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■ 「碇温泉」(廃業) 〔 Pick Up温泉 〕



2006年に廃業してしまった甲府の名物温泉。
泉質的には甲府屈指のお湯だったので、かえすがえすも残念。跡地はセブンイレブンになっています。

■「碇(いかり)温泉」 ※廃業
(山梨県甲府市上石田1-14-26、10:00~22:00、500円、055-228-1126)
碇温泉の建物が取り壊され更地になって、しばらくは再建説と廃業説がいりみだれていましたが、セブンイレブンになってしまったので、やはり廃業でしょう。

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山梨の湯巡りでレポ済みですが、ちょっとお湯の様子が変わっていたので再レポです。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 入口

好き者(笑)のあいだではけっこう有名なお寿司屋さんのお湯。
県道5甲府櫛形線(アルプス通り)「貢川小北」交差点のすこし北の通り沿いにあります。(中央道「甲府昭和」ICから1.5㎞位)
駐車場側からだと寿司屋を通らず直接入れます。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 内湯のむこうに露天

番台がある銭湯のつくりで浴室は内湯(石造長方形12人)、水風呂に露天(石+タイル造卵形10人)。
カランも温泉のようで黒~灰色に変色しています。シャンプーなし、ドライヤー有料。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 水風呂

日曜11時に突入。男湯独占でびっくりでしたがすぐに4人ほど入ってきました。
石造10人位の内湯は、ザコザコのオーバーフローで前回より鮮度感は格段に高く、ほとんどかけ流し状態・・・。
どことなくかわいいタマゴ形石枠タイル造の露天もあいかわらずのかけ流し。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 洗い場

露天と内湯のコンディションは近く(でもやはり露天の方がいい)、今回はどちらもアワつきがありました。
とくに露天のアワつきは絶好調で、前回は湯口まわりのみでしたが、今回は浴槽のどこにいてもたくさんつきました。
また、前回は露天湯口のみで弱く感じられたしぶ焦げイオウ臭が、今回は露天湯面や内湯湯口でも感じられました。
今回のイオウ臭の強さは、甲府エリアでも屈指かと・・・。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口

淡黄色透明で白い羽毛状の湯の花がただようお湯には、しぶ焦げイオウ臭と甘いモール臭と微金気臭が入りまじった複雑な香り。
鉄味+弱たまご味+微塩味のデリケートな味。
こいつはやはり名湯かと・・・。
とくに今回の鮮度感は素晴らしく、近いうちに再訪しそうです。


【写真 上(左)】 内湯-2
【写真 下(右)】 露天の湯色

浴後、駐車場側の外のベンチに座っていた人が気さくな感じの社長さんで、すこし話しをしました。

「お湯には自信があり、最近少しずつお客が増えているがもっと来て欲しい ^^)」「泉温があるので浴用加熱の燃料代がかからないのは助かる。」
寿司屋だけでは回転寿司に太刀打ちできそうもないので、なにか別の稼ぎ口をということで温泉掘削に踏み切られたようです。
掘削に成功していちばん最初に入ったときは、全身があわで真っ白になりびっくりしたと笑っておられました。

埼玉から来たというとおどろいた様子。ネット上ではお湯のよさでけっこう有名な旨話すと更にびっくりされてました。

分析表なし Na-塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)

〔 2009年8月25日UP (2003年6月入湯)〕


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けっこう有名なお寿司屋さんのお湯。県道5甲府櫛形線(アルプス通り)「貢川小北」交差点のすこし北の通り沿いにあります。(甲府昭和ICから1.5㎞位)
駐車場側からだと寿司屋を通らず直接入れます。
番台がある銭湯のつくりで浴室は内湯(石造長方形12人)、水風呂に露天(石+タイル造卵形10人)。
カランも温泉のようで黒~灰色に変色しています。シャンプーなし、ドライヤー有料。

露天と内湯ではかなりお湯の印象がちがいます。
内湯は、湯口からの大量投入でオーバーフローがありますが、底面排湯もあって一部循環かも?
かなり熱いお湯は、淡黄色透明、甘いモール臭、微鉄味+微塩味で茶色の腐葉土のような浮遊沈殿物があります。

露天は、岩の湯口からたぶん源泉を投入(量はそれほど多くない)、同量をオーバーフローでおそらく源泉かけ流し。
かなりぬるめで淡黄色透明、白い羽毛状の湯の花、弱いながら川原湯に似た渋い焦げイオウ臭と甘いモール臭と微金気臭が入り混じった複雑な香り。
味も鉄味+弱たまご味+微塩味とデリケートなものです。

湯口には白いそうめん状の湯の花が漂い、湯口そばではアワアワもつくヌルすべ湯。
露天のお湯はかなりのもので、名湯の呼び声が高いのもなるほどうなづけます。
露天の向こうは壁1枚隔てて交通量の多い「アルプス通り」。
車の騒音を聞きながら上質のお湯につかるのはどうも妙な感じですが悪くないです。

〔 2002年5月入湯・レポ 〕

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。
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■ 小田原温泉 「八里」 〔 Pick Up温泉 〕



<小田原温泉「八里」> (神奈川県小田原市風祭64、10:00~18:00(時間確認要)、水休、500円/1h、0465-24-5131)
紹介ページ (温泉みしゅらん)
紹介ページ (@nifty温泉)

小田原から箱根に向かうR1東海道沿い、箱根湯本の手前、風祭に地味ながら渋~い自家源泉をもつ日帰り施設があります。
場所は「鈴廣かまぼこの里(博物館)」の向かい、箱根湯本方向の国道沿い。(→ ここ)

国道沿いながらひじょ~に地味な建物なので、気合いをいれていかないと通り過ぎてしまいます。
Pは建物の先に5.6台分あります。箱根登山鉄道「風祭」駅からも楽に歩ける距離です。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 エントランス

こぢんまりとした民家風のつくりで館内もほのほのとした感じ。
以前は旅館で、日帰り施設に業態転換したようです。


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 浴場入口

狭い脱衣所。共同浴場的にこぢんまりとした浴室に、3-4人の黒みかげ石枠タイル貼の浴槽がひとつ。
カラン4、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
日曜17時で2-4人と、規模と立地のわりにはけっこうな入り。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 内湯

ライオン口の湯口は出ておらず、よこの金属パイプからの投入で、投入湯温・湯量ともに変動しています。
湯口そばにはコップがおいてありました。
槽内注排湯は見あたらず、おそらく全量オーバーフローの加温かけ流しかと思います。
お湯はぬるめなので、ほとんどのお客が長湯モード。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 給湯施設?

お湯はさりげに個性派です。
うすく白濁して白い湯の花を浮かべるお湯は、ほぼ無味(僅微芒硝重曹味?)無臭で、キトキトとした独特な湯ざわりがあります。
鮮度感がすこぶる高く、入っていてきもちのいいお湯で、濃度はうすめながらあなどれない浴感とあたたまりがあります。
妙にフックがあるお湯で、一度ハマるとなかなか脱出できません。
ここらへんは、塩化物と硫酸塩と炭酸水素塩のバランスが絶妙なせいかもしれません。

ぬくぬくとしたぬるめの湯温も絶妙。
お湯のイメージはなんとなく、栃木の「那珂川温泉旅館」に近いものを感じました。

フロントのおばさんのはなしによると、効能のあるお湯で、埼玉あたりから通い湯治する常連さんもいる。
ただ、最近はあちこちに日帰り温泉ができたためか、以前よりお客さんが減り気味なのが気がかりとのこと。

スペック以上に入りごたえのあるお湯なので、温泉好きは箱根の行き帰りに寄ってみるのもいいかも・・・。

アルカリ性単純温泉 25.8℃、pH=8.8、成分総計=0.336g/kg、Na^+=69.0mg/kg、Cl^-=66.0、SO_4^2-=49.0、HCO_3^-=59.4、メタけい酸=63.2、遊離炭酸=119.7 <H15.11.17分析> (源泉名:小田原温泉八里(台帳番号:小田原 第4号))
(「温泉みしゅらん」によると、泉源は早川の対岸にあって引き湯しているそうです。)

〔 2009年8月25日UP (2008年5月入湯) 〕

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■ 木戸池温泉 「木戸池温泉ホテル」 〔 Pick Up温泉 〕



<木戸池温泉「木戸池温泉ホテル」> (長野県山ノ内町志賀高原木戸池7148、14:00~20:30、500円、0269-34-2821)
オフィシャルHP

志賀高原には池がたくさんあって、木戸池はなかでも代表的なもの。
その湖畔に建つ昭和8年開業の歴史ある一軒宿で、背後にプライベートゲレンデ、木戸池スキー場をもっています。


【写真 上(左)】 木戸池
【写真 下(右)】 日帰り入浴の看板

ここは以前は日帰り入浴要事前連絡繁忙期不可と敷居が高い感じでしたが、いまは玄関前に日帰り入浴看板を出し、HPでも案内しているので、日帰り歓迎路線に変更したようです。

温泉宿というよりむしろスキー、ハイクや登山のベースとして知られるこの宿は、どことなく欧風のロッヂ的雰囲気。志賀高原にはこういう雰囲気の宿が多いですね。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 かけ流し掲示

階段をおりた半地下に男女別の浴場で、右が男湯、左が女湯。
浴室は窓もあって暗くはありません。
ただ、保温対策のためか、窓が開かず高原の涼気を入れられないのは残念。
内床前面に手の込んだ細工タイルがあしらわれた、なかなかいい浴室です。


【写真 上(左)】 超ザコザコ
【写真 下(右)】 パイプからのドコドコ投入

浴室に入っとたんにア然。
内床全体がすさまじいまでのオーバーフローで川状態になっています。
ザンザコオーバーフローのお湯はけっこう入っていますが、ここまですごいのはちょっと記憶にありません。
また、浴場内には独特な湯の香もただよっています。
カラン6、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜14時で男女湯とも独占!。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

浴槽は石枠タイル貼、10人はいける二階菱形で、ふかめで入りごこちのいいもの。
浴槽の一画が湯だめ(混合)槽になっていて、2本のパイプから注ぎ込まれ、混合温調されて浴槽に流し込まれています。
左手の1本はゲキ熱で30L/minほど、これは平床からの引き湯かと・・・。
右手の1本は50L/minほどの水を投入ですが、感じからしてただの水ではなさそうなので、木戸池自家温泉or石の湯系の源泉かと。
槽内注排湯はみあたらず、投入全量をザンザコにオーバーフローするかけ流し。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 女湯の湯口

ほぼ適温(場所によって差あり)のお湯は、ほぼ無色透明で白いおおぶりな湯の花が大量に舞っています。
ほぼ無味で、米のとぎ汁のような一種独特な温泉臭がありますが、これはおそらくこげ臭のうすいものだと思います。
よわいキシキシがあり、湯中の指先がわずかに青白く発光しています。


【写真 上(左)】 白い湯の花がたくさん
【写真 下(右)】 洗い場

濃度感はうすく、イオウ気も感じず、とろみもほとんどありませんが、よくあたたまる清澄なお湯で、入っていてすこぶる気持ちがいいです。
かなりうすめのスペックながら、不思議と満足度の高いお湯で、浴後はきりりとした爽快感がでてきます。

イオウや酸性が表に出てくる志賀高原のお湯のなかでは、特徴よわめのお湯ながら、なぜか捨てがたい味があり、個人的にはかなり気に入りました。

単純温泉(Ca-HCO3・SO4型) 43.1℃、pH=7.0、成分総計=86.7mg/kg、Na^+=2.8mg/kg (16.85mval%)、Ca^2+=9.0 (63.21)、Cl^-=痕跡、HCO_3^-=27.5 (63.65)、SO_4^2-=11.9 (35.36)、陽イオン計=14.2 (0.71mval)、陰イオン計=39.8 (0.71mval)、遊離炭酸=6.2 <H16.11.26分析> (源泉名:熊の湯平床の湯 / 浴槽湯口による分析)

※ ここのお湯は平床の「ほたる温泉」と木戸池自家源泉と石の湯の3本の混合泉という情報があります。
オフィシャルHPには「源泉2本を混合」とあるので、現在は、「ほたる温泉」(引湯)と木戸池自家源泉ないしは石の湯(引湯)の混合泉では?

※ 分析書掲載の源泉は、通称「ほたる温泉」と呼ばれているものです。
同じく「ほたる温泉」使用の熊の湯「長寿の湯」の分析書データ*は、単純温泉(Ca・Na-HCO3・SO4型) 43.5℃、pH=7.3、成分総計=225.2mg/kg、Na^+=7.5mg/kg (9.86mval%)なので、木戸池自家源泉or石の湯系の源泉は成分がうすく、Naをほとんど含んでいない泉質と思われます。
*)ただし「長寿の湯」の分析書データも浴槽湯口による分析。「ほたる温泉」の泉源での湯温は81℃ある。

<温泉利用掲示>(オフィシャルHPより)
・当ホテルの温泉は循環式ではありません。
・また、加温・加水も無く、良質な源泉掛け流し100%。
・湯温の調整を、ぬるい源泉と熱い源泉の2つの源泉で調整。

〔 2009年8月18日UP (2008年8月入湯) 〕

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■ 与一温泉 「与一温泉ホテル」 〔 Pick Up温泉 〕



<与一温泉「与一温泉ホテル」> (栃木県大田原市佐久山3123-2、10:00~21:00、第3火休、700円(16時~ 500円)、0287-28-2621)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

栃木、大田原市にあるすぐれものです。
大田原氏の城下町として知られる大田原市には、多くの温泉があり、質のいい自家源泉が楽しめるエリアとして一部の温泉マニアに知られています。
ここは市南部、佐久山地区にあるホテルが日帰り開放するもの。

最寄りは東北道矢板IC。ICからはいろいろとルートがあるので地図で研究してみてね(笑)。
佐久山市街地から南の丘にのぼったところにあります。
Pは車でぎっしり。おどろいたことに他県ナンバーの車もかなり停まっています。
駐車スペースをさがしているあいだにも、ひっきりなしに車が入ってきます。
これはそうとうな人気施設か・・・?


【写真 上(左)】 泉源施設
【写真 下(右)】 温泉スタンド

Pのよこには泉源施設&温泉スタンドがあります。
回数券に休憩所や食堂もあって、ホテルというより日帰り温泉の雰囲気。
玄関前に源泉や湯づかいが詳細に書かれた掲示板があって、お湯に自信をもっていることがわかります。


【写真 上(左)】 源泉の説明板
【写真 下(右)】 脱衣所

館内はさして広くなく、休憩所はイモ洗い状態の大盛況。
浴場もさほど広くはないものの、浴槽はまーまーゆったりしています。

内湯は木枠伊豆石?貼7-8位の内湯と手前に水風呂。
水風呂は茶色の浮遊物がありますが、なんとなく水道水っぽい感じでいまいちインパクトに欠けるか・・・。
露天は内湯をとおり抜け、扉の外に出て通路をまわりこんだ先。
このレポ時の入湯時は屋根はありませんでしたが、2008年にリニューアルしていまは屋根付きになっているようです。

岩組平石貼で15人以上もいけそうな露天は、塀と岩組みにかこまれ開放感はありません。
ほてる泉質なのにチェアーひとつだけで、トドれる場所がないのも辛いです。

内湯は石の湯口から熱湯を大量投入。湯口そばにはしっかりコップがおいてありました。
槽内注吸湯はたぶんなく、ザンザコオーバーフローはかけ流しでしょう。
露天は竹樋の湯口からの投入+底面注入で上面排湯。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜14時で15人以上もいる大盛況で、若いお客もけっこういます。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天

お湯は内湯で熱め、露天はぬるめなので長湯モード全開のお客が目立ちます。
きもち緑黄色がかって透明なお湯には茶と白と黒の浮遊物。
よわいたまご味に重曹味。
群馬のあづま温泉で感じられたサラダ油のような土くさいような草臭系アブラ?臭に甘いイオウ臭がまじった独特な湯の香。
草臭系アブラ?臭は湯面からも香り立っています。

ほぼ全槽でこまかな気泡がただよいアワつきもあります。
とくに内湯の湯口まわりでは気泡で湯面が白くなるほど。
お湯の鮮度は内湯のほうがぜんぜんいいような気がしますが、なぜか湯口からはなれた場所のアワつきは露天のほうが多いです。

明瞭なツル(ヌル)すべにとろみをまじえた後曳き系のお湯で、これは高pHと重曹分のダブル効きによるものだと思います。
ただし、内湯は熱湯のうえにお湯に勢いがあるためか、異常に強いあたたまりに見舞われて長湯できません。
内湯・露天ともトドになれる空間がないのは残念。

浴後は肌がややパサつきますが、重曹泉らしい心地よい爽快感が楽しめます。

イメージ的には近くでは氏家(松島)温泉「乙女の湯」、それと郡山の名湯、三穂田温泉をほうふつとさせるものがあり、なんとなく山梨の正徳寺温泉「初花」を濃くしたらこんなお湯になるような感じもしました。
佐久山には良泉「きみの湯」がありますが、それとはぜんぜんイメージのちがうお湯です。(これだけタイプのちがう名湯2湯揃えるとは、佐久山おそるべし!)

それにしても予想をはるかに上まわるお湯で、人気のあるのもうなづけます。
なので、平日や繁忙期を避けて攻めるのがベターだと思います。

アルカリ性単純温泉 45.6℃、pH=9.1、成分総計=0.498g/kg、Na^+=136.2mg/kg、F^-=4.4、Cl^-=74.9、HS^-=0.6、HCO_3^-=161.5、CO_3^2-=36.7、陽イオン計=141.3、陰イオン計=282.4、メタけい酸=64.0、メタほう酸=10.5 <H12.8.1分析> (源泉名:与一温泉)

●古い分析書の掲示もあったので記載しておきます。
アルカリ性単純温泉 45.5℃、pH=9.2、成分総計=519.3mg/kg、Na^+=136.7mg/kg、F^-=5.3、Cl^-=73.5、HS^-=記載なし、HCO_3^-=179.8、CO_3^2-=29.9、陽イオン計=141.1、陰イオン計=294.2、メタけい酸=73.6、メタほう酸=10.4 <H2.10.16分析> (源泉名:与一温泉)

<温泉利用掲示>
「ph9.2 アルカリ単純温泉 毎分330Lの豊富な湯量で源泉を加水・加温せずに100%掛け流ししています」(オフィシャルHPより)

〔 2009年8月18日UP (2005年9月入湯) 〕

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■ 湯王温泉 「ホテル湯王温泉」 〔 Pick Up温泉 〕



<湯王温泉「ホテル湯王温泉」> (山梨県甲府市住吉5-10-18、6:00~22:00、原則無休、400円、055-235-2885)
オフィシャルHP
紹介ページ (楽天トラベル)

甲府名物ビジホ湯のひとつで、「ホテル湯王温泉」が浴場を入浴開放しているもの。
県道113甲府精進湖線をR20甲府バイパスと交差する「下小河原」立体から北へすこし走った左側でわかりやすいです。(→ここ


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 泉源施設

Pは広めで、Pのよこには泉源施設らしきものがあります。
エントランスを入るとすぐ右手受付、左手に浴室入口。左が男湯、右が女湯で固定制のよう。
ビジホ湯ながら6:00~22:00とスパ銭なみの長時間営業です。


【写真 上(左)】 フロント
【写真 下(右)】 脱衣所から浴場

かなり広い浴室には、手前から高温浴槽(赤みかげ石枠タイル貼、3-4人、やや熱め)、ジャグジー槽(同5-6人、適温)、低温浴槽(同10人弱、ぬるめ)、半露天の寝湯(ぬるめ)×4に打たせ湯3と多彩な浴槽。
これで400円は安い!


【写真 上(左)】 手前がジャグジー槽、奥が高温浴槽
【写真 下(右)】 半露天の寝湯&打たせ湯

死んでるサウナ?などもあるB級的な雰囲気は、かの黄金温泉をきもち明るくした感じか・・・(^^;)。
カラン22(たぶん源泉)、シャワー・シャンプーあり、ドライヤー10円。
連休11時ながら3-6人とゆったり入れました。


【写真 上(左)】 高温浴槽
【写真 下(右)】 源泉?カラン

手前の高温浴槽の赤みかげ石の湯口から源泉を投入し順に流し込んでいく方式ですが、入るとよわいオーバーフローもあります。
低温浴槽には龍の湯口があって、コップもおいてあり、これはおそらく非加温源泉だと思います。(別に熱湯側面注入もあり)
高温浴槽とジャグジー槽にはカランがありますが、うかつにも源泉かどうか確認しわすれ。


【写真 上(左)】 中央がナゾの湯槽
【写真 下(右)】 ナゾの湯槽

お湯の感じから高温浴槽とジャグジー槽はたぶん半循環かと思いますが、低温浴槽と半露天寝湯はかけ流しに近いかも・・・。
あと、半露天のよこにナゾの湯槽があって、そこには湯の花がうようよとただよっていました。
どこからか注入され、どこかへ流されていくので、ひょっとすると源泉の沈殿槽のようなものかもしれません。


【写真 上(左)】 低温浴槽-1
【写真 下(右)】 低温浴槽-2

お湯はきれいな黄金色透明で、うす茶色青のり状のこまかな浮遊物がただよいます。
よわい重曹金気味。低温浴槽の龍の湯口でモール臭+金気臭+微イオウ臭。その他ではモール臭が香りますが甲府のお湯のなかではよわい方です。

低温浴槽の龍の湯口そばでは、わずかにアワつきもありました。
ツルすべはさして強くなく、ペトペトとした湯ざわりも感じられる、甲府モール泉のなかではやや毛色のかわったお湯です。


【写真 上(左)】 高温浴槽の湯口
【写真 下(右)】 低温浴槽の湯口

低温浴槽の龍の湯口のそばが出色で、ぬる湯ということもありいくらでも長湯できそう。
通うにはとてもいいお湯だと思います。とくに低温浴槽は湯船のつくりもよく、気持ちのいい湯あみが楽しめます。

いかにも甲府らしいビジホ湯で、質のよい自家源泉を堪能できるなかなかの施設だと思います。

単純温泉(Na・Ca-HCO3・Cl型) 34.9℃、pH=7.4、400L/min、成分総計=575.6mg/kg、Na^+=64.90mg/kg (61.74mval%)、Ca^2+=18.62 (20.33)、Cl^-=44.14 (27.59)、HCO_3^-=199.2 (72.34)、陽イオン計=102.4 (4.571mval)、陰イオン計=243.5 (4.513mval) メタけい酸=110.0、遊離炭酸=119.7 <S42.5.23分析> (源泉名:湯王温泉)
(泉源は自噴で400L/minほどあるみたいです)

<温泉利用掲示>
・天然温泉、非循環、非ろ過の為、細かい砂が底に溜まる事があります。
・適温とする為、上り湯など加温しております。
・雑菌の繁殖を防ぐため、塩素による殺菌を行っています。

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。

〔 2009年6月17日UP (2002年6月入湯・レポに2008年7月再入湯し加筆・修正・画像補強)〕

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■ 野栗沢温泉 「すりばち荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<野栗沢温泉「すりばち荘」> (群馬県上野村野栗沢乙506、11:00~20:00(時間確認要)、500円、027-459-2161)
オフィシャルHP
紹介ページ (求人ジャーナル社「群馬の温泉宿」)

利根川支流、神流(かんな)川流域は”多野エリア”とよばれ、その最奥にあるのが上野村です。
奥多野の名山、天丸山の山麓にある野栗沢温泉は、とても行きにくいところにあるので入湯が遅れていました。
これは2006年4月に、上野村の温泉4湯を一気に攻めたときのレポです。

奥多野のメインルートR299の向屋地区から野栗沢沿いに分岐する山道を数km走ると到着。
下流の鬼石方面から入るとやたら長いので、下仁田IC経由で平成16年3月開通した湯の沢トンネルを通って、上流からアプローチしたほうがぜんぜん楽です。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 旧館?の看板

野栗沢沿いにあるしずかな一軒宿。
周辺には西毛らしい南画風の岩山がそびえています。
訪れたときは人気がなく、何度も声をかけていたらしばらくすると2階から宿の人がおりてきました。


【写真 上(左)】 フロント
【写真 下(右)】 浴場入口

浴場は廊下の奥、右手が男湯、左手が女湯でした。
総木づくりの山の宿らしい脱衣所。


【写真 上(左)】 脱衣所から浴室
【写真 下(右)】 浴室からの眺め

浴場はやや暗めですが、窓の外に野栗沢が流れるなかなかのロケ。
天井の高い湯屋づくりのなかなか風格ある浴室です。
左手に4人ほどの檜づくりのメイン浴槽とそのよこに1人用の檜づくりの源泉水風呂。
源泉水風呂は非加温の源泉槽らしいですが、このときは底にすこし溜まっていただけで入浴できず無念。


【写真 上(左)】 天井の高い湯屋
【写真 下(右)】 浴槽-1

メイン浴槽は木樋の湯口から30L/minほどを投入で、底面吸湯ありオーバーフローなしの循環仕様。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜16時で独占。


【写真 上(左)】 浴槽-2
【写真 下(右)】 湯口

やや熱めのお湯はきもち黄色がかった透明で、茶色の浮遊物がたくさん。
ほぼ無臭で微塩味+僅微重曹味。
浴中はよわい重曹泉系のツルすべがあり、浴後はすべすべ感となにか粉っぽいような感触が同居する面白い浴後感のお湯です。
浴感はたしかにありましたが、総計=6.87g/kgほどの濃度は感じられなかったので、やはり掲示どおり加水があると思います。
カルキが感じられないのは銀イオン殺菌のせい?


【写真 上(左)】 源泉水風呂-1
【写真 下(右)】 源泉水風呂-2

源泉水風呂の底に溜まっていた水はさすがに味見できませんでしたが、えらく冷たい透明の水からは、西上州のお湯特有のセメント臭&磯の香がはっきりとただよい、ツルすべもあってそうとうに濃そう。
イメージ的には八塩磯部にちかい泉質だと思います。


【写真 上(左)】 浴槽の湯色
【写真 下(右)】 源泉?で変色した岩肌

帰りしな、泉源の場所、源泉槽に入れるタイミングや”アオバト”について話しを伺おうと思っていましたが、ちょうどハイカーの団体チェックインで番頭さんはてんやわんや。
確認できずに宿をあとにしました。
周辺を走っていると何ケ所かの岩肌が黄茶色に変色していたので、ここらへんは源泉湧出地帯なのかもしれません。

メイン浴槽はいまいちインパクトがありませんでしたが、源泉水風呂はそうとうによさげなので、こんどは源泉水風に入れるときに攻めてみたいです。

〔アオバト〕
本来は海岸でみられる全身緑色をしためずらしい渡り鳥ですが、野栗沢温泉の泉源地にも訪れるそうです。
オフィシャルHPには『群馬県多野郡上野村の野栗沢の谷底にある水場に「アオバト」が吸水に訪れます。8月初旬には80羽の群れを観察した方もいるそうです。この場所はすりばち荘の温泉の源泉になっております。野栗沢温泉は「子宝の湯」「神水湯」などと言われ、効能の高い温泉です。このように湧出地に集まるアオバトが、野栗温泉の高いミネラルを証明していると言えます。』とあり、宿の名物となっています。

〔名物〕
この宿は名物料理で有名。
上野村特産のイノブタ肉を温泉に浸した「イノブタ鍋」や「イワナの刺身」、地粉を温泉でこねあげご主人が手打ちする「温泉うどん」、温泉でさらしたニンニクを使った「自家製からみそ」など、もりだくさん。

Na-塩化物温泉 21.9℃、pH=6.8、湧出量不明、成分総計=6.87g/kg、Na^+=1900、Mg^2+=63.3、Ca^2+=272、Fe^2+=0.07、Cl^-=2970、SO_4^2-=17.3、HCO_3^-=1120、陽イオン計=2350、陰イオン計=4110、メタほう酸=137、遊離炭酸=247 <H7.11.16分析> (源泉名:子宝の湯)

<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:あり 循環濾過装置使用:あり 塩素薬剤及び銀イオン殺菌装置使用:あり
「水風呂は源泉です飲用できます。」(館内掲示より)

〔 2009年8月15日UP (2006年4月入湯) 〕



〔参考〕<上野村の温泉>



西上州も奥まった上野村は、周囲を山々に囲まれた自然ゆたかなところです。
以前はどこから入るにも厄介なアプローチでしたが、平成16年3月、下仁田から入る湯の沢トンネルが開通し、下仁田ICから約30分と便利になりました。
ハイキングコースや滝、関東一の規模を誇る鍾乳洞「不二洞」など見どころも多く、まいたけにしいたけ、十石みそ、いのぶたなど特産品もたくさん。


【写真 上(左)】 黒瀧山不動寺
【写真 下(右)】 上野村の山々

また、下仁田からの途中、南牧(なんもく)村には普茶料理で有名な黄檗宗の名刹、黒瀧山不動寺もあります。
エリア的にはうどん文化圏ですが地粉蕎麦もあって、道の駅の前にある「福寿庵本店」の蕎麦はかなりのレベルでした。


【写真 上(左)】 伝説の名湯、浜平温泉「奥多野館」-1
【写真 下(右)】 伝説の名湯、浜平温泉「奥多野館」-2

上野村には現在4つの温泉入浴施設があります。(かつては伝説の名湯、浜平温泉「奥多野館」がありましたが、いまは休業しているようです。」)

1.塩ノ沢温泉「国民宿舎 やまびこ荘」
(上野村楢原塩ノ沢887/TEL0274-59-2027、日帰り入浴12:00~17:00 火休 600円)
含鉄-二酸化炭素-Na-塩化物・炭酸水素冷鉱泉 11.6℃、pH=6.2、成分総計=10.81g/kg


【写真 上(左)】 「国民宿舎 やまびこ荘」の外観
【写真 下(右)】 「国民宿舎 やまびこ荘」の内湯

2.向屋温泉「ヴィラせせらぎ」
(上野村大字勝山684-1/TEL0274-59-2585、日帰り入浴12:00~20:00(月・木は15:00~)、600円)
Na-塩化物冷鉱泉 15.2℃、pH=10.4、成分総計=1.70g/kg


【写真 上(左)】 「ヴィラせせらぎ」の外観
【写真 下(右)】 「ヴィラせせらぎ」の露天

3.野栗沢温泉「民宿 すりばち荘」
(上野村大字野栗沢506/TEL0274-59-2161、日帰り入浴12:00~20:00頃 不定休 500円)
Na-塩化物冷鉱泉 21.9℃、pH=6.8、成分総計=6.87g/kg


【写真 上(左)】 「民宿 すりばち荘」の外観
【写真 下(右)】 「民宿 すりばち荘」の浴槽

4.浜平温泉(浜平の湯・湯ノ沢の湯)「しおじの湯」
(上野村楢原3487-2/TEL0274-59-3955、日帰り入浴10:00~21:00(冬季~18:00) 第2・4火休 500円)
規定泉(メタけい酸)(Ca・Mg-SO4型) 11.6℃、pH=4.1、成分総計=0.52g/kg


【写真 上(左)】 「しおじの湯」の外観
【写真 下(右)】 新設された浜平源泉槽


いずれも冷鉱泉ながら、いかにも西上州らしいクセもの系のお湯です。
ただ、温泉利用掲示は4軒とも、加水(1.4はなし)、加温、濾過循環、殺菌処理ありでした。4はスペック以上の浴感がありましたが、他の3湯はスペックほどの浴感は感じられず。

個人的感想ですがお湯的には、
浜平 > 塩ノ沢 > 野栗沢 > 向屋 かな
ただし、野栗沢の源泉槽に入れるときは(底に少したまっていた源泉?はよさげだった)、
浜平 = 野栗沢 > 塩ノ沢 > 向屋 になるかも・・・

午後からのお湯があるので、4湯一気に制覇するにはくふうがいります。
下仁田から入り、鬼石(or秩父)へ抜けるルートだと
浜平 →(昼食)→ 塩ノ沢 → 向屋 → 野栗沢 の順かな
ただ、これだと浜平-塩ノ沢の往復が余計になるのと最後にまた浜平に入りたくなる(笑)のが難点です。鬼石ルートなら、白寿の湯で仕上げるのもいいかも。

帰路ですが、下仁田に戻るのがいちばん楽。つぎが志賀坂峠を越えて秩父に抜けるルート。鬼石~本庄のルートは道幅狭くカーブの多い道が延々とつづくので、運転に不慣れな方にはあまりおすすめできません。

上野村では「しおじの湯」の開設にあわせ湯巡りスタンプラリーが導入されていますが、温泉で村おこしするなら、もう少し湯づかいを改善してほしいところ。(現在はもっとよくなっているかもしれません。)

いまいち地味で温泉好きのあいだでもなかなか話題にならないエリアですが、ひとつの村でこれだけバラエティあるお湯を揃えているところはめずらしく、各施設が非加水源泉槽をととのえれば、温泉好きにはたまらないエリアになるのでは?
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■ 寺山鉱泉 〔 Pick Up温泉 〕



<寺山鉱泉> (栃木県矢板市長井1922-2、6:30~21:00、500円、0287-43-3773)
オフィシャルHP

小滝赤滝、寺山とならび称される矢板の鉱泉の一軒宿。


【写真 上(左)】 アプローチ
【写真 下(右)】 脱衣所

場所は県道30矢板那須線「泉」T字路を県道56下塩原矢板線に入り、東北道のガードをくぐったすこし先の看板をななめ左に入ってあとは看板に従います。
道は細いながらも全線舗装され、勾配もきつくないので、小滝赤滝よりはよほど行きやすいです。
細い川を渡った行き止まりにおもいのほか立派な建物。館内もきれいで近年手を入れたのでは?
女将さんはとても感じのいい方でいごこちがよさそう。


【写真 上(左)】 男湯(蓋あり)
【写真 下(右)】 男湯

浴室はふたつで右が男湯、左が女湯。
窓の小さな暗めの浴室。浴槽は塀ごしにつながっていて、上部も抜けているのでカップルだと話をしながら入れます。
保温用に木蓋がしてあり、これをはずして入ります。


【写真 上(左)】 女湯(蓋あり)
【写真 下(右)】 女湯

コンクリ造の浴槽に赤いコック付パイプからつめたい源泉を適宜投入できます。
そのよこの赤いボタン(ぬるくなったとき押す。たぶん宿の人が追い焚きしてくれるのだと思う)があります。


【写真 上(左)】 源泉パイプ
【写真 下(右)】 庭先の薪

槽内に注吸湯口はみあたりませんでしたが、女湯と格子ごしにつながっているのでそちらにはあるのかも・・・? オーバーフローは両槽ともなし。
冷鉱泉の加温で、庭先に薪がたくさん積んであったので薪焚きでは・・・?。
お湯は、冷鉱泉のわかし湯としてはかなりコンディションのいいものだと思います。

カラン1、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。
土曜12時で独占~2人。


【写真 上(左)】 男湯の湯色
【写真 下(右)】 女湯の湯色

ややぬるめのお湯は、透明度60cmほどの赤茶色のにごり湯で酸化鉄らしき赤茶の浮遊物。
酸性系のレモン味+微金気味+収斂味に弱金気臭+微粉臭。
鉄泉系のぎしぎしとした湯ざわりと酸性泉特有のからだにしみ渡るような浴感があり、小滝赤滝に近いもの。
浴後は肌がチョークをもったあとのようにキトキトとして、あたたまり感が残ります。

栃木を代表する緑礬泉系のお湯で、小滝赤滝より行きやすいので入門編(~~)としておすすめの1湯です。

明礬緑礬泉(単純Fe(Ⅱ)-冷鉱泉(SO4型)10℃ / 県資料) 泉温・pH・湧出量=不明、個刑物(ママ)総量=2.00560(単位不明/L)、硫酸カルシウム=0.17648、硫酸亜酸化鉄=0.26599、硫酸アルミニウム=0.16549、遊離硫酸=0.91522 <分析日不明>

〔 2009年8月13日UP (2005年9月入浴) 〕

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■ 八木沢温泉 「おおはま」 〔 Pick Up温泉 〕



<八木沢温泉「おおはま」> (静岡県伊豆市(旧 土肥町)八木沢208、時間要問合せ、500円、0558-99-0320)
オフィシャルHP
紹介ページ (温泉生活)

西伊豆、土肥の南に八木沢温泉があります。
ここは土肥温泉にくくられることもありますが、源泉もロケもちがう別の温泉地です。
ここはずっと前に「やぎさわ荘」に泊まったことがあり、どことなく「とろ~ん」としたお湯が印象に残っていました。

ここは民宿やこぢんまりとした宿がメインで、日帰り情報がほとんど出てきません。
ネットで調べるとどうやら「おおはま」で入浴可のようなので、土肥の旅館にチェックインしたあと、突入。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 ちょうどオーバーフローがはじまるところ

場所はR136から八木沢温泉に斜め右の海側に入って2-3軒目くらいの左手(→ここ

宿の前のPに停め、ちょうど玄関前を掃除していたご主人?に入浴を乞うとふたつ返事でOK。
ただ、入浴料金を忘れていたようなので、日帰り入浴客はよほどすくないのかも。

母屋の前、Pのよこの別棟2階に男女別の浴場。
海の眺望を確保するためにわざわざ2階につくったのでしょう。
階段をのぼって手前が女湯、WCをはさんで奥に男湯。
脱衣所、浴場ともにこぢんまり。


【写真 上(左)】 浴室からの眺め
【写真 下(右)】 湯口

西向きの明るい浴室に赤みかげ石枠伊豆石貼2-3人の浴槽がひとつ。
天井がひくくややこもり気味。
夕日はきれいですが、日差しが差し込み、夏場はけっこうあついかも・・・。

石膏まみれの赤みかげ石の湯口から温度が変動するお湯を投入で、槽内注排湯口の作動はたぶんなく、投入全量をオーバーフローの加温かけ流しとみました。
カラン2(たぶん温泉)、シャワー、シャンプーあり。ドライヤーなし。
土曜の16時前。独占の浴場で、浴槽のお湯がタイミングよくオーバーフローをはじめました。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 洗い場にも石膏の析出

適温のお湯は、ほぼ無色透明で白い浮遊物が浮かびます。
かなり強めの芒硝味に苦味をともなう個性的な味。
磯の香というか海藻臭にわずかな芒硝石膏臭がまじります。海辺のお湯ながら塩分はほとんど感じられません。
きしきしととろみが強いのに、浴感じたいは軽やかなすこぶる入りごこちのいいお湯で、土肥のお湯より軽い感じ。
そのわりにはげしく温まり、なんどもシャワーを浴びながらの入浴となりました。

予想外に個性的なお湯は、硫酸塩がよく表現されている西伊豆らしいお湯でした。

浴後、女将さんがコーヒーをご馳走してくださいました。
東京方面からの常連さんが多く、近くに有名な眼科のお医者さんがいるので、そこでの治療に通われる方もかなりいるとのこと。
日帰り客はやはりすくない様子でした。

目立たないお宿ですが、土肥温泉とはひと味ちがう個性的なお湯なので、西伊豆の湯巡りに加えてもいいのでは。

Ca・Na-硫酸塩・塩化物温泉 29.0℃、pH=8.1、湧出量不明、成分総計=2.402g/kg、Na^+=376.9mg/kg、Mg^2+=2.5、Ca^2+=401.9、Cl^-=603.8、SO_4^2-=945.7、HCO_3^-=27.7 <H14.6.3分析> (源泉名:八木沢鉱泉)

〔 2009年8月12日UP (2008年7月入湯) 〕
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