いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
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口伝の力石ものがたり

2018-07-30 06:23:35 | Weblog

              《坂本さんが持ち上げた力石》                         
                              分類・人 
          
 
 この伝説の石は御代「八坂神社」の上り口、鳥居の側に現存します=写真。                                                  
昭和初期に鹿島村下矢田部落(現・鹿島町下矢田)に住む若者で、当時17,8歳だった坂本直政さんという人がいました。
 部落の真浄院という寺の境内には繭型石があり、その石は真浄院創立の際に胴搗き石として使用されたものですが、部落内の地固め事業などにも大いに活躍したとのことです。 石は32,3貫(120㎏前後)はあると言われますが、坂本さんはこの石を山門まで転がし、そこから担いで石段を登ることに挑戦して見事成功した人です。                            
                                 
《真浄院(下矢田)境内にある繭型の力石》 

 
ある時、部落を4つ隔てた先の御代部落に真浄院の力石よりも一回り大きな石があるということを聞いた坂本さんは早速、その石の持ち上げにも挑みました。 真浄院の繭型石と違って、こちらの石はどちらかというと長方形で、手掛かりがなく揚げにくかったそうですが、その石を前にして深く呼吸を整えると一気にグイと力を入れ胸のあたりまで持ち上げたそうです。 坂本さんは晩年、小名浜の鳥居下8番地に住んでいましたが、自身の若き日の語り草にしていたそうです。                                              

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