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夏向きの'80's邦楽

いよいよ夏本番ですね。
この前は洋楽やったので、こんどは邦楽です(^^)。
持論の「洋楽'82年ピーク説」(笑)にしたがって、やはり80年代前半中心にリストしてみました。気にいったら買ってあげてね。

※ You-Tubeの試聴(クリック)は自己責任にてお願いします。

1.山下達郎 - SPARKLE

■ 夏といえばTATSURO、TATSUROといえば夏!
'82年発表の名盤「FOR YOU」のトップを飾る佳曲。
乾いたカッティングギターのうえで跳ねるハイトーンヴォイスがたまらん(笑)

2.サザンオールスターズ - 夕陽に別れを告げて

■ 夏といえばサザン、サザンといえば夏!(笑)
聴き慣れたヒット曲じゃ面白くないので、ちょっと地味めの名曲。
'85年発表の大作「KAMAKURA」収録曲。メロ、リズム、桑田のヴォーカル、どれをとっても文句なくサザン。

3.井上陽水・玉置浩二 - 夏の終わりのハーモニー

■ '86年に産み出された井上陽水&玉置浩二の伝説のコラボ曲。
玉置も巧いが、やはり陽水のスゴさが際だっている。

4.松田聖子 - P・R・E・S・E・N・T

■ '82年発表、5枚目のアルバム「Pineapple」のA面1曲目(死語か・・・ 笑)。
このアルバムの作曲陣・・・、呉田軽穂(=松任谷由実)、財津和夫、来生たかお、原田真二。作詞は全曲松本隆。
じゃによって悪いワケがないわな。(この頃の彼女のアルバムは全曲通しで聴けた。)
来生たかお作曲のこの曲は、全編サビメロ。どう聴いても歌謡曲じゃない。

5.大瀧詠一 - 雨のウエンズデイ

■ 夏といえば大瀧詠一、大瀧詠一といえば夏!(あ~、ひつこい(笑))
”はっぴいえんど”のメンバーで伝説のコラボアルバム「Niagara Triangle」でも有名な、コアなファン層をもつアーティスト。
'81年発表の傑作「A LONG VACATION」の収録曲でサラっとしてるが含蓄ある佳曲。

6.とみたゆう子 - 海のキャトルセゾン

■ 知る人ぞ知る実力派シンガー。
透明感あふれる歌声はいま聴いても新鮮。
80年代初頭の2枚目のアルバム「DEUX」収録の佳曲。

7.佐野元春 - HEART BEAT(小さなカサノバと街のナイチンゲールのバラッド)

■ 多彩な活動で知られる才人。'81年発表の2ndALBUM「Heart Beat」収録。
基本的にアルバム・オリエンテッドなアーティストでアルバム曲にも名曲多数。
この曲もそんな1曲で、単調な構成なのに8分間一気に聴かせる説得力はいったい何事?

8.角松敏生 - CRESCENT AVENTURE

→ 〔直リンク〕 (埋め込み無効)
■ '82年発表の2ndALBUM「ON THE CITY SHORE」収録。
このアルバムは'83年発表の3rdALBUM「WEEKEND FLY TO THE SUN」とともに、もろサマーリゾートなブライトでご洒落た曲で満ちあふれていた。

9.杏里 - 砂浜

■ 夏・海・リゾートとは切り離せないキャラのアーティスト。
綺麗な声質で夏らしい弾んだ曲が得意だが、バラードも逸品。
これは代表的なバラード曲。

10.井上陽水 - 少年時代

■ 3とカブるがやはり外せず。日本の夏を代表する歴史的名曲。なにもいうことなし。

オマケ
今聴きたい昭和の夏歌ベスト50◇20位ー1位
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■ (上尾)天然温泉 花咲の湯 「HANASAKI SPA」



<(上尾)天然温泉 花咲の湯「HANASAKI SPA」> (埼玉県上尾市大字原市570番地、 10:00~25:00、無休、800円(土日祝日850円)、048-723-3726 )
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

※ 館内撮影禁止なので、外観の写真しかありません。

2009年2月20日にオープンした日帰り温泉施設。
場所は埼玉新都市交通(ニューシャトル)「原市」駅の近く、第二産業道路とR16東大宮バイパスが交差する原市陸橋のそばです。
意外にアクセスがやっかい。第二産業道路から「原市」駅前を通って突きあたりを左折するのがいちばん行きやすそうです。


【写真 上(左)】 壁面サイン
【写真 下(右)】 エントランス

250台の大型Pにガーデニングショップや100円ショップを併設する大がかりな施設です。
よくある和風スパ銭ではなく、外観・館内ともベトナムをコンセプトとするイメージでまとめられ新味あって女性ごのみ?
ちなみに、ここは江戸中期の天保からこの地で農業資材、農産物の集荷・販売を業としていた星野又右衛門商店が中核となるホシマタグループの経営で、園芸ショップが本業、温浴は新業態のようです。

高崎の「湯都里」や埼玉大井の「彩ゆ記」そして「清河寺温泉」など、近年オープンした非スパ銭チェーン系の施設には、ワンランク上の仕上がりでお湯もバッチリなのに、料金はリーズナブルな施設がけっこうあってポイントが高いです。

ミニモール風のエントランスからのアプローチ。
館内は明るくエスニック。
1階に岩盤浴房「彩」「華」、アイスルーム「涼」、ヘッドスパ、エステ、タイ式マッサージ、ボディケアなど(別料金)にレストラン「LOTUS CAFE」&寝ころび座敷&テラス。
レストランはエスニックメインでメニュー豊富。味はふつうですが、スパ銭の食事処としては美味しいほうかな。
無料の休憩所が不足気味ですが、土日祝日850円なのでいたしかたなしか。

浴場は2階。左手が男湯、右手が女湯の固定制。
脱衣場はまあまあゆったり。
内湯ゾーン右手にロウリュサウナ。左手手前から水風呂、ぬる湯、あつ湯(電気風呂付、43℃ほどもあってホントに熱い(笑))と右手露天側にジェットバス×6でありがちなつくり。
水風呂はカルキほとんどないものの16℃くらいで冷たすぎ。
真湯槽はきもちとろみがあって入りごこちよく、井水使用かも?

カラン27、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜20時で常時40人はいましたが、予想よりゆったり入れました。

露天ゾーンはコンセプチャル。
アジアンエスニック調の庭園を配したつくりで、右から高濃度炭酸泉(10人、TV付)、その奥に「寝ころび湯」(7人位)とその右側に「つぼ湯」(陶製1人×2)とデッキチェア×4(人気)。その手前に「源泉かけ流し槽」(10人弱、屋根付)とさらにその手前に「露天温泉」(15人位)。露天は炭酸泉以外すべて温泉使用、浴槽はすべて石づくりで、はやくもところどころ茶褐色に色づいています。

露天は雰囲気よく風もとおって気持ちいいですが、まわりの幹線道路を走り回る改造車のマフラー爆音がウザいのは残念。せっかく造りこんだヒーリング空間なのに気の毒。
でも、マフラー改造は規制強化の方向に向かっているので、近いうちに解消されるのでは?

高濃度炭酸泉はさして強くはないですが、TVがあるので一番人気。TV付浴槽はほんとうに人気がありますね。

パンフによると「露天温泉」「つぼ湯」「寝ころび湯」は、加温・循環、「源泉かけ流し槽」は、原則加温・循環なしのかけ流し。
「源泉かけ流し槽」は石の湯口からかなりのぬる湯を投入で、槽内注排湯はみあたらず、下の「露天温泉」への大量流し出し。
「露天温泉」「つぼ湯」の湯口は加温していて「源泉かけ流し槽」より熱いです。


お湯は「つぼ湯」&「露天温泉」と「源泉かけ流し槽」でかなりちがいます。
「つぼ湯」&「露天温泉」は、うすく茶色に懸濁してうす茶の浮遊物。
かなり強い塩味+微重曹味。消毒臭はほとんど感じられず、クレヨンっぽい鉱物臭がよわく香ります。カルキは感じず湯づかいは悪くありません。土類食塩系のギシギシした湯ざわりに重曹系のツルすべが混じります。
かなりの濃度感があるので加水はないと思います。

「源泉かけ流し槽」は透明度50cmの緑がかった茶褐色のにごり湯で30℃前半の入りごろ。これは超人気の「清河寺温泉」のぬる湯源泉槽をヒントにしたものかもしれません。
ただ、清岸寺のぬる湯槽よりややあつめで浴感も強いので、清河寺ほどのオキテ破り的長湯客はみあたりません。

金気貝汁臭と粘土系アブラ臭と天然ガス臭と(たぶん)臭素臭とヨウ素臭が渾然一体となって匂い立つ、典型的な南関東の化石海水系食塩泉の臭いですが、成分総計=6g/kg程度でここまで臭うのにはおどろき。
しっかりとした塩味と重曹味と金気系だし味が混じってけっこう美味(笑)
湯ざわりは上の2槽とほぼおなじ。ぬる湯なのでさほどほてらず、攻めてくるような凶暴さもないのでまったりと入れます。

かなりの量の源泉を投入しているのに、さほど鮮度感が感じられないのは、今はなき太田の湯源郷と似た印象。
浴槽が広く鉄分つよめなので、鮮度がよくてもどうしてもこんなイメージのお湯になってしまうのでは・・・?

人気施設「清河寺温泉」とは直線距離で5kmとはなれておらず、しかも新大宮バイパス経由でひと走りなので商圏は完璧にバッティングします。
純和風の「清河寺温泉」に対し、こちらはアジアンエスニックでどちらもいい仕上がり。ともにぬる湯源泉槽をもち、それぞれお湯に個性があって甲乙つけがたく熾烈な競合関係が展開されそうです。

Na-塩化物温泉 38.5℃、pH=7.6、300L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=6.114g/kg、Na^+=2028mg/kg (88.87mval%)、NH4^+=9.1、Mg^2+=43.4、Ca^2+=131.5、Fe^2+=2.3、Cl^-=3214 (90.95)、Br^-=12.9、I^-=3.9、HCO_3^-=532.1、陽イオン計=9137 (412.2mval)、陰イオン計=3767 (99.68mval)、メタけい酸=85.4、メタほう酸=13.7 <H20.3.10分析> (源泉名:天然温泉 花咲の湯)
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■ 吉井温泉 「牛伏の湯」 〔 Pick Up温泉 〕 〔休業中?〕



<吉井温泉「牛伏の湯」> (群馬県吉井町多比良鬼ヶ原2483-1、9:00~22:00、600円(18:00~ 400円)、027-387-1092)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE観光ガイド)

この施設は、休業に入ったという情報があります。

いちじは月1ペースで通っていた気に入りのお湯です。
吉井ICからだと国道254号に出て藤岡方面へ。
馬庭駅入口信号を過ぎてすぐのT字路(信号なし、小さい看板あり)を右折。山道を1.5㎞ほど走り、上信越道をくぐってすぐのT字路を右折(看板あるが照明なく夜は見にくいので注意)、あとは道なり。
近道もありますがわかりにくいのでこのルートが無難です。(→ ここ


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 休憩所

1層のこぢんまりした施設ですが休憩所は広め。
時間制限なく個室も無料なので、地元の寄合い所&居酒屋のように使われています。
(アルコールがけっこう出ており、民間施設としてこういう路線もあるな~と感心・・・ 自家製地ビールもあります。)
家族経営らしく、アットホームで親しみやすい雰囲気でなごめます。


【写真 上(左)】 内湯-1
【写真 下(右)】 内湯-2

浴室は、内湯(石造15人)、露天(鉄平石造7.8人)とシンプル。オーソドックスな造りで落ちつけます。
カラン11。シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 露天-2

メジャーガイドでは男女別サウナありとなっているが女湯のみです。(2006年2月現在故障中/2009年7月現在も故障中)
内湯・露天とも湯口の他に側面注湯、底面排湯ありの循環仕様。
露天・内湯とも少量のオーバーフローはあり鮮度は悪くありません。沢に面した露天は山ぶかい秘湯の趣。
土曜16時で浴室5-6人と空いていました。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口

お湯は、緑茶色うすにごりで白と茶色の浮遊物あり。
露天は塩味にタール臭+強い磯の香。内湯は弱塩味にやわらかな磯の香。
Fe^2+=21.4ながら鉄の気配がないので除鉄はあるでしょう。
露天は以前より濃度感がでているような気がしますが、ややタール臭が気になるかな。
内湯はうすめながら磯の香がきれいに出ていて、おだやかで入りごこちのいいお湯。
浴後は肌がつるつるになる美人の湯です。
重曹泉系のツルすべと食塩泉系の温まり&重さを兼ね備えた重曹食塩泉の教科書的なお湯だと思います。


【写真 上(左)】 析出
【写真 下(右)】 露天からの景色

ひさしぶりにいきましたがやはりいい施設です。ちかごろは「金井の湯」に客をとられているのか、以前ほど活気がないのがちと心配です。

Na-塩化物強塩温泉 泉温記載なし、pH=7.8、46.8L/min動力、成分総計=21.1g/kg、Na^+=8070mg/kg (98.45mval%)、Fe^2+=21.4、Cl^-=11700 (94.69)、HCO_3^-=1090 (5.13)、CO_3^2-=3.86、Br^-=37.6、陽イオン計=8180 (357mval)、陰イオン計=12800 (349mval)、メタほう酸=116 <H.8.12.18分析> (源泉名:吉井温泉 牛伏の湯)

〔 2002年1月27日レポに2006年2月加筆修正 〕

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ひさしぶりにいってみました。この日もやっぱり空いていました。
お湯は内湯でうがい薬臭。露天で弱い磯の香。内湯でやや強めの食塩重曹味。
露天は弱い塩味で濃度感は内湯のほうがぜんぜんありました。
内湯ではとろみも感じられます。
湯ざわりは以前とさほどかわらず入りごたえのあるお湯で、温まりは以前より強まっているかもしれません。(なんとなく硫酸塩成分が入ってきているような気がする。)
また、浴槽まわりには石膏らしき析出も出ています。

ひさしぶりに入りましたが、いかにも西毛らしい食塩と重曹が絶妙にバランスしているお湯はやはり好み。

最近は”金井の湯”ばかりで足が遠のいていましたが、このところ金井の湯の調子があまりよくないので、このお湯だったらちょくちょくきてもいいかな・・と思いました。

温泉利用掲示 加水:あり 加温:あり 循環:あり(常時新湯を加え溢流) 消毒剤使用:あり

〔 2009年7月入浴・レポ 〕
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■ 柳沢鉱泉 「清水屋」 〔 Pick Up温泉 〕



<柳沢鉱泉「清水屋」> (栃木県那須町大字高久乙1894-20、10:00~16:00(時間確認要)、350円、0287-78-0703)
紹介ページ(@nifty温泉)

以前”みしゅらん掲示板”で話題になった那須の秘湯。
那須ICから湯本方面へ向かい「広谷地」交差点を左折、約2km走った「那須高原大橋」手前を斜め右に下ります。橋の下からくる道と合流し数百m行った小川の橋を渡ったすぐ(看板あり)を北側に右折、1kmほど走ったT字路(看板あり)を右折し、あとはときおりでてくる看板に従います。

地図でみるとT字路から1kmほど走った橋を渡ってすぐを左折したくなりますが、ここは直進。右手にそば処「ふくろう」を見てさらに直進。遠くにハイランドパークが見えてくるT字路(看板あり)を左折し、すこし走った看板を左折。あとは別荘地内をしばらく走って、川に向かってすこし下るとようやく赤い屋根が見えてきます。(→ここ

ハイランド側からもアプローチできますが、こちらの方がICから近く、まだしもわかりやすいです。
別荘地内の施設は、なまはんかな”秘湯”よりぜんぜん行きにくいですが、ここは極めつけの難易度。
一郷一会100名湯にも書きましたが、山奥のメジャー秘湯?よりはるかに秘湯です。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 空の小浴槽

山の湯らしい飾り気のない館内ですが、よく手入れされ居ごこちがよさそう。
帳場の左手奥にふたつの浴室。この日は手前のだけお湯が張られていました。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 浴室

鉄平石+岩の壁面、丸タイル貼の内床にタイル貼の浴槽(3人)の味のある浴室。
すぐよこを小川が流れているらしく、せせらぎの音がきこえます。
カラン2、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。
カランは井水とのことで、味は浴槽の源泉カランに似ていますが全体に弱く、酸味のみ強めになっています。


【写真 上(左)】 源泉カラン
【写真 下(右)】 結晶が張っている浴槽


槽内にはヒーターが仕込まれ、冷たい源泉の出るカランがあるので、随時投入のため湯かけ流しだと思います。
冷鉱泉としては理想的な湯づかいかと・・・。

土曜11時ごろ行ったので微妙でしたがラッキーにも先客なく独占。
例の白い結晶(たぶん炭酸カルシウムだと思う)が湯面に張り詰めています。
結晶は濃い(厚い)部分とうすい部分があってはっきりとした境界があります。
ちょうど凍結した湖で、氷の厚い部分とうすい部分があるような感じです。


【写真 上(左)】 濃い結晶
【写真 下(右)】 うすい結晶

女将さんのハナシによると源泉は庭で湧いていて、結晶は数時間で張る。
結晶の張り方は日によってちがい、気温などに左右されるのではないか、ということでした。


【写真 上(左)】 濃い結晶とうすい結晶
【写真 下(右)】 結晶が割れたあとの湯色

お湯は異彩を放っています。
そろそろと結晶を割りながら身を沈めると、結晶の下で透明に近かったお湯が、たちまち透明度50-60cmくらいの茶色のにごり湯に変わっていきます。

ほぼ適温のお湯からは弱うま味+微重曹味+微苦味+微収斂味に微金気臭+微重曹セメント臭+やわらかな温泉臭と、成分の複雑さを感じさせる味臭が感じられます。
キシキシした湯ざわりとからだのなかに染み渡ってくるような奥のふかい浴感。
よく温まりどしりとくる力のあるお湯で長湯できませんが、浴槽から出て涼んでいると、またぞろ入りたくなる、そんなあと曳き系のお湯です。

Mg・Ca・Na-炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉(含食塩-重炭酸土類泉)という泉質はすくなく、とくにMg^2+が主成分となる泉質は関東では貴重品。
栃木西部には小滝赤滝寺山など、似たようなロケーションの酸性緑礬泉群がありますが、それらともイメージがちがいます。
どちらかというと、赤城南麓の赤城滝沢にちかく、とくに滝沢の飲泉所から炭酸を抜いたような感じかな?

那須の温泉というと、湯本「鹿の湯」を筆頭に山側のお湯にスポットが当たりますが、じつは麓の高原地帯にもたくさんの泉源があります。
泉質はバラエティに富んでいて、自家源泉のマイナー湯が多いので温泉マニアには応えられないエリアかも・・・。

たとえば、すぐそばにある「ホテル報恩」など、こことは全然イメージの違う個性的なお湯なので、連チャンで攻めればこのあたりのお湯のクセモノ度を実感できると思います。

Mg・Ca・Na-炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉 6.3℃、pH=6.4、湧出量不明、成分総計=2.452g/kg、Na^+=180.1mg/kg、Mg^2+=103.3、Ca^2+=162.1、Fe^2+=5.4、Cl^-=230.6、SO_4^2-=165.0、HCO_3^-=900.1、陽イオン計=464.9、陰イオン計=1245.8、メタけい酸=75.4、メタほう酸=14.2、遊離炭酸=601.1、硫化水素=0.1 <H13.3.23分析> (源泉名:柳沢鉱泉)

<温泉利用掲示> 加水なし 加温あり 循環なし 消毒剤使用なし

■ → 一郷一会100名湯

〔 2009年7月27日UP (2005年12月入湯)〕
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■ 霧積温泉 「金湯館」 〔 Pick Up温泉 〕



<霧積温泉「金湯館」> (群馬県安中市(旧 松井田町)松井田町坂本1928、10:00~19:00(時間確認要)、500円、027-395-3851)
オフィシャルHP

西毛最奥の霧積温泉は、石膏泉の名湯として知られています。
霧積は、明治期に軽井沢に先んじて開け、政財界、文学界の重鎮の避暑地として栄えました。
HPによると「伊藤博文を筆頭とするメンバー30人ほどで来訪し、当館にて明治憲法も草案されております。」とのことで、玄関脇には勝海舟の揮毫による碑も残っています。
また、同じくHPによると与謝野晶子は当地で

 北海にむかはん汽車の声なども 聞く霧積の碓氷峠

という歌を残している歴史あるお湯で、日本秘湯を守る会会員宿でもあります。

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母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、
谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。
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西条八十の”帽子”を冒頭に措き、一世を風靡した『人間の証明』でも、”霧積”が舞台になっています。


【写真 上(左)】 姉妹館の「きりづみ館」
【写真 下(右)】 看板

前回レポでは林道を走り車でアプローチしましたが、今回は「きりづみ館」よこのPに駐車して歩いていきました。


【写真 上(左)】 アプローチ
【写真 下(右)】 ところどころに看板

前回レポでは「谷沿いを約20分歩く」などといい加減なことを書いていますが (^^;; 、実際は途中からけっこうきついつづら折りの山道となります。
それでも距離はさほどなく、20~25分ほどで到着できるかと思います。
ところどころに、宿までの距離を書いた黄色い看板があるのでわかりやすいです。


【写真 上(左)】 遠景
【写真 下(右)】 風格ある外観

明治16年築総ケヤキ造の風格ある旧館は健在で、玄関前には温泉犬もおりました。


【写真 上(左)】 温泉犬
【写真 下(右)】 帳場

11時半頃訪れて、湯を入れ替えた浴槽がちょうどオーバーフローしはじめるところ。
紅葉時期というのに浴場は独占状態。
まったりと長湯して出てきたらグループ客が何組か到着。タイミングよくベストな状態でお湯を楽しめたようです。


【写真 上(左)】 洗面所にも温泉
【写真 下(右)】 浴場入口

浴室は廊下の奥にあり、手前が女湯、奥が男湯。
外からみるとけっこう風格ある湯屋ですが、なかはわりあいふつうです(^^)
女湯の手前にある洗面所のカランからも温泉が出ます。


【写真 上(左)】 湯屋
【写真 下(右)】 女湯

窓の外に林をのぞむ男湯は、石枠タイル貼5-6人の浴槽ひとつとシンプル。
もうひとつ小さな浴槽らしきものがありますが蓋をされています。
カラン5、シャワーなし、シャンプーあり、ドライヤーなし。
カランも温泉ですが、ひとつだけ真水のがあるように思います。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 つかわれていない?浴槽

しっかりと白いイオウの湯の花の出た石の湯口から、40℃くらいの源泉を潤沢に投入で、湯口そばにはコップがおいてあります。
槽内注排湯はなく、切欠があるものの排湯が追いつかず浴槽ふち全面からのオーバーフロー。
女湯は窓がなく、3-4人の石枠タイル貼浴槽ひとつですが、コップとざこざこオーバーフローは同様にあったそうです。


【写真 上(左)】 超ざこざこ
【写真 下(右)】 イオウ系の湯の花

無色透明のお湯には細かな気泡がたくさんただよい、ほこほことした石膏味に微たまご味。
かなり強い石膏臭+甘イオウ臭に弱いながらミシン油系のアブラ臭が混じります。
このアブラ臭がこのお湯に個性を与えているのだと思います。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 女湯の湯口

かなりの量のアワつきによるぬるぬるがありますが、本質は石膏泉系のキシキシした湯ざわり。
とろみが効いたお湯は、適度な重さのあるすこぶる入り心地のいいもので出たくなくなります。これはやはり名湯でしょう。
湯温は前回レポ時よりもこころなしか熱めのようで、浴室入口に掲示されている分析書の泉温も以前の39℃から40℃に書き換えられていました。

またしても、山菜そば(700円)を食べながら、大女将とすこし話しをしました。
以前は本当に水車で自家発電をしていたこと、冬場は沢筋が凍ってとてもきれいなこと、最近の原油価格の高騰でわかし湯の宿はどこも苦しんでいるが、ここは燃料代がいらないので助かっていること、新しい温泉犬はけっこう凶暴なこと (^^; ・・・。

2002年レポしたとき、法師、水上諏訪、湯宿、霧積と続けてまわり、石膏泉を結論づけてくれたのがこのお湯でした。(芒硝泉の教科書は、いまのところ中伊豆の青羽根温泉かな?)
こんどは日帰りでなく、泊まりでじっくりとこの名湯を味わってみたいと思います。

Ca-硫酸塩泉 40℃、300L/min、成分総計=1822.14mg/kg、Na^+=54.00mg/kg (8.95mval%)、Ca^2+=476 (90.60)、Cl^-=45.46 (4.83)、SO_4^2-=1181 (92.72) <S58.7.11分析> (源泉名:霧積温泉 入之湯)

■ → 一郷一会100名湯

〔 2009年7月21日修正・画像追加UP (2005年12月 4日レポ) 〕

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<霧積温泉「金湯館」>(群馬県松井田町、時間要問合せ、500円、027-395-3851)

霧積川最奥の歴史ある名湯。やませみさんレポあります。
アプローチは新緑のトンネルで、ところどころ満開の山桜が彩りを添えています。
宿のそばまで車でアプローチできますが、直前約2㎞は本格的なダートで駐車場も少ないので、手前の「きりづみ館」に駐車し、谷沿いを約20分歩いた方が、カラダにも車にも ^^) よいのでは?(「きりづみ館」までは山道ですが舗装路)

沢沿いに建つ明治16年築総ケヤキ造の旧館には、独特の風格が漂っています。
山ぶかい沢沿いは木々の芽吹きがはじまったばかりで、土間のストーブにはまだ火が入っていました。
浴室は廊下を渡った奥。タイル造4-5人のシンプルな内湯のみでカラン5、シャワーなし、シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜13時で男女湯とも独占でした。

岩の湯口から飲泉可の40℃弱の源泉を約50L/minほども大量注湯。湯口の岩には緑白の結晶と黄褐色の変色があり、湯口には白い湯の花も・・・。
湯船のふち全面から潤沢にオーバーフローする完璧なかけ流し。

無色の澄んだお湯には、よくみると細かい気泡がたくさん。
水上の「諏訪ノ湯」と同系の温泉臭がありますが、こちらの方が強く若干のイオウ臭も混じって甘い感じの香り。
味も「諏訪ノ湯」に似た少しのどに引っかかる粉っぽいようなもので、やはり、この臭いと味が石膏泉の特徴なのだと思います。

おどろいたのはアワつきの量です。
入ってしばらくするとカラダが白っぽくなってきたので何かと思ったら、毛先に細かな気泡がびっしり。全身を手でぬぐうと一斉にアワ立ちサイダー状態に・・・。
でも1分もしないうちにまたアワアワ達が着いてきます。

ぬるめの湯はやはり「とろり」とした感じ。
からだの内側からじっくりと温まってくるような名湯にふさわしいやわらかな浴感で、いくらでも入れそうです。
ここはやはり泊まりでじっくり味わうお湯だと思います。

宿は山小屋(実際登山者らしき人が何人か来てました)の風情で設備重視派にはちょっとキツイでしょう。でも山の湯ファンにはこたえられない貴重な宿かと思います。
山菜そば(700円)は、山菜、きのこ、半熟たまご、わかめ入りで美味しかったです。
人なつこい犬もウサギも元気でした ^^)

〔 2002年4月21日初入湯のレポ 〕
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■ 寄居 「かやの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<寄居 「かやの湯」> (埼玉県寄居町大字秋山480、時間要問合せ、500円、0493-82-1260)
紹介ページ(民宿ナビ)

東秩父登谷山のふもとにある鉱泉民宿。
まえから「かやの湯」というバス停があり気になっていましたが、温泉三昧さんのレポがあったので追っかけで行ってみました。
場所は東秩父から寄居に抜ける県道294坂本寄居線から山手に少し登ったところ。(→ ここ


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 脱衣所

たたずまいは民家そのものですが、この日は大宴会開催中でにぎやかでした。
感じのいい女将さんは、浴場まで案内してくださいました。
浴場は内湯と別棟の岩風呂の2ケ所、それぞれ男女別です。
内湯は準備中看板が出てましたが、ちょうどお湯が貯まったところで入浴OKに・・・。
土曜14時ですべての浴場が独占。


【写真 上(左)】 渋い岩風呂のたたずまい
【写真 下(右)】 ケロリン桶


【写真 上(左)】 岩風呂-1
【写真 下(右)】 岩風呂-1の湯口

木枠の広い窓がある渋いつくりの岩風呂(岩造3-4人、ジェット2本付)は、岩づたいの投入(×2)で、少量のオーバーフローと側面排湯があります。
適温で無色透明無味無臭のお湯には、とくに浴感は感じられませんでした。
カラン2、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 岩風呂-2
【写真 下(右)】 岩風呂-2の湯口

内湯(総檜造2-3人)は、竹樋の湯口からの投入で上面のスリットから排湯。
この浴槽はとても入りごこちのいいものです。
べつにクリーム色の析出の出たお湯カランがあり、これはおそらく加温源泉かと思います。
カラン3、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 内湯-1
【写真 下(右)】 内湯-2

微黄色にわずかに濁ったお湯には薄茶色の細かな浮遊物がただよいます。
お湯カランは無味でかすかに焦げ系の湯の香。岩風呂よりあたたまる感じです。


【写真 上(左)】 内湯-1の湯色と湯口
【写真 下(右)】 分析書

都心から近いのに秘湯の趣のある面白いお宿かと思います。のんびりとした雰囲気も○。
泉質云々よりも、この鄙びた雰囲気を楽しむお湯のように感じました。


【写真 上(左)】 源泉?
【写真 下(右)】 ボイラー?

水1種、蒸発残留物=164.0mg/kg、pH=7.82、K^+=2800、Na^+=9.000、Ca^2+=27.50、Mg^2+=4.908、Fe^2+=0.600、Cl^-=5.293、SO_4^2-=44.44、HCO_3^-=111.6、メタけい酸=25.40 <S47.3.14分析>

天正年間から湧出する歴史ある鉱泉とのことで、しっかり分析書もありました。
でも分析値がなんか変。
あやしげなK^+=2800を桁替えして蒸発残留物を概算すると、0.28で167.1、2.8で169.6となるのでどちらかの誤記だと思います。

〔 2009年7月14日レポ (2002年10月27日レポに加筆・画像追加) 〕
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■ 小赤沢温泉 「楽養館」 〔 Pick Up温泉 〕



<小赤沢温泉「楽養館」> (長野県栄村大字堺、10:00~20:00、冬期(12月下旬-3月末)休業、水休、500円、0257-67-2297)
紹介ページ(栄村)
紹介ページ(関東周辺 立ち寄り温泉みしゅらん)

甲信越でも屈指の秘境とうたわれる「秋山郷」
信州秋山に入って最初の集落、小赤沢に湧く強烈なお湯です。


【写真 上(左)】 こういう雪道をたどっていきます(2004年当時)
【写真 下(右)】 浴場入口

真っ赤な濃厚湯で有名な村営の日帰り施設で以前から楽しみにしていたお湯です。
昭和58年10月、44~48℃、100L/minの温泉を掘り当ててクアハウスを造ったらしく、山小屋風の総木造の建物で別棟に浴場があります。
以前は冬期も営業していましたが、いまは冬期休業となっているので要注意。
(このレポは2004年の真冬2月に入湯したときのもの。ちなみに真冬の秋山郷は、かなりきびしい雪道ドライブコースとなります。)


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 男湯のつくり

男女別の浴場は、総木造で天井が高く明るい雰囲気。
さほど古い施設ではないですが、適度に風合いが出ていい感じ。
時間を経るにつれ風格を増していくようなつくりは、できたときはピカピカでもすぐに陳腐化してしまう一部のセンター系施設とは対照的。
こういう施設をつくらせると越後(新潟)はピカ一です。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

浴場は主浴槽(石枠底不明7-8人)、寝湯(同2人)、ジェット槽(1人、真湯)、打たせ湯(真湯)という構成。
温泉浴槽はすべて分厚い赤茶色の析出(石灰華?)で芸術的にコーティングされています。


【写真 上(左)】 手前が主浴槽
【写真 下(右)】 奥の寝湯

窓から突き出した金属パイプから投入。
1分位休んでしばらく投入し5秒休んでブシュ!とすごい勢いで吹き出す規則的な間欠投入なので自噴では・・・?
べつに湯口風の岩の裏から樹脂製のホースが引かれていますが、何故かここからは何も出ていませんでした。(女湯はホースからの注入だったらしい)


【写真 上(左)】 吹き出す源泉
【写真 下(右)】 析出

主浴槽から寝湯への流し込み(というか、あいだに柱が1本渡されているだけなので、ほとんど同じ浴槽)で槽内注排湯は不明ですが、寝湯の端の排湯溝からの排湯はかけ流しでは?
寝湯のお湯はぬるすぎでまったりとした感じだったのでほとんど主浴槽にいました。
カラン4位、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
日曜14時で贅沢にも独占~5人。

かなりぬるめのお湯は、透明度1cm以下の赤茶色の濃~いにごり湯。
表面には炭酸カルシウムらしき白い結晶が浮いていて、湯中には赤茶色の浮遊物がみそ汁のように密度濃く渦巻いています。
強塩味+苦味+炭酸味+金気味の個性的な味に金気臭+ツンとくる炭酸臭があり、とくに湯口から勢いよく噴出したあとはむせるような炭酸臭がただよいます。
嬉しくなり嗅ぎまくっていたら気持ち悪くなってきた(酸欠か?)ので要注意 (^^;


【写真 上(左)】 みそ汁のよう・・・
【写真 下(右)】 分析書

湯ざわりは鉄泉らしいギシギシとしたもので、からだの成分が入れ替わっていくような特異な濃度感があります。
強食塩泉なのになぜか全然温まりませんが、浴後はやたらとのどが乾きます。
めがねさんご指摘のとおりお湯のイメージは「白寿の湯」に似ていますがさらにクセモノな感じ。
使用位置44℃とのことですが、かなり温いので泉温が落ちてきているのかもしれません。

浴後肌がパサパサになるので美人の湯ではありません。
また、よく洗い流さないと下着が赤茶に汚れてしまいます。
真湯のジャグジー槽が置かれているのに納得。

硫酸塩泉系の淡泊なお湯が多い秋山郷のなかで、ここはコテコテの個性を発揮し異彩を放ちまくっています。
やはり屋敷とともこのエリアでは外せないお湯で、とくにクセモノ好きにおすすめか・・・ ^^)

含鉄(Ⅱ)-Na・Ca-塩化物強塩温泉 45℃、pH不明、60L/min(旧HPより)、成分総計=2335.0mg/kg(→ たぶん23,550mg/kg)、Na^+=5664.0mg/kg、Ca^2+=1829.0、Mg^2+=284.7、Fe^2+=32.66、Cl^-=11180.0、SO_4^2-=1202.0、HCO_3^-=1577.0、メタけい酸=131.9、メタほう酸=296.0、メタ亜ヒ酸=6.03、遊離炭酸=813.8 <S59.1.5分析> (源泉名:小赤沢温泉)
*かなり個性的なスペックです。メタ亜ヒ酸=6.03というのは初めてみました。
「一般療養泉基準の倍以上の濃度」というのがキャッチコピーのようですが、倍どころではないのでは?

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。

〔 2009年7月10日追補・画像補強UP (2004年2月入湯・レポ) 〕
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■ 強羅温泉 「文の郷」



<強羅温泉「文(ふみ)の郷」> (神奈川県箱根町強羅1300-61、13:00~17:00(時間要問合せ)、500円、0460-82-3513)
オフィシャルHP

文京区の保養所が2005年5月リニューアルし、民営化して一般にも広く開放するもの。
箱根には数多くの自治体保養所があり、従来は住民など関係者以外はほとんど利用できませんでした。
しかし、自治体経費削減の流れのなか、近年、指定管理者制度の導入や民営化がすすみ、一般にも開放される施設が増えたのはうれしいことです。

ここは以前、文京区営「ごうら荘」といい、コスト削減のためPFI(民間に資金調達、施設整備、所有、運営をさせ、官は施設提供サービス購入費を民間に支払ってこれを利用する仕組み)なども検討したようですが、結局はリニューアルのうえ民営化(施設運営委託)するかたちで落ちついたようです。
なお、施設運営は湯河原に本拠をおくフォレストグループが受託しています。

強羅には大湧谷、早雲山の2系統の造成泉の他に、掘削系の塩化物泉が多数ありますが、ここも自家源泉の掘削系塩化物泉をつかっています。

強羅公園にもほど近い立地で、玄関前に日帰り入浴のノボリをたて、日帰り受け入れに積極的な様子。
以前は日帰り1,000円だったようですが、いまは500円に値下げされています。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 階段の上から浴場(男湯)

鉄筋箱形の公営保養所然とした建物ながら、館内はよくメンテされ居ごこちがよさそう。
脱衣所は広びろ。浴場の扉をあけると階段の下に浴場があります。
浴槽まわりに石灰華のイガイガ析出がでた岩組石貼8-9人の内湯ひとつとシンプル。
浴槽に熱湯の源泉を容赦なく流し込んでいるので、場内は強烈にこもり、ほとんど洞窟風呂状態(笑)。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり、日曜14時で独占~3人でした。


【写真 上(左)】 浴槽-1
【写真 下(右)】 湯口

竹樋の湯口から50℃近い熱湯を50L/min近くも大量投入。
槽内注排湯は見あたらず、全量をザンザコにオーバーフローのかけ流し。
HPにも「温泉は自家源泉で敷地内の温泉井戸より浴槽へ送られています。掛流しの温泉に浸かれば、大自然の恵みで体の疲れも心の疲れも癒されます。」とあるのでまちがいないでしょう。


【写真 上(左)】 ザンザンにオーバーフロー
【写真 下(右)】 湯口の落ち口

わずかに茶色の湯の花を浮かべたお湯は、うすく懸濁したかなりの熱湯。
掲示には”加水”とありますが、味からみても加水量はそれほど多くはないと思います。

弱塩味に弱い樹脂系アブラ臭。
明瞭なツルすべととろみはあるものの、本質はかなりゴツゴツとした硬質なお湯で、「翠光館」をきもち凶暴にしたイメージかな・・・?。


【写真 上(左)】 浴槽-2
【写真 下(右)】 湯色と析出

熱湯ということもあって長湯不可。
お湯じたいに力感があるためか浴感的にはとても1.5g/kg程度の濃度には思えません。
それでも浴後は湯切れよくさっぱりと収まるなかなかにいいお湯です。

かなりプロ仕様入ったお湯なので(笑)、「強羅公園散策のあとにまったり」とはいかないと思いますが、強羅の塩化物泉の特徴がよくでたお湯は、温泉好きには見逃せないと思います。

Na-塩化物泉 62.4℃、pH=7.0、湧出量不明、成分総計=1.550g/kg、Na^+=333mg/kg、Ca^2+=60.1、Fe^2+=0.53、Cl^-=459、SO_4^2-=164、HCO_3^-=210、メタけい酸=225、メタほう酸=22.3 <H17.4.21分析> (源泉名:宮城野第35号)

<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:なし 循環濾過:なし 消毒:なし

〔 2007年2月19日レポに加筆&画像追加 〕
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■ 浮島温泉 「しおさいの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<浮島温泉「しおさいの湯」> (静岡県西伊豆町仁科浮島2190-1、9:00~20:00(10-3月は8:00~19:00)、水休、500円、0558-53-0981)
紹介ページ(西伊豆観光協会)
紹介ページ(MAPPLE観光ガイド)

西伊豆町には5つの町営浴場(堂ヶ島温泉「沢田公園露天風呂」「なぎさの湯」「せせらぎの湯」、祢宜の畑温泉「町営やまびこ荘」、浮島温泉「しおさいの湯」)があります。
この5つの施設が1,000円で利用できる「風呂奉行」という温泉手形(半年有効)があるので、温泉好きには湯めぐりエリアとしても知られていて、ここもその1湯。
ここは前に一度攻めたことがありますが、施設不良で臨時休業ロスト(泣)。
今回、再リベンジ。


【写真 上(左)】 アプローチの看板
【写真 下(右)】 衝撃の(^^)はり紙


場所は西伊豆のメインルートR136(田子バイパス)、田子の南側「浮島トンネル」の先にある「田子南」信号を海側旧道に入って、浮島海水浴場に向かっておりていく途中左側。(→ ここ
漁村のなかにあるのでちとわかりにくく、Pは3.4台分。
すぐ先は行き止まりで海水浴場です。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 外観

こぢんまりとした施設ながら、しっかり休憩所があります。
廊下の奥、右手が女湯、左手が男湯で、脱衣所はおもいのほか広くてつかいやすいもの。
浴場は総木づくり4人の内湯のみとシンプル。
浴槽の奥には坪庭、落ち着きのあるなかなかいい浴室です(空いていれば・・・)。


【写真 上(左)】 受付
【写真 下(右)】 男湯

常時投入はなく、側面注入で底面&側面吸湯ですが、かなりのオーバーフローもあります。
他にカランがあって、ひねるとやや熱めのお湯(源泉)がでます。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜11時で独占。
湯づかいは循環だと思いますが、日中は浴客がすくないようで、お湯のコンディションはかなり良好でした。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 源泉カラン(男湯)

適温~やや熱めのお湯はきもち懸濁し、茶と白と黒の浮遊物がただよいます。
かなり強めの塩味に苦味が混じり、磯の香+α臭。
土類食塩泉系特有の肌にくい込むような強い湯ざわりと、温まりがあってややペトつくので、夏場はかなりきびしいかと・・・。

ただ、西伊豆のお湯らしく硫酸塩もしっかり含んでいて、これが浴感に奥行きをもたらしています。イメージ的には伊豆山に近いかな?

このあたりのお湯は硫酸塩メインのお湯が多いですが、ここは意表をついた等張性の土類食塩泉。
西伊豆では、岩地~雲見エリアとならぶ有数の濃厚なお湯では?

西伊豆の湯めぐりに変化を与えてくれる、貴重なお湯だと思います。

Na・Ca-塩化物温泉 51.9℃、pH=7.52、湧出量不明、成分総計=8.986mg/kg、Na^+=2461.0mg/kg、Ca^2+=587.9、Cl^-=4658.0、SO_4^2-=950.3、メタけい酸=74.6 <H5.6.17分析> (源泉名:浮島温泉)

〔 2009年7月10日レポ 〕
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夏向きの10曲!

突然ですが洋楽です。

このところやたらVan Halenの”Jump ”を耳にするので、
似たような流れの夏向きのメジャー曲を10曲リストしてみました。
やっぱり80年代ばかりじゃ・・・ (^^)

※ You-Tubeの試聴(クリック)は自己責任にてお願いします。


1.Van Halen - Jump (Rock in the Park, May 29, 1998)

■ 6th ALBUM「1984」からの伝説的大ヒット曲。
ちなみに同時期にヒットしていたのが故Michael Jacksonの「thriller」。
この時期のUSミュージック・シーンがいかに盛り上がっていたかがわかる。

2.Journey - Don't Stop Believin' 1981

■ Journeyも最近復権気味。
これは、1981年、絶頂期の貴重なLIVEでSteve Perryのハイトーンヴォイスが最高。
年間200日以上LIVEをこなしていたという実力は半端じゃない。
1981年発表の傑作「ESCAPE」からのヒット曲。

3.Rick Springfield - Love Somebody

■ ミュージシャンというよりドラマ「ジェネラル・ホスピタル」の俳優として知られていた人だが実力十分。
West CoastっぽいLightで弾んだ曲調が個性。
1982年の「Success Hasn't Spoiled Me Yet」は全曲ハズレなしの名盤。

4.Survivor - I Can't Hold Back (Live)

■ 「Eye Of The Tiger」の大ヒットで知られる産業ロック系バンド。
ベタな曲調の「Eye ~」より、後年にヒットしたこっちほうがぜんぜんいい。
Balladeも得意とする名グループ。

5.Nielsen Pearson - Hasty Heart

■ これはちとマイナーだが、当時、好き者(笑)のあいだでみょ~に人気の高かったデュオ。
モロWest Coastのすこ~んと抜けたリズム。メロも適度に辛口で聴いてて爽快。
夏場に最高。

6.Bryan Adams - Summer of 69 - Live In Lisbon

■ カナダのロックシンガー。
'84年発表の6th ALBUM「Reckless」収録の名曲。
このALBUMは同じような曲調の「One Night Love Affair」やBalladaのヒット・チューン「Heaven」など佳曲ぞろい。
このころは艶のあるハスキーヴォイスが冴え渡っていた。

7.REO Speedwagon - Keep On loving You

■ Journeyとともに産業ロックの代表格とされる古参実力派バンド。
1980年発表の「Hi Infidelity(「禁じられた夜」)」はそれまでビルボードで8週連続全米No.1をつづけていたJohn Lennonの遺作「Double Fantasy」を1位の座からたたき落としたALBUMとして有名。
(このことからも、この時期の洋楽チャートがいかに面白かったかがわかる。)
全曲ハズレなしの「Hi Infidelity」のなかでもとくに人気の高かった名曲。

8.Boy Meets Girl - Waiting for a Star to Fall

■ TRFのヒット曲じゃないよ(^^)
Whitney Houstonのヒット曲「恋は手さぐり」「すてきなSomebody」などを生み出したデュオの名前。
これは1988年に突如としてスマッシュヒットした、個人的には'80年代後半屈指の名曲。
爽快感あふれる曲調によくマッチしたビデオクリップも秀逸。

9.John Parr - St Elmo's Fire (Man in Motion)

■ John Parr本人は個人的にはさして実力があるとは思えないが、David Fosterが全面プロデュースしたオリジナルサントラ「St Elmo's Fire」からヒットしたこの曲はよかった。
このサントラはほかにも佳曲揃いで、David Fosterの実力を見せつけたもの。
映画じたいもなかなかのでき。

10.Starship - We Built This City

■ Jefferson Airplane~Jefferson StarshipというAmerican Rockの王道の流れを汲むStarshipが乾坤一擲、叩き出した大ヒット作で邦題は「シスコはロックシティ」。
ごたごたつづきのなかで制作・発売されたといわれる本作だが、そんなことはみじんも感じさせない明るく抜けまくった曲調が最高!
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■ 明治温泉 「明治温泉旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<明治温泉「明治温泉旅館」>(長野県茅野市奥蓼科、11:00~17:00(要予約)、800円、0266-67-2660)
オフィシャルHP

蓼科の南側、R299メルヘン街道と並行して走る県道191渋ノ湯堀線沿いには、渋の湯、渋御殿湯、渋川、渋辰野館、明治など古くから知られる温泉が点在し、”奥蓼科温泉郷”と呼ばれています。
この県道は渋の湯で行き止まりになるので交通量がすくなく、北八ヶ岳のゆたかな自然とあいまって、いずれも落ちついた佇まいをみせています。

明治温泉はいちばん茅野寄りにあって、名勝、横谷峡の上流、渋川沿いにたたずむ20室の一軒宿です。
温泉じたいは江戸時代からすでに自然湧出し湯治場としてつかわれていたもので、この宿の開業は明治二十一年。


【写真 上(左)】 温泉入口
【写真 下(右)】 玄関

県道から看板にしたがって渓谷に向かう側道をおりていくと、一面の緑のなかに赤屋根の清楚な建物がみえてきます。


【写真 上(左)】 渋川 (おしどり隠しの滝?)
【写真 下(右)】 河床は赤茶に変色しています

宿の前は渋川の流れがちょうどナメ(ちいさな滝が連続するところ)状になっていて、すぐよこには氷柱で有名な”おしどり隠しの滝”があります。
渓谷や周囲の山々と建物の位置関係が絶妙で、すばらしく趣のあるところです。

和風ベースの建物はところどころレトロ入って、調度類も落ちついた大人の宿。
宿のHPに「滞在してまとまった仕事をするのもいいだろう」という作家のコメントがありますが、ほんとうにそんな雰囲気があります。
最近はやたらに”おこもり宿”というキャッチがつかわれますが、ここほどこの言葉がぴったりとくる宿もすくないのでは・・・?。


【写真 上(左)】 積み上げられた薪
【写真 下(右)】 脱衣所

フロントを抜けて階段を下りると男女別の浴場。
男湯には露天はないですが、女湯にはあるよう(?)です。

脱衣所は畳敷きでシックでいい感じ。
内湯は天井がやや低めながら、木づくりの柱壁に黒枠のサッシが映える質感のある浴場でメンテナンスもばっちり。
広い窓から”(たぶん)おしどり隠しの滝”を見下ろせるすばらしいロケ。


【写真 上(左)】 シックな男湯 (手前が内湯、右奥が外湯)
【写真 下(右)】 浴場から渋川

手前に打たせ湯槽(打たせ湯2本、冷たい)、窓側に内湯(石貼10人弱、適温)とその奥に外湯(石貼5-6人、ぬるめ)の3槽。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日11時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 男湯の打たせ湯
【写真 下(右)】 女湯の打たせ湯

打たせ湯槽は打たせ湯からの大量投入で湯温は20~22℃ほどか・・・。
投入源泉は当然無色透明ですが、鉄平石造りの壁面や湯底は鉄分による赤茶変ですごいことになっています。
おそらく全量をオーバーフローで、お湯の感じからしてまちがいなく非加温非加水の源泉かけ流しかと思います。


【写真 上(左)】 外湯
【写真 下(右)】 湯底に溜まる酸化鉄

浴槽は赤褐色の析出におおわれ、湯底には赤褐色の沈殿物が大量にたまっています。
この沈殿物はたぶん酸化鉄かと思いますが、イオウを含んでいるのかふつうの酸化鉄より黒味が強いもの。
また、湯の落ち口は白く泡だっていますが、これは遊離炭酸=819.5が関係しているかもしれません。



【写真 上(左)】 打たせ湯のアワ
【写真 下(右)】 内湯

外湯は、木の湯口から40L/minほども投入(湯温は変動)でかなりのオーバーフローがありますが、底面からの自然流下も併用しているかもしれません。
ここも赤褐色の析出と沈殿物あり。

内湯は、木の湯口から適温のお湯を大量投入でオーバーフローなく底面からの自然流下?。



【写真 上(左)】 外湯の湯口
【写真 下(右)】 打たせ湯の落とし口

お湯のイメージは打たせ湯槽と外湯が近く、内湯はすこしちがいます。
湯温23.7℃なので冷たい打たせ湯以外は加温が必要です。
建物の手前に大量の薪が積んであったので、おそらく薪焚きなのだと思います。

打たせ湯槽のお湯はほぼ無色透明で浮遊物なし。
外湯のお湯は赤茶色にうすにごって酸化鉄らしい赤茶の浮遊物が舞っています。
レモン味+金気サビ味+収斂味+微炭酸味?。
圧倒的な焦げ臭のうらにレモンのような酸っぱい臭いと、わずかに金サビ臭が感じられます。
焦げ臭は硫化水素泉の「渋の湯ホテル」に入ったあとだったのでよけいに強まっていたのかもしれません。(ちなみに”焦げ臭”は、硫黄分と鉄分が反応したものだと思う。)


【写真 上(左)】 女湯内湯
【写真 下(右)】 女湯内湯の湯口

鉄泉系のギシギシと酸性泉系のぬるぬるがいりまじる複雑な湯ざわりと、身が引き締まるような収斂感は、硫酸塩泉系酸性鉄泉ならではのもの。
入るほどに気持ちが落ちついていくような独特な質感のあるお湯でストレスにききそう。
浴中の温まりは強くはないものの、浴後は湯切れよくおだやかに温もる上品なお湯です。



【写真 上(左)】 女湯外湯
【写真 下(右)】 女湯外湯の湯口

お湯は明礬緑礬泉系ですが、栃木の小滝赤滝、寺山あたりのお湯とはだいぶんイメージがちがいます。

非常に個性の強いお湯で、個人的にはかなりこのみ。
宿のHPには「明治温泉旅館の主役、温泉は天保年間(およそ西暦1840年頃)に発見され、付近の農村の湯治場として、明らかに治る温かき泉として親しまれています。」とあり、「明らかに治る」といういわれもうなづける、いかにも効きそうなお湯です。

外湯のお湯はほぼ無色透明だったので、真湯か?と思いきや、湯口ではしっかりレモン味&サビ味(ただし弱い)があり、湯底には少量ながら例の沈殿もありました。
循環と思われるお湯は他の2槽にくらべると弱いものの、それでもなかなかの浴感があります。

ただひとつ残念だったのは、静かに浸かれる非加温槽がないこと。
これがあれば、おそらく抜けられなくなっていたかと・・・(笑)

お湯もお宿の雰囲気もいかにも蓼科らしい稟としたイメージあふれるもので、今度は泊まりでじっくり味わいたいと思いました。

規定泉(総鉄イオン・メタけい酸・メタほう酸)(Na-SO4・Cl型) 23.7℃ 、pH=3.8、131L/min(自然湧出)、成分総計=1379mg/kg、溶存物質=559.5mg/kg、Na^+=70.2mg/kg (44.36mval%)、Mg^2+=11.1、Ca^2+=22.4、Al^3+=4.7、Mn^2+=1.2、Fe^2+=13.4、Cl^-=103.8 (43.05)、SO_4^2-=182.8 (55.98)、陽イオン計=143.8 (6.88mval)、陰イオン計=291.9 (6.81mval)、メタけい酸=116.0、メタほう酸=7.8、遊離炭酸=819.5 <H10.8.17分析> (源泉名:明治温泉)
※ 源泉湧出地:浴槽から約20mの所 パイプにて引湯

<温泉利用掲示>
〔打せ湯〕 源泉そのまま
〔内湯〕 源泉の温度が低いので加温循環ろ過装置
〔外湯〕(半露天風呂) 源泉の温度が低いので加温装置使用

※ 衛生措置として塩素系薬剤を使用しています。

〔 2009年7月2日UP (2006年9月入湯) 〕
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■ 宮沢湖温泉 「喜楽里 別邸」



<宮沢湖温泉「喜楽里 別邸」> (埼玉県飯能市大字宮沢27-49、9:00~24:00、原則無休、1,000円(21~ 800円(土休・特定日900円))、042-983-4126)
オフィシャルHP

※ 館内撮影厳禁のため、館内の写真はありません。

スーパー銭湯チェーン「湯楽の里」を展開するサンフジ企画が5/20に飯能にオープンした新顔施設。
「喜楽里」は大人向け新業態で、現在、溝口店と流山豊四季店(非温泉)の2店。
既存2店は小学生以下入館不可ですが、ここは郊外の観光地にあるためか、小学生以上は入浴できます。
「喜楽里 別邸」とあるので、本施設がどこか近くにあるのかと思いましたが、どうやら先行2店に対する「別邸」ということのようです。

場所は日高から飯能へ南下する県道、「宮沢湖入口」交差点を湖側に入ってすぐの取付道路を右に入ってあとは道なり。かなり奥まった丘の上にあります。
施設前のP台数はさほどないですが、手前に超巨大Pあり。
このあたりはR463所沢入間バイパスが開通して、所沢方面からのアクセスがとてもよくなったところです。
また、西武池袋線「飯能」駅とJR川越線「武蔵高萩」駅からそれぞれバス便(イーグルバス/施設前にバス停)があります。


【写真 上(左)】 目の前がバス停
【写真 下(右)】 案内板

典型的和風スパ銭ですが、ワンランク上を狙ったのか、それなりの質感もあります。
イメージとしては湯楽の里レギュラー店と小川(花和楽の湯)と深谷「花湯の森」と箱根「天山」を足して4で割った感じか・・・(笑)

館内には、四季菜ビュッフェ「湖畔茶寮」「そば処玄水庵」お休み処(仮眠所)やリクライニングスペース、ボディケアルーム、ラウンジ、2階に温熱房&岩盤浴&涼みカフェなど盛りだくさん。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 夜のエントランス

廊下を渡った休憩スペースの奥に浴場。
質感を追求している施設なのに、脱衣所はみょ~に狭くてごったがえしているのはいただけません。

内湯ゾーンも意外にこぢんまり。
入って正面にかけ湯&水風呂。右手に展望サウナ&塩サウナ。展望サウナは木立にはばまれさして展望はありません。

左手手前に「高濃度炭酸泉」とその奥に「白湯槽」で、内湯ゾーンはすべて真湯使用。

露天ゾーンは、手前に「源泉風呂」(石枠鉄平石造5-6人、屋根付、やや熱め)とその奥に「展望風呂」(同、屋根なし、適温~やや熱)。
「展望風呂」は湖寄り下段に金属パイプ製背もたれのついた座湯×3と手前上段に通常浴槽の合計11-12人くらいか・・・。
全体に段差がはげしくお年寄りなどはかなり神経をつかうのでは・・・。
さらに曲がってその奥、内湯の脇に「寝ころび湯」があります。

露天風呂は雑木林越しに宮沢湖をみおろす高みにあって、東京近郊とは思えないなかなかのロケ。夜はまわりがライトアップされて雰囲気があります。
「展望風呂」の屋根はがっしりとした木づくりで、和風のあかりが灯されて風情あり。
「展望風呂」から湖側に流し出すザアザアというお湯の音も耳にここちよいです。
あちこちにデッキチェアやベンチがおかれて涼めるのも好感。

カラン18(個ブースタイプ3+セパタイプ15)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜18時で30人以上と盛況でしたが、オープン後の週末夕方、そしてこの立地にしては入場制限がないだけまだましかな?

水風呂は3人くらいの小ぶりのもので、カルキ気はあるものの、弱キシキシと弱とろみもあってなかなかに入りごこちのよいもの。
かなり冷たかったので、ほとんどだれも入っていません。

内湯「高濃度炭酸泉」(6-7人)はやたら強烈で人気。入ってすぐにアワアワにつつまれます。
その奥の「白湯槽」(6-7人)はあまり人気がありませんが、弱キシキシと弱とろみがあって硫酸塩泉的なイメージはたぶん水風呂と同じものかと。
よくあたたまり浴後肌つるつるになりますがカルキが残念。

露天「源泉風呂」はなかにパイプを仕込んだおおきな石の湯口から熱湯を投入。
槽内注排湯はみあたらず「展望風呂」へ流し出しのかけ流し。
「展望風呂」は「源泉風呂」からの流し込みと底面注入で、湖側と手前側への大量の上面排湯。

「源泉風呂」のお湯は灰白色で透明度30cmくらいのにごり湯。
湯口そばではこまかな気泡がただよい、よわいながらアワつきもありました。
ごくよわいたまご味と僅微重曹味にかすかな苦味。湯口のそばでごくよわい甘イオウ臭。
湯面では奥多摩、奥武蔵や秩父あたりのお湯によくある紙パルプ的な臭い。
はっきりとしたツルすべとよわいとろみ。濃度感はよわいもののよくあたたまるお湯です。

「展望風呂」のお湯は、イオウ臭とアワつきを感じないくらいで、「源泉風呂」とさしてちがいはありません。
悪くいうと「源泉風呂」が力不足、よくいえば循環の「展望風呂」が健闘しているかと・・・。

それにしても、この灰白色のにごり湯にはびっくり。
ふつうこのくらいの白濁だと、もっとイオウ気を感じるか、どろどろになまっているかのどちらかですが、どちらでもないので、このにごりはイオウによるものではなく、源泉固有の湯色(たとえば揚湯時に細かな白砂がまじるとか・・・)のような感じがしました。

イメージ的には、寄居(かんぽの宿)小川(花和楽の湯)玉川~奥多摩(十里木・長岳温泉 「瀬音の湯」など)の流れのなかにある一湯で、高pH、重曹系の弱イオウまじりの疲れない軽い浴感。
成分総計=825.5mg/kgと、このあたりのアル単としては濃い目ですが、濃度感はあまりなく、浴後すっきり爽やかなのはF^-=9.5のシワザか?

それでも白濁にごり湯が大好きなふつうのお客には見た目からして濃く感じるらしく、「濃い温泉だね。」という声多数 (^^;)
たしかにあたたまりは強いので、よけいにそう感じるのだと思います。

四季菜ビュッフェ「湖畔茶寮」で夕食を食べましたが、雰囲気よく地産地消っぽいメニューのバイキングは印西の「ヒーリングヴィラ印西」と似たような感じでなかなか楽しめました。
(味はふつうでしたが、サラダは美味しかった。話題の”チョコタワー”もありました。昼1,600円、夜1,800円。)

タオル・バスタオルレンタル付、時間制限なし、休日割り増しなしで1,000円はかなりリーズナブル。
館内着を着ていたお客が多かったので、1日ゆっくりすごす人も多いのでは?

白濁ににごったツルすべ湯は一般受けするし、施設のできやロケもいいのでこれから人気の高まっていく施設だと思います。

エリア的にはサイボク天然温泉「まきばの湯」とバッティングします。
お湯についていえば個人的にはサイボクのほうがぜんぜん上だと思いますが、人気の白濁にごり湯だし、料金も安めだし、施設的にはこっちの方がトレンディなのでがっぷり四つか?

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・Cl型) 32.4℃、pH=9.5、67.0L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=825.5mg/kg、Na^+=267.9mg/kg (95.28mval%)、Fe^2+=2.2、F^-=9.5、Cl^-=146.3 (34.65)、HCO_3^-=288.3 (39.61)、CO_3^2-=63.4、メタほう酸イオン=16.8、陽イオン計=278.6 (12.23mval)、陰イオン計=527.0 (11.92mval) <H19.12.18分析>(源泉名:宮沢湖温泉 喜楽里)
※ 敷地は西部鉄道の所有らしく、温泉分析申請者は同社になっています。

<温泉利用掲示>
〔源泉風呂〕
 加水:あり(湯張り時のみ) 加温:あり かけ流し 塩素系薬剤使用:あり

〔展望風呂・寝ころび風呂〕
 加水:あり 加温:あり 循環:あり 塩素系薬剤使用:あり

 ※ 循環:衛生管理のため、新しい温泉を常時補給しながら循環ろ過装置を通年使用しています。

〔 2009年7月3日レポ 〕
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