気風呂付露天(若返りしびれ湯 ^^ )とサウナ。
露天は高い塀に囲まれているうえに狭く、トドになれるところがありません。
カラン9、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜18時で2-6人。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 内湯の湯口 

内湯は石の湯口から10L/minほど投入で窓側排湯溝への上面排湯。
露天は赤茶色に色づいた石の湯口2ケ所からの投入で、うち1ケ所には飲泉用?の柄杓がおいてありました。ここも排湯口への上面排湯。
浴場にかけ流し表示あり。お湯の感じからいっても2槽ともかけ流しかと思います。

露天の奥は強烈な電気風呂で、かなりの面積がピリピリ状態。広くない浴槽なので電気風呂はいらないのでは?

お湯は内湯で適温~やや熱め。露天でややぬる。
ほぼ無色透明でこまかな気泡が舞っていてかなり潤沢なアワつきがあります。
内湯の湯口そばがいちばんアワつきが多く、鮮度感もベストかと。
芒硝塩味+微たまご味。石膏臭+微イオウ臭+弱モール臭のいかにもよさげな湯の香。
ベースはキシキシ&ヌルすべですが、アワつきの量が多いのでぬるぬるした湯ざわりがありとろみもしっかり。

あたたまりが異常に強い入りごたえのあるお湯なので、水風呂がほしいところ。
Na・Ca-Cl・SO4泉で石膏臭+イオウ臭+モール臭とは贅沢。
複雑で後をひきまくる浴感はNaとCa、ClとSO4のバランスが絶妙なせいかも・・・。


【写真 上(左)】 露天の湯口
【写真 下(右)】 かけ流し提灯

HPや浴場内でさかんにお湯のよさを謳っていますが、なるほど泉質といい、鮮度感といい、ほとんど非の打ちどころのないお湯で、これは湯村でも1.2を争うお湯だと思います。

浴場はいわゆるビジホ湯で広くなく、露天のロケもさしてよくはないですが、お湯は逸品なので温泉好きにはおすすめです。

Na・Ca-塩化物・硫酸塩泉 41.6℃、pH=8.45、90/min(掘削揚湯)、成分総計=1.590g/kg、Na^+=404.1mg/kg (75.03mval%)、Ca^2+=110.0 (23.43)、F^-=2.4、Cl^-=487.1 (58.00)、SO_4^2-=434.1 (38.16)、HCO_3^-=25.8、HS^-=4.804、陽イオン計=524.3 (23.43mval)、陰イオン計=961.3 (23.69mval)、メタけい酸=81.2、メタほう酸=12.7、硫化水素=0.0 <H14.12.17分析> (源泉名:湯村温泉)

※泉温は、分析時よりすこし上昇しているようです。

<温泉利用掲示(内湯・露天)> 加水:なし 加温:なし 循環装置使用:なし 消毒処理:なし

〔 2008年10月31日レポ 〕
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どうなる? 所沢「湯楽の里」

ひさしぶりのレポがこんな内容になるとはなんとも残念です。

じつはここ、所沢「湯楽の里」、その後も2週間と空けず通っていました。
浴感はとても等張性土類食塩泉のものではないですが、なぜか妙に気に入りのお湯でせっせと通っていました。

ところが、今晩・・・。
露天岩風呂の前に立ったときからどうも変な感じがしたんです。
湯口からの投入量がいつになく多く、お湯の色味がとなりのメイン露天とほとんど変わりません。
入ってみると、信じられないことに異臭がしました。
ふだんなら、やわらかな湯の香か弱焦げ臭が迎えてくれるのに、この日はマッチを擦ったときのようなとんがった臭い。消毒をかけたとき、磯の香にいく一歩手前の臭いです。
いつものやわらかな湯ざわりはなく、硬く肌をさすようなそれ(泣)
湯口のお湯をおそるおそる口に含んでみると、いつもの貝汁重曹苦味はまったく感じられず、人工的な薬品味のみ・・・(号泣)
希釈感があって消毒剤が出張ってきている、入っていて心地よくない”スジのわるいお湯”です。

湯温が妙に高いので、いちおうあたたまりますが、すぐに冷めてしまいます。
いつものここのお湯はうすめながらあたたまりが強く、浴後もほかほかとしたぬくもりと適度な湯づかれ感が残るのですが、今晩は感じられず。
それどころか、ここはもう100回近くも入っているかと思いますが、はじめて湯冷めしました。

翠色にうすにごった湯色も、湯中にただよううす茶の湯の花も、湯滝にうっすらとでているイオウの析出も、どれもこれも今晩は影を潜めていました。
じつはこれらの特徴は、ここのお湯のよさを演出するもので、誤解をおそれずにあえて一言でいうと”山の湯”です。
けっして濃くはないですが、鉄やイオウや重曹や(たぶん)硫酸塩が微量ながら複雑にまじりあって、奥ぶかくデリケートな浴感を産みだしていました。

お湯のインパクトやわかりやすさからいえば、「彩ゆ記」「王様の湯志木」のほうがはるかに上です。
でも、この平地では稀少な”山の湯”を楽しめたので、せっせと通い詰めたのです。

それもこれもすべて今晩は台無しになっていました。
考えてみると、今晩は浴場じたいの勝手がなんとなくちがい、「管理責任者がかわったのでは・・・?」と感じるところがありました。
水風呂の温度が高めになっていたり、トルマリン風呂や真湯浴槽のカルキがよわくなっていたり、よもぎむし風呂の温度が上がっていたり、露天にトレリス&プランターが置かれていたり・・・と、全体に快適度が上がる方向にかわっているのですが、肝心の露天岩風呂があのていたらくでは・・・。

もし、管理責任者がかわっているとしたら、その新任者は温浴施設のオペレーションには長けていても、温泉好きのマインドはまったく理解していない人です。(そんなの相手にしてない、といわれればそれまでですが・・・)

温泉導入から3年半、通い詰めた「所沢湯楽の里」ですが、あと1回いってみて、今晩のお湯の状態がつづいているようだったら、もう通うのはやめにします。
今晩のお湯の質では、最近さらに調子をあげてきている「彩ゆ記」「王様の湯志木」とはまったく勝負にならないし、しかもこの2湯のほうが家から近いからです。

「ほんとにたまたまあの晩だけ調子が悪かったのよ・・・」であることを祈りたいです。


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〔 所沢「湯楽の里」 やや復調 (2010/05/21レポ) 〕

先日、所沢「湯楽の里」にいきました。
前回いったのが昨年2月(→レポ)なのでじつに1年数ヶ月ぶりです。

”所沢 湯楽の里”でググると、このレポがオフィシャルHPのつぎにでてくるので、ひょっとして、湯楽の里サイドで閲覧して湯づかい改善してるかも? とかすかに期待しつつ。

平日の22時、館内はかつてないほどに空いていました。
これは、湯づかいのせいというより、「小さな旅 川越温泉」オープンの影響が大きいのでしょう。

さて、問題の源泉槽です。
結論からいうと、かなり復調していました。
よわい消毒臭はしているものの、お湯じたいの質感やあたたまり感はかなりもどってきていました。(むろん、以前の好調時にはくらぶべくもありませんが・・・)
湯口はよわい重曹味+微苦味に弱薬品味。この弱薬品味がなくなるときが、たぶん本格的な復調を果たすときでしょう。
なので、今回はまだ回数券は買いませんでした。

それにしても、ここはとくに広いわけでも、つくりが凝っているわけでもないのに、なんでこんなに居ごこちがいいのでしょう。コンパクトながらすべてが過不足なくまとまっています。
それに水風呂は19.5~20.0℃の絶妙水温、カルキはほとんど感じず、これまででベストかも?
真湯槽もこれまでになく湯質のいいものになっています。(こんなによかったか?? と思いかえすほど・・・)
これで源泉槽が復調すれば、以前よりさらにパワーアップした施設になることはまちがいありません。

ここの源泉はやっぱりすばらしい資質をもっていますが、ひじょ~にデリケートなお湯なので、ちとつよめの消毒をくらうとひとたまりもありません。
「彩ゆ記」「おふろの王様 志木店」「真名井の湯」「サイボクまきばの湯」など、競合施設の湯づかいはこのところさらによくなってきていますが、このお湯が本気だせば(=消毒を感じない以前の湯づかいに戻れば)湯質的には十分対抗できると思います。

復調まであとすこし。
なんといっても、ダントツに回数入っている気に入りのお湯だったので、ここまでくるとふたたび応援したくなります。
すくなくとも、「さよなら 所沢『湯楽の里』」は撤回しときます(^^)
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■ 正木温泉 〔 Pick Up温泉 〕

 

<正木温泉> (館山市正木3027、9:00~16:30(受付〆15:30)、550円、0470-27-4614)
紹介ページ(まっぷるnet)

以前からず~と気になっていたお湯ですが、どうにも行きにくいところにあるので、のびのびになっていました。
内房の山中にある鄙びた温泉です。
場所はわかりにくいです。
R127館山バイパス那古信号から県道296和田丸山館山線に入り1km弱走った「神河鉱泉」の看板が出ている交差点を左折し北上します。
その後も「神河鉱泉」の看板がいくつか出てくるのでそれに従います。(「神河鉱泉」は正木温泉の奥、正木温泉の看板はたしかほとんどありませんでした。)
左折してから1kmちょっと走った左手に、いきなり「正木温泉」の看板が出てくるので左折すると到着。Pは3-4台。(→ここ
温泉施設というよりほとんど農家、庭のあちこちに猫がタムロしています。


【写真 上(左)】 奥が浴室のある建物
【写真 下(右)】 ねこ

奥の母屋のほうに進み声をかけると、しばらくしておばちゃん(だったか?)がでてきました。
あまりにも農家そのものなので、正直、ちとびびりましたが(^^;)、日帰り対応になれているらしく、意外にも(^^)対応は親切かつスムーズでした。
事前情報では貸切利用がメインとのことでしたが、先客はおらず、建物奥の男湯?にすぐ入れました。


【写真 上(左)】 入口
【写真 下(右)】 脱衣所

脱衣所はせまくバラックチック。千葉のマイナー湯は多少なりともB級入ったところが多いですが、なかでもここは気合いが入っています。
浴室もせまめで2人くらいのタイル貼浴槽がひとつ。丸窓と市松模様のタイルが面白い雰囲気。
浴槽にかけられている樹脂製のふたをはずして入ります。


【写真 上(左)】 浴槽1
【写真 下(右)】 浴槽2

浴槽には熱湯の側面注入があり、追い焚き装置のパネルもありましたが、操作せず。
黒湯につき排湯は不明でしたが、たしかオーバーフローはなかったと思います。
布がかぶせてある給湯パイプは作動なし、混合カランがありましたが、メモになにも書いていないので、たぶんでなかったのだろうと思います(^^;)
温泉利用掲示では循環の記載はないので、加温湯随時追加方式かも?
カラン1、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。土曜15時で独占。

ほぼ適温のお湯は、透明度60cmほどの紅茶色で味不明。黒湯によくある有機肥料臭に、よわめのアンモニア臭がまじります。
総硫黄5mg/kg超の硫黄泉ですが、イオウ臭は感じられませんでした。
黒湯らしいヌルすべとかなり強めのとろみがあり、異様にあたたまる入りごたえのあるお湯です。
なにかひっかかるような浴感を感じるあと引き系のお湯で、たしかになんとなく効きそう。
ま~、これだけの個性があれば、はるばる入りにきた甲斐はあったかと・・・。


【写真 上(左)】 浴槽から洗い場
【写真 下(右)】 湯色

手前にも浴室があったようですが、湯音がしていたので入浴中。チェックできませんでした。

帰りしなにさっきのおばちゃん?とちょっと話しをしました。
埼玉からきた旨話してもさほどおどろかず、むこうから分析書のコピーをくれたので、けっこう各地の温泉好きがきているのかもしれません。
源泉のありかをきくと1kmほどはなれたところから運んできているとのことで、やはり事前情報どおり運搬湯でした。

でも、タイミングがよかったのか、それともせっせとひんぱんに運んでいるからか、鮮度感は意外に悪くありませんでした。
ダントツにいいというレベルではないですが、B級チックな雰囲気とフックのあるお湯を楽しめる温泉マニア向けのお湯のように思いました。

含硫黄-Na-炭酸水素塩・塩化物泉 14.8℃、pH=8.3、1.2L/min、成分総計=1742.9mg/kg、Na^+=524.1mg/kg (96.44mval%)、Cl^-=439.6 (52.74)、SO_4^2-=52.1 (5.19)、HCO_3^-=576.5 (40.19)、HS^-=4.804、陽イオン計=542.15 (23.51mval)、陰イオン計=1191.39 (23.51mval)、メタほう酸=6.624、腐植質=10.20、硫化水素=0.544 <S48.1.25分析> (源泉名:不明)

<掲示してあった別の分析書>
含硫黄-Na-炭酸水素塩・塩化物泉 14.6℃、pH・湧出量不明、成分総計=1.68g/kg、Na^+=474.5mg/kg (97.80mval%)、Cl^-=353.6 (44.27)、SO_4^2-=39.9 (3.68)、HCO_3^-=695.3 (50.57)、HS^-=3.2、陽イオン計=487.0 (21.10mval)、陰イオン計=1102 (22.53mval)、メタけい酸=65.2、腐植質=4.0、硫化水素=- <H18.1.20分析> (源泉名:正木温泉)

<温泉利用掲示> 加水:記載なし 加温:あり 循環装置使用:記載なし 消毒処理:記載なし

〔 2008年10月26日レポ 〕(2008年1月入湯)
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■ 蛸川温泉 「箱根園コテージ」 〔 Pick Up温泉 〕



<蛸川温泉「箱根園コテージ」>(箱根町元箱根140、8:00~10:00/12:00~23:00、1,000円、0460-83-1151)
オフィシャルHP

昭和62年開湯の箱根でいちばん新しい温泉、蛸川温泉は、ほとんど西武系の施設でしか入れません。有名なのは「箱根プリンスホテル」(「ザ・プリンス箱根」内に今年4月リニューアルした「箱根 湖畔の湯」)ですが、1,500円と高いので、1,000円で入れるここにしました。
なお、プリンスの奥にある「神山コテージ」も1,000円で入れますが夏期のみの営業です。

ふつう箱根園は県道75から桜井茶屋前を折れて「竜宮殿」の前右折のアプローチですが、箱根園コテージは県道75駒ヶ岳側から直接入った方がベター。芙蓉亭から湖尻方面に走りロープウェイをくぐった少し先の小道(看板あり)を左折するとPがあります。


【写真 上(左)】 芦ノ湖の海賊船
【写真 下(右)】 コテージの管理棟

Pから車輌通行止めの道を下るとすぐにコテージの管理棟があるのでここで受付。
浴場はコテージのなか、ログハウス風の建物で手前が男湯、奥が女湯。
12時ちょい前にいったところ、まだ湯張り中ということで箱根神社にお参りしてから13時頃再突入、で、たぶんこの日の一番湯。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 洗い場から浴場

入ると脱衣所、扉をあけるとセパレート式洗い場×8、シャワーのみでプールの前室のよう。そこからさらに扉をあけて階段をくだるとようやく浴場に到着です。
アプローチにたっているのぼりや館内案内には”露天風呂”とありますが、立派な湯小屋のなかにある内湯です。(パンフには”屋根付温泉露天風呂”とある ^^ )
でも、三面採光で天井高く、窓は全面網戸なので風通しよくほとんど露天とかわりません。虫が入ってこないぶん露天より居ごこちがいいかも。
高台にあり南面が開けているので開放感があり、造作もシックないい浴場です。
日曜13時でこの快適な浴場を1時間近くも独占は贅沢でした。


【写真 上(左)】 浴槽1
【写真 下(右)】 浴槽2

湯小屋の中央にみかげ石枠タイル貼15人位のゆったりと入り心地いい浴槽をシンプルに配置。
手前から3本の側面注入(両端は適温中量、中のは熱湯少量)で奥の窓側2ケ所からの上面排湯+側面吸湯。浴槽まわりには石膏系のクリーム色の析出がでています。

ほぼ適温のお湯は、ごくわずかに懸濁し白い浮遊物、湯中の指先が青白く発光しています。するするほこほこの芒硝石膏味と弱い磯の香(たぶん消毒薬剤によるもの)とともに硫酸塩泉系のきしきしととろみが明瞭。相当な浴感と温まり感のある入りごたえのあるお湯で浴後は肌に張りがでてしっとり。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 浴場からの眺め

循環湯ながらたぶん張り立ての一番湯だったので鮮度感は悪くなく、これで石膏系の甘い湯の香でもあれば、箱根でもかなり上位のお湯になるのでは?
箱根のなかでは、町営湯の花沢揚湯泉や湯本「金湯苑」などとともに、硫酸塩がもっともよく表現されているお湯かと思います。

箱根十七湯制覇を狙わなければ入らなかったかもしれませんが、予想外にいいお湯でけっこう満足しました。

Ca・Na-硫酸塩・塩化物泉 45.6℃、pH=7.9、湧出量不明、成分総計=1.078g/kg、Na^+=123mg/kg、Ca^2+=195、Fe^2+=0.64、Cl^-=109、SO_4^2-=548、HCO_3^-=47.4、陽イオン計=323、陰イオン計=706、メタほう酸=5.37 <H17.5.18分析> (源泉名:元箱根34号.37号.43号)

<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:あり 循環装置使用:あり 消毒処理:あり
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■ 金谷温泉 「海辺の湯」



<金谷温泉「海辺の湯」> (千葉県富津市金谷525-17、10:00~20:30(土日祝9:00~21:30、750円(土日祝日:850円)、0439-69-8500)
オフィシャルHP

内房金谷に2007/1/20オープンした日帰り温泉施設。
大型ドライブイン「漁師料理かなや」が源泉を開発、敷地内に建設したものです。
Pは広く大型バス対応。Pのよこに足湯もあります。


【写真 上(左)】 足湯1
【写真 下(右)】 足湯2

1階は土産物屋、エレベーターであがった2Fが温泉施設。館内はなんとなく無機質ですが休憩所もあります。
脱衣所は狭め。海をのぞむ内湯は窓が広くて明るいですが、天井が低くてこもり気味。
露天はすぐ下が海で、対岸に三浦半島と背景に富士山、西向きで夕日がきれいななかなかの絶景シーサイド露天です。

内湯ゾーン奥の窓側に内湯(黒みかげ石枠タイル貼り10人以上)。左手手前にサウナとその奥に水風呂。扉の外に露天(同7-8人)。水風呂以外はすべて温泉。
水風呂は21℃くらいできもち懸濁。とろみもあってすこぶる入りごこちのいいもの。

日曜夕方にいったので常時20人以上と盛況。レジャー帰りのファミリーが目立ちます。
内湯手前にカラン11、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 湯色

内湯・露天ともに黒みかげ石の湯口から熱湯大量投入で側溝への上面排湯。

内湯と露天では若干お湯のイメージがちがいます。
内湯は透明度70cmくらいの紅茶色。味不明で有機肥料臭にややなまったような匂い。ヌルすべととろみがありますが、露天よりよわいもの。
露天は透明度50cmくらいの黒湯で重曹味とかなり強い有機肥料臭。ヌル(ツル)すべととろみがあるものの、どこかひっかかるような独特な湯ざわりも加わります。
イメージ的には外房の「飯岡荘」にちかいものがあります。

独特なあとひき感のあるお湯で、なかなか脱出できません。
かなりつよい温まり感がありますが、浴後お肌つるつる爽快な黒湯らしい浴後感。
ネットで評判のいいお湯ですが、やはり予想以上の実力派かと・・・。

単なる黒湯とは明らかに質感が違うのは、やはりSO4系の存在がおおきいのかな?
関東周辺では異色のお湯なので、温泉好きにおすすめ。
ただし、週末午後は混みそうなので、それ以外が狙い目でしょう。
あと、「漁師料理かなや」の貝料理はなかなかいけます。

Na-炭酸水素塩・硫酸塩泉 泉温・pH・湧出量不明、イオン計=1329.9mg/kg 、Na^+=318.6mg/kg (79.39mval%)、NH^4+=6.9、Mg^2+=16.7、Ca^2+=31.4、Fe^2+=0.2、Cl^-=53.3 (8.67)、SO_4^2-=268.6 (32.24)、HCO_3^-=620.1 (58.59)、陽イオン計=384.5 (17.45mval)、陰イオン計=945.4 (17.33mval)、メタけい酸・メタほう酸=不明 <H17.4.12作成> (源泉名:不明)

〔 2008年1月入浴 〕
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● 全リスト (INDEX) リニューアル

全リスト (INDEX)をリニューアル中です。

温泉施設名をひとつにまとめ、コメントをつけました。
いまのところ完了したのは、

東京都
■ 千葉県
 1.千葉北部
 2.千葉南部
■ 埼玉県
 1.東部
 2.中部
 3.秩父


サイトの県別INDEXは廃止し、今後は以下のリスト(INDEX)になります。

全リスト (INDEX)
新設温泉リスト-1 (東京、神奈川、千葉、埼玉)
新設温泉リスト-2 (群馬、栃木、茨城、山梨、その他)

残りのエリアは近々リニューアルし、その後、神奈川、静岡、長野、新潟、福島を随時新規UPの予定です。
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■ みはらしの丘(三珠)温泉 「みたまの湯」



<みはらしの丘(三珠)温泉「みたまの湯」> (三珠町大塚2608番地、10:00~23:00、750円、055-272-2641)
オフィシャルHP

2004/7/16にできた公共系日帰り施設。以前から温泉スタンドが有名でしたが、同じ源泉を利用し、すぐ上の丘の上につくられたもの。
中央道「甲府南」ICからR358精進ブルーラインを精進湖方向に入り、しばらく走った「右左口」交差点を右折。道なりに県道29甲府玉穂中道線を進み「作興橋南」信号を市川大門方面(ななめ左)に入り、看板に従って左折し桃の果樹園のあいだの細いワインディングの農道を登っていくと、広々とした駐車場と立派な建物が忽然とあらわれます。
道は判りにくいですが、看板がたくさん出ているので迷うことはないかと。


【写真 上(左)】 温泉スタンド
【写真 下(右)】 ロビーと飲食処

農産物直売所なども併設された、大規模なセンター系施設です。
廊下の奥にある男女別の浴室は窓が広くて開放的。内湯ゾーンに内湯中温槽(木枠タイル貼7.8人)、内湯高温槽(みかげ石枠タイル貼12人以上)、サウナ、水風呂。
露天ゾーンに上段高温露天(玉石枠石敷10人、屋根付)、下段中温露天(同20人)と多彩。


【写真 上(左)】 男湯内湯
【写真 下(右)】 男湯露天

露天からの眺めは高度感こそさほどないものの、甲府盆地を見下ろし、西は南アルプスから東は大菩薩(小金沢)連嶺まで180℃以上の展望が開けるすばらしいもの。


【写真 上(左)】 男湯上段露天
【写真 下(右)】 男湯下段露天

展望風呂で有名な「ほったらかし温泉」や積翠寺温泉「要害」とは逆の南側から甲府盆地を見下ろすもので、柵や目隠しがないので、湯船に浸かったままで雄大な眺めが楽しめるのは贅沢。            
カラン16、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜10時で15人位とわりあい空いてました。


【写真 上(左)】 下段から上段露天
【写真 下(右)】 上段露天の湯口

内湯2槽の湯口は止まっていて、側面注入のみで側溝への流し出し。
露天は、上段の高温露天のみに石の湯口があり、たまに適温~ぬる目のお湯が50L/minほどもドバドバと投入されますが、だいたい止まっていました。
下段の中温露天は槽内注入のみ。上下段ともに側溝への上面からの流し出し。高温露天の湯口のお湯の鮮度感は高く、おそらく源泉かと思います。

紅茶色~べっこう色透明のお湯には白い浮遊物あり。ほぼ無味で露天ではお香系モール臭+弱金気臭、内湯中温槽ではヒノキ臭(たぶん浴槽材の移り香)、内湯高温槽ではモール臭+かすかな薬品臭で、高温露天の湯口そばがいちばんお湯がいいように感じました。モール泉の特徴が出ているお湯で、弱いヌルすべがあり、よくあたたまって浴後は爽快感が出てきます。


【写真 上(左)】 露天の湯色
【写真 下(右)】 水風呂

甲府エリアのモール泉のなかではどちらかというと個性の薄いお湯に思えますが、すばらしい展望風呂でモール泉を楽しめるとは贅沢。
全体にゆったりとした明るい雰囲気なので、これから人気が高まる施設だと思います。
料金はちと高いですがおすすめ。なお、温泉スタンドは営業継続していました。

アルカリ性単純温泉(Na-Cl型) 43.6℃、pH=8.8、247L/min掘削エアー揚湯、成分総計=0.708g/kg、Na^+=222.1mg/kg (84.51mval%)、Ca^2+=28.3、Cl^-=336.6 (85.11)、HCO_3^-=52.2、CO_3^2-=15.7、陽イオン計=257.7 (11.43mval)、陰イオン計=417.9 (11.15mval) <H11.12.16分析>

〔 2004年9月1日レポに加筆 〕

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■画像を補強して再UPです。

現在は県道から立派なアクセス道路ができています。

また、このレポはできて間もない頃で空いていましたが、
現在は「ほったらかし温泉」とならぶ、
県内有数の人気眺望温泉になっています。
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■ 沢渡温泉 「まるほん旅館」 〔 Pick Up温泉 〕 



<沢渡温泉「まるほん旅館」> (中之条町沢渡温泉、11:00~16:00(時間確認要)、700円、0279-66-2011)
オフィシャルHP

「一浴玉の肌」と讃えられる沢渡温泉は、やわらかな湯ざわりとすばらしい浴後感を味わえる気に入りのお湯です。
共同浴場は何度も入っていますが、今回、固定ファンの多い「まるほん旅館」にはじめて入浴しました。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の湯口

共同浴場のすぐとなりにある全18室の老舗旅館で、湯治宿系ですが日帰り入浴もできます。
浴場は混浴の大浴場と女湯と家族風呂(宿泊者専用)があり、大浴場は20~21時に女性専用(この時間女湯は男性入浴可)となるので、宿泊すればすべての浴場に入れます。


【写真 上(左)】 家族風呂
【写真 下(右)】 家族風呂の湯口

建物は平成6年に改築していますが、大浴場とアプローチの廊下や階段は旧来のままのようで風情にあふれています。

追記 > レポ時は露天はありませんでしたが、その後貸切露天が増設されました。


【写真 上(左)】 大浴場の屋根
【写真 下(右)】 浴場へくだる階段

階段を降りてアプローチする大浴場は、総檜づくり湯小屋形式のすばらしいもの。
一段高く脱衣所、階段を挟んで右手にL字型のメイン浴槽(檜枠石敷7.8人)、左に小判型(檜枠伊豆石敷4人)のふたつの湯船。


【写真 上(左)】 階段から大浴場上部
【写真 下(右)】 大浴場内部

高窓で明るくはないですが、落ち着いた空間に仕上がっています。
総檜づくりの床がとても気持ちよく、ほてった身体をトドになってさますのに最適。
カラン1、シャワー、シャンプー、ドライヤーなし。土曜14時で8人~3人と盛況。
午後はやいこの時間から浴衣姿の泊まり客もけっこう入っています。


【写真 上(左)】 階段上からのメイン浴槽
【写真 下(右)】 メイン浴槽1

メイン浴槽は石膏の析出の出た石臼?の湯口から熱湯を投入で、他に底面から気泡とともにお湯を注入しているようです。槽内排湯は不明ですが、オーバーフローはなし。


【写真 上(左)】 小判型浴槽
【写真 下(右)】 小判型浴槽の湯口

小判型浴槽はこちらも白い石膏の出た木の湯口から投入で槽内排湯は不明ですがオーバーフローがあります。
底面に吸引口がありましたが引きは弱いのでゴミ除去用かと思いました。


【写真 上(左)】 メイン浴槽2
【写真 下(右)】 メイン浴槽の湯口

ともに湯口にはコップが置いてあり温度も高いので源泉でしょう。
「放流一部循環」とのことですが、お湯になまった感じはまったくなく、かなりかけ流しに近い湯づかいではないでしょうか?


【写真 上(左)】 メイン浴槽3
【写真 下(右)】 石膏におおわれたメイン浴槽の湯口

無色でかすかに微濁したお湯は微たまご味+微石膏味で、塩味はほとんど感じられず。
微かに甘いイオウ臭+微石膏臭。キシキシとヌルすべがいりまじる微妙な浴感で、肌なじみのよいやわらかなお湯です。
浴中はよく温まって発汗し、浴後にはただならぬ充実感とあと引き感が出ます。
イオウ臭はありますが、共同浴場よりはきもち弱いように思います。(これは循環の影響ではなく、湯口の源泉自体がそう)。
また、とろみも共同浴場のほうが強いように思いました。

大浴場から少し離れたところ、女湯と家族風呂は階段を降りた左右にあり、女湯は檜枠石敷2.3人(木の湯口にコップあり)、家族風呂は赤みかげ石枠石敷2.3人(石の湯口にコップあり)。
連れは女湯に入りました。

お湯もすばらしいですが、何といっても大浴場の佇まいが特筆ものです。
規模は小さいですが、法師「長壽館 法師乃湯」四万「積善館 元禄の湯」とならぶ群馬3大癒し系浴場では?
宿の人(女将さん?)はとても親切でわざわざ浴場まで案内して下さいました。
一度は泊まりでじっくりと味わってみたいお宿です。

Ca・Na-硫酸塩・塩化物温泉 54.9℃、pH=8.5、湧出量不明、成分総計=1.12g/kg、Na^+=158mg/kg、Ca^2+=188、Cl^-=200、SO_4^2-=484、CO_3^2-=6.9、HS^-=0.6、陽イオン計=352、陰イオン計=696、メタけい酸=63.2、メタほう酸=9.1、硫化水素=0.0 <H10.4.13分析>

源泉は”県有泉”で分析表データは共同浴場と同一。
「まるほん旅館」の館内にもう一種類分析表掲示がありましたので、こちらも記載しておきます。

泉質、泉温等記載なし(泉質はデータからするとCa・Na-硫酸塩・塩化物泉) 総計=1022.72mg/kg、Na^+=128mg/kg (37.23mval%)、Ca^2+=185.0 (61.70)、Cl^-=181.8 (35.28)、SO_4^2-=435 (62.31)、CO_3^2-=2.4、陽イオン計=318.92 (14.96mval)、陰イオン計=635.7 (14.54mval)、メタけい酸=40.1、メタほう酸=19.20 <S54.8.21>

〔 2004年4月11日レポに加筆 〕
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■ 鬼怒川温泉 「志季大瀞」



<鬼怒川温泉 「志季大瀞」(しきおおとろ)> (日光市(旧 藤原町)小佐越1-42、10:00~20:00(受付〆19:00)、500円、0288-76-3855)
オフィシャルHP

鬼怒川といっても日光猿軍団にちかいところ、位置的には新高徳と小佐越の中間あたりにある湯宿が日帰り開放するもの。
よくはわかりませんが、日帰りをはじめたのは最近のような気がするので〔新設の温泉〕にいれておきます。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 ロビーからの眺め

予想以上にごぎれいな施設で、ゆったりとした敷地をもっています。
館内から鬼怒川の瀞(トロ)のながめがよく、このながめは八塩温泉「神水館」にどことなく似ています。

廊下の奥に男女別の浴室。他に展望貸切風呂(別料金、日帰り利用可)もあります。
脱衣所はこぢんまり、でも浴場はそこそこゆったりとしていて、手前に内湯(赤みかげ石枠タイル貼4人、かなり熱い)、奥に露天(みかげ石&石枠伊豆石敷4人、よしず天井、ややぬるめ)を配置。
露天は鬼怒川の瀞(トロ)をみおろす高みにあって、庭園を配した好ロケです。
カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。休日10時で独占。
カランはわずかに鉄臭がしたので、水道じゃないかも。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

内湯は、赤みかげ石の湯口からの水(たぶん非加温源泉)投入+側面からの熱湯少量注入で底面吸湯のオーバーフローなし。
露天は、白い石膏系の析出がでた岩の湯口からの適温大量投入&側面注入で、底面吸湯とよわいオーバーフローがあります。
露天の投入量と湯温は変動し、ぬるいときのほうがお湯がよさげなので、このときに非加温源泉の投入量がふえるのでは?


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口

お湯は露天のほうがいいので露天のレポです。
お湯はわずかに懸濁し、白い湯の花が少量浮いています。
ほぼ無味でよわいながら芒硝石膏系のやわらかな湯の香。キシキシとヌルすべが入りまじり、かなりあたたまりが強いですが、浴後は爽快感がでます。
鮮度感もまーまーあってカルキ臭もほとんど感じないので、循環にしてもかなり湯づかいのいい方だと思います。

分析書の掲示はなく、ひょっとすると鉱泉かもしれないですが、ハンパな循環温泉よりよほど質のよい浴感が楽しめます。お湯の感じからしてたぶんNa・Ca-SO4泉系で溶存計500~1,000mg/kgくらいのアルカリ泉かと思います。

日帰りに積極的で、施設は綺麗だし宿の人も親切なので、おすすめかも。

〔 2008年4月入湯 〕
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