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■ 伊東温泉 「湯川第一浴場・子持湯」

 

伊東温泉 「湯川第一浴場・子持湯」
住 所 :静岡県伊東市湯川1-16-10
電 話 :0557-36-3211
時 間 :14:00~21:30 / 月休
料 金 :250円
伊豆・伊東観光ガイド
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

伊東の共同浴場では「和田寿老人の湯(和田の大湯)」がスター格で、規模の大きい「毘沙門天芝の湯」も人気がありますが、駅前にある「子持湯」は意外に地味な存在です。
Pがないので車でのアクセスがきびしいのと、14~21:30という短めの営業時間もあいまって、伊東の共同浴場攻略では、やはりアプローチに難のある「湯川汐留の湯」とともに最後に残ったお湯となりました。

この時は伊東の駅そばに泊まったので大手を振っての徒歩アプローチ。
ただし、仕事を終えてから車を飛ばして突入したので、入湯は平日の21時近くとなりました。

 
【写真 上(左)】 年季入ったサイン
【写真 下(右)】 入口

駅のロータリーに面していますが、あまり目立ちません。
駅から見て右手(下田寄り)の食事処「入船」の左手のオレンジ色のオーニングテントがそれで、左隣はパチンコ店です。
看板はテントに下につつましくあるので、そばまで行かないとそれとわかりません。

 
【写真 上(左)】 階段
【写真 下(右)】 館内

階段を下った地下にあり、階段下り口は昼間でも薄暗いですが、夜になるとよけいに怪しげな雰囲気を醸し出しています。
「旅のおつかれにご入浴ください。」とのホスピタリティある案内も、一見客にはかえって警戒心を強める役割しか果たしていないのでは?(笑)

この地下に下りていく感じは、草津の「凪の湯」にいささか似ていないでもないですが、猥雑な街なかにある分怪しさ倍増です。

階段下から右に折れて、左手手前が男湯、中央が番台、おくが女湯、右側には別料金(350円~)の個室浴室(家族風呂)が3つあります。
こぢんまりとした脱衣所は地下なので当然窓はなく、昼でも照明がいると思います。

 
【写真 上(左)】 木製ロッカー
【写真 下(右)】 脱衣所から浴室

脱衣所にはこのエリアによくある木製ロッカー、脱衣所からサッシュ越しに浴場が見える伊豆の共同浴場スタンダードなつくり。

浴場もこぢんまり。半地下的なつくりらしく、ここには窓があります。
クリーム色のタイルの内床中央に水色タイルの浴槽(3-4人)が填め込まれ、まわりの壁面沿いに7つほどのカランを配置。
カランまわりには桶と椅子がところ狭しと並べられ、共同浴場として申し分のない雰囲気です。
窓を空けた外には泉源らしきものがありましたが、定かではありません。
平日20時で3人~独占。カランも温泉かもしれません。

 
【写真 上(左)】 並ぶ桶と椅子
【写真 下(右)】 脱衣所側から

天井は高くなく、地下浴場なのでややこもり気味ですが、おだかな石膏泉系の湯の香がこもっているので、温泉好きはたまらないかも。
湯船底から熱湯を注入し、縁全面からオーバーフローのかけ流し。溢流量は潤沢で、内床も全面川状態。
国内屈指の湯量をもつ、伊東温泉ならではの湯づかいか。

お湯はやや熱め。伊東のお湯は熱湯揃いで、地元の浴客は、まず身体をしっかり洗って、さっと入って、すくっと出ていきます。港街らしい気っ風のいい入り方です。
このあたりは、じっくりと長湯を楽しむ信州あたりとは明らかに入り方がちがいます。

無色透明のお湯に、わずかに白い浮遊物を浮かべ、硫酸塩泉系らしく、湯中の指先が青白く発光しています。
よわい芒硝石膏味にかなり明瞭な石膏臭。
きしきしとツルすべが拮抗する絶妙な湯ざわりは、高アルカリの硫酸塩泉を裏付けるもの。

 
【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 潤沢なオーバーフロー

温まりが強いお湯です。
熱湯ということもありますが、鮮度感がすこぶる高く、お湯の鮮度で温まるという感じ。
とろみはさほど感じられず清澄なイメージのお湯で、さっと入りさっと上がってその真価がわかるお湯では?
浴後の湯切れもよく、ほんとうに気っ風のいいお湯です。

この鮮度感と浴場の佇まいは、伊東の共同浴場のなかでも強く印象に残りました。
それにしても、駅前の地下浴場でこの鮮度と湯の香を繰り出すとは・・・。
まさしく伊東、おそるべし。

〔 源泉名:岡221号(岡温泉)と湯川1号(湯川温泉)の混合泉 〕 <H20.3.7分析>
単純温泉(Na・Ca-SO4・Cl型) 42.3℃〔55.6℃(岡221号)/27.5℃(湯川1号)〕、pH=8.4、湧出量184L/min(岡221号)/200L/min(湯川1号)、成分総計=0.799g/kg
Na^+=154.9mg/kg (62.18mval%)、Ca^2+=74.2 (34.13)
Cl^-=139.7 (34.99)、SO_4^2-=313.9 (58.08)、HCO_3^-=44.2
陽イオン計=236.6 (10.84mval)、陰イオン計=499.5 (11.26mval)、メタけい酸=58.8

※ 採水地は「湯川第二共同浴場」となっているので、湯川第二浴場(弁天の湯)と同一の源泉使用とみられます。
※ 分析書上の泉温は42.3℃ですが、55.6℃の岡221号をベースに、27.5℃の湯川1号の混合で湯温を調節しているとみられ、実際はもっと高めの泉温で使用していると思います。

〔 2015/07/07UP (2012/06入湯) 〕


E139.5.44.700N34.58.13.650

【 BGM 】
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