最近はとんと文章本を読まなくなったぬたりである。
運動が嫌いな人間はえてして本を読むもんで、ぬたりも人並みよりかは若干は本を読む子供ではあったのだが、その頃から遅読の傾向があり、本をたくさん読むと言うことは物理的にできなかった。
それでも子供の頃は頭の回転が速いから、適当に読み飛ばしても行間を頭が勝手に補完してストーリーを追っかけてくれるのだが、ぬたりの脳味噌は律儀にも年齢並に硬化を重ね、今となってはそんな芸当は到底できなくなっている。
結果、しぼんだ脳味噌に残ったのは遅読のみという有様で、1冊本を読むのに無茶苦茶時間がかかるようになった。そうなると文庫本を手にとっても「これ読むのに何時間かかるんだか?」という意識が働き、より本を読むのが億劫になる、という悪循環が最近発生している。これを逆手に取った数少ない利点とすれば、旅行の移動時間の暇つぶしが文庫本一冊で済む、というのはあるけどね。先日の岩国旅行にしても、移動時間に読んでいたのは文庫本。岩国まで行ってるのに1冊読み切らなかったもんな。
さてさて、本日のネタはその岩国旅行で読んでいた本の続編のお話。旅行では読み切らなかったものの、久し振りに読んだら面白くって全編読んでおこうと思って、最新刊を購入したわけ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/c4/418d97ccc33e605b04a75944bb153fb2.jpg)
神林長平「アンブロークンアロー 戦闘妖精雪風」
シリーズ自体はSF好きの方には説明不要の名作。最新刊と言っても刊行は2011年だから、最新も何も今更かよ、という声が聞こえてくるのは承知の上だが、何しろ上記のように文章本から遠ざかっている現状なので、とんと情報収集もしてないのだ。ともあれ、久し振りに旅行中の暇つぶしに読んで面白かったので、調べてみたら最新刊がいつの間にやら出てて、あらあらあら、と言う感じでの購入。
まあ一応続きもんだしそれまでのは全部読んでおこう、と、前巻2冊を読んで、上記のように自分の遅読さを痛いほど感じたところで、アンブロークンアローに読み進めたわけ。一応の続きどころか今回は前回の直接的な続編だったんで、読んでおいたのは正解だったな。で、感想。
遅読さだけでなくて、ぬたりの脳味噌の硬化もまざまざと見せつけられたよ。
作中の経過時間はほぼ1日以内の出来事だと言うことができるぐらい短い。が、心理描写や場面転換等々がかなりややこしいことになっている。ぬたりの硬化した脳味噌では、逐一確認しながら読んでいくことになるために、読む速度も遅いし反芻の時間もかかる。すらすら読んでいけないのね。
作品のキモなのでやむを得ないんだが、一人称視点での心理記述がやたら長い。このために記述は長いんだけども、物語が一向に進展しない。だから、それからどうなるのよ? という結果を知るまでに、延々と登場人物の心理描写に付き合わなきゃいけない。
繰り返しになるが、心理描写はこの作品の、特に今回の巻のキモ。これをしなかったら作品が成り立たないし、もっと意味が分からなくなる。頭の中でそれぞれのキャラの立場や考えを構築できる人には、楽しい脳内作業をフル回転できる本だと思う。ぬたりは結構疲れたわ。
とは言え、勘違いされないように言っておかなきゃと思うが、やはりこの作品は面白い。訳のわからなさは確かにあるけれども、そもそも敵となるジャムが訳のわからない存在なのだから、話を進めれば当然話は訳わからなくなる。ただ、訳わかんないなりにちゃんと一本の線をぬたりに「感じさせる」(分かんないからその程度の感覚)んだから、やっぱり面白いんだよ。いつになるか分からないけど続編読みたいもの。
にしても、それだけ面白いと思って読んでいるのに、岩国旅行(1/11)から読み始めて、何だかんだで3冊読み終わったのが2月下旬と言うんだから、文章本読むの苦手になったよなあ。ホント。
運動が嫌いな人間はえてして本を読むもんで、ぬたりも人並みよりかは若干は本を読む子供ではあったのだが、その頃から遅読の傾向があり、本をたくさん読むと言うことは物理的にできなかった。
それでも子供の頃は頭の回転が速いから、適当に読み飛ばしても行間を頭が勝手に補完してストーリーを追っかけてくれるのだが、ぬたりの脳味噌は律儀にも年齢並に硬化を重ね、今となってはそんな芸当は到底できなくなっている。
結果、しぼんだ脳味噌に残ったのは遅読のみという有様で、1冊本を読むのに無茶苦茶時間がかかるようになった。そうなると文庫本を手にとっても「これ読むのに何時間かかるんだか?」という意識が働き、より本を読むのが億劫になる、という悪循環が最近発生している。これを逆手に取った数少ない利点とすれば、旅行の移動時間の暇つぶしが文庫本一冊で済む、というのはあるけどね。先日の岩国旅行にしても、移動時間に読んでいたのは文庫本。岩国まで行ってるのに1冊読み切らなかったもんな。
さてさて、本日のネタはその岩国旅行で読んでいた本の続編のお話。旅行では読み切らなかったものの、久し振りに読んだら面白くって全編読んでおこうと思って、最新刊を購入したわけ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/c4/418d97ccc33e605b04a75944bb153fb2.jpg)
神林長平「アンブロークンアロー 戦闘妖精雪風」
シリーズ自体はSF好きの方には説明不要の名作。最新刊と言っても刊行は2011年だから、最新も何も今更かよ、という声が聞こえてくるのは承知の上だが、何しろ上記のように文章本から遠ざかっている現状なので、とんと情報収集もしてないのだ。ともあれ、久し振りに旅行中の暇つぶしに読んで面白かったので、調べてみたら最新刊がいつの間にやら出てて、あらあらあら、と言う感じでの購入。
まあ一応続きもんだしそれまでのは全部読んでおこう、と、前巻2冊を読んで、上記のように自分の遅読さを痛いほど感じたところで、アンブロークンアローに読み進めたわけ。一応の続きどころか今回は前回の直接的な続編だったんで、読んでおいたのは正解だったな。で、感想。
遅読さだけでなくて、ぬたりの脳味噌の硬化もまざまざと見せつけられたよ。
作中の経過時間はほぼ1日以内の出来事だと言うことができるぐらい短い。が、心理描写や場面転換等々がかなりややこしいことになっている。ぬたりの硬化した脳味噌では、逐一確認しながら読んでいくことになるために、読む速度も遅いし反芻の時間もかかる。すらすら読んでいけないのね。
作品のキモなのでやむを得ないんだが、一人称視点での心理記述がやたら長い。このために記述は長いんだけども、物語が一向に進展しない。だから、それからどうなるのよ? という結果を知るまでに、延々と登場人物の心理描写に付き合わなきゃいけない。
繰り返しになるが、心理描写はこの作品の、特に今回の巻のキモ。これをしなかったら作品が成り立たないし、もっと意味が分からなくなる。頭の中でそれぞれのキャラの立場や考えを構築できる人には、楽しい脳内作業をフル回転できる本だと思う。ぬたりは結構疲れたわ。
とは言え、勘違いされないように言っておかなきゃと思うが、やはりこの作品は面白い。訳のわからなさは確かにあるけれども、そもそも敵となるジャムが訳のわからない存在なのだから、話を進めれば当然話は訳わからなくなる。ただ、訳わかんないなりにちゃんと一本の線をぬたりに「感じさせる」(分かんないからその程度の感覚)んだから、やっぱり面白いんだよ。いつになるか分からないけど続編読みたいもの。
にしても、それだけ面白いと思って読んでいるのに、岩国旅行(1/11)から読み始めて、何だかんだで3冊読み終わったのが2月下旬と言うんだから、文章本読むの苦手になったよなあ。ホント。