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米国内で「ギリギリの対立」   文科系

2011年11月23日 13時30分25秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
「大戦争、過去と現在」のエントリーに、一昨日にこんなコメントを付けた。このコメントと併せて、この情勢の米国内最前線版が昨日の新聞にあったから、これを抜いて要約してみよう。

【 さらに一言 (文科系)
2011-11-21 23:48:24
 アフガン戦争も、イラク戦争も、旧来の帝国主義戦争で十分に説明できると思います。
 アルカイダとか何とかのセイだとアメリカが叫んできましたが、米産軍政複合体の「人間疎外暴走」の産物であることは世界が知っている。そしてそれはさらに、彼らの悪巧みという以上に、次の背景があった。冷戦が終わった情勢に抗して経済的理由で膨らみすぎた産軍を維持し続けようとした口実作りであったことも。なんせ「大量殺人兵器があるから」と嘘を叫んで、アナン事務総長初め国連を騙してやった開戦ですから。
 揚げ句の果てに残ったのが、「イスラムからの憎しみ」と、膨大な国家累積赤字と、サブプライムバブル・その弾け、だったことも、レーニンやケインズの理論で十分に説明できると思います。

 そして今アメリカがこの赤字を取り返そうと必死なのが、世界相手のマネーゲーム。そこに日本を巻き込めば、何とか日本の金を奪えるかなと、そんなところではないでしょうか。日本の大銀行・財務省は、そのアメリカに乗るふりをして、搾取される以上に、儲けてやろうとしているのだとも。日本の大銀行が、ギリシャ、イタリアなどだけで黒字を出しているのがその証拠だ。
 ただ、TPPが通ったら、日本の平民、つまり99%ピープルは、アメリカのスラムのようになることも必定。いろんな大会社の買い占めがどんどん始まり、それとともに政治でさえが買い占められることでしょう。】

 さて、22日、中日新聞。朝刊にはこんな記事が載った。『米財政赤字強制削減も 米紙報道 超党派協議不調』。夕刊には、こうだ。『米赤字削減協議が決裂 国防予算など強制発動へ』
 なんせ、十年で百兆円だかで、年十兆円ずつの赤字解消が確定しており、どこにしわ寄せするかの論議なのだ。半分は国防費カットでだすが、後半分を富裕税打ち切りか社会保障費削減かで議会が大もめなのだという。岩波新書「ルポ貧困大国アメリカ」(堤未果著)を読んでも分かるように、アメリカの相対的貧困層の状態は酷すぎるのにさらにその上削るかどうかと言う論議なのだ。本当に、軍事費ってどういう代物なのだろう。

 アメリカがこうで、ヨーロッパは今バブルが弾け日米金融の食い物にされているのだし、日本はと言えばとてつもない累積赤字、消費税の上に「福島」。失業者は増えていくしかないのか。中国のバブルも、このままで済むはずがない。世界はどうなってしまうのだろうか。



 
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空売りの説明  文科系

2011年11月23日 00時11分47秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 
 15日に「日本5大銀行、『国債売買が収益源?』」を書きました。ギリシャ、イタリアなどの国債が大幅に値下がりしても、儲けられる場合があるとも。それはなぜか。そういう質問が知人からありましたので、拙い説明を試みてみます。

 国債、株などが値下がりしても儲かる手法に空売りというのがあります。しかも、証拠金取引、差金決済可という仕組みがあって、小さい証拠金だけで、その20倍もの大きな取引が出来ます。その空売りとはどういうものでしょうか。僕が読んだ本の中で最も分かり易かったものによって、説明してみます。岩波新書、本山美彦著「金融権力」の59ページ「3 ヘッジファンドの収益源」の説明の冒頭にこれが出てきますので抜粋します。

「国債の現物価格が下がると予想すれば、証券会社は、現物を空売りする。つまり、国債を借りてそれを売る。
 空売りとは、現物を所有していないのに対象物を売る行為のことで、商品先物や外国為替証拠金取引(FX取引)で用いられる用語である。投資家が、証券会社から株を借りて売る場合もあり、大口投資家同士が株券の貸借を行う場合もあるが、いずれにせよ、借りた株券を売却し、後で現物を返却するのが決まりである。株価が下落していく局面でも株取引で利益を得られる手法の一つである」
「投資家が証券会社から株を借り、それを市場で100円で売る。投資家は株を売った代金100円を得る。
 後日、当該株価が下がり、市場で同じ数量の株を90円で買い株式を手に入れる。この90円で買った株式を証券会社に返却する。差額の10円が投資家の手元に残り、これが投資家の利益になる」

 同書55ページには、こんな説明もあります。
「(ヘッジファンドの創始者であるアルフレッド・ウィンズロウ・)ジョーンズは、下降相場でも、空売りの手法を駆使することで、相場の上昇局面、下降局面のいずれの局面でも利益を上げることができた。手持ち資金の何倍ものカネを動かすことができるレバレッジを最大限利用した」

 つまり、ある株式や国債などが大幅に値下がりすることが見込める場合に、値下げ幅が大きくなるほど儲けが大きくなるというのが、空売りという仕組み。例えば、今評判のオリンパスの株は2500円から600円ほどへと、あっという間に下がりました。これは、内視鏡の世界シェアナンバーワンというなかなか得られない有望株を買い占められる絶好のチャンスだったというだけではなく、空売りによる大儲けのチャンスでもあったわけです。また、ギリシャ、イタリア国債だけではなく、アメリカの国債も今、空売りのチャンスが来ているかもしれないう情勢もあります。昨夕の中日新聞にこんな見だしの記事がありましたから。「米赤字削減協議が決裂 国防予算など強制発動へ」。この記事の中には、こんな解説がありました。
「重要法案審議をめぐる議会の失態は米国の財政運営に対する不信を招き、米国債の再度の格下げ圧力の強まりや、世界の金融市場混乱につながる可能性がある」

 株とか国債とか、人々の運命や時には命にも関わるものを、値下がりすることを渇望する制度って、なんか変だと僕は思います。人間同士が命を賭けて争うことになる、戦争のようなモノですから。
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