ブラジル戦も僕はいつものように、時間の経過を追った観戦メモを取りながら観た。そして、大事なゲームの後ではいつもやるように、新聞の評価記事と僕の評価とを照らし合わせてみた。今回は、総合紙二つと、スポーツ紙二つとの計4紙である。
その照らし合わせ結果をはっきり言うと、スポーツ紙の一つが僕の見解と同じ。他は僕とは異なって「完敗」のニュアンスを表面に出していた。僕に近かったのは報知スポーツなのだが、そこの鈴木隆行と北沢豪の長文観戦記が、ほぼ僕と同じ見解と読めた。日本の組織的潰しの強化に着目しているのである。サッカーゲームの評価はこのように、専門記者、評論家でも異なったものになることが多いのである。一般スポーツ記者は特に、サッカー日本代表には厳しいように思われる。これには、野球との関係、アメリカスポーツマスコミとの提携関係が関わっているのではないか。例えば、このブログの記事を書く編集欄に「スポーツ記事の分類用語箇所」があるのだが、そこに30のスポーツ名が書いてあって、筆頭は野球、サッカーは24番目である。何故なんだろうといつも不思議に思っている。マスコミって、野球との伝統的結びつきや、広告などの利害関係があったりして、「やるスポーツ」の人数通りには、ニュースを作らないということだろう。「観るスポーツ」と「やるスポーツ」との利害関係が対立することも多くて、前者を増やしたいだけなのかも知れない。
さて因みに、僕は前日のプレビューではこう書いている。
『こうして僕は「激しい潰しから素速い攻撃転化へ」という見所をこのゲームでいくつ作ってくれるかをこそ、期待している。そんな見所から僕が期待する選手は、原口、大迫、そして長沢である。
結果については、その内容にもよるが、1対3ならコンセプト成功でそれ以上開けば失敗と、あわよくば1対2ならハリルの狙い通りと、そんな見通しを持っている。』
この見通しに関わって評価などを語るならば、こんな結論になるだろう。
「その内容にもよるが」と書いた方も、このように評価できる。ゲーム時間の半分以上は、日本の押し上げコンパクト・プレスが効いていた。失点しなかった後半全体がそうだったが、前半も30分過ぎまでの20分ほどは特に。最初の吉田がもたらしたPK失点はイングランドなら先ずなかったものだったり、2点目は井手口のクリアミスからだったりと、この押し上げに確信が持てるまでに2得点されたのが残念というゲームだった。
なお、コーナーキックの数も、シュートの数もほとんど差はなかった。「激しい潰しから素速い攻撃転化へという見所をこのゲームでいくつ作ってくれるかをこそ」と期待した点も、結構上手く行っていたということだ。
ハリル・ジャパンの組織的潰し能力向上によって、やはり強くなっていると確信が持てた。特に強豪相手には、これは意味のあることだ。今日の後半のゲーム力なら、世界25位という所だろう。
なお、「後半などのブラジルはメンバーも代えたし、本当の力を出していなかった」という批評によくお目にかかるが、これは以下のような意味でお話にならない。日本に置き換えて考えてみればよい。代表新人らはいつも呼ばれるように、先発外の選手はレギュラーになれるようにと、それぞれ必死のはずだ。代表安泰に思われる選手でも、今回の日本3人組のように、いつ外されるか分からないと考えている人が多いはずだ。
次戦は、力で来るベルギー。これとはもっと良いゲームが期待できよう。
その照らし合わせ結果をはっきり言うと、スポーツ紙の一つが僕の見解と同じ。他は僕とは異なって「完敗」のニュアンスを表面に出していた。僕に近かったのは報知スポーツなのだが、そこの鈴木隆行と北沢豪の長文観戦記が、ほぼ僕と同じ見解と読めた。日本の組織的潰しの強化に着目しているのである。サッカーゲームの評価はこのように、専門記者、評論家でも異なったものになることが多いのである。一般スポーツ記者は特に、サッカー日本代表には厳しいように思われる。これには、野球との関係、アメリカスポーツマスコミとの提携関係が関わっているのではないか。例えば、このブログの記事を書く編集欄に「スポーツ記事の分類用語箇所」があるのだが、そこに30のスポーツ名が書いてあって、筆頭は野球、サッカーは24番目である。何故なんだろうといつも不思議に思っている。マスコミって、野球との伝統的結びつきや、広告などの利害関係があったりして、「やるスポーツ」の人数通りには、ニュースを作らないということだろう。「観るスポーツ」と「やるスポーツ」との利害関係が対立することも多くて、前者を増やしたいだけなのかも知れない。
さて因みに、僕は前日のプレビューではこう書いている。
『こうして僕は「激しい潰しから素速い攻撃転化へ」という見所をこのゲームでいくつ作ってくれるかをこそ、期待している。そんな見所から僕が期待する選手は、原口、大迫、そして長沢である。
結果については、その内容にもよるが、1対3ならコンセプト成功でそれ以上開けば失敗と、あわよくば1対2ならハリルの狙い通りと、そんな見通しを持っている。』
この見通しに関わって評価などを語るならば、こんな結論になるだろう。
「その内容にもよるが」と書いた方も、このように評価できる。ゲーム時間の半分以上は、日本の押し上げコンパクト・プレスが効いていた。失点しなかった後半全体がそうだったが、前半も30分過ぎまでの20分ほどは特に。最初の吉田がもたらしたPK失点はイングランドなら先ずなかったものだったり、2点目は井手口のクリアミスからだったりと、この押し上げに確信が持てるまでに2得点されたのが残念というゲームだった。
なお、コーナーキックの数も、シュートの数もほとんど差はなかった。「激しい潰しから素速い攻撃転化へという見所をこのゲームでいくつ作ってくれるかをこそ」と期待した点も、結構上手く行っていたということだ。
ハリル・ジャパンの組織的潰し能力向上によって、やはり強くなっていると確信が持てた。特に強豪相手には、これは意味のあることだ。今日の後半のゲーム力なら、世界25位という所だろう。
なお、「後半などのブラジルはメンバーも代えたし、本当の力を出していなかった」という批評によくお目にかかるが、これは以下のような意味でお話にならない。日本に置き換えて考えてみればよい。代表新人らはいつも呼ばれるように、先発外の選手はレギュラーになれるようにと、それぞれ必死のはずだ。代表安泰に思われる選手でも、今回の日本3人組のように、いつ外されるか分からないと考えている人が多いはずだ。
次戦は、力で来るベルギー。これとはもっと良いゲームが期待できよう。