フィヨルドの変人 ~Odd person in fjord~

ぇいらっしゃ~い!!!

分かってもいないくせに文章開陳されると頭くるよねホント

2013年10月14日 19時32分17秒 | つぶやき
ちょっと久し振りにイラッとしたので。

理不尽CS、巨人が負けたら変わるのか(←リンク先は日本経済新聞 文責は広澤克実)

はいはい、お決まりの「アメリカガー、カイガイデワー」ね。広澤も老いたな。

まあ、書いてあること自体はそんなにずれたことは言ってないとは思う。上位チームの優位性、ってのは常に継続的に考えていかなきゃいけない議題だと思うし。関係者は今後も常に「これでいいのか?」とは考えていってほしいとは思う。
で、方向性があっていれば全部いいかというとそんなことはない。特にこの文章、大して下調べもせんと書いてることは明白なのね。野球評論家なんだから野球の事だけ書いときゃ怪我もしないのになあ。
問題の部分は以下だ。
「・・・野球界以外でもプレーオフ制度のあるプロスポーツは、おおむね地区優勝に相当するチームが有利にプレーオフを行う。もちろん、バスケットボールのNBAのように優勝チーム以外のチームが多数プレーオフに進出する競技もあるが、リーグ所属チームの半分が出るわけではなく、また勝率5割以上はキープしている。
 アメリカンフットボールのNFLは近年地区を増やすことで地区優勝チームそのものを多くした・・・」


その結果、2010年シーズン(2010年9月~2011年2月)のNFLにおいて、シアトル・シーホークスが負け越しで地区優勝してポストシーズン進出を果たしたのを知らないらしいな。そのシーズン成績は7勝9敗。勝率で言えば4割3分7厘。パリーグで言えば、最下位ファイターズ(4割5分1厘)よりも悪い。これでも地区優勝という事で、ワイルドカードの相手に対しアドバンテージを得られたのである。
NFLのアドバンテージは「ホームゲームを開催できる」これのみ。ただしNFLにおいてホームゲームアドバンテージは結構大きく(敵チーム攻撃時にファンは声を張り上げ意思疎通を妨害する)、負け越しにもかかわらず、プレーオフ初戦を勝ってしまうおまけまでついた(次戦で負けたが)。相手は11勝5敗(勝率6割8分7厘。今年のジャイアンツの勝率よりも高い)のニューオーリンズ・セインツ。ついでに言えば前年のスーパーボウル覇者。
このようにデータを積み上げれば、広澤が良いとして挙げたプレーオフシステムにも穴はボコボコあいているのが分かる。勿論、シーホークスの例はNFLでも前代未聞ではあったけれども地区制の場合はこういうことは制度上当然起こりうる。他の地区がみんな強ければ特定の地区が沈むことがあるのは単純な足し算引き算の問題で理論自体は小学生にも分かるんだが、そんなこと気づきもせずに書いてるんだろうなあ。冒頭の「アメリカガー」って感覚だけ。偉そうに言っても、NFLなんか見たことないんだろ。だったら偉そうに書かなきゃいいのにな。

まあ、現地アメリカでも「負け越しで地区優勝?」という声は上がったのは事実。ただし大多数は「ホントに問題なんだったら今後ルール替えればいいだろ」「そういう試合をやるのは決まってるんだから、それにアジャストできなかったセインツが悪い」という意見が大多数だったみたい。簡単に言えば「悔しかったら勝ちやがれ」ということ。
そもそもNFLではシーズン最高勝率のチームがスーパーボウルに勝つことの方が稀。過去5年間では、2009年のセインツのみ。あとは最高勝率のチームはプレーオフで敗退している。
それでもアメリカ随一の人気を誇っているのは「泣き言いうくらいなら勝てばいいだろ」というシンプルな理論に寄るから。だからこそワイルドカードから勝ち上がっても素直に賞賛されるわけだ。あとは長い歴史だろうね。広澤には一生理解できない感覚だろうな。そんな奴がNFL語んなアホが。

なお、歴史と言ったが、NFLほどコロコロルールの変わるスポーツもなかなかない。ぬたりが意識的に見始めてまだ4年だが、それでも見ててはっきりわかるルール変更はいくつか存在する。歴史にしがみつくだけじゃなくて、必要なところはスパッと替える。このあたりはすげえなあと思いますわホントに。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする