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■ 伊東温泉 「伊東わかつき別邸」

 

伊東温泉 「伊東わかつき別邸」
住 所 :静岡県伊東市湯田町6-30
電 話 :0557-37-1466
時 間 :12:00~19:00
料 金 :800円
オフィシャルHP
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

元首相・男爵若槻禮次の別邸だった純和風宿が2010年4月に閉館し、今年2012年4月にB&B/日帰り施設として再開したもの。

松川を河口から1kmほど溯った湯田町の松川沿いに、元高級旅館らしい風雅なたたずまいをみせています。
松川もこのあたりまでくると山が迫り、とても閑かなところ。
かつて、囲碁や将棋の数々の対局がおこなわれた宿としても知られています。

 
【写真 上(左)】 風格あるエントランス
【写真 下(右)】 松川に面しています

 
【写真 上(左)】 広いP
【写真 下(右)】 サイン

「日帰り温泉」ののぼりが立っていなければ、敷居が高くてとても日帰り入浴できそうな感じではありません。

 
【写真 上(左)】 日帰り温泉の看板
【写真 下(右)】 のぼり

フロントの券売機で入浴券を買い、フロントの管理人さんに渡します。
浴場はわかりにくいので、管理人さんが案内してくれました。

 
【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 フロント

趣ある和風池泉庭園に面して男湯と女湯が並んでいます。
右手女湯「わかつきの湯」は、かつての旅館の浴場で内湯+露天、左手男湯「つばきの湯」は、新設された内湯だけのもの。
泊まり客は、夜間男女交替するので両方入れますが、日帰りの男性は新設の内湯しか入れないのはちと残念。

 
【写真 上(左)】 Pから離れ方向
【写真 下(右)】 庭園

ここは離れ3室と本館1室が宿泊用としてつかわれ、離れ3室には温泉の内湯がついているようです。
本館1階は休憩所として日帰り客にも開放されています。

 
【写真 上(左)】 休憩所
【写真 下(右)】 浴場外観

 
【写真 上(左)】 「わかつきの湯」入口
【写真 下(右)】 「つばきの湯」入口

さて、男湯「つばきの湯」です。
新築して間もないので全体にとても綺麗で、脱衣所スペースもゆったりととられています。
ほどよくあかるい浴室は、広くはないもののこもりなく快適。
みかげ石造5-6人の質感ある浴槽ひとつとシンプル。この浴槽はたっぷりふかめで入りごこちがいいです。

 
【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 「つばきの湯」

浴室に踏み入れたとたん、芒硝と金気がまじったような豊饒な湯の香につつまれびっくり。
正面の湯口は鉄分で赤茶に色づいています。
清澄なお湯の多い伊東で、金気は想定外だったので期待が高まります。
(このあたりはほかにも金気まじりの源泉があるのか、松川対岸の護岸も赤茶に色づいていました。)

 
【写真 上(左)】 浴槽-1
【写真 下(右)】 金気で色づく対岸

カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
平日17時で独占。排湯の流れ出しをのぞいて内床が乾いていたので、入浴客はすくなそう。

 
【写真 上(左)】 浴槽-2
【写真 下(右)】 湯口

石膏の析出と鉄分で赤茶に変色したみかげ石の湯口からやや熱めのお湯を投入し、切欠からの全量上面排湯は文句なしのかけ流し。
そろそろと身を沈めると、一気に大量オーバーフローは申し訳ないほど。

絶妙の湯温のお湯は、うぐいす色がかってわずかにうす茶の浮遊物を浮かべ、湯中の指先がしっかりと青白い光をたたえています。
強塩味+芒硝味にしっかりとした苦味をまじえた味は相当の成分濃度を感じさせるもの。
金気貝汁臭と芒硝臭が入りまじる、どことなく生めかしい湯の香は首都圏ではめずらしいのでは?。

ふつうこのくらいの濃度の土類食塩泉になるとぎしぎしとした湯ざわりが前面に出てきますが、ここのお湯は肌のうえを上すべりしていくような上質なもの。とろみもしっかり感じられます。
また、土類食塩泉特有のほてり感がでるかと思いきや、あまりほてらずいつまでも入っていたい衝動に駆られます。
味的にはどうみても土類食塩泉ですが、このように上質な浴感を備えたものはほとんど記憶になく、これは名湯かと・・・。

 
【写真 上(左)】 湯口&湯色
【写真 下(右)】 カフェもやっているよう

浴後、親切そうな管理人さんとすこしく話をしました。
じつは、この宿はかなり前に両親が泊まっていて、高い評価をしていました。
その話をすると、おそらく今は取り壊されPになっている別棟があった時代でしょうとの由。
その別棟には「さくらの湯」という大きな露天風呂があって、現存の「わかつきの湯」はちいさい方の露天だったとのこと。
それらは廊下で結ばれていたそうですが、老朽化がはげしく別棟とともに取り壊していまの形におちついたとのことです。

ロケはいいし、空いているし、お湯は抜群だし、これで800円は女湯「わかつきの湯」についていえばコストパフォーマンスは高いと思います。
ただ内湯のみの男湯「つばきの湯」についてはちと800円は高いかな?(たとえば男湯「つばきの湯」は600円くらいにするとか・・・)
あるいは男湯に露天を増設できれば、伊東の隠れ日帰り湯としてカップル層の人気を集める可能性大かと・・・。

それにしてもこのお湯のレベルの高さにはびっくり。
伊東は山手のお湯がいいという話はきいたことがありますが、ここもそんな1湯かと・・・。
温泉好きは「伊東のお湯」の認識を新たにするキャラの立った名湯だと思います。

〔 源泉名:岡温泉 岡108号 〕
Na-塩化物温泉 40.2℃、pH=7.6、75.9L/min、成分総計=1.147g/kg
Na^+=297.5mg/kg (75.58mval%)、Mg^2+=25.8 (12.38)、Ca^2+=33.9、Fe^2+=記載なし、Cl^-=452.4 (76.91)、SO_4^2-=134.6 (16.88)、HCO_3^-=62.0、陽イオン計=371.5 (17.12mval)、陰イオン計=649.6 (16.59mval)、メタけい酸=117.9 <H16.10.6分析>

※分析書スペックと浴感が合わないような気がします。
HPでは泉質はNa・Ca-塩化物温泉(等張性、弱アルカリ性、高温泉)となっていて、これも掲示分析書とちがう。
やませみさんのデータによると、岡109号という別の自家源泉があり、これはCa・Na-Cl温泉で溶存物質計=7.108gkg(湯温51.2℃)とのことなので、浴感や湯温からしてもこの源泉をつかっていた可能性が高いと思う。

〔 HP掲載より 〕
敷地内にある源泉から、52℃の温泉が湧き出ています。
お風呂は適温にするため湯量を調節して溜めており、加温・加水は一切しておりません。また、温泉のお湯は源泉より直接お風呂に配管してあるため、温泉成分100%の泉質をお楽しみいただけます。

■ブランドグルメ
〔 伊東のまご茶漬け 〕
地元でとれたアジのたたきを、ご飯のうえにのせお湯やだしをかけて食べる伊東の郷土料理。
もともと漁師さんが漁船のうえで食べていたといわれ、その名の由来は、せわしい船のうえで“まごまごせずに素早く食べる”からだとされますが、異説もあるようです。

〔 2012/06/28UP (2012/06入湯)) 〕


E139.5.49.099N34.57.37.673

【BGM】
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■ 越後湯沢温泉 「広川ホテル」

 

越後湯沢温泉 「広川ホテル」
住 所 :新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢3203-2
電 話 :025-784-2310
時 間 :10:00~16:00(入湯当時)
料 金 :500円(同上)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (るるぶトラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

越後湯沢温泉の老舗宿が日帰り対応するもの。
場所は越後湯沢駅の南西、一本杉スキー場とNASPAスキーガーデンの中間くらいのところ。
外観はコンクリ造箱形の年季入り気味でぱっとしませんが、館内はとても丁寧にメンテされています。
小物のあしらいなどなかなかのセンスで、外観より館内がいいお宿の典型か。
女将さんの対応も気持ちのいいものでした。
老舗宿らしく、館内にはかつての越後湯沢の写真がたくさん貼り出されています。

 
【写真 上(左)】 古いのれん?
【写真 下(右)】 渋い備品類

階段をのぼっておくが男湯、手前右が女湯。
入口にあるタイル貼の洗面所がいい味を出しています。
脱衣所もゆったりとしてきもちのいいもの。

 
【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 脱衣所

男湯は予想外に広くて、10人は優にいけそうな職人芸的タイル貼浴槽がひとつ。
ただ、女湯はこぢんまりとしたもので窓がないのでやや暗め。
老舗の湯宿では男湯が広くて女湯は狭いというパターンがよくありますが、ここもそう。
最近は女性客のほうが上客(笑)なので、男女逆転したり時間交替制にするところが増えていますが、ここはどうなのかな。

 
【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の湯口

また、ここは立派な露天があるそうですが、いまはつかっていないそうです。

 
【写真 上(左)】 いまはつかわれていない露天
【写真 下(右)】 ケロリン桶

カラン8、シャワー・シャンプーあり。ドライヤーなし。
日曜11時で男女湯と独占~8人とも独占。

 
【写真 上(左)】 男湯の浴槽
【写真 下(右)】 掲示

石膏の析出がでた石組みの湯口から20L/minほどもやや熱湯を投入し、槽内注吸湯なく全量をオーバーフローはかけ流しでしょう。
湯づかいには自信があるらしく、浴室前には「湯につかっておわかりになると思います 素肌にやさしい 体の芯まで温まる弱アルカリ100%の温泉源でございます コマーシャル化されていない 源泉100%かけ流しのゆ 本物の温泉をお楽しみ下さいませ。」
という掲示がありました。
使用源泉は湯沢町の集中管理泉(第2配湯所)のようですが、かなりの量の配湯権をもっているのでは?

 
【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 味のあるタイル浴槽

無色透明のお湯はややぬるめで、白とうす茶の湯の花を浮かべています。
ほぼ無味でほのかに石膏臭が香ります。
よわいきしきしと指先の青白発光があって、硫酸塩泉的イメージのお湯。

際立った個性はないものの、上品にあたたまる含蓄のあるお湯で、浴後は肌がしっとりとおちつきます。

越後湯沢の湯宿の日帰りはけっこう入りましたが、なかでもお湯のいい1湯だと思います。
また、ここはゲキ安で素泊まりできるので、越後湯めぐりの中継基地としてつかうのもいいかもしれません。

〔 源泉名:湯沢町温泉管理事業(第2配湯所) 〕 <H15.8.11分析>
単純温泉(Na・Ca-Cl型) 55.2℃、pH・湧出量=不明、成分総計=755.1mg/kg
Na^+=172.6mg/kg (68.65mval%)、Ca^2+=65.7 (29.98)、Cl^-=322.1 (77.23)、SO_4^2-=106.0 (18.78)、HCO_3^-=23.5
陽イオン計=243.2 (10.94mval)、陰イオン計=454.7 (11.77mval)、メタけい酸=43.6、メタほう酸=12.7

■ブランドグルメ
〔 駒子もち 〕
笹団子のメッカ新潟。当然越後湯沢にも名物「駒子もち」があります。餅の中に餡を入れ、きな粉でまぶしたひと口サイズで、駅西側にある「億萬屋」さんのオリジナルです。

〔 2012/06/28UP (2006/04入湯) 〕


E138.48.45.340N36.55.44.340
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■ 石橋温泉 「石橋ヘルス温泉」

 

石橋温泉 「石橋ヘルス温泉」
住 所 :福島県郡山市安積町成田字島河原24-2
電 話 :024-946-7800
時 間 :10:00~22:00 / 第3木休
料 金 :500円 (温泉プール別途)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (郡山市観光協会)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

郡山は温泉都市で、「郡山日帰り温泉」という湯めぐりガイドが出ているほどです。
なかでも南西部、安積町あたりは日帰り温泉が集結しています。
笹原川沿いに「なりた温泉」「あさかの杜」「バーデン温泉」そしてここなど、質のよい自家源泉のお湯がひしめくさまは、甲府の貢川沿い、貢川~竜王あたりを彷彿とさせます。

 
【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 浴場入口

木工団地内にたたずむ日帰り施設で、浴場そのものより「温泉プール」のほうが有名なようです。
広いPのおくに端正で立派な建物。Pのよこに湯けむりを上げている石槽は泉源かもしれません。

受付の左手が浴場、手前右が男湯、左手おくが女湯です。
脱衣所はプール型の細長タイプでちと窮屈。

 
【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 露天

浴室はこのあたりの温泉ではもっともこぢんまりとしたものですが、しっかり露天がついています。
手前内湯ゾーンに赤みかげ石枠タイル貼10人弱の内湯と、隣接した露天ゾーンに白みかげ石枠タイル貼3-4人の露天の2槽。
内湯はややこもり気味。露天は軒下タイプで眺望はないものの風はとおります。
コンパクトにまとまったなかなかいい浴場です。

 
【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 端正な露天

カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
平日21時で3人~独占と空いていました。

 
【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口

内湯は石膏の析出で彩られた赤みかげ石の湯口からかなりの量を投入し、槽内注排湯はたぶんなく、オーバーフローのかけ流し。
露天は木の湯口からやや熱湯を投入し、こちらも槽内注排湯なしのオーバーフローはかけ流しでしょう。
湯温は内湯で適温~やや熱、露天はややぬるめ。

 
【写真 上(左)】 潤沢なオーバーフロー
【写真 下(右)】 露天の湯色

お湯はうすく黄緑がかってほぼ透明。
芒硝味微塩味にまじる甘味と苦味が渋い。郡山によくあるミシン油的草臭がしっかり香ります。
ツルすべに明瞭なとろみが加わって蜜のようなとろとろとした湯ざわりはすこぶる入りごこちのいいもの。
いわき北部あたりのお湯にも近いような気がします。
鮮度感はかなり高いのにほてりはさほどつよくなく、浴後は爽快感とともにほこほことしたあたたまりが持続します。

名湯ぞろいの郡山ではわりに地味な存在ですが、郡山のなかでもキャラの立ったお湯、おすすめです。

〔 源泉名:石橋温泉 〕 <H21.3.19分析>
Na-塩化物泉 45.2℃、pH=8.6、464L/min掘削揚湯、成分総計=1.245g/kg
Na^+=388.1mg/kg (96.51mval%)、Ca^2+=7.3、F^-=16.2、Cl^-=388.0 (61.15)、Br^-=0.7、I^-=0.5、SO_4^2-=169.5 (19.73)、HCO_3^-=88.4 (8.11)、CO_3^2-=33.2
陽イオン計=403.2 (17.49mval)、陰イオン計=696.5 (17.89mval)、メタけい酸=48.6、メタほう酸=97.1

〔 源泉名:石橋温泉 〕 <H元.11.21分析>
Na-塩化物温泉 45.8℃、pH=8.7、湧出量不明、成分総計=1.358g/kg
Na^+=430.3mg/kg、Ca^2+=8.6、Fe^2+=0.1、F^-=16.1、Cl^-=448.7、SO_4^2-=176.6、HCO_3^-=90.4、CO_3^2-=29.6
陽イオン計=445.5、陰イオン計=761.4、メタけい酸=37.5、メタほう酸=113.6

■ブランドグルメ
〔 あさか野杵つきもち 〕
市内日和田町の女性農産加工グループがつくる杵つきもちで、非常に優れた食味をもつものの、栽培がむずかしいとされるもち米「こがねもち」を100%使用しているという情報があります。
(郡山市特産品づくり推進協議会HPなどを参考。)

〔 2012/06/27UP (2010/11入湯) 〕


E140.20.50.500N37.21.23.490
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■ 田川浦温泉(みどり湖温泉) 「湯元 田川浦温泉旅館」

 

田川浦温泉(みどり湖温泉) 「湯元 田川浦温泉旅館」
住 所 :長野県塩尻市金井672
電 話 :0263-56-2567
時 間 :要事前確認
料 金 :500円
紹介ページ (長野の温泉宿(求人ジャーナル社))
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

信州、諏訪盆地と安曇平の境を画する塩尻峠の西麓には、みどり湖と田川浦湖のふたつの湖があります。
ともに釣りのメッカで、ヘラブナ釣りで有名なみどり湖に対して、田川浦湖は多彩な魚種が釣れることで人気があるようです。
この田川浦湖の湖畔に自家源泉の一軒宿田川浦温泉旅館があります。

塩尻市あたりは、温泉王国、諏訪のすぐ北で、かつ、北に安曇・小谷や白骨などの名湯エリアを控えているため、温泉好きもついつい通過しがち。
このエリアに目をつけた好き者(笑)も、たいていは崖の湯方面にいってしまうので、ここはエアポケット的に地味なお湯となっています。
わたしも以前から気にはなっていましたが、入湯は遅れに遅れました。

要事前確認ながら日帰りも受け付けています。
みどり湖とおくの田川浦湖にはかなりの釣り客が入り込んでいて、やはり人気の釣りスポットかと。

 
【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 対岸から

葦が生い茂る湖尻に、低層赤屋根の昭和にタイムスリップしたような外観で、雰囲気は下諏訪の「高浜温泉旅館」に似ているかな。(ただし、リニューアルされているようで、館内は綺麗。)
この手の湯宿にハズレはすくないので、期待が高まります。

ここは「長野の温泉宿」(求人ジャーナル社)によると創業100年を越える老舗で、ふるくから痔疾に特効のあるお湯として湯治客をあつめていたようです。
いまは”みどり湖温泉”と呼ばれることもあります。

 
【写真 上(左)】 泉源?
【写真 下(右)】 泉源?から流れる源泉

玄関前の築山には祠が祀られていて、そのあたりから流れる流水で、地面が赤茶に変色しています。祠のあたりが泉源では?
帳場で受付。帳場のおく廊下をわたって左が女湯、右が男湯。
こざっぱりとした館内は、さすがに信州の湯宿です。

 
【写真 上(左)】 渋いサイン
【写真 下(右)】 玄関

脱衣所、浴室ともこぢんまり。
浴室は二面採光のあかるいもので、天高が保たれこもりがないのも好感。

 
【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 脱衣所

手前に主浴槽(石枠タイル貼6-7人、やや熱)と、おくに赤茶色に変色したステン浴槽の小浴槽(1人)の2槽。
主浴槽はたっふりふかめで入りごこちのいいもの。

 
【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 主浴槽

カラン6、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
連休15時で独占。

 
【写真 上(左)】 主浴槽の湯口
【写真 下(右)】 主浴槽の湯色

主浴槽は水車風湯口からやや熱湯を大量投入でオーバーフローはほとんどなく、湯底からの自然流下 or よわい吸引。
うすく茶色ににごったお湯は、酸化鉄らしい赤茶の浮遊物をうかべています。
味不明、金気系の温泉臭。

 
【写真 上(左)】 結晶を浮かべる小浴槽
【写真 下(右)】 ザンザコのあふれ出し

小浴槽は逸品です。
木箱の湯口からつめたく透明な源泉を投入し、槽内注排湯はなく全量を全面オーバーフローのかけ流し。
身を沈めると入ると内床が池になるほどのあふれ出し。
一時的に槽内の湯量がへっても、投入源泉が多いのですぐに回復します。

 
【写真 上(左)】 小浴槽の湯口
【写真 下(右)】 一浴後の小浴槽

20℃ほどの絶妙な冷泉は、緑がかった赤茶色を呈し、黄土色の浮遊物が大量に舞っています。
この浮遊物は湯面にも結晶をなしてただよいすこぶるよさげ。
金気だし味と収斂味(+微酸味)があって、めずらしいことに収斂味が卓越しています。
こげ臭+金気貝汁臭+収斂臭。
鉄泉系のぎしぎしとした湯ざわりとともに、肌にしみわたるような浴感も感じます。
鉄泉系のあたたまりよりも、収斂感を感じます。

分析書を見ずに入ったときは、てっきり緑礬泉系の泉質だと思いましたが、浴後スペックを確認すると、Na・Mg-HCO3(重炭酸土類泉)型の単純温泉。
本来あたたまりがつよいはずですが、このふしぎな収斂感はひょっとすると炭酸の効き(炭酸冷感・炭酸収斂感)によるものかもしれません。
(遊離炭酸=409.1mg/kgは温泉法規定の250mg/kgを優に越えている。)

 
【写真 上(左)】 洗い場
【写真 下(右)】 案内板

よさげな事前情報をGetしていたので、さりげに期待して(笑)いきましたが、その期待を上回るお湯。
個人的にはこの手のクセもの湯は好物なので、どうしても評価が甘くなってしまいます。

↑のとおり、湯めぐり天国、諏訪の北側ということでいまいち行きにくいエリアですが、温泉マニアはわざわざ尋ねていく価値があるかもしれません。

〔 源泉名:田川浦温泉 〕 <S44.1.25分析>
単純(温)泉(Na・Mg-HCO3型) 18.9℃、pH=6.2、湧出量不明、成分総計=1317mg/kg
Na^+=130.6mg/kg (51.40mval%)、Mg^2+=32.10 (23.89)、Ca^2+=41.43 (18.71)、Fe^2+=5.480、Cl^-=48.66 (12.78)、SO_4^2-=0.635、HCO_3^-=570.6 (87.10)
陽イオン計=227.9 (11.05mval)、陰イオン計=619.9 (10.74mval)、メタけい酸=53.52、メタほう酸=6.090、遊離炭酸=409.1

<温泉利用掲示>
加水:あり 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 殺菌剤使用:なし

※小浴槽
加水:なし 加温:なし 源泉かけ流し(放流式) 殺菌剤使用:なし

■ブランドグルメ
〔 塩尻産レタスアイス 〕
日照時間が長く、寒暖の差がはげしい塩尻はレタスの栽培が盛んで、「塩尻産レタス」としてブランド化されています。
これをつかっためずらしいレタスアイスクリームが開発され話題を呼んでいるよう。
改良を加え「昨年度より味に改良を加え、レタスの風味も爽やかにマイルドな味に仕上げました。」とのこと。未食ですが、道の駅などで売られているようで、いちどは食べてみたいものです。
(「塩尻ブランド」HPなどを参考。)

〔 2012/06/03UP (2010/07入湯) 〕


E138.0.16.790N36.5.13.930

【BGM】


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■ 川俣温泉(栗山村村有源泉) 「きぬ姫」

 

川俣温泉(栗山村村有源泉) 「きぬ姫」
住 所 :栃木県日光市川俣583 (旧 塩谷郡栗山村)
電 話 :0288-96-0135
時 間 :不明、要事前確認
料 金 :不明、要確認
※ 温泉より蕎麦が有名なので、グルメ系サイトでの紹介が多いです。
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (ぐるなび)
紹介ページ (栃木の温泉宿(求人ジャーナル社))
紹介ページ (日光手打ちそばの会)
紹介ページ (食べログ)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

奥鬼怒、旧栗山村エリアは、蕎麦の美味しいところとして知られています。
ここは味のよさで定評がある民宿兼蕎麦処で日帰り入浴も受け付けています。
いまはどうかわかりませんが、このときは蕎麦を注文したら無料で入浴できました。

”きぬ姫”というかわいい名前は、日本書紀に出てくる「田心姫(たごりひめ)」(別名を”きぬ姫”)にちなむものかもしれません。
ちなみに鬼怒川温泉の鬼怒楯岩大吊橋のそばには、きぬ姫を祭神とする楯岩鬼怒姫神社が鎮座しています。

場所は、川俣温泉街のなか。
県道から斜め左に分岐する国民宿舎「渓山荘」への道に入り、すぐ先のY字路を右へ入ってすぐ。(左は「渓山荘」、最初の分岐に看板あり。)

 
【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 露天のサイン

少しくおくまったところにあるので、お客は常連さんメインでは。
ふつうは前の道をはさんだ露天に入れるらしいですが、このときは湯張り中だったので内湯に入りました。

 
【写真 上(左)】 露天の脱衣所
【写真 下(右)】 露天

帳場の左手、狭い廊下のおく、手前に女湯、おくに男湯。
他に露天もあるので、宿の規模からすると風呂は充実しています。

 
【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 男湯

脱衣所は狭くてちとB級。
タイルづくりの浴室に石枠丸タイル敷2-3人のシェル型の湯船がひとつ。
カラン3、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
連休13時で独占。

石壁から突き出た細い金属パイプからゲキ熱源泉を絞り注入で、槽内排湯なく、切欠からのあふれ出しをパイプで受けての排湯。
オーバーフローはないものの、お湯の感じからしてもかけ流しだと思います。

 
【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 析出

ややぬるめのお湯は、かすかに懸濁しうす茶の湯の花を浮かべています。
熱すぎて味不明。よわい芒硝臭+焼け石臭。
きしきしととろみがつよく、湯中の指先が青白く発光し、かなりのあたたまり感もあって硫酸塩泉の浴感。

分析書はなぜか、重曹まじりの塩化物泉<下記1>と含硫黄-石膏泉系<下記2>の2種類ありました。
ただ、お湯の感じからすると前者のお湯をつかっているような・・・。
関東~中部にかけての山の湯には、いかにも硫酸塩泉的な質感をもちながら、分析データは重曹泉や食塩泉だったりするお湯がけっこうありますが、ここもそんな一湯かと。

しぼり投入につきお湯の鮮度感はさほどではないものの、どこかあとを曳くおくのふかいお湯とみました。

 
【写真 上(左)】 蕎麦処
【写真 下(右)】 蕎麦

浴後、蕎麦を食べました。(というか、蕎麦の待ち時間に入湯した。)
なぜか定番のもり蕎麦ではなく、きのこおろしそばを注文していました(笑)
蕎麦の味わいは格別で、固定客が多いのもなるほどうなづけるものでした。

<分析書-1>
〔 源泉名:川俣温泉栗山村村有源泉 〕 <H13.7.26分析>
Na-塩化物温泉 73.7℃、pH=6.63、湧出量不明、成分総計=2.023g/kg
Na^+=520.0mg/kg、Mg^2+=6.2、Ca^2+=43.6、Cl^-=720.?、HS^-=0.5、SO_4^2-=72.9、HCO_3^-=275.5
陽イオン計=604.7、陰イオン計=1074.4、メタけい酸=163.8、メタほう酸=63.1、遊離炭酸=116.1、硫化水素=1.4

<分析書-2>
〔 源泉名:記載なし 〕 <分析日記載なし>
泉質名・泉温・pH・湧出量、すべて記載なし、溶存物質計=0.971g/kg
Na^+=49.0mg/kg、Mg^2+=45.4、Ca^2+=109.4、Fe^2+=0.1、Cl^-=43.3、HS^-=4.8、SO_4^2-=414.0、HCO_3^-=129.8、CO_3^2-=**.*
陽イオン計=217.0、陰イオン計=592.1、メタけい酸=156.1、メタほう酸=5.7、遊離炭酸=68.9、硫化水素=17.1

<温泉利用掲示>
加水:あり 加温:なし 循環利用:なし 消毒処理:なし

■ブランドグルメ
〔 栗山牛 〕
山ぶかい旧栗山村ですが、肉牛が飼育され、「栗山牛」と呼ばれることもあります。
レアっぽいアイテムですが、湯西川などの温泉宿でも提供されているようです。

〔 2012/06/03UP (2008/09入湯) 〕


E139.27.58.660N36.52.41.340
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■ さしま寺久の湯 「さしま健康交流センター 遊楽里」

 

さしま寺久の湯 「さしま健康交流センター 遊楽里」
住 所 :茨城県坂東市寺久1290 (旧 猿島郡猿島町)
電 話 :0297-20-9822
時 間 :10:00~21:00 / 月休
料 金 :500円
オフィシャルHP
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

※ 館内撮影禁止につき館内写真はありません。こちらをご覧ください。

温泉のすくない茨城県南部に2010/03/14オープンした公共系日帰り温泉。
「さしまクリーンセンター寺久」の廃熱をつかい自家源泉を加温利用しています。

新設施設のわりに情報がすくない施設。
旧猿島(さしま)町はさしたる観光地もなく、高速からも行きにくいのでなじみがうすい土地かもしれません。
ここは主要道から外れているのでとくにわかりにくいです。
で、場所は↓の地図を参照ください。
さすがに公共施設、そばまで行くと公道上に見やすい標識がいくつかでてくるので迷うことはなさそうです。

 
【写真 上(左)】 公道上の標識
【写真 下(右)】 サインも無機質

公共施設が集まっているエリア、グレーの外観は非常に無機質で、温泉施設らしい華やぎがまったく感じられません。
サイン類がほとんどなく、後付けのカッティングシート貼りで「天然温泉」と掲示していますが、これがなければ、ここで天然温泉に入れるとわかる人はまずいないかと・・・。

施設じたいは金がかかっているので、道の駅か農産物直売所でも併設すれば来訪客の利用も見込めるのになんだかもったいない感じ。

館内も公共スポーツ施設的で、よくいえば清潔、わるくいうと無機質。
おくにある食事処「寺久庵」だけが妙に力入った環境演出をしていて逆に浮いています。

 
【写真 上(左)】 後付けの「天然温泉」
【写真 下(右)】 オレンジ色をつかいたくなる気持ちがわかります(笑)

施設右手にはプール、トレーニングジム、公共施設お約束の多目的スタジオなどが併設されています。
施設なかほどのポーチのおく、手前左が女湯、おくの右手に男湯。
この日の男湯が洋風、女湯が洋風で週替わり交替制のようです。

脱衣所は広いですが、島式脱衣ロッカーが妙に低すぎてつかい勝手いまいち。
ふつうはもう一段分上にカサ上げするかと。

浴場もゆったり広く、明るいものですが、天井が低くてこもり気味。
内床のスペースのわりに浴槽が妙に小さく、配置も何となく変。
床の排水勾配がうまくとれていない感じで、内床に溜まった排水をスタッフがモップで流していました。

内湯ゾーン入った手前に唐突にFRPのジャグジー槽。
正面窓際に内湯(木枠石タイル貼10人位)と右手窓際に10人弱の炭酸泉。ミストサウナもあります。
女湯(和風)はドライサウナで水風呂もありますが炭酸泉はありません。
連れによると女湯の水風呂はかなりよかったらしいので、男湯にもほしいところ。
これだけの規模の日帰り施設で掛け湯がないのもどうかな?

扉の外の露天ゾーンに軒下タイプの露天(黒みかげ石枠石タイル貼4-5人)がひとつ。
露天ゾーンは広めですが、塀が高すぎて開放感はいまひとつ。

露天まわりの意匠がなかなかに見ものです(^^)
白いタイル貼の内床、コンクリ打ち放しの見切りの上に白い吹きつけ塗装の柱で、その柱に支えられた軒下の天井は木貼り。
その外側に黒石で設えた波々の意匠&ガーデニングにつかう枕木風古木材。
花壇の先の目隠し塀はH型鋼に木材が填められたもの。
内床におかれたベンチも色のちがうものがふたつ。

ここまでチグハグなつくりは、あえて意図しなければそうそうつくれるものではありません。

いろいろ見るにつけ、なんとなく、温泉施設のつくりに慣れていないような・・・。
ただ、セパレート式の洗い場のつくりだけは、洗面台の高さ・奥行き、ブースの幅取りなどすべてにおいて完璧でした。

 
【写真 上(左)】 敷地内の泉源?
【写真 下(右)】 エントランス

カランセパレート式12、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜16時で5~10人くらいと空いていて、客層は地元のお年寄りがメイン。

洋風浴場のうち温泉使用槽はたぶん内湯と露天のふたつ。
炭酸泉はおそらく井水使用で、湯中の指先が青白く発光し、弱とろみとなめらかな湯ざわり。ぬるめで入りごこちいいものの、炭酸はあまりつよくありません。

内湯、露天ともに槽内注吸湯の循環仕様でオーバーフローなし。温泉槽に湯口がないのはなんとなく締まりません。

お湯は露天で熱め、内湯で適温でお湯のイメージに大差ありません。
うすく緑がかったお湯にはわずかに白い浮遊物。
湯口ないので味不明。消毒臭+よわい墨臭(源泉起源か消毒によるものかは不明)。
ひっかかるような湯ざわりの硬めのお湯ですが、あたたまりはかなりつよく、水分をもっていかれる感じがあります。
イメージ的には山梨の「つむぎの湯」にちかい感じかな。

クセもの系の源泉が、去勢されておとなしくなってしまったようなお湯。
源泉じたいはかなり個性的なものかと思うので、源泉槽がほしいところ。
泉温39.8℃なので非加温でもいけるのでは?

現況、なんとなく温泉はオマケのような感じの施設ですが、スペースはたっぷりあるし、源泉の質も面白そうなので、今後の手の入れ方によっては化けるかもしれません。

〔 源泉名:寺久の湯 〕 <H20.5.9分析>
Na-塩化物温泉 39.8℃、pH=7.6、37L/min掘削揚湯、成分総計=7.092g/kg
Na^+=2514mg/kg (91.79mval%)、NH4^+=8.1、Mg^2+=41.5、Ca^2+=103.0、Fe^2+=3.1、Cl^-=4031 (96.02)、Br^-=13.7、I^-=2.2、SO_4^2-=12.5、HCO_3^-=253.8 (3.51)
陽イオン計=2696 (119.2mval)、陰イオン計=4315 (118.4mval)、メタけい酸=53.1、メタほう酸=23.3

■ブランドグルメ
〔 猿島茶 〕
日本で初めて海外に輸出されたとされる、歴史ある銘茶。
お茶の経済的栽培地の北限にちかい位置にありながら、江戸時代に宇治茶の技法を導入するなど、先人の努力により高い品質を誇る関東有数の銘茶として知られています。
(「いばらきもの知り博士」などを参考。)

〔 2012/06/03UP (2011/01入湯) 〕


E139.51.32.084N36.4.51.021
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