いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
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吉野せい賞応募の勧め

2018-07-17 06:51:16 | Weblog
           《開墾した梨畑跡地と生前暮らしていた家》 
                 
                           分類・歴他

                  場所  いわき市好間町北好間字上野

 好間にある菊竹山の開墾地で苦労を重ねてきた吉野せい(1899~1977)は、晩年に小説「洟(はな)をたらした神」を発表し、第6回大宅壮一ノンフィクション賞と第15回田村俊子賞の2つの文学賞を受賞し、更に同年10月には教育文化功労賞として、いわき市から表彰を受けています。76歳の時でした。

 吉野せいは、明治32年(1899)に磐城郡小名浜町(現・いわき市小名浜町)の裕福な網元の娘として生まれ、若い頃から山村暮鳥らの文人と交流をもち、雑誌や新聞に作品を投稿していました。
 大正10年(1921)詩人、三野混沌(みのこんとん)=本名・吉野義也、と結婚し、好間の菊竹山で開墾生活に入ります。その後、混沌が亡くなるまでは殆んど作品を書いておらず、彼の死後、交流のあった小川出身の草野心平に作品を書くように勧められたことを契機に、再び執筆活動を始めることになります。                                        
              《ありし日の吉野せい》 

 昭和52年(1977)、病に倒れ鬼籍に入りますが、この年「洟をたらした神」が劇団「手織座」によって演劇化され、吉野せいの生誕地・小名浜で上演され、その時の益金が主催者から市へ寄付されました。 
 市はこれを受けて吉野せいの輝かしい文学業績を記念して、新人の優れた文学作品を顕彰し、いわき市の文化の振興に資するために「吉野せい賞」を設けることになりました。
 今年で第41回目を迎え、10月下旬には応募者の中から各賞が決定し、11月4日に草野心平記念文学館で授賞式が行われます。
 
  第41回吉野せい賞作品を募集中 
 吉野せい賞に関心があって、日頃から自分で作品を書いてみようと思っていた方や、既に作品は出来ているが応募先を決めかねていた方たちには、この機会に是非応募してみるようお勧めします。
 応募資格は、いわき市に関連のある人(市内に在住して通勤、通学した人、又はいわき出身者か、過去に於いて市内に在住・通勤・通学した人)
 募集締め切り日は、平成30年8月8日(水)必着。
◎詳細については、いわき市のホームページ内の 「第41回吉野せい賞」 を検索か、問い合わせは、いわき市文化スポーツ室文化振興課「吉野せい賞」係 0246-22-7544


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