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【 コラム 】 ヲイヲイ・・・ (-_-)ゞ゛

<むかし>
「とにかくデカい風呂とコンパニオンだな。あとは飲み直しできるスナックか・・・。それと遅れてくるやついるから駅から近いとこな、幹事、いいとこ頼むぜ・・・」
「支店全員200人とにかくひとつところに収めないと・・・。代理店さんなんとか頼むわ、予算はなんとかするからさ。あっ、それと温泉あるとこね 」
「なんでこんな山奥の鄙び旅館なの? 部屋にトイレもないじゃない・・・。おしゃれなリゾートホテルとかほかにいっぱいあるじゃない。やっぱ、苗プリがいいな・・・ (*^o^*) 」
「なんだこの温泉、こんなに熱いの(ぬるいの)入れるか、客商売じゃろが・・・ (∵) 」

<ややむかし>
「部長、今年の部内旅行どうします? うちの女性陣、全員いかないっていってますけど・・・。」
「なんだなんだ、ジャグジーもジェットもなしか、打たせもない? 家の風呂と変わらんじゃねーか・・・ (∵) 」
「えー?ここカラオケないの? ハナシにならんな、ほかあたってみて」
「うわ~、なにこれ、濁ってるしゴミがたくさん浮いてる。浴槽変色してるのってもしかしてカビ? へんな臭いもするし・・・、なんかきもちワルー。部屋の風呂入りなおそ・・・(爆)」
「あの~、おたく様、露天風呂ありますか・・・。いや、内湯だけじゃダメなんです、露天がないと・・・ -_-。。) 」
「なにここ、女湯せますぎ、男湯は広くて露天もあるじゃない。こんな時代錯誤なとこいかない・・・(怒) 」

<ちょいむかし>
「へぇ~、これが温泉スーパー銭湯か。でもなんかプールくさいなぁ・・・。あっ、そ~いえば温泉って飲めるのよね~。どれどれ・・・(ゴクゴク)」
「温泉といえば、やっぱりたまごの臭いの白いにごり湯よねぇ~」
「なんか、温泉って『ホンモノとニセモノ』があるらしいのよ。ホンモノは”かけ流し”とかいって、浴槽からお湯があふれているやつ・・・」

<ちかごろ>
「え~? ここ混浴なの? まっ、バスタオル巻いて入ればいっか、へっきへーき、テレビでよくやってるもん (=^^=) 」
「岩盤浴って気持ちいいのよ、からだの芯から癒される感じ? ヽ(^^ヽ 」
「なにここ? サウナひとつだけ? 蒸しサウナと塩サウナも入りたかったのに・・・ (_-.. 」
「ここ”美人の湯”だからさすがにぬるぬるするわねー。でも浴後パサパサになっちゃった。クリーム、クリーム!(爆)」
「とにかく循環はいや! つかい回しのお湯に浸かるなんてぜったい許せない -_-;) 」
「なにこのお湯? 無色透明じゃない。湯の花もないしこれってホントに温泉? (..、) 」
「とにかく癒されたいの、山奥のおこもりデザイナーズ和モダン系、スイーツのおいしいとこで。。。」
「とにかく温泉はかけ流しじゃないと・・・。あとは泉質だな、なに?アル単? んなうすいの温泉じゃない・・・(爆)」

<最近>
「つぎはぜったい貸切露天!、それと浴衣がえらべるところ、じゃなければいかない・・・ (-- ) 」
「和風ハリボテのスパ銭はもう飽きちゃった。ガキが多いし食事まずいし・・・。やっぱりこれからはデザイナーズ温泉よね。女性専用スパもいいな~」
「あの~、ここってかけ流しですか?。あと”自家源泉?”ってやつですかね?」
「この宿、○○牛のもろみ焼きと、通販で半年待ちの××湯葉出すらしいのよ。温泉もかけ流しだし、和風で落ちついてるしお部屋もすてきじゃない。ちょっと高いけど、ここにしましょうよ o^^)o 」
「スパ銭の寝ころび湯ってけっこういいよ。ここでまったりが最近のマイブームかな?」
「ぬる湯の長湯がいいらしいよ。通はぬる湯に何時間も入るらしい・・・」
「とにかく部屋数の少ないところね、熱いものは熱いうちに出てくるし、お風呂も空いてるし、うるさい団体客はこないし、贅沢に過ごせるの o(^^o) 」
「テレビでやってたけど、”炭酸泉”ってからだにいいらしいのよ。どこかにないかしら?」
「ふむふむ、『できるオトナはOFFも充実』、なるなる、『ドライブにも知的なテーマ』か・・・。地蕎麦食べて、共同浴場で癒されたあとは○○窯で手びねりと・・・、お~し!、ここの限定20食の地粉十割蕎麦食べるから、あした早起きするぞ~(爆)」


う~む、お客のわがまま(&勘違い)に際限なし! 温泉関係者の方々、ホントたまらんと思いますよ。全部対応してたらぜったい潰れてる (-_-)ゞ゛
来年こそは温泉にとって、いい年になりますように・・・。
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■ 溝口温泉 「喜楽里」

<溝口温泉「喜楽里」> (川崎市高津区、9:00~24:00、750円(平日)、950円(土日祝・特定日)、044-741-4126)

11/9にオープンした温泉スパ銭。桃猫。さん、一遊さん、週末田舎人さん、すなっちのレポあり。平日に電車+バスでいってみました。
「溝ノ口」駅北口8番乗場から出ている東急バス22系統蟹ヶ谷行き(時刻表)か、南口3番乗場から出ている市バス21、23、25系統(時刻表)に乗り「橘小学校」下車目の前。約3㎞、10~20分、200円。南武線「武蔵新城」駅からも歩けますが20分以上かかると思います。

典型的な和風スパ銭で、入口、出口を分離し、出るときに出場カードをゲートに通すのは「湯楽の里 栃木店」とおなじ方式です。
浴場は2階。「湯楽の里 栃木店」とレイアウトは違うのになんとなく似た感じがするのは、湯楽の里グループで、建築材や什器の共通化が進んでいるためでしょう。
内湯ゾーンに”源泉風呂”と銘打った循環式内湯(黒みかげ石枠伊豆石風石タイル敷7.8人、温泉、適温)、各種機能浴槽群(真湯、カルキ臭)、シルク風呂、タワーサウナ、ヨモギ塩サウナ、水風呂(冷たい、カルキ臭)。シルク風呂はカルキ臭ながらかなりのアワつきがあって楽しめます。

露天ゾーンは、ほとんど屋根がなく開放的。上の湯(岩組鉄平石敷7.8人、スケルトン東屋付、42~43℃)と下の湯(同12人以上、39~41℃)がとなりあっています。右手壁際の寝ころび湯は大人気。
カラン26、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日18時で40人以上と盛況。
洗い場はコンパクトながらすべてセパ式でつかい勝手のいいもの。

内湯は石の湯口から間欠投入で窓際側溝への流し出し。上の湯は岩の湯口から熱湯の大量投入し、湯口まわりは白く発泡しています。他に底面からの間欠投入で下の湯への流し出し。下の湯は石の湯口からの熱湯投入+上の湯からの流し込み+底面注入でかなりの量のオーバーフロー。
湯口はどれも源泉かと思いますが、上の湯の湯口が格段にいいです。
掲示によると、上の湯がかけ流し、他の2槽は循環です。(冬期加温)

さて、話題のお湯です。
綺麗な紅茶色透明のお湯で、上の湯の湯面にはのっぺりとした独特の白い気泡が流れています。弱重曹塩味+微だし味+僅微炭酸味?。温泉臭は湯口と湯面でだいぶちがいます。
湯口は粘土臭+弱金気臭+弱メタンガス臭+微モール臭+微炭酸臭がいりまじった複雑なもの。これが湯面ではなぜか精製油系のエグめのアブラ臭(ガソリンやインクなどの揮発油のような)に変化しています。週末田舎人さんが指摘されていたように、たしかに白い気泡(油膜では?)でこの臭いが強く香ります。
芳香の高貴さという意味では、新潟の千手、じょんのび萬歳楽、ミオンなかさとなどの方が上かと思いますが、それでも東京圏では希有の温泉臭かと。
ただし上のは上の湯のもので、他の2槽はおなじ系統ながら温泉臭はだいぶ劣ります。(それでも薬品臭が少ないのは立派。)
よわいツルすべと、上の湯湯口そばでは軽いアワつきもあります。かなりの温まり感と力感をもつお湯であまり長湯できません。とくに、上の湯露天の長湯ははっきりいってかなりキケンかと・・・。浴後はオイリーなおちつきと若干のパサつきがでる風変わりなもの。

それにしても、上の湯湯口の炭酸気(たしかに炭酸系だと思う)にはおどろき。分析データの遊離炭酸は6.7mg/kgにすぎず、炭酸泉にはほど遠いのにこの炭酸はいったい何事?
露天掲示には炭酸泉の効能が誇らしげに書かれていて(パンフにも「炭酸温泉」「心臓の湯」とある)、てっきりありがちな炭酸水素塩泉との混同かと思いましたが、この炭酸気をみるとあながちまとはずれとも思えません。(ここらへんは一遊さんと同じ疑問かな? (笑))
癒し系のお湯ではないですが、首都圏では珍しいイメージのお湯なので、近くにきたときはまた寄りたいと思います。

Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 41.3℃、pH=8.0、428L/min(1,800m掘削揚湯)、成分総計=3541mg/kg、Na^+=1041mg/kg (95.80mval%)、Fe^2+=2.6、Cl^-=945.2 (54.25)、Br^-=3.6、I^-=2.1、HCO_3^-=1365 (45.52)、陽イオン計=1101 (47.26mval)、陰イオン計=2317 (49.14mval)、メタけい酸=101.4、メタほう酸=14.2、遊離炭酸=6.7 <H18.5.17分析> (源泉名:溝口温泉 湯楽の里)

〔 2006年12月28日レポ 〕
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■ 塩原日の出温泉 「あかつきの湯」

<塩原日の出温泉「あかつきの湯」> (那須塩原市(旧 塩原町)、10:00~22:00第3水休、800円(土日祝1,000円)(17:00~ 各200円引)、0287-35-2711)
オフィシャルHP

平成16年秋にオープンした民営日帰り施設。オープン時にはお湯のよさでけっこう話題になりましたがようやく入湯。ONKEN21さんのレポあり。塩原関谷と那須を結ぶ県道30矢板塩原線から少し入ったところ。県道沿いに出ている看板はけっこうショボいので、フリのお客は入りにくいかも?
畑のなかの農道をしばらく走ると、前方に思いがけず立派な建物がみえてきます。
敷地に入って正面がプール棟、左手が母屋。P台数も十分です。
温泉プール込みなのでそれなりの料金ですが、ニフティの割チケで300円引になり、17時以降は割チケなくても200円引となります。



館内は明るく綺麗。右手奥に男女別浴室と温泉プール。
脱衣所はやや狭いですが、浴室、露天ともゆったりとつくられています。
内湯は黒みかげ石枠伊豆石?貼の広め浴槽と寝湯(ジャグジー付、3人)、サウナに水風呂(冷たい、カルキ臭なし)。露天は岩枠石敷12人くらいで、敷地が広く開放感があります。
内湯は石の湯口からゲキ熱湯を投入で、切欠からの上面排湯。露天はほら穴状の岩の湯口からゲキ熱源泉を投入で端の排湯パイプからの上面排湯。ともに底面排湯口がありますが引いていませんでした。
投入量が多いのは露天で、鮮度、温泉臭とも露天湯口そばがベストかと思います。(あついけど・・・)

カラン10程(内セパ式4)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日18時で5~10人くらいと空いていました。



お湯はかなりのクセものです。
浴室に入ったとたんに、栃木北部特有の焼けタイヤ臭が迎えてくれます。かなり熱めのお湯は綺麗に緑がかった透明で弱重曹味+α(たとえにくい独特な味)。強い焼けタイヤ臭にくらぶち相間川系の鉱物臭がまじり、かすかにイオウ臭も入っているかも・・・。
明瞭なとろみ&ヌルすべ(とろみの方が強いと思う)があり、えらく温まりの強いお湯です。
イメージ的には塩原よりも喜連川東部のお湯(喜連川カントリーやベルセルバ)に近いですが、さらに強力です。
浴後はややパサつくものの、その後オイリーにおちつきます。
どこか風変わりな浴感は、Cl^-の少なさとF^-=24.3が作用しているのかもしれません。

予想以上の力感あるお湯にびっくり。とくにアブラ臭(というか焼けタイヤ臭)マニア ^^)は必浴かと・・・。食事もまあまあいけるので、来年予定している塩原攻めの帰りの定番となりそうです。

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3型) 68.4℃、pH=9.2、250.0L/min(1,500m動力揚湯)、成分総計=0.867mg/kg、Na^+=231.5mg/kg (98.05mval%)、Fe^2+=1.8、F^-=24.3、Cl^-=8.2 (2.16)、HS^-=0.4、HCO_3^-=439.6 (67.17)、CO_3^2-=27.2、陽イオン計=236.5 (10.27mval)、陰イオン計=550.4 (10.72mval)、メタけい酸=79.4 <H16.5.11分析> (源泉名:仮称塩原日の出温泉)

〔 2006年12月25日レポ 〕
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■ 芦之湯温泉 「きのくにや」 〔 Pick Up温泉 〕

 

箱根七湯のひとつ芦之湯温泉の「きのくにや」は創業1715年(正徳五年)、約三百年の歴史をもつ老舗宿です。
昨年暮れ、今夏(みしゅらんオフ)と2度宿泊し、社長ともお話する機会がありました。
なお、湯づかいの変更を検討中(オフでも参加者の勝手な意見が飛び交いました ^^;)で、近々このレポ内容とは違ったお湯になるかと思われます。

<芦之湯温泉「きのくにや」>(箱根町、12:30-15:00/2h、1,000円、0460-3-7045)
「きのくにや」には「正徳の湯」、「枯淡の湯」、「家族風呂 鶴」、「家族風呂 亀」の4つの貸切風呂と「湯香殿」(男女別、内湯・露天)、「貴賓殿」(同)の2つの浴場があり、「湯香殿」「貴賓殿」は日帰り入浴できます。順にいきます。( )は入浴した季節。

<貸切風呂>

 

1.「正徳の湯」(冬・夏)
本館「春還樓」の前、道をはさんだ資料館の右手にあり、江戸時代の浴室を再現したという温泉好きには見逃せない浴場。仙液湯(芦之湯第1号泉)という由緒ある自家源泉をつかっています。
階段を下って向かう風情ある湯屋で、前庭(道からも見える)にはおなじ源泉を湛えるモニュメント「無量の湯」(入浴不可)があります。泉源はこの無量の湯の脇です。
脱衣所から一段低く、総木造2人くらいの小ぶりの浴槽2つを配置。浴室自体がGL(グランドレベル)より低くなっています。
お湯に浸かるだけの施設なのでアメニティ類はありません。
浴槽横にそれぞれ3本の湯量が調節できるパイプがあります。右が真水の沸かし湯、中央が仙液湯源泉、左が町営揚湯泉です。仙液湯の泉温が低いので、揚湯泉を混合、加温しています。左と右、冬と夏でそれぞれお湯のイメージが違ったのでわけて書きます。

 

<左手浴槽・冬>
熱めで黄色がかった緑白色のうすにごり湯(透明度50cm)。弱いしぶ焦げイオウ臭で揚湯泉の比率が高い感じ。温まり感あって悪くはないが硫黄泉の面白みにはやや欠ける。
<左手浴槽・夏>
ややぬるめ(だったと思う)、きもち懸濁し茶とクリームの湯の花多数。濃度感弱くイオウ一本で攻めてくる感じは秩父あたりの硫黄泉のイメージ。先客が真湯で薄めたかも。

 

<右手浴槽・冬>
かなりのぬる湯で青味がかったにごり湯(透明度30cm)にはクリーム&黒い浮遊物少量。色味は左手浴槽より弱いのに透明度が低いのが不思議。しぶ焦げイオウ臭+ラムネ臭。とろみを帯びて肌に染み入るような絶妙なお湯は、温まりが弱いのでいくらでも入れる。
イメージ的には奥蓼科の渋御殿湯に近いか?。湯温や浴感からみて、ピュアに近い仙液湯源泉が入っていたと思う。
<右手浴槽・夏>
ほぼ適温(だったか?)、ねず色のにごり湯(透明度25cm)で甘い感じのイオウ臭。濃度感あり、ベースに硫酸塩がしっかりとあって、そのうえにイオウが乗っている感じのお湯。

というように、かなり違います。
基本的に源泉パイプは常時開で、ぬるいときに”町温泉”(揚湯泉)を開、それでもぬるいときには”沸かし湯(真湯)”を投入するよう掲示があるので、ぬる湯が苦手な人の後は、仙液湯の源泉はうすまってしまいます。前客の湯づかい(?)でお湯が変わってしまうので、なるべく早い時間に予約するのが正解です。
冬・夏とも、なぜか源泉から遠いはずの右手浴槽の方がいいように思いましたが、給湯ルートが微妙に影響しているのかもしれません。

【使用源泉 / 仙液湯(芦之湯第1号泉) ※町営揚湯泉にて適宜加温調整】
単純硫黄温泉(硫化水素型) 37.9℃、pH=6.6、成分総計=0.833g/kg、Na^+=47.0mg/kg 、Mg^2+=35.6、Ca^2+=71.5、Fe^2+=0.05、Al^3+=0.09、Cl^-=6.31、HS^-=11.9、SO_4^2-=344、HCO_3^-=66.7、メタけい酸=179、硫化水素=33.8 <H12.8.15分析>
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環:なし 塩素系薬剤(錠剤)使用:あり

2.「枯淡の湯」(夏)

 

「正徳の湯」の山側にある半露天で、ここも仙液湯使用。「正徳の湯」よりこぢんまりしてお籠もり度は高いです。木造1.2人の小浴槽。木箱の湯口のなかに3本のパイプ。うち左と中が出ていて、左がぬるいイオウ泉系、中が適温で量が多く単純温泉系(町営揚湯泉?)。
ややぬるめのお湯は透明度20cmの乳白色にごり湯。弱いしぶ焦げイオウ臭で、ヌルすべがあります。濃度感はうすいですが、かなりの温まり感があります。ただ、お湯的にはややとりとめのない感じ。お湯よりも貸切露天を楽しむ浴場かな?

【使用源泉 / 仙液湯(芦之湯第1号泉) ※町営揚湯泉にて加温調整?】
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環:なし 塩素系薬剤(錠剤)使用:あり

3.「家族風呂 鶴」(夏)

 
 

別館「遊仙観」寄り、「湯香殿」の前にある別棟の家族湯。鶴と亀がほぼシンメトリに並んでいます。ここはてっきり町営湯ノ花沢造成泉と思っていましたが、なんと幻の湯ノ花沢町営揚湯泉を単独使用。
脱衣所から一段低く石造2人の入り心地のいい小さな湯船。窓が小さく暗めながら趣のある浴場です。
石から突き出た石膏の析出つきの木の湯口から少量投入で、槽内注排湯はなく全量をしずかにオーバーフローのかけ流し。
ほぼ無色透明の熱湯には、茶クリーム&こげ茶の湯の花が盛大に舞っています。かすかな石膏風味に焦げ臭をまじえた心地よい湯の香。掲示によると塩素系薬剤投入ですが、カルキ気はまったく感じられませんでした。
明瞭なとろみと肌になじんでくるような石膏泉系の絶妙な湯ざわり。力感と温まりのあるお湯は、上毛あたりのお湯を彷彿とさせます。これは箱根でもかなり上位にランクされるお湯かと・・・。
いまのシステムだと、温泉好きはよんどころなく「正徳の湯」を選択するので、この上質なお湯が陰にかくれたかたちになっているのは残念です。

【使用源泉 / 箱根町揚湯井2号】
単純温泉 52.7℃、pH=8.0、成分総計=908.1mg/kg、Na^+=82.1mg/kg 、Mg^2+=25.1、Ca^2+=98.3、Fe^2+=痕跡、Al^3+=0.1、Cl^-=4.9、HS^-=0.1、SO_4^2-=387.0、HCO_3^-=159.0、メタけい酸=138.1、硫化水素=0.01 <H5.2.8分析>
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:なし 循環:なし 塩素系薬剤(錠剤)使用:あり

<湯香殿>
メイン浴場。男女別でそれぞれ内湯と露天があります。男湯の露天が「芦ノ湖周遊風呂」、露天源泉風呂が「神遊風呂」、女湯の露天が「美肌の湯」と名づけられています。

4.「湯香殿男湯内湯」(冬・夏)



ここは主力と思われる「底無しの湯、黄金湯(2番)混合泉」をつかっています。
黒みかげ石枠石タイル貼7.8人の浴槽ひとつ。湯口はなく、熱湯の底面注入のみでかなりの量をオーバーフローしていてコンディション良好。
カラン8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
お湯は42℃(夏)~44℃(冬)と熱め。青味がかったうす白濁~乳白色で味不明。かなり強いしぶ焦げイオウ臭ととろみのある入り心地のいいお湯で悪くありません。(ただ、冬場は熱すぎてほとんど誰も入っていなかった ^^; )
掲示では循環濾過となっていますが、他の循環浴槽にくらべて格段にお湯がいいです。

【使用源泉 / 底無しの湯、黄金湯(2番)混合(芦之湯第3号、6号混合)】
単純硫黄温泉 34.7℃、pH=7.6、成分総計=627mg/kg、Na^+=41.0mg/kg 、Mg^2+=19.7、Ca^2+=65.5、Fe^2+=0.01、Al^3+=0.01、Cl^-=6.79、HS^-=21.2、SO_4^2-=266、HCO_3^-=43.1、メタけい酸=150、硫化水素=6.00 <H10.1.19分析>
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環濾過:あり 塩素系薬剤(錠剤)使用:あり

5.「湯香殿男湯露天-芦ノ湖周遊風呂」(冬・夏)

 

富士山の絵が掲げられた露天風呂でマスコミによく登場します。
岩枠タイル貼8.9人の浴槽に岩の湯口から投入+大量底面注入でオーバーフローなし。
人気浴槽のうえにぬるめなので、グループ客がとぐろをまいていてお湯はなまり気味。
透明度50~60cmくらいのうす白濁で、冬はイオウがなまった燻し臭、夏はカルキ臭がありました。個人的にはあまり感心しないお湯でした。

【使用源泉 / 不明(底無しの湯、黄金湯(2番)混合?)】

6.「湯香殿男湯露天源泉風呂-神遊風呂」(冬・夏)


 
これはすばらしいです。逸品です。
1人用の瓶風呂で、竹樋の湯口から38℃くらいの源泉が少量注がれオーバーフロー。温度は夏場で20℃台、冬場はあまりに冷たくて一瞬浸かっただけでした。で、じっくり浸かった夏のレポです。
やや青緑がかった透明で白クリーム色の湯の花がただよいます。絶妙のぬる湯はしっかりとした甘+しぶ焦げイオウ臭にたまご味+微苦味。イオウが強く塩味がまったく感じられない味臭は「黄金湯」の”十三番の湯”に似た感じかと。とろみに加えスルスルとしたイオウ系の湯ざわりと硫酸塩泉系のキシキシが拮抗し、抜群の入りごこちになっています。ひょっとして「正徳の湯」よりいいかも・・・。
ここは朝にも入りましたが、湯の花少なくにごり気味でいまいちでした。投入量が少ないので、浴客が多いとすぐになまってしまうのかもしれません。
湯香殿の露天は23時で閉まりますが、ここは夜通しでも入っていたいお湯でした。
こうしてみると、主力の混合泉(底無しの湯、黄金湯(2番)混合)も仙液湯に負けず劣らずすばらしいお湯に思えます。

【使用源泉 / 底無しの湯、黄金湯(2番)混合(芦之湯第3号、6号混合)】

<貴賓殿>
別館「遊仙観」寄りのサブ浴場。男女別でそれぞれ内湯と露天があります。男湯の内湯が「黄金湯」、露天が「山風の湯」、女湯の露天が「華の湯」と名づけられています。
本館からの渡り廊下に飲泉所があり、豊潤なたまご味の源泉を味わうことができます。
また、手前廊下には歴代(?)の源泉(→黄金湯、底無しの湯、仙液湯、達磨湯)の古い温泉分析書が掲示されています。

7.「貴賓殿男湯内湯-黄金湯」(冬・夏)

 

赤みかげ石枠タイル貼7.8人の浴槽で、5本の竹の湯口から投入し底面吸湯+切欠からの上面排湯。カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
ごくわずかに懸濁したお湯はほぼ適温で、弱いしぶ焦げイオウ臭。よくあたたまりますが、なんとなくのったりした浴感で、はっきりいってたいしたお湯ではありません。
ここで楽しめるのは、なんといっても奥の壁面から突き出ている5本の竹樋で、左から”底なしの湯””十三番の湯””だるま湯””仙液湯””黄金湯”と名づけられています。
浴場手前に”十三番の湯”以外の温泉分析書が掲げられ、それぞれお湯の感じが違うので、てっきり「すべて別源泉投入?、きのくにや恐るべし!」と思っていましたが、数本の源泉の混合比率を変えて投入しているようです。それでもけっこう楽しめるので、温泉マニアは”利き湯”を楽しんでみてください (^^)

こんな感じでした。
投入量 : だるま湯 > 黄金湯 > 底なしの湯 > 仙液湯 > 十三番の湯
湯 温 : 仙液湯 > だるま湯 > 黄金湯 = 底なしの湯 > 十三番の湯
硫黄気 : 十三番の湯 > 仙液湯 = 黄金湯 > 底なしの湯 > だるま湯
硫黄臭の質 : 十三番の湯(甘系)、仙液湯(しぶ焦げ系)、黄金湯(しぶ+ラムネ系)
ふつうに考えると、湯量のある「町営揚湯泉」と「底無しの湯・黄金湯混合泉」を混合していて、だるま湯は揚湯泉系、十三番や底なしの湯は混合泉系なのだと思います。

【使用源泉 / 底無しの湯、黄金湯(2番)混合(芦之湯第3号、6号混合)】
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環濾過:あり 塩素系薬剤(錠剤)使用:あり

7.「貴賓殿男湯露天-山風の湯」(冬・夏)

 

屋根つき岩枠鉄平石敷4.5人の浴槽で中庭に面しています。
竹樋が3本あり、うち2本からの投入で切欠からの上面排湯。
ややぬるめのお湯は、きもち翠がかって(?)微濁。弱いしぶ焦げイオウ臭。鮮度感が弱く、個人的にはあまり好きなお湯ではありませんでした。

【使用源泉 / 不明(底無しの湯、黄金湯(2番)混合?)】
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環濾過:あり 塩素系薬剤(錠剤)使用:あり

と、いろいろ書いてきましたが、お湯的に気に入ったのは、
正徳の湯(冬) >= 神遊風呂(夏) > 鶴の湯 > 湯香殿内湯 の順かな?
ただし、イオウ泉は変化が激しいので、再訪したらまた変わるかも・・・(笑)。

みしゅらんオフでは、ほぼ全員が源泉混合使用の見直しを提案していました。すばらしい源泉をもっているので、どのように変わるか楽しみです。

〔 2006年12月23日・24日レポ 〕
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■ 小川温泉 「森林の湯」 〔 Pick Up温泉 〕(休業中?)

<小川温泉「森林の湯」>(栃木県那珂川町(旧 小川町))、休業中、600円、0287-96-4126)

行きにくさとお湯のよさで定評のあった施設ですが、現在休業中のようです。
いい写真がないですが、記録の意味でUPしてみました。
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小川町の山間にある民間日帰り施設。場所はわかりにくいです。
R294を小川町「上町」交差点で左折し、県道52矢板馬頭線に入って2㎞ほど進むと緑の小さな電柱看板があるのでそこを左折。看板は目立たないので要注意。
すぐに草ぼうぼうの細いダート道となり「廃業か?」と疑いましたが、そのまま数百m走ると意外に広い駐車場に飛び出します。けっこう車が停まっていてびっくり。

 

簡素な建物は男女別の入り口。入ると割合広い脱衣所でその奥が浴室。
浴室といっても二方開放の半露天で、屋根はありますが風通しよく気分がいいです。

浴槽は岩造り15人ほどで、湯口にはしっかりコップが置いてあります。
茶色に変色した岩の湯口から源泉を滝状に大量投入で、上面排湯口からの排湯。
槽内排湯は不明ですが、おそらく源泉かけ流しかと。
カラン2、シャワー・シャンプーあり。ドライヤーなし。カランも温泉です。
土曜14時で5~6人となかなかの盛況。

 

やや熱めのお湯は見るからによさげで、青みがかったささ濁りで茶色の浮遊物付き。
だし味+塩味でなかなか美味しいです。貝汁臭+微金気臭+微イオウ臭+弱アブラ臭の絶妙な温泉臭はとくに湯口付近で香り高く、客は湯口付近に集結。
全体に新鮮な鉄の特徴が出たお湯のイメージです。
湯中には細かな気泡がただよい、少量ながらアワつきもあります。
等張泉かけ流しに見合ったなかなか重たい浴感のお湯で、入りごたえは十分。
かなりほてりますが、浴後すぐに爽快感が出てあとを引きまくるお湯はやはりウワサに違わぬ名湯かと・・・。

この施設で600円は少し高い気もしますが、しっかりと固定ファンがついている感じ。それだけお湯に魅力があるということでしょうか。
行きにくい立地ですが、喜連川の行き帰りにでも、立ち寄りをおすすめします。
ただし、高級車以外ですが... (^^;

Na・Ca-塩化物温泉 57.6℃、pH=7.6、湧出量不明、成分総計=9540mg/kg、Na^+=2764.5mg/kg、Ca^2+=704.1、Fe^2+=2.0、F^-=2.6、Cl^-=5152.7、SO_4^2-=663.0、HS^-=0.5、陽イオン計=3562.3、陰イオン計=5881.1、メタほう酸=42.6、硫化水素=0.2 <H3.11.29分析> (源泉名:森林の湯)

〔 2003年08月08日レポ 〕
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全リスト(栃木-2)(栃木-3)の追加

さらに、全リスト、栃木-2(那須・塩原)、栃木-3(北東部・南部)を追加しました。↓

Coming Soon! ばっかりじゃな(笑)
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全リスト(栃木-1)の追加

全リスト、栃木-1(北西部)を追加します。↓
本編から成分スペックを入れます。

また、源泉かけ流し、ないしはそれに近い湯づかいの浴槽があると思われる施設は、末尾に◆マークをつけました。
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■ 人見温泉 「神門コミュニティセンター」 〔 Pick Up温泉 〕

<人見温泉「神門コミュニティセンター」> (君津市人見1462番地の41、9:00~17:00月休、200円、0439-87-1958)
紹介HP

君津の新日鐵製鉄所のそばにあるコミュニティセンターが温泉浴場を一般開放するもの。独自源泉ながら極端に情報がすくなく、前から気になっていましたがようやく入湯。
場所は異常にわかりにくいです。
住所(地番)から追っていったものの、君津市人見は飛び地が多く地番がとんでいるので、全然ちがう飛び地に迷い込みついにギブアップ(泣)。
TELすると”日鉄エレックス”のそばということで、これは手持ちの地図に載っていたのであっけなく到達。
東京方面からだと、R16からつながる県道90木更津富津線で君津大橋を渡ったつぎの信号を左折、小橋を渡ったつぎの路地(県道から300mほど)を左折して、400mほど走り道なりに右折したすぐ先の右手。(ここ



いかにも公共施設らしい無骨で色気のない建物。受付で住所氏名を記入します。埼玉からくる人間などほとんどいないらしく、受付の人がおどろいていました(笑)
ガラーンと広いロビーの奥に、湯上がり涼みスペースと男女別の浴場。
脱衣所、浴場ともに狭く、行ったときはごったがえしていたので、ロビーで待つことしばし。

浴場は石枠タイル貼5.6人の浴槽がど~んとスペースを占めています。浴槽向こうの窓が開けられているので、こもりはあまりありません。
手前にカラン3、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。土曜11時で最初4人いましたが、一時的に独占、その後3人きたので、早い時間からかなり利用されているようです。



浴槽左手の混合カランからぬるめ少量、横の塩ビパイプからやや熱めのお湯を大量投入。ぬるめの方は味臭からみて非希釈源泉かと思います。オーバーフローはなく、槽内のどこかに排湯口があるハズですがにごり湯につき確認できず。(右手の木板が渡してある側面があやしい(^^)。掲示には「加温、循環ろ過」とあり)。

かなり熱めのお湯は、みるからに濃そうな赤茶のにごり湯(透明度20~30cm)。強塩味に重曹系のまろ味が加わり、強アンモニア臭に何か独特な薬品めいた臭いがまざります。
かなり明瞭なヌルすべ湯で、相当に強い濃度感と温まりがあり長湯不可。浴後どし~んとくるかと思いきや、重曹分が効いているためか意外にさっぱり。あがったあとまたぞろ入りたくなる、あと曳き系のお湯です。



予想以上に個性的で力のあるお湯にびっくり、循環ながらさほどなまった感じもなく、カルキもほとんど感じないので、なかなかにいいコンディションです。

同浴した地元の方の話によると、このお湯は戦前から湧いていて、戦時中、ここは病院でお湯は軍人の療養に使われていた。温度は低いがいまでも湯量は豊富で、余った源泉は捨てている。お湯は熱交換で温めている。などなど・・・。
帰りしな、敷地からグレーチングのかかった側溝に温いお湯が排水され赤茶に変色していたので、これがその余剰源泉かも?

一般向けの施設ではないですが、行きにくさといい、個性的なお湯といい、温泉マニアには攻めがいのあるお湯かと思います。

Na-塩化物・炭酸水素塩泉 26.5℃、pH不明(弱アルカリ性)、湧出量不明、成分総計不明(イオン計(TIM)=13622.01mg/kg)、Na^+=4912.0mg/kg、K^+=143.0、NH4^+=31.4、Mg^2+=65.7、Ca^2+=41.0、Fe^2+=0.2、Cl^-=7720.0、HCO_3^-=700.0、腐植質=0.4 <S57.9.10分析> (源泉名:人見温泉)

<温泉利用掲示> 加温:あり 循環ろ過:あり 塩素系薬剤使用:あり
<館内掲示>(引用)
「このお風呂は、ボイラーで水道の水を沸し、そのお湯でお風呂(鉱泉)を温めています。お湯を使いすぎますと、お風呂に出る鉱泉の温度が下がってしまいますので (以下略)」

〔 2006年12月6日レポ 〕
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■ 那須湯本温泉 「元湯 鹿の湯」 〔 Pick Up温泉 〕

<那須湯本温泉「元湯 鹿の湯」> (那須町、8:00~19:00 (季節により変動、要問)、400円、0287-76-3098)

北関東を代表するこの超メジャー共同浴場は、殺生石の反対側、湯川の川沿いにあります。
橋を挟んで母屋と浴場棟が対峙する見応えのある外観、硫黄が香り、湯けむり立ちのぼるあたりのロケは抜群。総木造の浴室に万人ごのみのイオウ白濁湯ときては、人気が出ないわけがありません。みしゅらんの他レポ多数。

 

受付のスタッフは親切、パンフや案内も完備され、受入体制は共同湯というより観光施設。
橋を渡った右手が男湯。案の定、脱衣所は大混雑で廊下で着替えている人もいます。
脱衣所は暗く、床がビチャビチャなのには閉口。私も廊下に避難しました。
脱衣所から見渡せる浴場は総木造でさすがに風格があります。天井は低くはないものの、窓が小さく湯気がこもって場内は暗め。

手前から大きめのかけ湯槽(打たせ湯×2付、48℃)、その奥、左手前から、41、42、43、44、46℃、一番奥右手のやつがかの有名なプロ仕様(笑)の48℃で計6つ。
すべて総木造で多少大きさが違いますが、だいたい4.5人。浴槽の脇に透明な源泉を湛えている小さな湯だめ槽があります。
カラン、アメニティ類なし。土曜14時で浴場内40人ほどと大盛況。若いグループ客メインですが、まわりの客に講釈たれている温泉マニアらしき客もいて一種独特な客層。
お湯に浸かっている客より浴槽まわりのトドのほうが多いので、場内の移動に一苦労。
手前の41℃、42℃槽と奥の48℃槽が人気で、43℃、44℃、46℃のはわりに空いています。

すべての浴槽はイオウの黄色い析出のでた木樋の湯口からゲキ熱源泉を少量投入で、槽内注排湯はなく少量のオーバーフロー。しぼり量のみで1℃キザミに湯加減を調整していると思われ、これは職人芸です。

問題の48℃槽ですが、混んでいるうえに、頻繁に湯掻き棒でかき回されるので、湯温は46℃槽とさほど変わらなかったように思います。
2~3分ほど数回入りましたが、体感温度からすると、川原湯笹湯、高崎天神の湯の源泉槽、猿ヶ京や湯宿の共同湯の方が熱いです。

お湯は混んでいる41℃、42℃、48℃槽の白濁が強く、43℃、44℃、46℃のにごりは薄め(透明度20~50cm)。だいたい44、46、48℃の浴槽にいましたが、44℃のやつがいちばん鮮度感を感じました。
ただし、このお湯は、当たりの強い新鮮湯よりも多少寝かせてまろみのでた白濁湯の方が実際いいのかもしれず、酸性白濁硫化水素泉を苦手とする私には、どの浴槽がいいのか正直判断がつきませんでした。(このへんのことは、takayamaさんの説を参照ください。)

苦味+たまご味+酸性レモン味にしぶ焦げイオウ臭で、成分量より味が濃い感じ。メタけい酸系の強いとろみと硫酸塩泉系のキシキシがまじり、酸性泉特有の肌が溶けるようなぬるぬる感はさほど強くありません。

 

イオウの裏に硫酸塩が渋く効いているお湯は名湯ですが、あまりにも混雑が激しく、落ちついて入れませんでした。
鹿の湯・行人の湯混合泉は、「鹿の湯」だけでなく、周辺の旅館でも日帰りで入れるので、ゆったりと入りたい向きにはそちらをおすすめします。

酸性・含硫黄-Ca-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型) 68.4℃、pH=2.5、湧出量不明、成分総計=1.040g/kg、H^+=3.2、Na^+=39.2mg/kg、Ca^2+=70.1、Fe^2+=1.4、Cl^-=79.9、HSO_4^-=42.4、SO_4^2-=398.2、陽イオン計=149.9、陰イオン計=521.3、メタけい酸=338.3、硫化水素=28.8 <H11.3.15分析> (源泉名:鹿の湯・行人の湯 混合源泉)
※パンフ記載の分析書は「御所の湯」。

〔 2006年10月17日レポ 〕
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