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比例区でも民主党が独り勝ちすると自公に議席を与えてしまう可能性

2009年08月27日 21時12分36秒 | Weblog
 すでに今朝の朝日新聞などをご覧になった方はお気づきだと思いますが、比例区における民主党の過剰得票と候補者不足で、比例区で民主党に投じた票が必ずしも民主党の議席に反映されず、自公に議席を与えてしまう事態が、特に近畿と九州の両ブロックで懸念されています。

あと二日ですが、この点を強調し比例区には護憲政党の「共産党」か「社民党」に投票する運動が重要だと思います。私もそうした運動を全力で訴えています。

 それについて、かねてから平和の風の仲間「太田光征さん」から下記のようなメールがありました紹介します。(ネット虫)
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「民主党の比例区勝ち過ぎを修正することで、政権交代が確実になる」

  データーなど詳しくはhttp://kaze.fm/wordpress/?p=275  太田光征

2007参院選のデータを使って、衆院選比例区で民主党の票を他野党に移譲した場合、野党全体の比例区議席数がどのように変化するかをシミュレーションしました。(2007参院選比例区での民主党の得票率は39.5%で、2009東京都議会議員選挙での民主党の得票率は40.8%。)
 民主党の比例区票を80%他野党に移譲すると、野党全体の比例区議席数は変化せずに、民主党と他野党全体のそれぞれで、比例区得票率と全国議席獲得率が一致するようになります。
 投票パターンがそのようにシフトすることで、民主党以外の支持者が小選挙区で民主党候補に投票するモチベーションが高まり、政権交代がより確実になるでしょう。民主党単独ではない、野党連合政権が誕生することで、政策面で民意を反映できるメリットも、当然あります。

【目次】

1. 民主党の比例区票を他野党に移譲すると、野党全体の比例区議席が増えることがある
2. 小数野党の比例区票を少々民主党に移譲しても、野党全体の比例区議席は数議席しか増加しない
3. 民主党の比例区票を他野党に移譲しても、野党全体の比例区議席は数議席しか減少しない
4. 2007参院選小選挙区――民主党の17勝6敗だが、民主党の実力は7勝16敗以下だった
5. 完全比例代表制を基準にすると、民主党は約70議席を超過獲得し、他野党は約70議席を獲り損ねる
6. 民主党の比例区票を80%他野党に移譲すると、民主党と他野党全体で比例区得票率と全国議席獲得率が一致する
7. 民主党支持者が比例区で努めて小数野党に投票することで、政権交代が確実になる。
「以下具体的な分析」
1. 民主党の比例区票を他野党に移譲すると、野党全体の比例区議席が増えることがある、比例区では、民主党による票の取り過ぎ現象が発生することがあります。一種の死票です。
 2007参院選のデータ(表1)を(次期)衆院選に当てはめ、民主党の比例区票を他野党に移譲した場合、野党全体の比例区議席数がどのように変化するかを示したシミュレーションでは。
 例えば南関東ブロック。民主党から16万票弱を共産・国民新党・新党日本のいずれかに移譲することで、民主党の議席数を変化させずに、野党は自民から1議席を奪うことができます。
2. 小数野党の比例区票を少々民主党に移譲しても、野党全体の比例区議席は数議席しか増加しない
 共産・社民には常日頃、民主党に票を譲るべきだ、とする圧力がかけられています。比例区で共産・社民の票を民主党に統合したらどうなるでしょうか。野党の比例区議席は2議席増えるだけに過ぎません。
 国民新党と新党日本に対してはそうした声をほとんど聞きませんが、これら2党の比例区票を民主党に統合した場合も計算してみましょう(No 3)。やはり、野党の比例区議席は2議席増えるだけです。
 野党の比例区議席数を最大にする方法は、明らかに、民主党など1つの政党に票を集中させることです。さすがにこのような要求をする野党支持者は小数派でしょうが、最大で9議席、野党全体の比例区議席が増加します。

3. 民主党の比例区票を他野党に移譲しても、野党全体の比例区議席は数議席しか減少しない
 では、比例区で野党票を民主党に統合する代わりに、民主党の比例区票を他野党に移譲したら、野党全体の比例区議席はどう変化するでしょうか。民主党の比例区票を他野党に移譲しても、野党全体の比例区議席は、最大でも3議席程度しか減少しません。
 以上から、政策を犠牲にして野党の議席数を稼ぐために、比例区で民主党に票を集中させるメリットはないことが確認できます。

4. 2007参院選小選挙区――民主党の17勝6敗だが、民主党の実力は7勝16敗以下だった
 「2007参院選では、29ある小選挙区で、自民党と民主党が直接対決した選挙区は23あります。民主党が17勝6敗と、11選挙区で勝ち越しています。ところが、そのうち10選挙区で、民主党の比例区票は自民党の小選挙区票を下回っていました。 
 各党の比例区獲得票は、党の実力を最もよく示すデータなので、基礎票と呼ぶことができます。上記の10小選挙区で、民主党の基礎票は自民党の小選挙区票を下回っていたにもかかわらず、民主党は自民党に勝利することができました。
 このことは、この10小選挙区で、民主党以外の支持者から民主党候補に票が流れたことを示しています。民主党単独の実力で勝負すれば、7勝16敗以下だったのです。
 2007参院選では小選挙区に限らず、「民主党の比例区票が自公(および与党系無所属)の選挙区票を下回っていた」選挙区は、47選挙区中、24もありました。「民主党の比例区票が自公の選挙区票をわずか数万票しか上回っていなかった」8選挙区と合わせると、32選挙区にも上ります。

5. 完全比例代表制を基準にすると、民主党は約70議席を超過獲得し、他野党は約70議席を獲り損ねる
2007参院選の比例区で民主党の得票率は39.5%でした(表1)。2009東京都議会議員選挙での民主党の得票率は40.8%だから、2007年からほとんど変わっていません。次期衆院選でも2007参院選と同じ比例区得票率を仮定しましょう。
 衆院選は、比例区の定数が180、小選挙区の定数(選挙区数)が300で、総定数は480。もしも完全比例代表制ならば、民主党の議席数は、480×39.5%≒190議席となるでしょう。現行ブロック式の比例区では、表1に示すとおり、85議席を獲得できる見込みです。
 では、民主党は次期衆院選の小選挙区でどのくらい議席を獲得できるでしょうか。2007参院選の29ある小選挙区で、民主党は17勝しています。議席獲得率は58.6%です。これを衆院選の小選挙区定数300に掛ければ、約175議席と見積もることができます。
 結局、次期衆院選で民主党は比例区で85議席、小選挙区で175議席、合計で過半数の260議席を獲得できると推測されます。完全比例代表制の場合より、70議席も超過しています。同様に、共産・社民・国民新党・新党日本の獲得議席数を推測してみます。これら4党の2007参院選比例区における得票率は、全体で17.0%です。この得票率を仮定すると、完全比例代表制であれば、4党全体で480×17.0%≒82議席を獲得できるはずです。4党は、2007参院選の小選挙区でわずか1議席しか獲得できませんでした。次期衆院選の小選挙区でも近似的にゼロと見なせます。現行ブロック式の比例区では、表1に示したように、4党全体でも15議席程度しか獲得できないと推測されます。したがって小数4野党の場合、民主党とは逆に、70議席近くを取り損ねる事態が予想されます。この不公正を“修正”できないでしょうか。

6. 民主党の比例区票を80%他野党に移譲すると、民主党と他野党全体で比例区得票率と全国議席獲得率が一致する
 70議席といえば、民主党が比例区で獲得を見込める85議席の約80%に当たります。そこで、民主党の比例区獲得票の80%を共産・社民・国民新党・新党日本の各党に均等に移譲してみましょう(表2 No9)。すると見事に、民主党の比例区獲得議席から70議席を小数4野党に移譲することができます。野党全体の比例区獲得議席数に変化はありません。
 その結果、民主党と小数4野党全体のそれぞれで、比例区得票率と全国議席獲得率がほぼ一致するようになります。つまり、比例代表制に近い結果が実現するのです。

7. 民主党支持者が比例区で努めて小数野党に投票することで、政権交代が確実になる

 民主党は、小選挙区で他野党支持者の票に大きく依存することで、得票率を超える議席獲得率を実現しています。
 政権交代の決め手は、野党が共倒れせず、小選挙区を制することです。民主党支持でない有権者が民主党候補に票を投じるのは、そのためです。
 小選挙区制ではこのように、民主党以外の支持者が一方的に、不公正かつ合理的な投票行動を強制されています。したがって民主党支持者には、この事情を考慮して、公正な投票行動が期待されます。比例区では努めて小数野党に投票することが求められるのです。

 こうして不公正が修正されることで、民主党以外の支持者が小選挙区で民主党候補に投票するモチベーションが高まり、政権交代がより確実になるでしょう。選挙区すみ分け投票は、政権交代を重視する民主党支持者にとっても合理的な投票パターンです。

選挙制度改正運動としての選挙区すみ分け投票の勧め
 http://kaze.fm/wordpress/?p=268


太田光征
http://otasa.net/

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