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■ 宮の湯天然温泉 「小さな旅 むさしの湯」 (石の湯)

<宮の湯天然温泉「小さな旅 むさしの湯」(石の湯)> (さいたま市見沼区、10:00~24:00(土日祝9:00~)、600円(土日祝700円))、048-680-7634)
オフィシャルHP

7/31にレポした大宮「小さな旅 むさしの湯」ですが、かけ流し槽があるという「石の湯」に入ってきたのでレポです。
ここは男女日替わりで奇数日の男湯が「石の湯」です。
内湯は黒みかげ石と鉄平石と伊豆石を組み合わせた大浴槽(20人以上)、中浴槽(15人以上、ジャグジー付)、座湯、サウナに水風呂(冷たい、カルキ臭)。
大・中浴槽は真湯だと思いますが浴槽のところどころが灰褐色に変色し、当たりもやわらかいので井水かも?
カルキ臭もほとんど感じられません。

露天は大露天(岩枠鉄平石敷12人以上、軒下タイプ一部屋根付き)、壺湯×3(1人用×2、2人用×1、陶製)、スチームサウナに寝ころび処で全浴槽温泉利用です。
大露天は石の湯口からの大量投入&側面注入で底面吸湯+弱いオーバーフロー。
壺湯は木樋の湯口からの投入+底面注入(2人用はなし)。底面吸湯口は引いておらずかなりの量をオーバーフロー。
露天は「石の湯」のほうがひろびろとしています。
カラン25(内セパ式4)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜18時で50人以上となかなかの盛況。

大露天のお湯は適温でやや黄色がかった透明。味不明で消毒剤系の強うがい薬臭があり、あまり感心しませんでした。
壺湯の3槽はややぬるめで透明度60~70cmのにごり湯。湯口で強鹹味+金気だし味にアンモニア臭+金気貝汁臭。湯面ではアンモニア臭ベースに弱ヨード臭が臭います。
なぜかあまり温まりませんが、相当な濃度感があるのでのどが渇き発汗します。
ヌルすべがあって湯ざわりはやわらかです。

濃度や浴感じたいは「木の湯」と大差ないようにも思えましたが、「木の湯」にない金気がいいアクセントになっていてこれが高評価の理由では?。また、壺湯3槽では2人用がいちばん濃いように思いました。

壺湯と大露天の落差が大きいので、温泉好きらしい客は一目散に壺湯をめざし長湯モードに入ります。で、ほとんど空きがなく、熾烈な争奪戦が展開されます(笑)。
お湯はやはり「石の湯」の壺湯がベストかと思いますが、「木の湯」の『満天の湯』『杜の湯』あたりとさして差はないので、ゆったり入れる「木の湯」のほうがなにげにおすすめかもしれません。

Na-塩化物温泉 35.8℃、pH=7.3、461L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=14.403g/kg、Na^+=4742.3mg/kg (85.39mval%)、NH4^+=13.1、Mg^2+=243.8、Ca^2+=255.2、Sr^2+=1.7、Fe^2+=0.6、Fe^3+=4.1、Cl^-=8236.3 (97.38)、Br^-=30.7、I^-=5.7、HCO_3^-=356.3、陽イオン計=5318.2 (241.56mval)、陰イオン計=8629.0 (238.58mval)、メタけい酸=52.0、メタほう酸=24.9 <H17.9.29分析> (源泉名:宮の湯)

〔 2006年11月26日レポ 〕

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〔 2008年10月入浴 〕

その後、平日の夜に再訪しました。
壺湯のお湯は加水がきつくだいぶうすくなっていて、金気もさして感じられませんでした。
そのかわり、大露天のお湯はアンモニア臭ばりばりの入りごたえのあるお湯になっていました。
強鹹味があり、壺湯よりあきらかに濃度感があります。
平日20時で30人以下とゆったり、壺湯もいい感じで回転し、待ちはほとんどありませんでした。
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■ 鉾田温泉 「ほっとパーク鉾田」 〔 Pick Up温泉 〕

<鉾田温泉「ほっとパーク鉾田」> (鉾田市(旧 鉾田町)、10:00~21:00、800円(17:00~ 700円)、0291-34-1211)
オフィシャルHP

年に何度か那珂湊に魚を食べにいきますが、その帰りの定番です。
鹿島灘にほど近い鉾田町の東側、いかにも温泉が出そうな丘に囲まれた小盆地にある日帰り施設で、個性ある源泉を2本もってます。
センター系施設のつくりでなかなか豪華。200円アップでプールなどが利用できます。

浴室は、大浴槽(石造20人以上)、寝湯(石造2人)、ジェット風呂、ジャグジー、サウナ、水風呂、露天(岩造7.8人)と多彩。カラン10。土曜18時で男湯20人以上とまあまあの入り。
ジェット風呂とジャグジーは、無色透明無味カルキ臭で真湯?。
大浴槽は2号泉利用ですが、無色透明無味無臭で浴感薄く、たぶん大量加水の循環で高張泉の片鱗も感じられません。

ここのおすすめは、露天と寝湯です。
1号泉利用の露天は、岩組から投入で排水溝から排湯。表面に白い泡立ちあり。
お湯は、濃褐色の黒湯(透明度15㎝)でほぼ無味。好みの分かれる肥料のような独特の臭い。(私は好きです ^^) 新木鉱泉に少し似てるのでイオウ臭入ってるかも?)
重曹泉系のツルすべがある温まるお湯で、浴後はつるつるすべすべになります。

2号泉利用の寝湯は、側面からの注排湯でぬる湯。一見たまり湯のようなパッとしない浴槽なので ^^;) わりと空いてますが、これがかなりとクセモノです。
お湯は、無色で微濁、強塩味。ツンとくる薬品がかった重いタール臭のかなりアブナイ温泉臭。(カルキ臭入ってるかも?)
入って少したつとお湯の中なのに干からびていくような妙な感覚が出てきます。
肌ざわりはキシリというかツッパリ感で、なにやらおそろしげな浴感 (∵)
浴後は乾きが早く、海水浴のあとのようなペトペト+パリパリに包まれます。
ぬる湯なのにえらく疲れ、のどが乾きます。
これは文句なく高張泉で、かなり源泉(溶存計=25.94g/kg)に近いのでは?
おすすめ順路は、寝湯~露天でしょう。最後に寝湯だと夏場はたいへん ^^;)
なお、駐車場横に温泉スタンド(1号泉)があり1人20Lまで無料で利用できます。




<1号泉>(露天・温泉スタンドに使用)
Na-塩化物・炭酸水素塩泉 23.5℃、pH=8.0、352.0L/min(301m動力揚水)、成分総計=3.5946g/kg、Na^+=1100.00mg/kg (91.07mval%)、Cl^-=1170.00 (62.39)、HCO_3^-=960.00 (29.74)、陽イオン計=1182.60 (52.54mval)、陰イオン計=2330.00 (52.89mval)、メタけい酸=75.90、硫化水素=1.00 <H4.12.2分析> (源泉名:鉾田温泉)

<2号泉>(寝湯・大浴槽に使用)
Na-塩化物強塩泉 31.3℃、pH=7.7、75.0L/min(1250m動力揚湯)、成分総計=25.94g/kg、Na^+=8000.00mg/kg (77.20mval%)、Fe^2+=18.00、Li^+=4.40、NH4^+=14.00、Sr^2+=35.00、Cl^-=15500 (97.52)、Br^-=43.00、陽イオン計=9871.00 (450.80mval)、陰イオン計=16050.00 (448.30mval)、硫化水素=1.90 <H6.6.14分析> (源泉名:鉾田当麻の郷温泉)

〔 2002年6月17日レポ 〕
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□ エリア別総覧 群馬-4 (平野部・東毛)



■ 群馬-4 (平野部・東毛)  → 【 レポのリスト 】

渋川以南の平野部に入ると一気に成分濃度があがり、たいてい3g/kg超の成分濃度をもつ。
食塩と重曹が増え、アブラ臭食塩泉(渋川前橋クアイ會乃山ゆ~ゆ)、モール系(高崎中尾天神湯都里群馬やすらぎ)などがメインになる。有数の日帰り温泉激戦区でセンター系、スパ銭が主流のエリアながら、湯づかいのレベルはすこぶる高い。
施設もととのっているので、北毛や吾妻の湯巡りの帰りについつい捕まってしまう(笑)。

”温泉不毛の地”といわれた東毛でも、古くからある鉄泉系の伊勢崎五色、重曹泉系の藪塚などのほか、近年深深度掘削により多くの温泉が開発されている。成分の濃い化石海水系食塩泉とうすめ単純温泉の2系統がある。前者でかけ流しの施設もあるが浴感は何となく深みに欠ける。そのなかで、源泉直引きでかけ流す伊勢崎湯楽の里は健闘していると思う。
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□ エリア別総覧 群馬-3 (西毛)



■ 群馬-3 (西毛)  → 【 レポのリスト 】

群馬でも特異なエリアでクセモノ湯のメッカ。
霧積は北毛系の格調高い石膏泉だが、南下すると成分バランスが崩れ、一気に成分濃度が増す。単に濃いだけでなく重曹やサブ成分も多いのが特徴。新源泉恵みの湯の”含銅・鉄(2)-Na-塩化物・炭酸水素塩強塩温泉”という泉質名がそのクセモノぶりを如実に物語っている。
成分総計=41.57g/kg、HCO_3^-=22271mg/kgという本邦屈指の成分濃度をもつ妙義長寿の湯吉井牛伏鮎川金井など、どれも重曹のきいた濃いめ食塩泉で入り応えがある。
八塩は濃い重曹食塩泉だが、湯温が低く湯量も少ないので加水循環が残念。それでも源泉にふれられる施設がいくつかあって、超個性的なその素性を確認できる。
西毛最奥の南牧村には個性的なスペックのお湯がいくつかあるが(塩の沢、向屋、野栗沢)、どれも湯づかいいまいちなのが残念。そのなかで、伝説の名湯、浜平源泉をつかう新施設「しおじの湯」は良質。とくに最近、浜平源泉の単独槽ができたらしいので、これは注目。他に星尾、勧能など、個性的スペックのお湯があるが入浴施設はない。
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□ エリア別総覧 群馬-2 (吾妻)



■ 群馬-2 (吾妻)
【 レポのリスト (吾妻/草津・万座・六合・嬬恋) 】
【 レポのリスト (吾妻) 】

2-A.嬬恋・北軽
群馬では特異な1グループを形成。泉質は多彩でリゾート地なのにナゾのお湯が多いのは、那須高久あたりの状況に似ている。未湯が多いのであまり書けず(^^;)近年開湯したあさまの湯は、アブラ臭香る力強い高温泉。

2-B.万座・草津
万座と草津はお湯のニュアンスがちがう。
万座は硫黄成分豊富で土類を多く含む成分複雑な酸性のお湯。苦味走った味と芳醇な硫化水素泉をともなう奥がふかい名湯で、北関東の代表的な白濁硫化水素泉。
草津はにごり湯もあるが、総じて硫黄成分は少なく、酸性でAlとSO4が卓越する明礬泉系。ただし源泉が多いのでバラエティも豊か。近年、民間人(笑)に人気が高いが、本来は”なおし湯”が必要なほど強いお湯。

2-C.六合
草津のカゲに隠れて地味なエリアだが、尻焼の河原野湯は有名。尻焼から上にもガラン谷温泉などの野湯があるが、到達難易度ゲキ高で一般人が入るのはまず無理。尻焼、花敷は湯量豊富な硫酸塩泉。通ごのみの良泉だが個性はうすい。湯の平は川原湯に似た独特の温泉臭をもつ温まりの湯。すぐそばの応徳は石膏・芒硝ベースにしっかりとしたイオウが絡みやたらあとをひくお湯で、吾妻屈指の名湯だと思う。ただし混むのが難。

2-D.万座・鹿沢口周辺
観光の通過点ながらさりげに名湯が多い。重炭酸土類泉の名湯、鹿沢を筆頭に、アワつきぬる湯の嬬恋大前平治。アブラ臭の奥嬬恋、伊香保似のにごり湯つま恋貴乃湯、バランス系の半出来など個性派揃い。



2-E.吾妻本流沿い
さらに下っても吾妻川沿いの地底人の威力(^^)は衰えず、イオウ混じりのバランス系川原湯は独特の温泉臭とあいまって、これも吾妻屈指の名湯。周辺に点在するいわゆる八ッ場4湯はどれもレベルが高いが、なかでも強アブラ臭のとバランス系の吾妻峡天狗が有名。日本三大美人の湯で名を馳せる川中も、やはりぬる湯硫酸塩泉の名湯。
四万はどれも似たようなお湯にみえるが、それぞれ微妙にちがう。とくに金気が入る新湯・河原の湯、清澄な新鮮湯の奥四万・こしきの湯(湯の泉)はキャラが立っている。石膏のきいた日向見・中生館のお湯も逸品。
沢渡はイオウ混じり、絶妙な成分バランスの名湯。四万のあとに寄るとその凄さがわかる。
さらに、いやし系ぬる湯の根古屋、メタけい酸けいのとろみのきいたあづま桔梗、重曹泉系ツルすべの小野上、金気のきいたにごり湯金島ときて、名湯、伊香保に至る。
伊香保の上、榛名湖温泉は地味だが正苦味泉的イメージがある実力派。



2-F.浅間隠・倉渕・松井田
エリア的に地味だが、ここも侮れないお湯がある。
浅間隠温泉郷(鳩ノ湯薬師温川)はどれもハイレベル。なかでも重炭酸土類泉系と思われる鳩ノ湯は佳品。倉渕は露天のお湯は個性に欠けるが食塩泉の内湯がいい。くらぶち相間川はこのあたりでは特異な強食塩泉で鉱物系アブラ臭と赤茶の濃いにごり湯が特徴。異常にあたたまり、浴後眠くなるので要注意。上増田砦の湯は目立たないところにあるが、モール泉系のイメージとアワつき新鮮湯で人気が高い。
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□ エリア別総覧 群馬-1 (北毛)

先日、北毛、内房と2週つづけてまわってみました。北毛は落ちついた硫酸塩泉、房総はモール系黒湯のクセモノ湯。同じ湯巡りでもまったく印象が違います。温泉はエリアによって特徴があり、それは泉質やロケーション、入浴施設の性格によるところが大。
そこで今回は、「エリア別お湯総覧」と称して、泉質に的をしぼってエリア別に俯瞰してみました。
( )内は代表例、湯巡りのポイントについてもふれています。
ボリュームがあるので、まずはナワバリ(^^)の群馬からです。



■ 群馬-1 (北毛) 
【 レポのリスト (北毛・新治) 】
【 レポのリスト (尾瀬・赤城) 】

水上より北の奥利根エリアは、おおむね単純温泉。湯量豊富な高温泉がこんこんと湧いています。だいたいが硫酸塩泉(Na・(Ca)-SO4)型でいぶし銀の通ごのみのお湯(湯の小屋、宝川湯檜曽谷川)。重曹泉系の上の原温泉(水上高原プリンス)は異色。このエリアは遠いし、料金水準がわりに高いので湯巡りに金がかかるのが難点。

水上、上牧はやや成分濃度があがって、Na、Ca、SO4、Clのバランスのいい硫酸塩泉はとろみを帯びた味わい深いお湯。諏訪峡は北毛を代表する石膏泉。
旧新治エリアは硫酸塩泉系の名湯がメジロおし。川古、法師猿ヶ京湯宿など格調高い石膏・芒硝泉が味わえる。おおむね高温泉で硫酸塩泉らしい温まりが強いので、夏場の湯巡りはほとんど耐久レース、ダイエットに最適(笑)。多くの湯宿が日帰りに積極的で料金も安めなので湯巡りしやすい。

片品・尾瀬方面のお湯は総じてうすめ。
戸倉・片品はpHの高い重曹系のお湯。甘いイオウ臭香るツルすべ湯は地味ながら良質。小規模な宿がメインで客数少ないので日帰り難易度は高い。
丸沼方面では丸沼(座禅)がやや濃度の濃い個性派。白根鎌田などは高温で湯量豊富な硫酸塩泉型の単純温泉。鮮度のよさが身上。
花咲と背嶺峠を越えた武尊・川場エリアのお湯はやや個性に欠ける。

さらに下ると老神。源泉数の多い実力派の温泉地で、とくに片品川東岸の旧穴原地区のお湯は硫黄が強くて入り応えがある。硫酸塩と塩分を含む薄めの単純温泉がメイン。フッ素を含み湯上がり爽快。一山越えた南の旧利根村にある南郷しゃくなげの湯も同系。ここは施設のできがよく人気が高い。

沼田周辺のお湯はやや弱いが、そのなかでは塩河原「渓山荘」白沢高原「初穂の湯」が出色。ともにうすめながら湯づかいがよく、硫黄がクリアに出ている。

月夜野~渋川の利根川沿いは、硫酸塩泉~重曹泉型の単純温泉。地味ながら味わいふかいお湯で根強い固定ファンをもつ。(月夜野三峰の湯敷島ふれあいの家



新治と吾妻の境、高山村あたりには地味ながら質のよいお湯がある。
うすめぬる湯ファンの多い奥平、大塚新中之条。毛色のちがう高山いぶきの湯は濃度の高い食塩泉でここのアブラ臭は絶品。

赤城西~南麓にかけてはおおむね通好みの金気の強い重炭酸土類泉で、多量の析出と炭酸分をともなう。(赤城、滝沢、梨木)。なかでも貴重な高温泉の赤城は名湯。すべてが山中のしずかな宿で趣ふかい。
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