生き残る (一) S・Yさんの作品です
現代に生きる誰もが、細菌によるこんなに不便な生活、苦しみを強いられるなど考えたことがあっただろうか。
政治や経済、医療の専門家でさえ慌てふためいている現実に、どこか対岸の火事のような気持でいた私も、さすがに二ヵ月も続くと身辺を気にするようになった。今や、スーパーマーケットの入店は人数制限制になり、レジも工事現場のような黄色のテープで仕切られて定員との間は透明なビニールシートで区切られた。
むろんありとあらゆるサークル活動、コンサートも中止である。
同人の作品『四〇〇平米の世界』まさに私もそのものである。幸い、数年前に離れの家屋を壊して裏庭にし、畑と花壇を作ったことが息の詰まった生活を癒してくれる。
季節は春、庭の桜は満開、花々の手入れをしたり、野菜を収穫できるのは生きていることが実感できる。裏庭の向こう側は路地なのでほとんど車は通らない。休園、休校に加えて外出規制になった孫たちも、路地裏で犬とサッカーをしたり、縄跳びをしたりと大喜び。マンション住まいの彼らは毎日わが家での生活になった。必然的に私と夫は疲れて来た。
買い物以外に外出しなくなった私は、夫との会話が増えた。もちろん現在の細菌による社会生活の話題も多いが、孫たちとの対応策について老夫婦で協力、助け合わないと難しい局面もあるからである。オンラインでの交流やゲーム、ユーチューブなど、私たちの子育て時代とは違う様々なことに戸惑うばかりである。とにもかくにも疲れる。
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