ハリルジャパン(99) 「途轍もないレベル」岡崎慎司のこと 文科系
サッカーダイジェスト最新7月13日号に、ここでも08年からずっと追いかけてきた岡崎慎司のことで、標記の表現が載っていた。「宇佐美日記」と名付けられた宇佐美貴史の連載日記の内容、表現が大変面白かったし為にもなったので、抜粋してみる。
『これまで出会ったサッカー選手の中でこんなに面白くて、誰からも愛される人は他におらんのちゃうかってくらい、最強の男やと思う。実際、新しく加わったメンバーの緊張をほぐすのも、いつも岡ちゃんだしね。そのおかげで、代表にはいつも良い空気が漂っているんやと思う。・・・・(中略)
かって岡ちゃんと清水でチームメイトだったアキさん(西澤明訓元日本代表FW)が、「自分の限界を超えた域まで追い込めるプロ意識は、途轍もないレベル」と感心していたけど、まさにその通り。
どんな練習にもいつも全力で取り組むし、プレーの端々に「この人にはちょっと適わへんな」と思わせる凄みを備えている。実際、岡ちゃんが球際で戦っている時って、ラグビーを観ている時のような、身体がぶつかるバチバチって音が聞こえてくるからね。そのくらい相手に全力で立ち向かって、サッカーをしてきたから、今の岡ちゃんがあるんやと思う。
そんな岡ちゃんともお別れの日。昼食後に選手に挨拶をできなかったのが心残りで、イラク戦への出発時間まで待機して、ホテルでみんなを見送っていたら、岡ちゃんが真顔で「貴史、いてくれて良かった。毎日楽しかったわ」と言って握手を求められ、スッと立ち去って行った。その瞬間、なに? この気持ちは? と。・・・・(後略)』
岡崎というと、あちこち走り回っているだけのように見える人も多いはずだ。が、そんな走りから、寄せた相手の視界外に出たとたんにバッと身体を寄せていき、岡崎が何をするか。相手のボールに脚を出す。相手とボールの間に身体をねじ込む。ここにも書いたことだが、少し高く上がったボールならこれを迎えに行く相手の脚とボールの間に一瞬で頭をねじ込んで行くことさえ厭わないのである。当然マイボールになるが、頭から出血という場面でもある。ジェット式の白い血止めスプレーをかけられて包帯を巻くとすぐにバッと走り出していった。
こういう闘いをしかも、例えばイブラのようなどんな大男に対しても全く躊躇はしないのである。僕には、こんな岡崎が堪らないのだが、彼は涼しげにこう評する。
「こういう闘いがしたいからこそ、プレミアに来た」
まさに「一生ダイビング・ヘッド」を座右の銘にするからこそ、危険と親類になってきたような危ないお方ということだ。
サッカーダイジェスト最新7月13日号に、ここでも08年からずっと追いかけてきた岡崎慎司のことで、標記の表現が載っていた。「宇佐美日記」と名付けられた宇佐美貴史の連載日記の内容、表現が大変面白かったし為にもなったので、抜粋してみる。
『これまで出会ったサッカー選手の中でこんなに面白くて、誰からも愛される人は他におらんのちゃうかってくらい、最強の男やと思う。実際、新しく加わったメンバーの緊張をほぐすのも、いつも岡ちゃんだしね。そのおかげで、代表にはいつも良い空気が漂っているんやと思う。・・・・(中略)
かって岡ちゃんと清水でチームメイトだったアキさん(西澤明訓元日本代表FW)が、「自分の限界を超えた域まで追い込めるプロ意識は、途轍もないレベル」と感心していたけど、まさにその通り。
どんな練習にもいつも全力で取り組むし、プレーの端々に「この人にはちょっと適わへんな」と思わせる凄みを備えている。実際、岡ちゃんが球際で戦っている時って、ラグビーを観ている時のような、身体がぶつかるバチバチって音が聞こえてくるからね。そのくらい相手に全力で立ち向かって、サッカーをしてきたから、今の岡ちゃんがあるんやと思う。
そんな岡ちゃんともお別れの日。昼食後に選手に挨拶をできなかったのが心残りで、イラク戦への出発時間まで待機して、ホテルでみんなを見送っていたら、岡ちゃんが真顔で「貴史、いてくれて良かった。毎日楽しかったわ」と言って握手を求められ、スッと立ち去って行った。その瞬間、なに? この気持ちは? と。・・・・(後略)』
岡崎というと、あちこち走り回っているだけのように見える人も多いはずだ。が、そんな走りから、寄せた相手の視界外に出たとたんにバッと身体を寄せていき、岡崎が何をするか。相手のボールに脚を出す。相手とボールの間に身体をねじ込む。ここにも書いたことだが、少し高く上がったボールならこれを迎えに行く相手の脚とボールの間に一瞬で頭をねじ込んで行くことさえ厭わないのである。当然マイボールになるが、頭から出血という場面でもある。ジェット式の白い血止めスプレーをかけられて包帯を巻くとすぐにバッと走り出していった。
こういう闘いをしかも、例えばイブラのようなどんな大男に対しても全く躊躇はしないのである。僕には、こんな岡崎が堪らないのだが、彼は涼しげにこう評する。
「こういう闘いがしたいからこそ、プレミアに来た」
まさに「一生ダイビング・ヘッド」を座右の銘にするからこそ、危険と親類になってきたような危ないお方ということだ。