悪態の効果

　きのう天気予報に悪態ついたおかげで、本日は晴天なり。しかも南東から熱い風がビュンビュン吹いて、うちの温度計は２９度まで上昇している。

　もう目盛りを見た途端クラクラした。こんな日に、隣の兄ちゃんは短パンＴシャツで窓ふきなんかをしている。大した体力だ。オレはもう、暑くて、何していいか分からない。というか、動くと、玉の汗が噴き出てくる。

　きのう妻が、たまりかねて。サスケを病院に連れて行くという。同意したが、一番のネックは車の中が騒がしくなることだ。本当に神経に障るのだろう。ヒステリックにギャンギャン鳴く。しかしきのうは、意外と静かだった。窓を開けて外の空気を入れたのが良かったかも知れない。

　診察結果は意外と重症だったようだ。また来週、体重測定に血液検査をするそうだ。オレは外で待つから分からないが、バッグから出すと、率先して診察室に入って行くという。

　そのあいだ、近所を散歩した。綺麗に花を並べた家があるので、行って、おばちゃんと話をした。「花っこ、綺麗だスなあ。写真撮ってもいいスか」したら「花好ぎだ。あ～、んだ。いいよ。学生さんだが？」

　違う違う、ほら、白髪あだまだ。とシャッポを取って見せた。スタイルがいいから、若く見えたそうだ。どうですか。私は昔から年上のお姉さんにはモテるのだ。

　おばちゃんに別れを告げて、手前の家に来ると、アゲハを見つけた。今季、初だ。それで写真を撮って、その家のこれまたおばちゃんに、言った。「アゲハチョウ、来てらスな」「ああ、ライラックの花な」ライラックは「リラ」とも言う。と言いながら歌うと思ったでしょ。歌わないよ、古いから。

　こういうばやい、オレはマスクをしているが、自分ちでマスクをしている人はいない。だから会話は慎重にしなければいけない。でも相手が老人。こっちも老人。１回で話が通じるわけがない。

　いよいよ秋田も本格的に増えてきたぞ。なにがかな？　近所のこども園でも、出たらしい。何が？　

　そのくらいじゃ、動じないよ、オレは。

　あれは、ただの風邪さ。