ぬたりは会社においては自他共に認める役立たずであり、アラフィフでありながら肩書きはヒラ社員である。
まあ会社というのは長がつく人間よりは員がつく人間が多いのが当たり前の話ではあるのでヒラであることはそれほど珍しくはないのだが、うちの会社はヒラでも肩書きは何種類かあり、ぬたりは同期の同年齢の人間に比べても肩書きは低いままである。
もちろんこれには理由があり、ぬたりの人事記録にはちょっとした瑕疵があるので、まあそれが原因なんだろうと推察はしているわけだが。年齢と肩書きのバランスから「どうして俺の肩書きは上がらねえんだ」と問い合わせること自体は会社の制度的には可能なのだが、「おまえの記録に瑕疵があるからじゃい」と説明するのはぬたりの直属の上司な訳で、その微妙な空気に耐えられそうもないので現時点で問い合わせするのはやめている。
とは言え、人事評価と現場の評価というのは必ずしも一致しない。ぬたりは今年の3月までは我が社の誇る特殊な、かつみんなが行きたがらないセクションに6年も在籍していた。6年ともなれば人事異動のある会社であれば所属では古株となる。おかげで他の人間がしたこともないような、そしてしたくもないような経験もあれこれと積むことになり、おかげで現場では「いざとなったらぬたりを頼れ」的なポジションに収まってそこそこの発言力は有していたし、所属内で他人に迷惑をかけない程度に好き勝手振る舞っても何も言われないだけの存在感も有していた。まあ、そうはいってもそのセクション自体が本社から見捨てられてる感アリアリなので、そこでの優秀さが会社での優秀さにはつながらないんだが。
長々と会社の評価について述べているが、別にぬたりはここで愚痴を言いたいわけじゃないのよ。評価への不満に関しては全くないとは言わないが、まあ人生そんなもんでしょ、という感じに捉えている。評価がどうしても不満なら、今の会社を辞めてぬたりの良さをきちんと評価してくれる会社に転職すれば良い。諸々考えてそれをしない選択肢をしているのはぬたり自身な訳だから、そこは受容しないといけない。まあ、高卒で資格を何も持っておらずコネもツテも作ってきていないぬたりの怠惰が原因ってこと。収入が少ない代わりにアラフィフまでお気軽脳天気に生きられたんだから、まあ悪くはないでしょ。
というわけで、会社的にはぬたりの肩書きさえ見れば、こいつ役立たずなのね、ということはわかると思うし、正直社内的には目立たないように振る舞っていたのだが、4月に人事異動となり心機一転したぬたりの身に思わぬことが起こっている。
なんかやたらいろんな人に声かけられる&仕事こなせる目で見られるんですが。
前者の声をかけられることに関しては改めての自覚であるのだが、ぬたりはなにしろ図体と声がでかい。だから存在しているだけで目立つわけで、こっちが憶えていなくても向こうは憶えている、ということが多いわけだ。おかげさまで今までの職場でも今の職場でも、向こうは憶えているのにこっちはどこで会ったかすら思い出せないなんて事態が多発。話し合わせるのにむちゃくちゃ気を遣うぜ。
そして後者。今回の人事異動でぬたりは昔やったことのある仕事に戻ったわけだが、何しろ6年も特殊現場に放り込まれていたわけで仕事内容なんてすっかり忘れている。それでもなんかベテラン扱いされて「ぬたりさんならわかるよね」と引き継ぎもやたら簡素に済まされるわ、前任者は周りの人間に「ぬたりさんはベテランだからなんかあったら聞けばいいよ」とかと言い残されるしな。いや分かるかもしれねえけど思い出すのに時間がかかるっつの。実際今仕事一つこなすのにもえらい時間がかかっとるわ。
つーかその6年前にしても、実は机を並べていた同僚がとんでもなく優秀で、ほぼ係の仕事を一人で回していたような状態だった。ぬたりはほぼサポートしてればよかったので正直かなり楽させてもらってたんだが。そんな人間捕まえて「ぬたりさんはベテランだから」言われても困るっつーの! 何度も言うが、ぬたりは会社的に無能認定されてんだぞこら。
今回改めて自覚したのだが、ぬたりは正直社内的には目立ちたくなく、むしろ潜伏して生きていきたいと思いそれを実践しているのだが、ぬたりの巨体とでかい態度は案外人目を引くようであるので今後は気をつけて生きていきたいと思う。人生慎ましやかが一番です。
まあ会社というのは長がつく人間よりは員がつく人間が多いのが当たり前の話ではあるのでヒラであることはそれほど珍しくはないのだが、うちの会社はヒラでも肩書きは何種類かあり、ぬたりは同期の同年齢の人間に比べても肩書きは低いままである。
もちろんこれには理由があり、ぬたりの人事記録にはちょっとした瑕疵があるので、まあそれが原因なんだろうと推察はしているわけだが。年齢と肩書きのバランスから「どうして俺の肩書きは上がらねえんだ」と問い合わせること自体は会社の制度的には可能なのだが、「おまえの記録に瑕疵があるからじゃい」と説明するのはぬたりの直属の上司な訳で、その微妙な空気に耐えられそうもないので現時点で問い合わせするのはやめている。
とは言え、人事評価と現場の評価というのは必ずしも一致しない。ぬたりは今年の3月までは我が社の誇る特殊な、かつみんなが行きたがらないセクションに6年も在籍していた。6年ともなれば人事異動のある会社であれば所属では古株となる。おかげで他の人間がしたこともないような、そしてしたくもないような経験もあれこれと積むことになり、おかげで現場では「いざとなったらぬたりを頼れ」的なポジションに収まってそこそこの発言力は有していたし、所属内で他人に迷惑をかけない程度に好き勝手振る舞っても何も言われないだけの存在感も有していた。まあ、そうはいってもそのセクション自体が本社から見捨てられてる感アリアリなので、そこでの優秀さが会社での優秀さにはつながらないんだが。
長々と会社の評価について述べているが、別にぬたりはここで愚痴を言いたいわけじゃないのよ。評価への不満に関しては全くないとは言わないが、まあ人生そんなもんでしょ、という感じに捉えている。評価がどうしても不満なら、今の会社を辞めてぬたりの良さをきちんと評価してくれる会社に転職すれば良い。諸々考えてそれをしない選択肢をしているのはぬたり自身な訳だから、そこは受容しないといけない。まあ、高卒で資格を何も持っておらずコネもツテも作ってきていないぬたりの怠惰が原因ってこと。収入が少ない代わりにアラフィフまでお気軽脳天気に生きられたんだから、まあ悪くはないでしょ。
というわけで、会社的にはぬたりの肩書きさえ見れば、こいつ役立たずなのね、ということはわかると思うし、正直社内的には目立たないように振る舞っていたのだが、4月に人事異動となり心機一転したぬたりの身に思わぬことが起こっている。
なんかやたらいろんな人に声かけられる&仕事こなせる目で見られるんですが。
前者の声をかけられることに関しては改めての自覚であるのだが、ぬたりはなにしろ図体と声がでかい。だから存在しているだけで目立つわけで、こっちが憶えていなくても向こうは憶えている、ということが多いわけだ。おかげさまで今までの職場でも今の職場でも、向こうは憶えているのにこっちはどこで会ったかすら思い出せないなんて事態が多発。話し合わせるのにむちゃくちゃ気を遣うぜ。
そして後者。今回の人事異動でぬたりは昔やったことのある仕事に戻ったわけだが、何しろ6年も特殊現場に放り込まれていたわけで仕事内容なんてすっかり忘れている。それでもなんかベテラン扱いされて「ぬたりさんならわかるよね」と引き継ぎもやたら簡素に済まされるわ、前任者は周りの人間に「ぬたりさんはベテランだからなんかあったら聞けばいいよ」とかと言い残されるしな。いや分かるかもしれねえけど思い出すのに時間がかかるっつの。実際今仕事一つこなすのにもえらい時間がかかっとるわ。
つーかその6年前にしても、実は机を並べていた同僚がとんでもなく優秀で、ほぼ係の仕事を一人で回していたような状態だった。ぬたりはほぼサポートしてればよかったので正直かなり楽させてもらってたんだが。そんな人間捕まえて「ぬたりさんはベテランだから」言われても困るっつーの! 何度も言うが、ぬたりは会社的に無能認定されてんだぞこら。
今回改めて自覚したのだが、ぬたりは正直社内的には目立ちたくなく、むしろ潜伏して生きていきたいと思いそれを実践しているのだが、ぬたりの巨体とでかい態度は案外人目を引くようであるので今後は気をつけて生きていきたいと思う。人生慎ましやかが一番です。