富安がレギュラーを張っているアーセナル戦で、リバプール南野が見事に得点した。左サイドの敵ゴールポスト際まで走り込んでいて、右大外からのクロスに合わせた得点だった。また、チャンピオンズリーグ予選リーグを1位で通過したリバプールのチャンピオンズリーグ戦のポルトガル・FCポルト相手には先発。南野拓実がやっと、世界的強豪リバプールの先発陣を今試され始めたのである。こういう彼の近況を伝えたサイトから、抜粋したニュ-スをお伝えしたい。中田英寿をやっと超えるかという日本人選手の登竜門最後の戦いとも言えるものだ。報知新聞の記事である。
『 筆者は、1月にエース2人が欠けるリバプールのチーム事情、補強が現実的でないこと、そこにクロップ監督の控え選手にかける期待が組み合わさり、先週のアーセナル戦、そして今週の欧州CL戦と続いた南野の起用に現れたと考える。
アーセナル戦では速い流れの攻めに遅れることなく、最前線に抜け出した南野が見事なゴールを決めた。試合直後の会見で、クロップ監督は南野のゴールを「チーム全体が喜んでいる」と語ったが、それはプレミア戦で南野が使える目処が立ったことに”指導陣が喜んだ”ということではないだろうか。欧州CL戦では、90分フル出場し、後半途中からは右サイドでの守備対応もチェックされた。日本代表MFが加入したての頃は、途中出場ばかりということもあったが、試合に入れず、味方の速くて豊富な運動量にもついていけず、孤立したり、前線のポジションの選手とかぶって機能していない場面も目立った。ところが先週、今週2試合では、南野がしっかり、欧州最強の座を争うリバプールのカウンター・プレス戦法のピースとしてはまっている印象を強めた。
今季、南野が出場した試合で、クロップ監督は、南野がトレーニング場でいかに素晴らしいか、必ず言及する。 試合に使われても使われなくても、南野は黙々とリバプールの厳しい練習に耐え、確実に強く、速くなり、運動量も増やし、また周囲の選手の特徴、動きも把握して、真紅のユニフォームに染まるように、今では赤いリバプールにしっかり染まっているのだ。
もちろんレギュラーの座を勝ち取るには”はまる”だけでは十分ではない。現在の3人、いや、ジョッタを含めた4人に比肩する成績、もしくはそれ以上の活躍が不可欠だ。リバプールのレギュラーという夢のようなポジションに、我らが日本代表選手が現実的に、しかも限りなく近づいていることは間違いないのである。
最近の日本では、英国メディアの1試合1試合で一喜一憂する記事や評価を取り上げ、南野の今冬の去就を騒ぐ傾向もある。しかし南野はリバプールに留まると断言する。と同時に、この2年間というもの、英国ではコロナ禍で完全なロックダウンとなり、一時は家族、友人と完全に遮断された環境に置かれながらも、ここまではい上がって来た26歳日本人アタッカーに敬服したい。
来年1月のエース2人の空白期に南野拓実が爆発することを、プレミアで日本人選手を見続けている1人として心から祈るばかりである。(英国通信員・森 昌利)
報知新聞社』
『先週、今週2試合では、南野がしっかり、欧州最強の座を争うリバプールのカウンター・プレス戦法のピースとしてはまっている印象を強めた』
しかも、先発したCL、FCポルト戦では左にマネ、右にサラが居るスリートップの真ん中。このフェルミーニョの場所というのは、南野がリバプールに呼ばれた時に最も望まれたポストと語られたもの。他の二人の得点が目立つが、まさに「前線からのカウンタープレスの要」の役なのだ。そして、アーセナル戦ではマネの位置で得点。
南野の有用性は高まっているばかりと見える。楽しみだ。サラ、マネが抜ける1月が特に。