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ロナルド・ドーアさんが亡くなられた   文科系

2018年11月18日 09時27分44秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 ロナルド・ドーアさんが亡くなられた。93歳で、イタリアの古都ボローニャの病院にて。

 ここで何度も紹介してきた、現代世界マクロ経済の最大問題、金融暴力というものの告発に関わる大家であられた。英米経済の新たな動向を、1950年の東大留学以来追っかけて来た日本経済、文化と比較してこそ温められた問題意識と広い学識の人だったかと思う。ロンドン大学名誉教授、日本学士院客員。
 このブログを12年やってきた中でいろんな勉強をさせられた僕として、アメリカ人のチョムスキー、日本では進藤榮一らと並んで最も学べたお人であった。彼の本を読んで最も分かったことが、これ。株主資本主義というものが、今のアメリカの窮状で分かるようにいかに物作りを損なうかということだ。短期利益を求める金融は、社会全体を長い目で見た物作り戦略、経済体制を傷つける側面が大きいということだ。そしてこのことは何よりも、人に相応しい職業を増やせないことにつながる、とも。「金儲けは、悪なのか!」と、国連の金融改革などに反論して株主資本主義者らは息巻くが、世界の人々の職場を作り出せず、奪うばかりの経済体制ならば、それは悪だろうということだ。世界の庶民の自由(を損なう)という民主主義の名において、そうであろう。

 今の僕の一言としては、「ロナルド・ドーアさんには、何よりも、感謝」。

 当ブログ右上欄外の「検索」に彼の名前を入れて「このブログで」をクリックしていただけば、彼に関わる拙稿はほとんど読めるはずです。なお、彼の著作「金融が乗っ取る世界経済 21世紀の憂鬱」(中公新書 11年10月初版)の内容紹介を最近もこのように行っているから、お読み願えれば嬉しい。
10月29日 ある書評、斜陽米の本質(1)金融化を示す数値
30日 ある書評 斜陽米の本質(2)経済の金融化現象
31日 ある書評、斜陽米の本質(3)社会、政治、教育も「金融化」 
11月1日 ある書評 斜陽米の本質(4)金融改革と、その妨害
2日 ある書評 斜陽米の本質(5)この本の序文と「あとがき」
 これら全てへの入り方は、例えば、こうする。右欄外今月分カレンダーのすぐ下の「バックナンバー」と書かれた年月欄で、2018年10月をクリックする。すると、上の今月分カレンダーがその月のものに替わるので、その29日をクリックすると、エントリー本欄がその日(2018年10月29日)のエントリーだけに替わるから、お求めの上記(1)をお読み願える。よろしきお願いします。


 

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