Amazonのプライムビデオは会員なら無料で見られる作品がかなり多く、ぬたりも月数百円の会費でかなり楽しませていただいているのだが、逆に見られる作品が多すぎて、いつか見るぜヤッフェーーーーイ! と配信開始時には喜んでそのまま忘れる、という作品がぽつぽつ現れてしまうのが何とも。無料配信だってずっとやってるって保証はないしな。
んで、そんな感じで忘れていた映画に「ドラフト・デイ」がありましてね。先日やっと見ることができた。NFLのドラフト会議を舞台にした映画ね。
NFLのドラフト知らなくて、日本のプロ野球のドラフトあたりしか知らない方だと、「そらドラマチックな瞬間ではあるけど、ホテルの会議室でオヤジどもがくじ引いてるだけだから映画にするには地味すぎじゃない?」と思うかも知れないね。
ところがここに「ドラフト指名権はトレードの対象になり得る」という事実が加わるとどうでしょう。話が膨らむと思いませんか?
NFLの場合、選手の移籍に関してもドラフト指名権は当たり前に交換条件とされていて、「来年の〇順目と〇順目の指名権を渡すから誰それをトレードしてくれ」という交換トレードはむしろ当たり前の域。むしろどうしてMLBあたりが後を追わないのか不思議なくらい件数は多い(ちなみにドラフト制度発祥はNFL)。当日の指名順は完全ウェーバーで、シーズンで一番成績の悪かったチームから順に指名していく(重複指名はなし)わけだが、上記のように事前にトレードでのやりとりが行われているから、ドラフトスタート時に1巡指名権をいくつか持ってるチームもあれば、一つも持っていないチームもある。この「ドラフト・デイ」だと、主人公の所属するチームが事前に全体1位指名順を他チームからトレードで得る(対価は翌年以降3年間の1巡指名)事から物語が始まる。こんな感じで事前の駆け引きがかなり活発になることはお分かりいただけるかと思う。1位で指名予定の選手は多大な代償を払ってまで獲得する価値のある選手なのか? 得た指名権を他チームにさらにトレードできないのか? 1位指名予定の選手が入団するなら現在のスターターは他チームへとトレードするべきなのか? 色々な思いが交錯するわけで。
なるほど人間ドラマは分かった。でもドラフト当日は指名する選手を発表するだけだからクライマックスとして弱くない? とは、やはり日本のプロ野球のドラフトを基準に考える人なら当然思うだろう。けれどもそこはエンターテイメント大国アメリカ。抜かりはない。
トレード自体は選手を指名するその瞬間まで可能なのね。
ドラフトの指名は、日本のプロ野球のそれとは違い、順番が来たチームに一定時間が与えられ(1巡目の場合は10分)、その時間内に選手を指名するわけだが、その時間内にその指名権を他チームにトレードすることもルール上可能。だからそこそこ欲しい選手がいて、自分たちより下位にその選手を喉から手が出るほど欲しいチームがあった場合、「ほらほらうちが指名しちゃうよ。おたくも欲しいでしょ? ならトレードでうちの指名権欲しくない?」と売り込みが可能になるわけ。逆に、指名上位で欲しいポジションの選手がいなくて権利を持て余してるチームがあったら、「おたくそんな高い指名権いらんでしょ? ならうちにトレードしない?」という売り込みも可能となる。こういった水面下の駆け引きが短い時間で一気に錯綜するのがNFLのドラフト会議というわけ。一歩間違えればチームに多大なダメージを与えかねない決断を短い間にしなきゃならないわけで、やってる本人達は悪い意味でたまったもんじゃないだろうが、熱心なファンにとっては良い意味でたまらないエンターテイメントで、視聴者数(アメリカでは視聴率という言い方よりもこっちの方がポピュラー)も凄い多いのよ。
実際、この映画もこのクライマックスシーンの展開とテンポは実に良い。様々な駆け引きと人間ドラマの交錯が立て続けに展開して実に爽快。まあ話を盛り上げるためか主人公が当日何でもかんでも自分一人密室で決めて行っちゃうあたりは、流石にこんな独善的なGMが実際にいる訳ねえよ、というツッコミは誘発するけども、まあ話を面白くするためだからオッケー。ラストシーンのチームオーナーのインタビューもアメリカっぽくて良かったなあ。日本人じゃああはいかないわ。
映画「メジャーリーグ」において、弱いチームとして舞台となったチームは奇しくも同じクリーブランドを地元とするインディアンズ。インディアンズも長年弱小チームとして不振が続いていた時期の映画ではあったが、映画公開数年後には強豪チームに変貌を遂げたもんだがね。さて、ドラフト・デイの舞台となったブラウンズは強豪チームに生まれ変わることができるのかしらね? 公開からまもなく4年。公開されて以降の成績が、7勝9敗地区最下位、3勝13敗地区最下位、1勝15敗地区最下位、0勝16敗地区最下位、という経過を辿っているんですけどねえ(ちなみに7年連続地区最下位)。
トレードするまでもなく次のドラフト会議は全体1位になっちゃってますけどね。そろそろ奮起せえよ。
んで、そんな感じで忘れていた映画に「ドラフト・デイ」がありましてね。先日やっと見ることができた。NFLのドラフト会議を舞台にした映画ね。
NFLのドラフト知らなくて、日本のプロ野球のドラフトあたりしか知らない方だと、「そらドラマチックな瞬間ではあるけど、ホテルの会議室でオヤジどもがくじ引いてるだけだから映画にするには地味すぎじゃない?」と思うかも知れないね。
ところがここに「ドラフト指名権はトレードの対象になり得る」という事実が加わるとどうでしょう。話が膨らむと思いませんか?
NFLの場合、選手の移籍に関してもドラフト指名権は当たり前に交換条件とされていて、「来年の〇順目と〇順目の指名権を渡すから誰それをトレードしてくれ」という交換トレードはむしろ当たり前の域。むしろどうしてMLBあたりが後を追わないのか不思議なくらい件数は多い(ちなみにドラフト制度発祥はNFL)。当日の指名順は完全ウェーバーで、シーズンで一番成績の悪かったチームから順に指名していく(重複指名はなし)わけだが、上記のように事前にトレードでのやりとりが行われているから、ドラフトスタート時に1巡指名権をいくつか持ってるチームもあれば、一つも持っていないチームもある。この「ドラフト・デイ」だと、主人公の所属するチームが事前に全体1位指名順を他チームからトレードで得る(対価は翌年以降3年間の1巡指名)事から物語が始まる。こんな感じで事前の駆け引きがかなり活発になることはお分かりいただけるかと思う。1位で指名予定の選手は多大な代償を払ってまで獲得する価値のある選手なのか? 得た指名権を他チームにさらにトレードできないのか? 1位指名予定の選手が入団するなら現在のスターターは他チームへとトレードするべきなのか? 色々な思いが交錯するわけで。
なるほど人間ドラマは分かった。でもドラフト当日は指名する選手を発表するだけだからクライマックスとして弱くない? とは、やはり日本のプロ野球のドラフトを基準に考える人なら当然思うだろう。けれどもそこはエンターテイメント大国アメリカ。抜かりはない。
トレード自体は選手を指名するその瞬間まで可能なのね。
ドラフトの指名は、日本のプロ野球のそれとは違い、順番が来たチームに一定時間が与えられ(1巡目の場合は10分)、その時間内に選手を指名するわけだが、その時間内にその指名権を他チームにトレードすることもルール上可能。だからそこそこ欲しい選手がいて、自分たちより下位にその選手を喉から手が出るほど欲しいチームがあった場合、「ほらほらうちが指名しちゃうよ。おたくも欲しいでしょ? ならトレードでうちの指名権欲しくない?」と売り込みが可能になるわけ。逆に、指名上位で欲しいポジションの選手がいなくて権利を持て余してるチームがあったら、「おたくそんな高い指名権いらんでしょ? ならうちにトレードしない?」という売り込みも可能となる。こういった水面下の駆け引きが短い時間で一気に錯綜するのがNFLのドラフト会議というわけ。一歩間違えればチームに多大なダメージを与えかねない決断を短い間にしなきゃならないわけで、やってる本人達は悪い意味でたまったもんじゃないだろうが、熱心なファンにとっては良い意味でたまらないエンターテイメントで、視聴者数(アメリカでは視聴率という言い方よりもこっちの方がポピュラー)も凄い多いのよ。
実際、この映画もこのクライマックスシーンの展開とテンポは実に良い。様々な駆け引きと人間ドラマの交錯が立て続けに展開して実に爽快。まあ話を盛り上げるためか主人公が当日何でもかんでも自分一人密室で決めて行っちゃうあたりは、流石にこんな独善的なGMが実際にいる訳ねえよ、というツッコミは誘発するけども、まあ話を面白くするためだからオッケー。ラストシーンのチームオーナーのインタビューもアメリカっぽくて良かったなあ。日本人じゃああはいかないわ。
映画「メジャーリーグ」において、弱いチームとして舞台となったチームは奇しくも同じクリーブランドを地元とするインディアンズ。インディアンズも長年弱小チームとして不振が続いていた時期の映画ではあったが、映画公開数年後には強豪チームに変貌を遂げたもんだがね。さて、ドラフト・デイの舞台となったブラウンズは強豪チームに生まれ変わることができるのかしらね? 公開からまもなく4年。公開されて以降の成績が、7勝9敗地区最下位、3勝13敗地区最下位、1勝15敗地区最下位、0勝16敗地区最下位、という経過を辿っているんですけどねえ(ちなみに7年連続地区最下位)。
トレードするまでもなく次のドラフト会議は全体1位になっちゃってますけどね。そろそろ奮起せえよ。