今更ながらASKAの「700番」を2冊読む。いやあ、追い詰められてたんだねえ、この人。で、そこから新たに楽曲作成を再開できる(しかも新しい楽曲の評判も結構良い)あたり、やはり才能ある人というのはすごいわ。
さてさて、別にASKAを責めるつもりもなく、別に誰の落ち度があるわけでもないんだけども、一つだけ思うのはASKA自身と精神科関係者の認識の違い。そしてこれは多分ほとんどの人にも違いが分からないだろうと思ってネタにする。
彼が精神科病院に入院したことは、ASKA自身は「盗聴をされていると言っていることが妄想と言われて入院になった」という認識でいるようだ。もちろんこれは間違ってはいない。彼のカルテに「妄想」と言う文字が全くないってことは想像できない。
ただ、注意しなければいけないのが、たぶん医師は妄想の内容がどうこうと言うことに関してはそれほど重きを置いていないのではないかと言うこと。
そもそも、彼が本当に盗聴されているかどうか、彼が本に書いたような組織的な盗聴や監視体制が本当にあるのかどうか一精神科医に分かるはずがない。すなわち彼の訴えの主である盗聴や監視に関して、妄想であろうと推察はできても、100%それは妄想だと断じることはできない。あの本を読んだ人なら分かろうが、盗聴に関してはあまりにも話が大きすぎて、正直本当かどうか首をかしげざるを得なかったはずだ。それは精神科医も同じ。ただし、そういうことが100%ないと言える材料は我々にはない。それも精神科医とて同じことなのね。そもそも患者が訴えることを「とりあえず事実として受け止め、その心の動きを察する」と言うのは精神科医の初歩の初歩。我々の様にハナからこれは妄想だ、と決めてかかりはしない。
では精神科医はどこを見ていたかというと、その盗聴という事態に対する彼の行動や態度、そのことにどう立ち向かっていたか、だと思う。彼の著述を読むに、彼はこの盗聴にはかなり神経をとがらせていたことだけは間違いなく、夜を徹してパソコンを叩くこともあったようだ(そのパソコンで盗聴されているらしいのだが)。そういった、その事項への過剰なのめり込みを医師は危険視したんじゃないかと考える。このまま行ったら、あなたその考えにとりつかれてますます追い詰められちゃいますよ、って感じで治療を勧めたとしても、ぬたりはそれほどおかしいとは思わない。盗聴が事実かどうかは分からないけれど、そのことばっかりに夢中になって、他のことが眼中になくなってるという「状態」は是正した方が良いよ、という感じ。まあ、正確なところは診察した医師に聞かなきゃ分からない。そして医師には守秘義務があるから、みだりに他人に診察内容を教えることはない。だから正確なところは、家族でもない限りまず分からない。
さて、ファンの方には申し訳ないけれど、この本の記述に関しては、良い意味でも悪い意味でも信用はできない。盗聴が事実なのか妄想なのかの判断も一切下せない。妄想だと決めつけてかかっている人もいるけれども(まあその可能性が高いのは確か)、一連の騒動でのマスコミの加熱具合を見れば、たとえどんな情報だって欲しいという層は確実に存在すると言うことを示している。本人の了解のないまま未発表の音楽データが暴露される、なんて信じられない行為が天下のテレビ放送で何の反省もなく行われているわけだしね。違法な盗撮盗聴のたぐいだとしても情報が欲しいという過激な層が存在しても少しも驚くべきことではない。そこにはニーズが確実に存在するから、盗聴の一つや二つ行われていたとしてもそれほど驚くことでもない。
この本を読んで我々に分かること、それは、ASKAにとっては盗聴は事実としてとらえられていること、彼がそのことによって精神的にとてもつらい思いをしてきた、と言うこと。この本を読んだなら、そのことはみんな慮るべきだと思いますね。
彼の音楽活動は再開しつつある。そしてそれを聞いて「やはり彼には音楽の才能がある」という声もちらほら出てきている。いろいろあってもその上で音楽活動をやっていこう、という意欲が沸いてきたと言うことだろう。そういう良い方向に向かうことの一助に、病院へ入院して規則正しい生活を送って体を休ませたことがなれたとしたならば、彼の入院は決して無駄じゃなかった、と言えるのですがね。そうであって欲しいですね。
さてさて、別にASKAを責めるつもりもなく、別に誰の落ち度があるわけでもないんだけども、一つだけ思うのはASKA自身と精神科関係者の認識の違い。そしてこれは多分ほとんどの人にも違いが分からないだろうと思ってネタにする。
彼が精神科病院に入院したことは、ASKA自身は「盗聴をされていると言っていることが妄想と言われて入院になった」という認識でいるようだ。もちろんこれは間違ってはいない。彼のカルテに「妄想」と言う文字が全くないってことは想像できない。
ただ、注意しなければいけないのが、たぶん医師は妄想の内容がどうこうと言うことに関してはそれほど重きを置いていないのではないかと言うこと。
そもそも、彼が本当に盗聴されているかどうか、彼が本に書いたような組織的な盗聴や監視体制が本当にあるのかどうか一精神科医に分かるはずがない。すなわち彼の訴えの主である盗聴や監視に関して、妄想であろうと推察はできても、100%それは妄想だと断じることはできない。あの本を読んだ人なら分かろうが、盗聴に関してはあまりにも話が大きすぎて、正直本当かどうか首をかしげざるを得なかったはずだ。それは精神科医も同じ。ただし、そういうことが100%ないと言える材料は我々にはない。それも精神科医とて同じことなのね。そもそも患者が訴えることを「とりあえず事実として受け止め、その心の動きを察する」と言うのは精神科医の初歩の初歩。我々の様にハナからこれは妄想だ、と決めてかかりはしない。
では精神科医はどこを見ていたかというと、その盗聴という事態に対する彼の行動や態度、そのことにどう立ち向かっていたか、だと思う。彼の著述を読むに、彼はこの盗聴にはかなり神経をとがらせていたことだけは間違いなく、夜を徹してパソコンを叩くこともあったようだ(そのパソコンで盗聴されているらしいのだが)。そういった、その事項への過剰なのめり込みを医師は危険視したんじゃないかと考える。このまま行ったら、あなたその考えにとりつかれてますます追い詰められちゃいますよ、って感じで治療を勧めたとしても、ぬたりはそれほどおかしいとは思わない。盗聴が事実かどうかは分からないけれど、そのことばっかりに夢中になって、他のことが眼中になくなってるという「状態」は是正した方が良いよ、という感じ。まあ、正確なところは診察した医師に聞かなきゃ分からない。そして医師には守秘義務があるから、みだりに他人に診察内容を教えることはない。だから正確なところは、家族でもない限りまず分からない。
さて、ファンの方には申し訳ないけれど、この本の記述に関しては、良い意味でも悪い意味でも信用はできない。盗聴が事実なのか妄想なのかの判断も一切下せない。妄想だと決めつけてかかっている人もいるけれども(まあその可能性が高いのは確か)、一連の騒動でのマスコミの加熱具合を見れば、たとえどんな情報だって欲しいという層は確実に存在すると言うことを示している。本人の了解のないまま未発表の音楽データが暴露される、なんて信じられない行為が天下のテレビ放送で何の反省もなく行われているわけだしね。違法な盗撮盗聴のたぐいだとしても情報が欲しいという過激な層が存在しても少しも驚くべきことではない。そこにはニーズが確実に存在するから、盗聴の一つや二つ行われていたとしてもそれほど驚くことでもない。
この本を読んで我々に分かること、それは、ASKAにとっては盗聴は事実としてとらえられていること、彼がそのことによって精神的にとてもつらい思いをしてきた、と言うこと。この本を読んだなら、そのことはみんな慮るべきだと思いますね。
彼の音楽活動は再開しつつある。そしてそれを聞いて「やはり彼には音楽の才能がある」という声もちらほら出てきている。いろいろあってもその上で音楽活動をやっていこう、という意欲が沸いてきたと言うことだろう。そういう良い方向に向かうことの一助に、病院へ入院して規則正しい生活を送って体を休ませたことがなれたとしたならば、彼の入院は決して無駄じゃなかった、と言えるのですがね。そうであって欲しいですね。